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作品劇の扱い方の返信

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作品劇の扱い方(元記事)

今書いている作品に、作中劇を登場させたいです。その際に、気をつけることはなんでしょうか?

今現在、演劇モノ(厳密に言うと紙芝居も含む)を執筆中です。せっかくなので、色々な古典作品やオリジナル脚本を登場させてみたいのです。どうすれば、作中劇を活かす演出ができるのでしょうか?また、注意点はありますか?

作品劇の扱い方の返信

投稿者 サタン 投稿日時: : 2

まずは、細かいけれど劇中劇あるいは作中作かなと思う。
作中劇という言い方があるのかどうかわからんけど、ググってさらっと見た感じ劇中劇のページに飛ばされてしまったので誤字扱いではないかなと。

私は演劇には素人なので、あくまで物語演出の観点からお答えしてみようと思います。
とは言うものの、ハッキリ言って劇中劇という手法はあまりよろしくないという印象があります。
例えば「主人公とヒロインが恋をする」というメインストーリーがある中で「シェイクスピアの『リア王』の舞台をする」というエピソードがあると、読者としては「リア王の話」はどーでもいいんですよね。
読者として読んでるのは「主人公とヒロインが恋をする話」なので。関係ない話をされても何も興味もない。
この回避策としては、単純な話、本筋と関係ない話であるため興味を削がれているので、本筋と関係ある題材でもって話(劇中劇)を組めば良い、ということになると思う。
だから、劇中劇のコツは「如何にしてメインストーリーと絡んだ題材を扱うか」になると思う。
ということは、例の場合は『リア王』より『ロミオとジュリエット』のほうが良いし、「二人は喧嘩して仲違いしている・周囲の友人は仲を取り持とうとしている」という状況下で真逆の設定である「相思相愛の二人・周囲の反対で引き裂かれようとしている」という劇中劇をやると、その舞台(劇中劇)の演出がそのまま二人の心理描写を表現する事になるので、劇中劇が本筋の一部になる。

演劇の題材がテーマの場合は、例えば『リア王』ならこれは、まあ解釈は人それぞれだと思うけど「間違ったものを信じた悲劇」みたいな内容だから、例の「主人公とヒロインの恋愛」であれば主人公を振り回すヒロインのライバルキャラなんかを登場させるエピソードで扱えば、『リア王』の舞台演出はそのまま「ヒロインとライバルのどっちを信じるのか」って描写になるよね。

で、作者としては演劇モノだし劇中劇を活かしたいと考えているから、この『リア王』を最後までちゃんとやろうとするだろう、と思うんだけど、
例えば上記した例のような演出で使った場合、リア王の演劇は「ヒロインかライバルかの選択」という演出だから、割と序盤のほうで「リア王の演出」は役目を終えてしまっているので、そこで「本題」を書いたあとの劇中劇は蛇足にしかならない。
だから、本題を書いたあとの劇中劇はダイジェストで終わらせるとか、途中でトラブルが入って劇が中断されてしまうとか、不要な部分は書かない選択をしないといけないと思う。
それでも『リア王』の劇中劇をしっかりやりたいんだって場合は、台本合わせとか練習中の場面で「リア王を知らないキャラに内容を説明する」とかの体を取って書いてしまうのが良いのではないかと思う。

ほんで。
「あまりよろしくない手法だと思う」と書いた理由は、当たり前だけどその劇の設定を毎回説明しなきゃならないんだよね。
劇中劇でも本筋を進行させれば良いと回答はしたけど、でもやっぱ劇中劇の演出のために余計なシーンが増えたりするので、そして扱う劇中劇の題材が増えるほどそれは顕著になっていくので、ページに余裕がないとやりにくい。
でなければ、最初から「リア王について調べる・知ることがテーマ」みたいな話でないと、キツい。

「リア王について知ることがテーマ」は、簡単に扱える演出としては、「リア王」を比喩にしてしまう、というものがある。
例えば殺人事件があったとして、探偵役の主人公が刑事に向かって「犯人はリア王になりたくなかったようだ」とか言うと、ここで「事件」を「リア王」に例えたことになって、「リア王」の解説がそのまま「事件解明の解説」になる。
例えば……
「被害者には三人の友人がいて、二人を信頼し、A子にはつらく当たった。でもA子が正しかったと知ったのは既に二人に裏切られたあとで、被害者は財産のすべてを取られてしまった。シェイクスピアの「リア王」だと彼を助けようとした末娘までも二人に殺されてしまってリア王は深い悲しみに落ちるわけだけど」
「では、リア王、つまり被害者はA子が二人に殺されると思ったのか? それで二人に返り討ちに合って殺された?」
「え? ああ。違う違う。被害者と三人の友人は、合計四人のグループ内で被害者とA子の二人がモメてたってこと。残りの友人二人を味方につけたがってたのはA子も被害者も同じだよ。リア王で末娘のコーデリアは『正しい』の象徴だけど、これは現実だからね、モメてたA子と被害者のどちらが正しいかなんてわかんない。その証言は友人二人の証言に寄ってるし、それはA子の言葉に強い影響を受けてる証言だった」
「……まさかA子は嘘をついている? A子が正しかったというのも、二人が悪者だというのも?」
「と言うより、A子の証言次第でどうにでもなる。リア王はA子だよ」
みたいな感じ。長いサンプルだけども。
「リア王の話題を出す」→「まあ劇でも見に行こう(劇中劇)」→「リア王で事件を解説」って流れ。
別に殺人事件でなくとも、謎解きとか「知る・調べる」がテーマに入ってるエピソードなら使える手段だと思う。
漫画QED、同作者のCMBってタイトルのミステリ漫画がこの手の手法をよく使いますね。

注意点は何にしても劇中劇って「本題に関係ない別の話」なので、どうやって本題に絡めるか、がすべてではないかと思います。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 作品劇の扱い方

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