主人公がいない!の返信
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主人公がいない!(元記事)
ヒロインはいて、細部まで作りたいと思っているんですが、主人公がいないのです。主人公は、多分男の子になると思うんですが、彼に何をさせたいのか? 何を思わせたいのか? 私自身よく分からないモヤモヤした感じがあって、早く物語の執筆に着手したいんですけど、主人公がいないと書けない状態です。
ヒロイン以外にも、序盤ボス、中盤ボス、ラスボスと敵側の人物は一応作ってて、ヒロインが執着して憧れている存在や、その人の憧れの人、政治家なども一応作れる状態です。でも主人公がいないっていうおかしな状態です。こんな人物を描きたいと思えるキャラはすべて、主人公以外で、他に書きたい個性を思いつけないです。その他大勢は、なんなら適当にでも描けるんですが、主人公となると手が止まってしまいます。やっぱり一番重要なキャラクターですから、変に勢いでは書けなくて。
まず、舞台設定、世界観を説明しますと、超能力のようなものが発生した世界が舞台です。その力によって古い秩序はなくなってしまい、思想信条が理由で日本は三つに分断されます。(外国も無事では済んでません。)そのうちの一つ、比較的自由で資本主義的な「東側」のある学園が最初の舞台です。ヒロインはそこに通う才色兼備な一匹狼のような女の子で、主人公もここの学生という設定にするのが自然だと私の中では思っています。主人公について、そこまでしか決まっておらず、個性や経歴、考え方などは一切構成していません。
主人公がいない!の返信
スレ主 旧蒼占い師 投稿日時: : 0
あまくさ様、アドバイスありがとうございます。思想的な理由で日本は三つに別れてしまったので、そこが解決されない限り、日本は統一されないという状況です。日本人の全員が統一を望んでいるわけではなく、各政府は統一に否定的な立場です。ただ市囲の人々はそれを望んでいます。
元々、日本は一つの国家だったわけですが、国家とは暴力を管理することによって成立します。しかし超能力の出現によって、既存の治安維持システムでは対処できない問題が各地で次々に発生したことにより、それまでの世界は変化を余儀なくされました。超能力は、それまで権力に阻害されて実現されなかった様々な理念に力を与え、当初この国はバラバラになってしまったのです。思想や理念は実際的な暴力を得て初めて、権力足り得ます。そして今までただの個々人の理念だったものに、超能力が加わり、異なる思想信条を掲げる「国」が日本にいくつも出来ました。しかし、そこで弱肉強食というか、強い超能力を持った「国」が弱い「国」を食い続け、とうとう日本は三つの勢力で均衡してしまいました。もしどこか一つの国が他に挑めば、互いに凄まじい流血は必至。ということで、現状どこも他に挑めません。
しかし、これを崩すことができる力を持った人物がラスボスです。先ほど述べたように、市囲の人々は日本の再統一を望んでいるし、ラスボスも分断を良しとし社会を抑圧する現権力との対決へと人々を煽動します。ラスボスには、圧倒的な超能力の他に、もう一つ、特殊な力があります。それは超能力が使えない人に超能力を与えたり、逆に力を持つ者から、超能力を奪うことができるというものです。この特別な才能によって、彼の信奉者は弱者としてただ奪われる側から、彼とともに権力と戦う戦士になれるのです。また、彼自身はこの特別の才能を日本を統一し新しい国を統治する資格と責務であると解釈します。このあたりドストエフスキーの「罪と罰」の言葉で言えば、「一等の人類」というものに限りなく近いです。つまり、彼は自分と異なる思想の持ち主から超能力を奪い、それまで「国」だったものをただの理念へと戻し、バラバラだった日本を再統一することができる素質があるわけです。
思想的な理由で砕け散った統一国家。その理由はただの理念が超能力という暴力を持ったが故の悲劇でした。彼はそこから「暴力を奪える」という、本来の国家に近い素質を持っているわけです。この世界では超能力の授受は不可能である、と言われていて、この通説が彼の異常さを引き立てると同時に、人々に彼が新しい国家の正当な統治者であると思わせる素質でもあります。
ただ、彼は、権力を否定し、統一した日本を築いた後のビジョンを誰にも示したことがありません。ここに彼が悪役たる所以があります。
まあ、こんな人物ですから、私は彼に一番魅力を感じています。