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今書いている小説の初めです。評価してください!! (No: 1)

スレ主 葉山可奈子 投稿日時:

アドバイスがほしいです。
初めて書いたものです!

「雨降ってない?」
「うわ、本当だ、最悪なんですけど」

化粧の濃い女子高生がスマホに落ちた水滴を拭きながら、軽く舌打ちをした。
ふと、空を見上げる。さっきまでまぶしいくらい青く澄んでいた空が厚い灰色の雲に覆われていた。

ポツリ

自身の鼻先に冷たい感触が滲んだ。
空から落ちる水が地面に無数の染みを作っていく。

ポツリ ポツリ

しだいに、水が地面に打ち付けられる音と音の間が短くなっていく。
これはまずい。
そう思った時にはもう遅く、一瞬でどしゃぶりになった。

「きゃー!めっちゃ降ってきた!!」
「やっばい!!!!」
さっきの女子高生が甲高い声で叫ぶ。

最悪だ。急いでリュックの中をあさったが、あいにく今日はもってきていない。
とにかく避難しよう、そう思い、近くにあったコンビニエンスストアにかけこんだ。

「いらっしゃいませー」

やる気のない店員の声がコンビニに響いた。
ぱっ、とこちらを見て、雨に濡れた僕に迷惑そうな顔をする。
辺りを見ると、やはり僕と同じように急な豪雨に見舞われ、避難してる人が大勢いた。
とっとと帰れよ、という視線を向けるコンビニ店員に気づかない振りをして、僕はとりあえず傘コーナーに向かった。

傘コーナーはもうほとんど傘はなかった。安いビニール傘はもう売り切れていて、少し高めの、しかも女性用の傘しかない。
雨の様子をコンビニの窓から確認したが、まだまだ止みそうにない。
はぁ、と溜め息をつく。

夏の雨ほど僕が毛嫌いするものはない。ただでさえ、今日の気温は30℃。美術部の引きこもり系男子の僕には苦痛なのに、その上雨だなんて。体が耐えられるわけがない。はぁ、と2度目の溜め息をつき、3000円のピンクの可愛らしい傘に手を伸ばす。
しかも。今日の僕は、ジーンズにサンダルというやけに夏らしい格好で外に出てしまったのだ。上の白いティーシャツは、雨で透けてしまっても男だからそれほど気にならないけども、ジーンズのべっとりと肌に密着するあの感じはさすがに耐えられない。肌と生地の距離は0だから、汗が出ても乾くことができない。毛穴から出た汗が、また毛穴に逆流してしまうという、恐ろしいエンドレスデスゲームにはまってしまう。サンダルなんてもっと最悪だ。天からも地からも、水が靴の中に流れ込んでしまう。水溜まりに入ったら一貫の終わりだ。水溜まりに浮いたゴミが、足の指の間、もしくは爪の間に入ったら―――
想像しただけで足が痒くなる。

どうでしょうか…。おかしいとことか、指摘してもらえると嬉しいです!!

カテゴリー: 小説の批評依頼

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人気回答!今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信 (No: 2)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 5 No: 1の返信

投稿日時:

 添削用掲示板でも、ご質問になってもいいかもしれません。文章でどう表すかという技術的な面を相談するのに適していますので。しかし、むげにするつもりはありませんので、できる範囲でやってみます。

 少し後まで読むと、地の文に「僕」が出てきて、一人称だと分かるんですが、出だしからしばらくは分かりません。そのため、(一人称と分かっていれば明確なのに)描写が分かりにくくなっています。

 具体的に見てみます。

> 「雨降ってない?」
> 「うわ、本当だ、最悪なんですけど」
> 化粧の濃い女子高生がスマホに落ちた水滴を拭きながら、軽く舌打ちをした。

 キャラとして「化粧の濃い女子高生」が出てきます(会話らしき2つの台詞→2人のどちらかは分からない)。一人称と三人称の可能性があり、三人称だとすれば、この女子高生が視点主人公の可能性があると思って、読み進めることになります。
(「スマホに落ちた水滴」とはっきり描写されている点も、この女子高生が視点主人公だと思わせるものがある。遠目にはそんなこと見えませんから。)

