底辺作家が【天才ラノベ作家】をキャラとして書く方法の返信
元記事を読む
底辺作家が【天才ラノベ作家】をキャラとして書く方法(元記事)
【エロマンガ先生】や【妹さえいればいい】のような、
【ラノベ作家ラノベ】のプロット
が一つあり、
その中で【天才ラノベ作家】系キャラを主役級キャラとして出そうという
心づもりがあるのですが、
なにぶん作者である自分が投稿サイトでちまちま書いてる底辺作家なので、
どのようにキャラクターとして書けばいいのかわからなくて悩んでいます。
【天才ラノベ作家】を【天才ラノベ作家】として説得力を持たせるには
そういうキャラが書いたクオリティの高い創作物を(プロット、あるいは断片だけでも)見せて、
読者に【確かにこの作家は天才だ!】と思わせる=説得力を持たせることが必要だと思うんですけど、
いかんせん底辺作家の自分には実力がないので、天才レベルでクオリティの高い創作物はとてもじゃないですが書けないし、
そうなると【天才ラノベ作家】なキャラを説得力を持たせて書けない気がしてるのです。
例えば大人気漫画【ジョジョ】の作中で荒木先生が天才漫画家・岸部露伴を出したり、
過去に【デスノート】を大ヒットさせた大場つぐみ・小畑健両先生が
【バクマン。】で天才漫画家の新妻エイジを出したり、
そんな感じですでに実績のあるクリエイターがそういうクリエイターキャラを出すなら
(実際の作中作がどうであれ)ある程度は説得力あるんですけど、
(上記のエロマンガ先生の伏見先生と、妹さえいればいいの平坂先生も、
過去作がアニメ化してるヒット作家です)
上記の通り底辺作家の僕には実績すらないですし。
【作家は自分より頭のいいキャラは書けない】という説もありますけど、
それって言いかえれば【作家は自分よりセンスのあるキャラは書けない】ってことでも
あるんじゃないかと思えて、そうなると現時点では実力も実績もない自分が
どのようにして実力実績最大級のラノベ作家をキャラとして書けばいいのか?という悩みがあります。
ご教示いただければ幸いです。
底辺作家が【天才ラノベ作家】をキャラとして書く方法の返信
投稿者 手塚満 投稿日時: : 1
結論から申せば「心配ないから書き進めればいい」です。ですけど、それだけでは意味不明ですから、以下少し説明してみます。
1.天才の仕事の成果を見せる必要があるか否か
ミステリですと、探偵は頭脳明晰の天才、犯人もしばしば知能犯だったりします。そして探偵は犯人のミスを見抜いて、決定的な証拠を見せなければなりません。天才としての仕事の結果を出さなければならないわけですね。
一方、小説家(などのクリエイターとして)の天才だったらどうでしょう。天才が書いた、見事な小説を見せないといけないなら、その作中小説を実際の小説で書いてしまえばいいわけです。プロット
でも同様で、誰もが唸るプロットだったら、自分で使ってしまえばいい。
詐欺的な金儲け話でもよくありますよね。「これを売れば、簡単に大金が手に入りますよ」「マンションオーナーとして部屋を貸せば」とか言ってる。これに対する簡単な返しは「じゃあ、自分でやれよ。なぜやらないんだ?」です。しかし、儲け話の持ち掛ける口上自体は巧いものです。なんだか儲かりそうな話に思えてしまう。
2.天才小説家に見えれば充分
リアルの小説家ではなく、作中の天才小説家キャラも同じです。面白い小説を書きそうに見えれば充分であるわけです。劇作家の言だったと思いますが「(フィクションでの)キャラが郵便配達人であるのは不可能で、郵便配達人に見えることだけが可能」というのがあります。
郵便配達人役に必ず郵便配達人を起用するのは事実上無理でしょう。脚本家だった郵便配達人ではない。そうでない脚本家が郵便配達人っぽく書き、やはり郵便配達人でない役者がそれらしく演じるわけです。
小説の登場人物は架空であることがほとんどですから、やはり「そう見える」までが可能であるわけです。しかもミステリと異なり、作中の小説自体をそのまま、あるいはプロットでラストまで示す必要もありません。問題は作中読者の反応でしょう(スレ主さんの小説の読者ではない)。
3.「美味しんぼ」の読者は料理を食ってない
コミックですが「美味しんぼ」もそうですよね。コミックですから読者が料理を味わうわけにはいきません。通常はレシピも提示しませんから、作中の料理を読者が作ってみるわけにもいかない。しばしば名人レベルの料理職人の巧みな技だったとされていて、分かっても作れないことも多い。
