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人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきか (No: 1)
スレ主 鬼の王の墓標 投稿日時:
初めましての方は初めまして。これまでのスレッドに書き込んでいただいた方々はお久しぶりです。マリン・Oと申します。
今回の質問は題名通りです。一人称と三人称のどちらか片方に特化すべきか、あるいは両方とも書けるようになるべきか、という質問です。
私は小説を書き始めてから今までずっと三人称で書いてきたのですが、たまには息抜きという形で一人称の小説を書き始めました。
ただ、一人称のルールに則った上で書くとどうしても似たような文が続きがちになります。
似たような文が続きがちになってしまうというのは、一人称では自然なことなのでしょうか?
一人称で普段書いている方、ご教授お願い致します。
カテゴリー: 文章・描写
この質問に返信する!人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信 (No: 2)
投稿日時:
質問の論旨が前半と後半で変わっているようです。
>一人称と三人称のどちらか片方に特化すべきか、あるいは両方とも書けるようになるべきか
それは書きたいものの内容次第では?
ストーリーによって、一人称向き、三人称向きということは有ると考えます。なので、それに即して選択するのがベストであって、一般論としてどちらかに特化するべきというものでは無いのではないかと思います。
そういう意味で、両方こなせる方が作品の幅が広がるということは言えるかもしれません。
>似たような文が続きがちになってしまうというのは、一人称では自然なことなのでしょうか?
一人称の性格として語り手の主観が文章に反映するので、「語り口」は似てくるだろうし、そうでなければ一人称としてはおかしいでしょう。
ただ、だからと言って「似たような文が続く」という状態になってしまうのは問題かと。視点人物をめぐる状況、人物の行動、風景、感情の起伏などによって、文章の変化は十分に生まれると思います。そうでなければ読者が退屈してしまうでしょう。
ストーリーや内容が豊かでなければ文章が平板になってしまうのは、三人称とて同じことだと思いますよ。
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信の返信 (No: 4)
投稿日時:
>>質問の論旨が前半と後半で変わっているようです。
一度に二つも質問してしまって申し訳ございません……
先の方の質問に関してはあまくさ様のレスで解決しました。
両方こなせる方が作品の幅が広がるのは間違いないですし、一人称で書いてみることで三人称の方にも役に立つ新しい発見があるかもしれませんからね。
後の質問の方は、語り手が同じなら話し方が似ていないとダメということでしょうか。
私の場合文末が似たようなものをローテーションさせているみたいな感じです。(同じ切り方を連続するのはさすがに避けるようにしています)
ローテーションにできているなら、同じ切り方が続くよりはキチンとしているのでしょうけど……
あまくさ様の挙げた「視点人物をめぐる状況、人物の行動、風景、感情の起伏」これらを使いこなしてカバーしてみます。
それにしても、まだまだ書き始めの領域で不安になるとは……初めてばかりの頃の勢いはいずこへ……
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信 (No: 3)
投稿日時:
一人称は極めようと思ったら三人称よりずっと難しい上にセンスも必要になってきます。
気晴らしで書くだけなら、ある程度妥協したほうが良いでしょう。
また、一人称の「センス」の部分を考慮に入れなければ、基本的に一人称も三人称も大して変わりません。
イラストの描き方を覚えれば、色鉛筆で描くのもクレヨンで描くのも、大して違わないでしょ? 表現方法が変わるだけ。
慣れれば「どっちが」という話にはならないです。どっちも同じ。変わらない。
でも、確かに「表現方法」は変わるので、これまで三人称で書いていて三人称に慣れてきたというのであれば、一人称の表現方法に触れることで「これまで気づかなかった表現方法」にも気がつくかと思います。
あるいは、三人称で上手く書けてると思っていた部分に穴を見つけてしまったりとか。
おそらくその一つが、
>一人称のルールに則った上で書くとどうしても似たような文が続きがちになります。
ではないかなと思います。
ぶっちゃけ、「似たような文章が続く」という意味では一人称より三人称のほうがそういう悩みを耳にしやすいです。
「一人称で似たような文章」というと、「俺は◯◯した」とか「俺が☓☓すると」とか、主語である「俺」が出やすいというのが思いつきます。
一人称である以上主語には「主人公」が来ることが多いので、このようになりやすいわけですね。
もし、こういう問題に当たってるのだとしたら、それは三人称で書いていても同じような問題が潜在的にある、と考えて良いと思う。
主語の扱いが上手く出来てない、みたいな。
「文章」という意味で言えば一人称も三人称も同じ日本語の文章ですから、大した違いはないハズです。
一人称は主人公に視点を固定して書けば良いだけで、そのルールがあるから文章が似たり寄ったりになるという場合、逆に三人称で視点の扱いを理解できてない可能性があります。
三人称も、ワンシーンでコロコロ視点を変えた文章を書いていたら訳がわからないので、基本的にはシーン内では視点を固定して書きます。
つまり、同じ話であるハズです。
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信の返信 (No: 5)
投稿日時:
サタン様のレスにはいつもお世話になっております。
主語の方は、最近は少なくとも文頭にもってこないよう意識して書いてます。現状では例に挙げていただいた「俺は◯◯した」とか「俺が☓☓すると」とかいったものを多用する形にはなっていません。
ただ、あまくさ様の返信にも書きましたように、文末が似たような書き方のローテーションにはなっています。