 心情描写もですね。三人称でも一視点だと視点キャラの内心(思考、感情等)を直接的に描写することはよくあります。しかし、しばらく雨の描写が続いた後、

> 「きゃー!めっちゃ降ってきた!!」
> 「やっばい!!!!」
> さっきの女子高生が甲高い声で叫ぶ。

 ここでようやく、「さっきの女子高生」とあるので、まだ誰かは分からないけど、女子高生は視点主人公ではないと分かります。女子高生を眺めている描写であることだけは確実ですので。

 この後、地の文に「僕」が出てくるまで、一人称か三人称かは確定できません。両方の可能性を考慮しつつ読む必要に迫られます。しかし、そのように読者を揺らがせるメリットは特に感じられません。

 一人称主人公の明示は出だしで行ったほうがいいと思います。例えば、以下のような感じも可能かと。

> 「雨降ってない?」
> その声に僕が振り向くと、女子高生らしい二人がいた。
> 「あー本当、うわっ、これ最悪なんですけど」
> 化粧の濃いほうが軽く舌打ちして、スマホを拭く。雨がかかったらしい。

 状況の描写に不統一な点が見られます。季節感です。最初に、

> 自身の鼻先に冷たい感触が滲んだ。
> 空から落ちる水が地面に無数の染みを作っていく。

とありますね。「冷たい感触」です。寒さを匂わせる表現です。しかし、コンビニで傘をといった描写の後、

> 夏の雨ほど僕が毛嫌いするものはない。ただでさえ、今日の気温は30℃。(後略)

とあります。季節は夏、しかも気温30℃で暑い。じゃあさっきの「冷たい」は何だったのか、みたいな感じがします。もう少し前だと、

> ふと、空を見上げる。さっきまでまぶしいくらい青く澄んでいた空が厚い灰色の雲に覆われていた。

とあります。「青く澄んでいた空」は、秋の感じを醸し出してしまう可能性が低くありません(「天高く(←空が澄んでいるの意)馬肥ゆる秋」などのイメージ)。コンビニのシーンも「エアコンが効いた」としておけば、夏の感じが出せます。

 必要な分だけ抜き書きして、変更してみると、以下のようにもできるのではないかと思います。

> ふと、空を見上げる。さっきまでまぶしいくらい照らしつけていた太陽が、厚い灰色の雲に覆われていた。
> 僕の鼻先に、真夏らしからぬ冷たい感触が滲んだ。
> 冷房の効いた店内に、やる気のない店員の声が響いた。

 冒頭としては、目を引くものがなく、何の話になりそうかも分かりません。冒頭では「1. 誰が、2. どういうところ(状況、世界等)で、3. 何をする話」なのかを、「4. 興味が湧くイベント」で語る必要があると思います。

 仮にけだるさが売りだとしても、けだるさだけを冒頭でうまく表せても、読み進める意欲を掻き立ててはくれないと思います。必ずしも好ましい感情を掻き立てる必要はありません。主人公のイライラでもよく、そのイライラをどう解決するかという期待を持たせてもいいと思います(期待させておいて、実はさらに鬱展開とかでもいい)。

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信の返信 (No: 3)

スレ主 葉山可奈子 : 0 No: 2の返信

投稿日時:

ありがとうございます!
すごく参考になりました…。季節感、確かにそろっていませんね。一人称や三人称についても、色々検討してみます。初めて書いたものだったので、右も左も分からずだったので、本当に感謝感激です。もう一度、書き直してみようと思います!!