なんでそれで「美味しいに違いない」と思えるかといえば、作中のキャラが食べて「美味しい」と喜ぶからですよね。何人もが異口同音に言うことも多いし、食通とされるキャラ、高名な料理批評家とか、肩書持ったキャラも褒めたりする。だから読者が「美味しいはずだ」という気になるわけです。
原作者は「美味しんぼ」主人公や、対抗キャラの境地まで達していそうにありません。達していたなら、例えば原作者の料理番組とか企画され、放映されて、「美味しんぼ」同様の人気を博したはずですが、そんなものはない。原作者とて、上級者や達人の世界を学んで、それらしくフィクションに仕立てたに過ぎません。
そんな作品例は挙げたしたらキリがないはずです。むしろ、経験談的な作品のほうが少ないでしょう。ほとんどの作者は自分にできないことを作中のキャラにやらせるわけです。天才小説家も例外ではありません。
4.岸部露伴の漫画は誰も見てない
「岸部露伴」は荒木飛呂彦さんが描いたという「肩書」で実在感が出てるんでしょうか? どうもそうではありません。「岸部露伴」について語る人は多々あれど、荒木飛呂彦さんだから許せる、なんて話は寡聞にして知りません。「岸部露伴」単独で面白く、実在感があり、かつぶっ飛んでいるわけです。
荒木飛呂彦さんとて「他人の頭の中を読み取れたらいいなあ」と思ってらっしゃるんじゃないでしょうか。自分ができることより、自分が欲しいことを語るほうが、作っていても面白いし、読者も惹きつけやすいはずです。「新妻エイジ」も同様です。エイジのレベルに大場つぐみさん・小畑健さんが追いついているなら、エイジのように見いだされ、人気を博していたはずです。エイジは両先生にとっても憧れる、仮想的で理想的な(一面がある)人物であるはずです。
5.手持ちではなく想像の限り尽くして作る
藤子不二雄さんの言だったと思いますが「自分ちの冷蔵庫の中を眺めて献立を考えるな」というコツがあります。そんな制限を設けず、何が食いたいかを考えろというわけです。自分ができることだけに留めるな、ということですね。だって想像の産物を作るわけですから。実在してなくていいし、実在してないほうがいい。
どうせ作中の天才小説家の小説は、実在の読者には見せないのです。繰り返しですが、作中の読者が「すごい」「面白い」と言って読んでいればいいのです。その部分はもう知ってるわけじゃないですか。
6.しかも大事な部分はもう持っている
スレ主さんは「ジョジョ」の作中人物ではなく、実在していて「ジョジョ」の「岸部露伴」の言動、行動を見て/読んで、「凄そうな漫画家」とお感じになったはずです。「新妻エイジ」についても同じではなかったですか?
そうであれば、その部分はもう「自分ちの冷蔵庫の中」にあります。別に岸部露伴や新妻エイジに限らない。いろんな作品に感動し、作中キャラに感じ入り、同好の友人、知人と感想を言い合ったりもしたはずです。このご質問でも例にあげ、自分が到達できないとうらやんだりもしているわけでしょう?
ですから、もうやれています。心配することはありません。そのお気持ちを作中の読者キャラで具現化すればいい。その読者キャラの感動する様子から、自然と天才小説家キャラも浮かび上がってきます。
7.「けいおん!」の事例から
具体的なことも少し。「けいおん!」アニメ(第1期)は連作4コマ漫画から、ストーリーのある1クールアニメに仕立てられ、人気を博しました。簡潔にあらすじを言うと「高校に入学した主人公が軽音部設立に巻き込まれ、仲間と練習して、2年になって学園祭で講堂で演奏した」という話です。平凡で至極つまらないあらすじでしかありません。武道館コンサートとかじゃないですから。
しかし大人気となり、作中で使われたギブソンの高価なギターを買い求める人が続出するほどでした(2年先まで予約が埋まったとのこと)。どこがどう面白いとはいえない作品でした。見てない人に説明しても伝わらない。ですが、通しで見てもらうと、ほぼ全員ハマるんです。
そういう実例があるわけです。あらすじやプロットだけで作品の成否が決まらないという事例です。詳細な作り込み次第で、いかような出来栄えにもなることもあるわけです。
作中でも使える手です。実際に簡単なあらすじと設定を説明するけれど、つまらないものでいい。それが天才小説家の手にかかると、全くあらすじ通りだけど、面白くて仕方ない小説に仕上がる。としたら、小説家キャラの天才性が感じられる運びにすることも不可能ではありません。だって、実際にそういう事例があるわけですから。
ですので、やはり心配はいらないわけです。つまらないプロットを作中で提示してすら、天才ぶりの見せようもあるわけですんで。
カテゴリー : キャラクター スレッド: 底辺作家が【天才ラノベ作家】をキャラとして書く方法