口調について。の返信
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口調について。(元記事)
「また下らない事を」「考え過ぎ」などと思わないで、まずは話を聞いていただけたらと思います。
キャラクターの「口調」についてです。ゲームやアニメだと、声優さんによって演じ分けられるので、差別化は簡単に出来るのですが、単に文章で表現するとなると、意外と厄介です。
私の場合、主人公は男性で、ぶっきらぼうで無愛想なタメ口が基本なのですが、ヒロインが複数の場合、それぞれの個性を出す為に、口調を変える必要があると思います。例を挙げると、
ヒロイン1=基本タメ口。
ヒロイン2=お嬢様言葉。「~~ですの」「~~ですわ」など。
ヒロイン3=丁寧語。
ヒロイン4=武人言葉。「私は~~だ」など。
と、言った具合なのですが、女性の場合は1と3の違いが微妙なので、結構ですが考えたりします。
また、異種族がヒロインの場合、特にエルフやドワーフなどは空想上の存在なので、当たり前ですが実際にどんな言葉遣いをしているのか解りません。
それと、異世界やファンタジー世界を舞台にした作品で結構あるのが、「なぜか、方言を使うキャラクター」の存在です。
東北弁や関西弁を話すキャラクターは、しばしば見かけます。だけど、日本では無い異世界(特にファンタジー世界)で、日本特有の方言を話すのは、良く考えるとかなりおかしいのではと思います。
それともそこは、「あるんだから仕方無い」で、強引に押し切ってしまうべきなのでしょうか。
私はどうも、方言を使うキャラクターを登場させるには抵抗があるのですが、「使っても平気平気」と言われる方がいらっしゃれば、「本当に大丈夫かな?」と、改めて伺(うかが)いたいと思います。
正直、東北弁で話す田舎者のエルフが居たら、結構面白いのかもと考える事があります(ドワーフは結構使うみたいですが)。
とにかく、キャラクターの差別化を図る上で、口調というのは個性と言う点でも重要だと思うし、複数人で会話するシーンで、現在誰が話しているのか明確にする意味でも、大事だと考えます。
それで、口調のタイプや方言の可能性を質問してみました。よろしくお願いします。
口調について。の返信
投稿者 手塚満 投稿日時: : 0
ご質問それぞれ、くだらなくはないと思います。ちょっと視点を変えて見てみるといいかもしれません。以下、項目別に少し説明を試みてみます。
1.キャラの口調による描き分け
役割語と呼ばれる、現実の会話/口語では観測されない言い方があります。女性的とされる末尾が「よ/わ/ね」等、老人的とされる末尾が「じゃ」とか自称が「わし」等々です。便利ですから使わない手はありません。
しかし女性キャラが複数いるとして、描き分けをどうするかということですね。ゲームやアニメ、コミックですと話し手の姿が描かれるのが通例です。ですので、口調や語彙はあまり差別化しなくても分かる。しかし我々は文章表現でやろうとしていますから、絵は読者の想像に頼るしかない。文章で話し手が誰かを想起してもらう必要がある。
従って口調、ということになります。「とある魔術の禁書目録」ですと、常に描かれる主人公の口調は普通で際立った特徴はありません。主人公ですから「これは誰か?」という疑問が生じにくいからですね。重要サブキャラですと「一方通行(アクセラレーター」なら居丈高で乱暴な口調です。
女性サブキャラでは、出演率が高い御坂美琴は割と普通。しかし御坂美琴にべったりな白井黒子の口調(呼びかけが「お姉様」、一人称が「わたくし」、語尾が「ですの」等)は特徴的にしてあり、分かりやすくなっています。
おおむね、重要だが出演率が低いサブキャラは特徴的な口調にしてあり、現実では決して聞かないような喋り方のキャラが頻出になっています。文章の会話で一目で誰かを分かってもらう工夫です。このためアニメ化ではちょっと変な感じがすることもあります(が、原作と外れると雰囲気壊しかねない)。
これらは「作品世界広しといえど、たった1人しかいないキャラ」という前提の差別化です。キャラが女性とか、大枠から考えて行こうとすると詰まると思います。キャラ口調のベースを決めたうえで、女性キャラなら女性っぽい雰囲気を出すのはどうするかという演出になります。
2.異種族キャラ
現実にいない種族は作者の想像次第です。いかように決めてもいい。言葉遣いが分からなくて当たり前です。存在してないんですから。作者が「エルフはどう喋るか」を決めるんです。
3.異世界で日本語の方言
既に良回答で指摘がありますが、そもそも異世界なのに日本語で会話してますよね。最近ではそれで当たり前になってますが、以前だと異世界転移に当たって神などから異世界言語能力を付与される描写があることもありました。
しかし、例えば我々は外国の映画を吹き替えで観たりするわけですよね。全キャラが日本語でしゃべることはもちろん、田舎のキャラが「〇〇だべ」とか言っても、特にどうとも思わず受け入れている。
異世界も同じだと考えていいでしょう。日本人読者向けに翻訳されているんです。異世界の言語で(標準語があるとして)方言があれば、日本人読者が類推しやすい日本の方言に翻訳されている。食道楽や金にうるさいキャラだと大阪弁だと分かりやすかったりします。