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信 (No: 4)

投稿者 サタン : 2 No: 1の返信

投稿日時:

思ったことはだいたいブルースクリーンさんが言ってくれたので特に書くことはありませんが、中でも気になったのが、やはり「僕」が出て来るのが遅すぎる事ですね。
最初は女子高生のどちらかが主役の三人称だと思った。

ほかはそれほど気になりません。
初めて書いたことを考えるととても良く書けていると思います。
状況もわかるし、イメージもできるし、文章も読みやすいと思う。
変に飾ってないし素直に読めてスッと入ってくる。

ただ、添削板でもそうなんですが、こうした相談事で困るのは小説の冒頭など「一部」しか提示されない事です(そういう主旨の板だから批難してるわけじゃないよ)。
小説を書くのは意外と体力が必要なので、肉体的にも精神的な意味でも、筆を進めるたびに体力がゴリゴリ削れていきます。
すると、「序盤はとても良いけど、中盤から作者の体力が無くなって失速してる」とか「序盤で説明したいことを終えてしまって、中盤から描写が雑」なんてことがよくある。
「一部」だけだとそれが判断できないわけですね。もちろん物語そのものも読めないので物語の良し悪しもわかりません。
なので、あくまで「文章」としてはとても良く書けてると思うけど、「小説」としては何も判断できない。
「一部」で出来るのはあくまで文章の良し悪しや表現の如何を考えることだけで、小説の感想はできません。
もし、「小説として何かおかしなところはないか?」という質問なのだとしたら、申し訳ないけども、完成したのを読ませてもらえないと何とも言えないです。

あと、細かいとこだけど、
>3000円
>30℃
>2度目
Web公開なら気にすることないけど、新人賞など本にすることが前提にあるとしたら、英数字は縦読みに向かないので「三千円」「三十度」「二度目」と漢字か漢数字(三〇〇〇円)にしたほうが良いと思う。

より良い文を求めたらキリがないし個性の問題から人それぞれ違うので、私はあまり気にしないというのもありますが、全体的には良く書けていると思います。
偉そうなことを言えば、未熟ではあるけど不足はない、という感じ。
これくらい書けるなら、書き直すことで停滞するより先に進めてしまったほうが良いと思う。

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信の返信 (No: 5)

スレ主 葉山可奈子 : 1 No: 4の返信

投稿日時:

返信ありがとうございます…!そうですね、まだ序盤なので頑張れてはいますが、中盤になってくると文章に疲れがにじんでしまいそうです。『未熟ではあるけど不足はない』褒め言葉です…未熟から完熟になるまでは長いと思うので、頑張っていきます!本当にありがとうございました!!

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信 (No: 6)

投稿者 三文山而 : 0 No: 1の返信

投稿日時:

改行で空白が多いところからするとWEB小説ですかね?
半ば個人的な好みになりますけど、
>「距離は0だから」
「A-10サンダーボルト」のような名前等でなければ、「0」はカタカナの「ゼロ」や漢字の「零」で書かれていた方が個人的にしっくりきます。
>「ポツリ ポツリ」
擬音語が単独で置かれているとそこで文章のリズムが切れてしまっている感じがしました。雨粒はどんどん降ってきますから、次の行と繋げて「ポツポツと、しだいに水が地面に」という書き方はどうでしょうか?

最後に、他の方が言われている主人公の描写が遅くなってしまった部分ですが、
「夏の雨ほど僕が毛嫌いするものはない。ただでさえ、今日の気温は30℃。美術部の引きこもり系男子の僕には苦痛なのに、その上雨だなんて。体が耐えられるわけがない。」
の部分を一番最初に持って来てみるのはどうでしょう?
そしてその後
「女子高生がスマホに落ちた水滴を拭きながら、軽く舌打ちをした。空を見上げると、さっきまでまぶしいくらい青く澄んでいた空が」
と、「ふと見上げる」のを雨に気づいてから空を見る形に変えれば(考えてみると女子高生の言動で雨には気づいているわけだから「ふと」ではないですし)、これで雨の降り初めに気づいた主人公を書き出しの部分から描く形に変えられるかもしれません。

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信の返信 (No: 8)

スレ主 葉山可奈子 : 0 No: 6の返信

投稿日時:

ありがとうございます!
そうですね、夏の雨ほど~っていうのを前にもってくる方がぴったりですね…!
ポツリポツリのとこも、文章にしてみます!!色々ためになりました。ありがとうございます!

