分かりました。では、そのようにいたします。
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長編の書き方を教えてください。の返信(元記事)
>シンプルなお話を書いてみました。
シンプルな話を書けと言ったのは、貴方が何を書きたいのか明確にしましょうという意味合いが強いです。
要するに、いろいろな設定が物語を複雑にしていて思いついたネタをぶっこんでるのでごちゃごちゃになって整理がついていない。そのため「シンプルにしましょう」ということです。
ソレが出来たのであれば、「あなたの書きたいものが書けた」という事になります。
ただ、シンプルにしているため、深みが出るような描写もワクワクするような演出も引き込まれるような展開もないので、書いた本人がソレを良いものと思えていない、というだけ。
そんなら話は簡単で、今回書いたものに、深みが出るような描写やワクワクするような演出や引き込まれる展開を加えていけばいい。
でも、話は簡単だと書いたものの、そう簡単ではなくて、
残念ながら「元が面白くないもの」にいくら描写や演出や展開を加えたところで小手先で誤魔化してるにすぎず、全体的な評価はあまり上がりません。
最低限、その「シンプルな話」がエンターテイメントとして成立してるお話になっているかどうか、楽しめないのであればどうすれば良くなるか考えてみましょう。
これは物語作りの基礎的な話で、ポイントさえ押さえていればシンプルなままで面白味のある話に出来ます。
この時点で「面白い」がある物語を作れていて、それを前提に描写や演出や展開で深みを出して話を広げるわけです。
つまり、0にいくら掛けても0なので、「シンプルな話」の時点で面白くないと設定云々展開どうのと「話に深みを出す」なんて事は無理なんです。
「面白いもの」はきちんと用意する。
それが読者に合うかどうかはまた別の話だけど、そっから先は読者の好みの問題だから、作者としては用意した「面白いもの」を全力で「面白くしていく」するだけ。すなわち「描写や演出や展開で」より良くしていくわけです。
で。
「シンプルな話を書けた」と書かれていますが、それは面白いものでしょうか?
設定的にはシンプルで物語も単調かと思いますが、エンターテイメントとして成立してる物語であれば面白いはずです。
言い換えると、
>第一に「どうやったら、きちんとお話を背骨が通ったものにできるのか?」
この時点で筋が通った話の骨格を作りましょう。という事です。
>内容はともかくとして、ああいう仕組みの作品を書いてみたいです。
ギミック系は私の得意とするところですが、こういうのは皮肉が好きな人というか言葉を素直に受け取らないひねくれ者の理屈屋が得意なジャンルなんで、スレ主さんには向かないと思います。
自身の境遇をまっすぐに作品にぶつけようというスレ主さんの創作スタンスとも相反すると思う。
作品を通して一つだけ何かを仕込む程度のことなら問題ないかもしれないけど、その場合は話の本筋に仕込むことになると思うから、前述した「シンプルな話」の時点で仕込んでおくべきでしょう。
それ込みで作ってみれば良いかと思います。
>全体を見通す目がなっていないので、一人ではプロットが書けません。
たぶん、何か誤解されてるのでは。と思います。
「全体を見通せないからプロットを作れない」のではなくて、「全体を見通すためのものがプロット」です。
「それがどんな物語なのか」を要約して短くまとめたもの、です。
つまりは「シンプルな話」もプロット作りの一環と言えます。
これは厳密には間違った発言かなと思いつつ、たぶんスレ主さんにはわかりやすいんじゃなかろうかと思って書きますが、
「物語を書くために設定や展開を盛って、どう書くかをまとめたもの」ではありません。
それをプロットと呼んでもいいんですが、そう呼んだ場合、全体像が把握できないんじゃないでしょうか?
メモが多すぎて、キャラの把握だけで精一杯で話が進むごとに現状どういう設定か、なんてことまで頭が回らないし、そもそもプロットをひと目で、現状何が不足していて何が足りてるって事もわからないんじゃ?
