「中世異世界」世界観への納得の提示の返信
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「中世異世界」世界観への納得の提示(元記事)
お久しぶりです。オミクロンです。スランプに陥ってしばらく筆をおいていました。
さて、今回伺いたいのは、題にもある「中世異世界」というよくありがちな設定にまつわるものです。このすば、Reゼロといった作品を筆頭に、異世界の文明レベルを中世~近世で設定している方が多いと思います。事実私が執筆中の作品も設定しています。
ここまでだったらテンプレなのですが、私はその文明レベル設定にひと手間加えてみました。その「設定」に対する批評を頂きたく投稿させていただきました。
概要を箇条書きすると、以下のようになります。
・人類文明の興りから作中時間までは約3000年。人口規模は全世界で1000万程度。
・言語分裂はなし。全ての高度知的生命体が、同一の言語を使用している。
・魔術あり。程度は基本エレメント+光(回復、結界魔術)、闇(思考干渉)の6属性魔術くらい。(ブラッククローバーのような魔法はない程度です)
・度量衡の統一なし。
・宗教は完全に統一されていて、土着信仰もなし。
・にもかかわらず、作中時間での文明レベルは高いところでは産業革命2歩手前。遅いところでは古代ギリシャ未満(特に数学、天文学)。
書いている自分でも分かっています。よくある「中世異世界」世界観です。かなりどころではないほど歪です。
ですが、以下のように「設定」することによって、これらに一定の納得を付与することが出来るのではないかと思いました。これも箇条書きにします。
・その世界における事実上の神(ラスボス)が、全世界規模の思考操作魔術を断続的に行使。これにより度量衡の統一といった、重要な革新、発明などを封じる。
・一方でその有益性は神自身も理解している。なので「神託」という形で、元来起きえる革新や発展を贈与する。
・そして幾多の経験(度重なる文明のリセット)から、どの技術を与えると、将来自身への信仰が綻びを見せるか完全に理解している。
・そして神の目的は、自身への自発的信仰に溢れた箱庭(世界)を作成すること。失敗したら滅ぼすし、飽きたら滅ぼす。(そうしてきた実績あり)
・ただし事実上の神とは言え、全知全能ではない。人からなり上がった存在。
端的にすれば、「ほぼ絶対者が行う世界を舞台としたSRG」という形です。もっと言えば、シムシティです。これによって外から来た異物(転移者・主人公)以外、その異常性を察知できないようにしています。
これらは全て作中最終盤で回収(明示)されます。また作中で度々主人公が世界への疑問を抱きますが、この「設定」は読者として納得のいくものでしょうか?
ご批評、ご意見よろしくお願いします。
「中世異世界」世界観への納得の提示の返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
設定が二重構造になっていますね。
オミクロンさんが構想されている世界は、「神」によって歪められた世界です。したがって、どこか不自然な感じがある方が自然です。転移者である主人公が度々疑問をいだくと書かれていますが、その疑問こそがストーリーの本筋であるはずで、この段階で読者が納得してしまったらむしろ演出ミスということになりませんか?
主人公が疑問を抱いている段階では、読者も歩調を合わせて疑問を抱いてくれないと困るわけです。文明の発達や浸透の度合いに奇妙なむらと齟齬がある。そんな違和感をさりげなく抱かせ、ラストで一気に視界が開けたときに初めてすべて納得できる。そんなふうに誘導しないといけないんじゃないかと。
なので。
>以下のように「設定」することによって、これらに一定の納得を付与することが出来るのではないかと思いました。
>この「設定」は読者として納得のいくものでしょうか?
との質問ですが、これは曖昧な設定に納得を付与するというような話じゃないと思うんですね。
納得できない設定を意図的に読者への謎として提示し、ラストで真相を明らかにするという構造でしょう。つまり、設定ではなくプロットで納得させなければいけないのだと思います。
そういう話だとすれば、説明を読ませていただいたかぎりでは機能し得るものになっていると思いますよ。
ポイントとしては箱庭の中の論理なんか矛盾していたってかまわないわけで、その箱庭を作っている存在をどう描くかの方が重要じゃないかと。
カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「中世異世界」世界観への納得の提示