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幻想とリアルの両立をする方法(元記事)

なんか愚痴みたいな投稿ですが、でも誰かしらから意見が欲しくて、そういう理由で「その他」カテゴリに投稿しました。ご了承下さい。

内容は表題にもある通り、所謂絵本みたいな幻想的な感じと、SFみたいな緻密な設定がある感じとを両立できたらいいなって感じです(とはいえ、自分が目指しているのは「魔力」といえば即ちMPのことを指し、「〜魔法」と造語を作れば即座に「ああ、MPを支払えば〜できるのね」みたいなことを読者が想定してくれるような、あのアニメとかソシャゲでよく見るやつなんですが)。

予防線なんですが、自分はそもそもハイファンタジーについてそんなに詳しくありませんし、所謂「なろう系」も「このすば」やリゼロみたいなアニメ、小説ではノゲノラ、あとは「虫かぶり姫」の漫画版をちょっと読んだくらいです。まあ書く人は読む人の100倍居るとか聞きますから、自分みたいな人がいてもいいんじゃないかなって感じで書いてる訳ですね。

で、取り敢えず2つ作品を並べて、設置が練られている⇔練られていないという一つの軸を考えたいと思います。

練られている物…精霊の守り人
(以下、守り人。ゲームオブスローンズとかの方がいいのかもしれませんが、これしか知らないので。)

練られていないもの…ご注文はうさぎですか?(以下、ごちうさ )

前者にはテーマや伏線があり、それらを説明するために(または、リアリティをだすために)設定が配置されている。例えば「ニュンガ・ロ・イム」と「ニュンガ・ロ・チャガ」というネーミングはともに「精霊」に関わる存在に与えられていて、まるでそんな言語がどこかにあるかのようです。筆者がオーストラリアで参与観察をした経験があるので、そうした他の言語の影響(オーストラリアのパマ・ニュンガン語のニュンガとは「人」という意味だそうです)があるのでしょう。
後者にはそうしたテーマはなく、ただただ可愛い街で可愛い女の子が可愛いことをするだけの内容です。「ハウルの動く城」のモデルにもなったというコルマールのような外観の(ただしハンガリーのようなチェスのできる風呂場がある)街に、日本語を話す日本文化の少女達が暮らし、その辺には野良ウサギが闊歩している。もしかすると今後その世界の根幹に関わるような出来事とかが起こるかもしれませんが、少なくとも序盤を読むだけではそれは分かりません。

守り人はファンタジー世界の謎を登場人物や読者が読み解いていくことでストーリーが進みます。したがって設定は複雑にならざるを得ず、五行思想や類感魔術といった比較的よくある設定も顔を出します。
ごちうさにそうした制約はありません。最低限お話が面白ければ、唐突に野良ウサギが出てきても許容されます。これは謎がなくてもストーリーが進むからで、単に街を探検したいだとか、キャラの別の側面を見たいとかいう欲求があるからです。

ここまで考えて思ったことは、守り人はなにも「リアリティ」のために設定を用意している訳ではないのだな、ということです。

ごちうさを読むとき、その世界が虚構であることは誰もが知っています。日本にコルマールのような街並みはないし、ウサギは檻で飼われるものです。しかし、作者にとってそれは現実なのかもしれません。読者にとっても、読んでいる途中においてそれは現実かもしれません。どこかに必ずある風景なのかもしれません。だからこそ読んでいても特に苦にならないのでしょう。キャラが「リアル」だったとしても、その服装、環境は、少なくともそのように思えます。

それは守り人を読むときも同じです。一見するとファンタジー世界にそうした現実の論理を持ち込み、「リアリティを持たせる」ことは、逆にこうした「作者/読者が紙という質料を超えて想像する風景」に「現実」を混ぜ、「嘘」にしてしまう可能性を孕んでいると思います。でもそうならないのは、設定が「個人の趣味」として、あるいは「ストーリーを進める機能」としてのみ存在し、必ずしも「リアリティを持たせるため」に存在するとは限らないからではないでしょうか。占星術と呪術の関係を紐解くのは、少女達が街を探検するのと同じようなものだと思います(ファンの方がいたら御免なさい…)。

おそらく、ファンタジー的なテーマも突き詰めれば「リアリティ」に近似できる部分もあるのだと思います。しかしそれでも読んでいて精霊の存在が神秘的なままであるのは、それがSFのように「嘘を現実のように見せる」ためだけではなく、それ以外の要素の方が強いからではないでしょうか。

具体的にどんなものがそれに当てはまるのかは分かりませんが、今のところそのように思います。

幻想とリアルの両立をする方法の返信

投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0

1)現実的なストーリーや描写をベースにして、そこにシームレスに非現実を忍び込ませる。

2)作品全体が非現実的ではあるけれど、作品内のロジックは厳密に整合している。

3)作品全体が非現実的で、ロジックもさっと読んで一応納得できる程度の辻褄は合っているが、それほど厳密ではない。しかし、読者を夢中にさせるほどストーリーが面白かったり作品世界の情感が濃密に作られている。

などの手法があるかなと。

1は昔、半村良さんが得意としていた手法です。
半村さんのある短編では、冒頭から中盤まで東京の実際にある街並みの様子がエッセイのように綴られていました。ところが、辿っていくうちにいつの間にか架空の界隈に入り込んでしまって、どこで変わったのか読者に気づかせないように書かれていたんです。
で、うろ覚えなんですが、そこにアフリカの実在しない小国か何かの大使館があって、その屋上で呪術師が大使館周辺を町ごと地上から消滅させてしまうマジナイを行っているという(笑
お分かりと思いますが、呪術師がその界隈を消滅させてしまったために地図で探しても見つからないのだというオチです。そこ以外はちゃんと実際の地図に載っているわけです。

これはリアルに嘘をまぜるという、だまし絵的な手法ですね。

2はSF的な方法です。有り得ないことが書かれていることは読者も百も承知なのですが、ある突飛な前提を提示し、そこから何が起こるかというプロセスについてはクソ真面目なほど論理的にストーリーを展開させます。
こういうストーリーの場合は、突飛な要素を二つも三つも複合させないのがコツかなと。例えば現代日本のリアルな日常の中に、もしタイムマシンというものがあったらどんなことが起こるかというような思考実験で読者を楽しませます。

3がハイファンタジーの手法です。これはもう現実性なんて初めから無視して、ストーリーの面白さや世界観の魅力で読者の心を物語に引き込むことだけを目指します。読者を物語に没入させることに成功すれば、現実に有り得ないと分かってはいても、あたかもそんな「もう一つの世界」が実在するかのような不思議な感覚を与えるのが狙いです。

カテゴリー : その他 スレッド: 幻想とリアルの両立をする方法

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