主人公がいない!の返信の返信
元記事を読む
主人公がいない!の返信(元記事)
あまくさ様、アドバイスありがとうございます。思想的な理由で日本は三つに別れてしまったので、そこが解決されない限り、日本は統一されないという状況です。日本人の全員が統一を望んでいるわけではなく、各政府は統一に否定的な立場です。ただ市囲の人々はそれを望んでいます。
元々、日本は一つの国家だったわけですが、国家とは暴力を管理することによって成立します。しかし超能力の出現によって、既存の治安維持システムでは対処できない問題が各地で次々に発生したことにより、それまでの世界は変化を余儀なくされました。超能力は、それまで権力に阻害されて実現されなかった様々な理念に力を与え、当初この国はバラバラになってしまったのです。思想や理念は実際的な暴力を得て初めて、権力足り得ます。そして今までただの個々人の理念だったものに、超能力が加わり、異なる思想信条を掲げる「国」が日本にいくつも出来ました。しかし、そこで弱肉強食というか、強い超能力を持った「国」が弱い「国」を食い続け、とうとう日本は三つの勢力で均衡してしまいました。もしどこか一つの国が他に挑めば、互いに凄まじい流血は必至。ということで、現状どこも他に挑めません。
しかし、これを崩すことができる力を持った人物がラスボスです。先ほど述べたように、市囲の人々は日本の再統一を望んでいるし、ラスボスも分断を良しとし社会を抑圧する現権力との対決へと人々を煽動します。ラスボスには、圧倒的な超能力の他に、もう一つ、特殊な力があります。それは超能力が使えない人に超能力を与えたり、逆に力を持つ者から、超能力を奪うことができるというものです。この特別な才能によって、彼の信奉者は弱者としてただ奪われる側から、彼とともに権力と戦う戦士になれるのです。また、彼自身はこの特別の才能を日本を統一し新しい国を統治する資格と責務であると解釈します。このあたりドストエフスキーの「罪と罰」の言葉で言えば、「一等の人類」というものに限りなく近いです。つまり、彼は自分と異なる思想の持ち主から超能力を奪い、それまで「国」だったものをただの理念へと戻し、バラバラだった日本を再統一することができる素質があるわけです。
思想的な理由で砕け散った統一国家。その理由はただの理念が超能力という暴力を持ったが故の悲劇でした。彼はそこから「暴力を奪える」という、本来の国家に近い素質を持っているわけです。この世界では超能力の授受は不可能である、と言われていて、この通説が彼の異常さを引き立てると同時に、人々に彼が新しい国家の正当な統治者であると思わせる素質でもあります。
ただ、彼は、権力を否定し、統一した日本を築いた後のビジョンを誰にも示したことがありません。ここに彼が悪役たる所以があります。
まあ、こんな人物ですから、私は彼に一番魅力を感じています。
主人公がいない!の返信の返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
なるほど。どういう物語を構想されているのか、ある程度わかりました。私見を述べるまえに確認したいことがあります。ヒロインという概念の定義です。
Wikipediaによるとヒロインという言葉の意味には、
・女性の英雄
・女性の主人公 ― 少女漫画・女性漫画などで視点キャラクターとなる主人公。
・主人公の相棒 ― 主人公が二人組で活躍するいわゆるバディもので、主人公の相棒が女性の場合。
・女性の重要人物。
・主人公の恋愛対象。
などがあるそうです。旧蒼占い師さんの考えているらっしゃるヒロインはどれに近いですか?
私なら物語のキャラクターとしてヒロインという言葉を使う場合は、主人公の恋愛対象か主人公の相棒のどちらかになります。あくまでも主人公との関係性を重視するためで、恋愛的ではないパートナーも含みますが、単体で魅力的なだけの女性キャラはヒロインとは呼びません。だから女性の英雄・主人公・重要人物は該当しないんですね。
まあ以上は私の個人的な定義にすぎないかもしれないのですが、どうしてこんなことを質問するかというと、旧蒼占い師さんのイメージされるヒロインって主人公との関係性の薄い単に重要な女性キャラのことなんじゃないかと思えたからです。というのは追加説明を拝見するかぎり、存在感のある英雄的なラスボスとヒロイン、ヒロインの憧れる西側の警察官。この三人の関係性が強すぎて、他の主人公候補の入り込むすきがないように思えてしまったんです。
実際のところ、この三人を主軸に据えるだけで物語は十分に成立する気がします。ここにもう一人同じ学園の男子生徒というキャラを加えて無理に主人公にする必要がありますか? どうしてそれが必要だとお考えになったのか教えて頂ければ、もう少し意味のある意見が言えるかもしれません。