こちらの方も過去作を読み返してみると一目見ただけで「似たような文末をローテーションさせているなあ」と思ってしまいました。
つまりサタン様の「三人称で書いていても同じような問題が潜在的にある」という推理は当たっていると思います。
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信 (No: 6)
投稿日時:
こんにちは、のんです。前半の質問は解決された様ですので、後半の質問にだけ私見を述べさせて頂きますが。単純に、主人公の感情が乗りきっていないだけだと思いますよ。
一人称は三人称に比べ、外側よりも内側の動きに焦点を当てやすくなっています。ですから、物理的な動きや状況の変化がなくとも、心情にさえ変化があれば文章にも起伏が生まれます。
それがないとなると、周囲の状況や動きにばかりスポットを当ててしまったのでしょう。そう言った外側ではなく、内側にも気を配るようにすれば改善されますよ。一人称と三人称が混ざりあった文体も大分ポピュラーになりましたし、息抜きでしたらそちらをやられては如何でしょうか。
似たような文末をローテーションしてしまう。というのに関しては、どんなレベルか分からなかったのですが、口語調が少ないようでしたら増やしてみるだけでも変わると思います。
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信の返信 (No: 8)
投稿日時:
>>単純に、主人公の感情が乗りきっていないだけだと思いますよ。
>>物理的な動きや状況の変化がなくとも、心情にさえ変化があれば文章にも起伏が生まれます。
やはり初めて挑戦するものですから単純に不慣れなだけなのでしょうか……
どうやら先に量をこなしてから悩むべきだったようですね。のん様の言う通り主人公の内側に気を配る方を優先してみます。
いつもありがとうございます。
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信 (No: 7)
投稿日時:
こんにちは。
プロの意見としていえば、人称を鍛えるのはどちらかにした方が絶対いいです。
器用にふたつを使いこなせる人はまずいません。
プロになって人称が違う小説を交互に書くとか、普通はあり得ないとわかるでしょう。
どちらかができればいいのです。
ただしこういうことはあります。三人称しか書いてなかったけど、一人称で書いてみたらすらすらと上手く書ける。
逆もしかり、ありえます。
人それぞれ得意な人称があるので、それを見極めるまでやってみるのはいいでしょう。
似たような文ということですが、文末が同じ「……た」が続くとかにならなければ別に構いません。
「このすば」だと体言止めも多用されています。
参考にしてください。
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信の返信 (No: 9)
投稿日時:
いつもお世話になります。ご意見の方に関してはプロの方であるだけに、いつも手厳しいですね……(気に障ったらすみません)
片方に特化した方がいいというのは、あまくさ様の『両方書ける方が作風の幅が広がる』というレスとは正反対ですね。
確かに漫画家に置き換えたら、ハードボイルドな絵を描いていた人が急に少女漫画チックなかわいい絵を描くのに挑戦するようなものですからね。
自分の苦手な土俵に入ることは無理にするべきではない、よく理解しました。
ただ、その補足として
>>人それぞれ得意な人称があるので、それを見極めるまでやってみるのはいいでしょう。
とも言っておられることは、やはりどちらが自分に合うかがわかるまで挑戦した方がいいかもしれません。
実際、息抜きで一人称を書いてみると、三人称の時よりもすらすらと地の文が書けるような気がしました。(文の上手い下手はともかくとして)
もしかしたら私は三人称よりも一人称の方が適正があるのかもしれない……まだ断言はできませんが。
文末に関しては現状「……た」というものが続いたりはしていません。
今は日ごろから敬語で話すキャラの視点で書いているから「です」「ます」が続くことが多いです。
こちらの場合も「でした」「ました」になっていないから、セーフですね。杞憂で良かった……
最後になりましたが、いつも大変お世話になっております。
人称について 一人称と三人称、どちらか片方に特化すべきか 両方とも書けるようになるべきかの返信 (No: 10)
投稿日時:
例えば、太郎は花子のことを美人だと思っている。しかし、太郎以外の人は花子は美人というほどではなく十人並みの容貌と見ている。そういう状況があったとします。
この場合、三人称なら、
1)太郎の目には、花子は美人だとうつる。
というように書けます。実際に美人なのかどうかは明言されていません。
しかし、一人称なら、
2)花子は美人だ。
3)花子ちゃんは美人だなあ。
4)あまり同意してもらえないのだが、俺は花子は美人だと思っている。
こんな感じになります。あくまで基本を例示しているので、文章が雑なのはご容赦を。
地の文に客観的事実のみを書くか、語り手の主観を書くか。これが三人称と一人称の基本的な違いです。一人称は3のようにセリフに近い文体で書くものと誤解している方がいるようなのですが、2のように硬めに書いても問題ありません。
そもそも人の美醜なんて他人の目から見た印象にすぎず、物理的な事実ではありません。したがって、2のように「美人だ」と断言するのは主観的な叙述であり、一人称的と言えます。また、4は語り手が自分の感覚を客観視できているケースですが、主観的であることには変わりがありません。
一人称と三人称の違いの本質は、こういうこと。文体の違いは実は演出にすぎないのです。
なので、ストーリーやアイデアによって、この話は一人称で書いた方が向いている、あるいは三人称の方が書きやすいということはあるものです。また三人称向きの話を、切り口を変えることによって一人称向きに変えることも可能です。
そういうことも含めて一人称と三人称の使い分けは、避けて通れない局面にいつかは逢着する可能性がありますから、しっかり体得しておくことには意味があると思いますよ。