小説の文章に緩急をつける、というのはどうすれば良いでしょうかの返信
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小説の文章に緩急をつける、というのはどうすれば良いでしょうか(元記事)
三文山而と申します。二月にオーバーラップ文庫大賞に送った作品で初めて一次選考を突破して喜び、二次選考で落選して少しダメージを負いました。それなりに時間をかけてまとめ上げた作品ですし、せっかく評価シートで批評もいただいたのでどうせだから今後のための練習も兼ねてリライトを行いラ研の長編投稿室に上げたいと考えています。
批評された大体のポイントについては台詞や展開をこう変えよう、前半をもっと盛り上げよう、キャラの動機が弱いというのは少し考え直してみよう、と修正方法が思い浮かんだのですが、一つ悩ましい改善点が出てきました。
構成について二次選考で二人の選評者様から
「ずっと同じテンポで続くので緩急がなく、全体的に盛り上がりも少なかったです。なにを見せたいのかを考えてそこに繋がるストーリーを構成しましょう。」
「導入の時代設定、キャラクター登場、アクション展開までは良かったのですが……その後も同じような書き口になってしまっています。緩急をつけて、ストーリーを展開するようにしましょう。」
という批評をいただいたのですが、場面変化で周囲の状況が変わっているところにさらに緩急をつけるというのがどのようにすれば良いのか上手くイメージができずにいます。一つの小説作品なら文体は一つじゃないのか? とすら思ってしまいました。
とりあえず視点主となるキャラクターがクール系のツッコミ役で一歩引いた受け身の立ち位置にいるのは敵に対する反感などで積極的に介入していく性格に変えるとしても、中心となる事件は日を跨げない性質のものなのでキャラ、というか文章のテンションがある程度連続してしまいます。
他にはどういった工夫をすれば小説の書き口・語り口に緩急をつけられるか、ご助言をいただきたく思います。
小説の文章に緩急をつける、というのはどうすれば良いでしょうかの返信
投稿者 のん 投稿日時: : 1
こんばんは、のんです。
ストーリーの緩急ですか。極端な話になりますが、急展開を思い浮かべて頂ければ分かりやすいかと思います。
あれは「そして100年後」などと言って物語が一気に進みますよね。ストーリーに緩急をつけると言うことは、物語の進展に緩急をつけると言うことなんです。
例えば勇者が魔王を倒す物語。
勇者がやるべき事は、「村を旅立つ」「仲間を集める」「四天王を倒す」「魔王を討つ」の4点とします。
緩急のないストーリーですと、勇者はエスカレーターで昇るように上記の手順を淡々とこなしていきます。
見送られながら「村を旅立つ」。偶然出会ったり酒場で呼び掛けたりで「仲間を集める」。仲間とともに「四天王を倒す」。そして「魔王を討つ」。
コレだけだと非常にあっさりとしていて面白くなさそうですね。勿論大筋がコレでも他の場面で緩急をつけることは出来ますが。複雑になるため、今回は考えないで下さい。
緩急のあるストーリーですと、先の要素が混ざりあいます。
見送られながら「村を旅立つ」。いきなり四天王を倒しに行き「四天王を倒す」と同時に「仲間にする」。「魔王を討つ」。
コレでもあっさりしていますが、違いはお分かり頂けるでしょうか? 要はストーリーの進展速度を不定にしたいのです。
上記の例ですと、「四天王を倒す」と「仲間を集める」が同時に起き、他に比べてストーリーがぐっと進んでいますよね。これが緩急です。
ストーリーが進展する『戦闘パート』の合間に、蛇足的な『日常パート』を挟むのも緩急の1つなのでしょう。しかしこれでは『歩く』『止まる』『歩く』『止まる』と単調で、読んでいると緩急自体が無いように思えます。
ですから、例で「四天王を倒す」と「仲間を集める」を混ぜたように、ぐっとストーリーが進展する『走る』も入れた方が良いでしょう。
『歩く』『止まる』『歩く』『止まる』『走る』『走る』『歩く』みたいな感じに。
参考になりましたら幸いです。
カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 小説の文章に緩急をつける、というのはどうすれば良いでしょうか