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信 (No: 7)

投稿者 いとなしサテラ : 1 No: 1の返信

投稿日時:

 オチもヤマもないワンシーンについて評価を聞く場合、このシーンでこういう印象を与えたいんですが成功しているでしょうか? と聞くべきです。この質問では言葉の間違いや文法的な指摘しかできないと思います。

 以下、質問内容が「普通の引きこもり系男子が雨にうんざりしている様子を書けているか」だと仮定して答えます。

①書いている意図がわかりません。
 女子高生が雨に濡れるワンシーンを書きたいなら、雨に濡れる「僕」を出すべきではありません。雨に濡れる「僕」を出すなら、雨が振りそうな時に思ったこと、雨に濡れて思ったこと・行動・仕草をリアルタイムで出した方がいいです。
 後半の「夏の雨ほど――」以降は設定の羅列になってしまっています。その瞬間におもったことなら長すぎます。こういう時にこういうことを考える人間だ、と書きたいのなら「語り部」にしてしまうのはどうでしょう。後半の「今日」を「その日」に変えて、「その日」にあったことを過去系に変えるだけで印象ががらりと変わるはずです。

②男に見えない部分がある
 敢えてそうしたなら文句は言いませんが「雨で透けてしまっても男だからそれほど気にならないけども」は普通の男性としてはおかしいです。
 この部分は頭の中で考えていることにも関わらず「(女なら雨で透けるのは気にするのは当たり前だけど)僕は男だから気にしない」というニュアンスが隠れています。女性の立場に立っているわけです。この「僕」が女性的な内面を持つ男でないなら避けたほうがいい表現です。
 「雨で透けるのは気にならないけども」で十分です。敢えて「男だから」と書くとかえって「わざわざ男だと強調する必要があるのか?」という疑問につながります。
 また、「引きこもり系男子」という表現もちょっと女性的です。男性は○○男子・○○女子という言葉は女性ほど使いません。例えば「美術部を選んだのも外に出たくなかったからなのに『男だから』という理由で買い出しを押しつけられたのだ」と書くと、「インドア派」で「性別は男」というのが伝わります。
 自信がなければ男の知り合いに聞くか、こういう場で「男性ならこういう時どう表現しますか?」と聞いた方がいいです。作者が男性の作品と女性の作品を読んでみて比較するのも勉強になると思います。

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信の返信 (No: 9)

スレ主 葉山可奈子 : 1 No: 7の返信

投稿日時:

ありがとうございました!!
質問の仕方は以後改善していきます…。
シャツのところのアドバイス、本当にためになりました…!!確かに、あらためて読み返すと、女性寄りすぎますね。男性と女性の区別はしっかりつけます。作者が男性の作品も読んでみます!!ありがとうございました!!

補足までに。 (No: 12)

投稿者 サタン : 0 No: 10の返信

投稿日時:

使ってはいけないわけではなく、本など縦読みになると縦中横という機能を使わないと上手く表示できないだけです。
ワープロソフトは標準装備だけどテキストエディタでは扱えない場合も多いので、テキスト主体のWebでは推奨されない場合もあるでしょう。
縦読み機能がある投稿サイトなどでは控えたほうが良いと思う。
また、「!」を半角英字の「!」と書くのも、同じ理由で控えたほうが良いでしょう。半角英字は縦にならないので。
でも、通常Webでは横書きなので、横書きで普通に「!!」と書く分には問題ありません。

厳密に言えば、これは文字ではなく記号なので、文法あるいは文章作成的に間違いがあるという事は無いです。
そもそも、もともと日本には無かった記号なので。
感嘆符や疑問符の後ろはスペースを空けるというルールも、実は明確な規定があるわけではなく、暗黙です。

今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信 (No: 13)

投稿者 t : 1 No: 1の返信

投稿日時:

おかしいところはありませんでした。

「雨降ってない?」→僕はとりあえず傘コーナーに向かった。までをAとします。
やる気のない店員の声がコンビニに響いた。→想像しただけで足が痒くなる。までをBとします。
AとBは例えるならどちらも、ご飯にかけるふりかけです。