プロットの書き方は自由なので、それで上手くやってる人もいるので、「それはプロットではない」という私の発言は誤りなんですが、スレ主さんが「自分が作った物語のメモを見ても全体を見通せない」と言ってる以上、それはプロットとして用をなしていない。
プロットは人それぞれなので「こうだ」とは言えませんが、助言をするなら、「物語を書くために設定や展開を盛ってく」という書き方でメモを取ってると思いますが、この逆をしてみると良いと思います。
「自分がパッと見ただけで把握できるくらいに、短くしていく」と。
これも妙な誤解を与えてしまうかもしれない発言ですが、
よーするに、章ごとにサブタイトル入れてるラノベとかあるでしょう? すると巻の頭にそのサブタイトルを列挙した目次があるでしょ。
すんごい極論で言うと、この目次も一種のプロットです。
5章の長編で5行の目次のサブタイトルがあるとしたら、それぞれ一行のサブタイトルで「その章で書くこと」を示しているわけで、それが「はじまり」から「おわり」まであるわけだから、このサブタイトルの5行はそれだけで作品全体の要点を示した5行なわけですよ。
で。
この5行も見て把握できませんか? そんなわけないですよね。
であれば、おそらく現状のプロットの作り方を間違えていて、「自分が把握できるように作っていないだけ」であると言えるかなと思います。
>僕は感情の機微に疎いので、どうしても表現に限界が出てきます。
以前も書きましたが、「感情」を書く際に、作者が同じ感情を理解している必要はありません。
それを読んで感動するのは作者ではなく読者なので、読者がどう思うかが全てであり、読者が勝手に感動してるだけ、です。
そして、私はあまり手広く読書をするというよりは気に入った作家を一気にデビュー作から新作まで読破するタイプなんですが、同じような方はすぐ理解できる話かと思います。
存外、プロもワンパターンですよ。
というか、パターンの一つでも書けるなら上出来です。
一つでも書けるのであれば、「書ける」んですから。
当たり前の事を言ってるけど、「書けない」場合は作品そのものを書けないんだからね。書けるだけ上出来です。
まずはその1パターンを極めるつもりで、凝ってみましょう。
状況違いとかバリエーションは考えられるでしょ? 工夫してより良くして、極めて見ましょう。
意外と1パターンだけでもいけますよ。それが出来てはじめて「そのパターン」をモノにしたと言えるでしょうから、現状はまだまだ、パターンに飽きたから目新しいのを見つけようとしてるだけ、とでも考えたほうがいいと思う。
>書こうと思ってもかけないだろうなとも思いました。しかし、やはり僕には理解しにくい表現法でした。
人の作品は参考にしても比べちゃいけないよ。
何故かって、「あの人の文章は、俺には書けない」って、これ当たり前だからです。
私はその文章を書いた作者本人ではないからね。別人だから、俺には同じ文は書けないよ。当たり前。
でも、別に負けず嫌いなわけじゃないけど、言っておく。
俺の文章も、どんな文豪にだって再現できないよ。
俺のセンスで書いてるんだから、俺のセンスが無い人には書けないよ。当たり前でしょ。
私は、スレ主の文章を「臭い」と評価したけど、だからって下に見てるわけじゃない。
あなたの文章は、決して俺には書けないよ。どんだけ頑張っても無理。
人によって違うものを見比べて「どうしたら書けるんだろう」とか「こんなふうに書けない」とか悩むのは、上手く勉強できて劣化コピーが関の山なんで、ほとんど時間の無駄です。
まあ、誰しも好きな作家の書き方を真似るものだし、それで技術力は上がるものだから真似ること自体は良いことだと思うけど、そこから「悩む」まで行ってしまうと本末転倒で時間の無駄になる。
>キングダムハーツの名言などを通し読みしてみると
これも以前書いたと思うんだけど、別の人だったかな……
ええっとですね、私はキングダムハーツは、ゲームだって事を知ってるくらいでプレイしたことはありません。関連書籍も手にしたことはありません。
つまり何も知らない、なんの前知識もない状態です。
それで、名言とされる
>「うらやましいよ、ソラ。俺の夏休み終わっちゃった」
を聞いて、私は何の感情もわきません。
当然、名言とも思いません。
念の為、ディスってるわけではないですよ。
俗に言う「名言」というのは、その一言で「その物語の名場面をリフレインできる」から名言たりえるわけです。
つまり、私にはその「思い返せるキングダムハーツの記憶がなにもない」ので、この名言を聞いたところで何でも無いんですよ。
アニメの名言でググって、見たこと無いアニメの名言を読んで見れば今の私の感覚を理解できるでしょう。
本当に何も感じません。
これはすなわち。物語における名言ってのは「言葉・文章」の問題じゃないって事です。
そもそも、「思い返せる記憶。名場面」が素晴らしいのであって、「名言の文章」が素晴らしいわけじゃないんです。
だから、「こういう名言を書きたい」と憧れること自体はわかりますが、その前に「素晴らしい名場面」を作らなきゃ意味がなくて、そして、名場面さえ作れれば「その名場面をリフレインする言葉」であれば何でも名言たりえるわけです。
「素晴らしい名場面」が、「素晴らしい」と感じられる本質で、「名言」はその記憶を引き出すキーワードでしかないわけです。
>それを自分のモノにできていないのです。
読む、というのは頭にインプットすること。
そうしてインプットした知識を活用するためには、最低でも一度はアウトプットしなければなりません。
要するに、読んで吸収したなら、それを使って何かを書いてアウトプットしなきゃ、自分のモノにはなりません。
たとえば
>「うらやましいよ、ソラ。俺の夏休み終わっちゃった」
これを見習いたいなら、真似ればいいだけです。
「うらやましい、◯◯。俺の【楽しい時間は】終わっちゃった」ということだから、
「うらやましいよ、◯◯。僕の夢はもう醒めてしまう」とか
「お別れだね、◯◯。私の旅は、もう果たされた」とか。
そういうセリフを短編でも掌編でも書いて、そこで使えばいいだけです。
分かりました。では、そのようにいたします。
スレ主 壱番合戦 仁 投稿日時: : 1
当初描きたいものは掛けました。もう、本当に単純なお話でしかありませんが、一応の形にはなりましたしオチもきれいに片付きました。
>>「自分がパッと見ただけで把握できるくらいに、短くしていく」と。
ごちゃっとしたプロットの素を削ぎ落して、読みやすく、書きやすくするわけですね。今度、試しにやってみます!
他にも丁寧に答えてくださってありがとうございます。また何かございましたら、ご質問させていただきたいと思います。
カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 長編の書き方を教えてください。