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面識もない読者に作者の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされないためにはの返信

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面識もない読者に作者の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされないためには(元記事)

「君の名は。」の作者の人が池袋ウエストゲートパークの作者の人に「作者は楽しい恋愛を高校時代にしたことがないからこんな作品作るんだろ」という批評をされたことがあるらしいですが、このように面識もない読者に作者の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされないためには何を気をつけたらいいんでしょうか?
「この作品の作者は○○で××な素晴らしい人生を送ってるから、こんな素晴らしい作品が描けるんだな」みたいに褒める方向なら間違った推測だろうと言われてもいいですが、「この作品の作者は○○で××なしょうもない人生を送ってるから、こんなしょうもない作品を描くんだな」みたいな貶す方向なら間違った推測だろうと言われるのは我慢なりません。
原始人や宇宙人や妖怪と言った現代の一般人とはかけ離れた存在を主人公に据えれば、こんなこと言われないんですかね?

面識もない読者に作者の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされないためにはの返信

投稿者 手塚満 投稿日時: : 2

結論から言えば「そんなことを避けるな」です。赤の他人の読者が(作品を読んでくれたうえで)作者をこき下ろすのを避ける工夫なんてやり出したら、作品がつまらなくなるだけです。そんな無難を求めたら面白さが消えます。

大事なのは「作品を楽しんでくれる/好きになってくれる/感動してくれる人」です。そちらを大事にすべきです。楽しんでくれた感想をもとに、もっと作品を尖らせてもいい。その結果、作品を楽しんでくれた人と別の傾向を持つ人に嫌われても仕方ないのです。

1.好きと嫌いは表裏一体

ある作品を好きな人がいるなら、嫌いな人もいるのは必然です。作品を嫌いだ、不快だと思ったら、その原因を作者に求める人が出るのも必然だと思ったほうがいいでしょう。かつ、作者を知らないからこそ(普通、分かるわけない)想像でモノを言うのも必然です。作中のキャラを実在するかのように想像して読めるのが読者ですから、作者だって想像できてしまうのです(たとえ当たってないとしても)。

作者まで貶されるのが我慢ならないなら、書くのをやめたほうがいい。少なくとも発表すべきではありません。嫌われないなら好かれない。毒にならないなら薬にもならない。

2.たった一人の読者ですら好き嫌いが揺れるもの

そのことは複数の読者ごとの差異だけではなく、たった一人の読者の心中にすら生じます。当たり前ですよね。たとえば主人公が嬉しくなる結末にするとします。最初から最後まで主人公が嬉し気だったら、読者は「主人公はラストで嬉しいんだな」と思いません。単なる定常運転でしかない。

ですので、下げを入れますよね。例えば「嬉しい」という結果を得るための試練が入ります。主人公が意中の人と最後に結ばれるとして、主人公告白しました、ヒロインは即座にOK出しました、では感動できる物語になりません。親同士が対立してるとか、主人公がヒロインから誤解されてるとか、ヒロインには親が勝手に決めた婚約者がいるとか、そういう難関を設けるのが普通です。

その困難を乗り越えるからこそのカタルシスであり、それは困難を乗り越えるまでの期待に支えられています。しかし難関を突破するまでは不快であるわけですよね。不快だからこそ快の結果との落差を作り出せる。楽あれば苦あり、と言いますが、快感の大きさは快不快の落差が大きさな面があります。

ある読者がその作品に感動したとして、おそらくラストの印象ゆえでしょう。しかし読者は常に変化します。別の気分のときに作品を思い出し(あるいは読み返し)、快のための不快の部分の印象が強くなったら、「嫌い」という感情を呼び起こされる可能性は多々あります。「あのときは好きだったけど、今となっては嫌い」というのはよくあることです。しかし、その逆もある。嫌っていたけど、そうでもないと思い、逆にハマるというのもよくあることです。

3.好きになってくれる人優先、嫌いな人は放置

ましてや複数の読者です。いろんな気分で読んで、いろんな反応が出るのは必然であり、作者が制御できるものではないし、制御しようとしてもいけないのです。多数の赤の他人であり、その個々人ですら時々刻々気分が変化しているのですから。

ですので、嫌われることを避ける徒労はいけないわけです。嫌われない工夫をしたら、好きになってくれる読者を逃がしますし、いったん嫌いと思った読者に好きと思ってもらえるチャンスも逃がします。

4.作者まで事実無根に貶すのは理由がある

ただ作者まで貶すのは嫌というのも分からなくはありません。しかし受け入れるべきです。「嫌い」という感情はやっかいなもので、不快ですから何とか解消したくなる。「ある作品が嫌い」となったとき、その作品内だけで解決できることは稀です。だって、作品が不満だから嫌いなんであり、解消法が作品内に見いだせるなら、嫌いになんかならないわけですから。

ですので、どうしても読者は「嫌い」を理由づけるのを作品外に求めてしまう。最も直接的なのは作者ですね。作者の感情、思考を表したのが作品ですから当然です。しかも、読者は作品の不満から作者を想像するわけです。そりゃこき下ろしたくなる人格、性分を想像するに決まっています。なにせストレス解消であるわけですから、悪役をやっつけたい気分になってるわけです。

5.罵倒は無視、できないなら筆を折るべき

作者として不本意ではあるでしょう。事実無根の悪口なら反論したくなるし、反論してもいいでしょう。しかし作品で予防しては駄目です。繰り返しですが、嫌いになった人の裏返しで好きな人がいるから。嫌いな人を納得させようとするのは、好きになる人への裏切りです。作者にまで及ぶ悪口雑言が出たら、それだけ刺さる作品が書けたということです。

それで納得すべきです。それでも、どうしても作者にまで悪口を言われるのが我慢ならないなら、繰り返しですが物語を書くのを避けることです。でも、それって読者に作者までこき下ろされるより嫌なことではないですか?

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