A→Bでは、ふりかけ→ふりかけとなっていて、何をする物語か具体的に書かれていません。とはいってもこのような形はよくあるので、作者の好みですが。私としてはご飯(事件あるいは目的、メインとなるストーリー、せめてヒロイン登場だけでも)を食べたくなりました。文章が読めるだけに、良い意味で話の続きが気になったわけです。

もしA→B→Cと話が続いたとします。
Cの内容が、読んでも何をする物語かやっぱりわからない、”ふりかけ“だったら、んー……読んでいて辛い。A→Bの後で、具体的には「想像しただけで足が痒くなる。」の次の文章からメインストーリーが始まる、でも悪くはないのですがちょっと遅いかもしれません。

例えばBの内容は地の文でいっぺんに処理しようとするのではなく。
夏の雨ほど僕が毛嫌いするものはない、今日の気温、美術部の引きこもり系男子、体が耐えられるわけがないなどなど、それらをどう表現していくかが文章力または、小説の魅力といいますか。
例えば友達やヒロインを登場させて、セリフの掛け合いをしながら情報をだしていく。あえて一人きりの美術室で絵を描くシーンの回想にして使ってみるとか。ジーンズには絵具がついていて、僕は美術部なのでビニール傘を見ていると絵を塗りたくなるとか。物語を華やかに彩ることができる読者を惹きつける部分なだけに、少し使い方が、勿体無いような気がしました。

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「うわ、本当だ、最悪なんですけど」

化粧の濃い女子高生がスマホに落ちた水滴を拭きながら、軽く舌打ちをした。
ふと、空を見上げる。さっきまでまぶしいくらい青く澄んでいた空が厚い灰色の雲に覆われていた。

ポツリ

自身の鼻先に冷たい感触が滲んだ。
空から落ちる水が地面に無数の染みを作っていく。

ポツリ ポツリ

しだいに、水が地面に打ち付けられる音と音の間が短くなっていく。
これはまずい。
そう思った時にはもう遅く、一瞬でどしゃぶりになった。

「きゃー!めっちゃ降ってきた!!」
「やっばい!!!!」
さっきの女子高生が甲高い声で叫ぶ。

最悪だ。急いでリュックの中をあさったが、あいにく今日はもってきていない。
とにかく避難しよう、そう思い、近くにあったコンビニエンスストアにかけこんだ。

「いらっしゃいませー」

やる気のない店員の声がコンビニに響いた。
ぱっ、とこちらを見て、雨に濡れた僕に迷惑そうな顔をする。
辺りを見ると、やはり僕と同じように急な豪雨に見舞われ、避難してる人が大勢いた。
とっとと帰れよ、という視線を向けるコンビニ店員に気づかない振りをして、僕はとりあえず傘コーナーに向かった。

傘コーナーはもうほとんど傘はなかった。安いビニール傘はもう売り切れていて、少し高めの、しかも女性用の傘しかない。
雨の様子をコンビニの窓から確認したが、まだまだ止みそうにない。
はぁ、と溜め息をつく。

夏の雨ほど僕が毛嫌いするものはない。ただでさえ、今日の気温は30℃。美術部の引きこもり系男子の僕には苦痛なのに、その上雨だなんて。体が耐えられるわけがない。はぁ、と2度目の溜め息をつき、3000円のピンクの可愛らしい傘に手を伸ばす。
しかも。今日の僕は、ジーンズにサンダルというやけに夏らしい格好で外に出てしまったのだ。上の白いティーシャツは、雨で透けてしまっても男だからそれほど気にならないけども、ジーンズのべっとりと肌に密着するあの感じはさすがに耐えられない。肌と生地の距離は0だから、汗が出ても乾くことができない。毛穴から出た汗が、また毛穴に逆流してしまうという、恐ろしいエンドレスデスゲームにはまってしまう。サンダルなんてもっと最悪だ。天からも地からも、水が靴の中に流れ込んでしまう。水溜まりに入ったら一貫の終わりだ。水溜まりに浮いたゴミが、足の指の間、もしくは爪の間に入ったら―――
想像しただけで足が痒くなる。

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