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新人賞で、独特な作風の作品に勝機はあるか? (No: 1)
スレ主 憂鬱太郎 投稿日時:
私は『独特な作風や文体』を持っている作品が大好きで、逆に何の変哲も無い萌えラノベなどはあまり好きではありません。
このような私が書いた作品が癖の無い作品になるわけがなく、自分で言うのもアレですが独特な作風になりました。
そして、『売れるラノベとは』『新人賞に受かりやすい作品とは』などの記事を見ていくと、やはり『読みやすくて、ラノベらしい作風』が好条件であると書いてあります。
私に今さら『読みやすい文体』なんて書けませんし、『ラノベらしい』作風なんて書きたくありません。
そこで質問ですが、『世界観やストーリーさえ面白ければラノベらしくない作品にも勝機はあるか?』です。
『ストーリーなどは良いがラノベらしくないから却下』なんてクソみたいな事は実際にあるのでしょうか?
回答お願いします。
カテゴリー: その他
この質問に返信する!人気回答!新人賞で、独特な作風の作品に勝機はあるか?の返信 (No: 2)
投稿日時:
勘違いされやすいのですが、新人賞では「本屋に売ってるようなライトノベル」は、良くて最終止まりです。
何故って、そんなレベルの作品は本屋に沢山あるからです。
新しく人材を発掘しなくても、既存の作家さんが山程いる。なのに新人賞で虎の子の「新人賞受賞作家」って泊を与える必要はないでしょう?
こういう作品は、二次以降で編集の目が止まれば途中で拾われることもありますが、それにしたって「目が止まるほどの何かがある」という作品ないし作家の個性がなければ拾われることもない。
新人賞で求められるのは「新しいもの」です。それまでに無い新しいもの。
まあ、ぶっちゃけ何千と応募作が来てもそう簡単に新しいものは無いので理想論ではあるんだけど、新しい流行を作ってくれるような作品が理想的です。
「自分の作品がライトノベルっぽくない」という悩みでいつも思い出すのは『ブギーポップは笑わない』というライトノベルです。
これは、今でこそ読めばラノベとわかるけど、受賞当時はまったく流行にない作風だったと思います。
当時はスレイヤーズから始まる、ライトノベルに相応しい軽い文体が流行りでした。多少小説らしい小説としても魔術士オーフェンといったシリアスがありながらもコメディを混ぜる、言ってしまえば漫画的なものが多かった。あかほりさとるの作品とかね。
そこへ都市伝説をテーマに重々しい雰囲気でSFと伝記モノを合わせたような作風は、当時のラノベ業界に強い衝撃を与えました。
Fateシリーズの奈須きのこや物語シリーズの西尾維新などその後の作家などに「大きく影響された」と言わしめるほどの作品です。
たぶん、作家志望の多くが「ラノベでこういうことしてもいいんだ」と思っただろう作品です。繰り返すけど、当時の風潮では、ね。
また、「スレイヤーズから始まる」と書いたけど、このスレイヤーズはハッキリ言って酷い文体です。スレイヤーズが受賞した頃のライトノベルと比べれば素人どころじゃない、崩しすぎな文体です。
けど、これは口語体を追求した一つの答えにある文体で、知れば知るほど、正直凄い文体です。一人称であそこまで書けるのは凄い。文章力じゃなく表現力が凄い。
そんで、このスレイヤーズも、当時の流行作品を思うと「新しいもの」でした。きっとプロ作家は文章力を捨てて表現力を追求しようだなんて思いもしなかったし、思ってても作家としてのプライドがそれを実行させなかったでしょう。
「現状よくあるモノ」なんてのはアイディアにしろ文体にしろ作風にしろ、そんなのはいりません。
再度書くけど、そんなのは既に本屋にいっぱいあるからです。
無論、だからと言ってカテゴリーエラーと言えるほどの、例えば「面白ければ純文学を送りつけてもいいんだ! 勝機はある!」なんてことはありませんし、そんなのは純文学の新人賞でやれば良い話です。
これはあくまで「ライトノベル」という枠組みでの話。
だから、その意味で「ライトノベルらしい」という作風はほぼ必須です。
「ライトノベル」の話なんだから、当たり前ですよね。
漫画「進撃の巨人」は、確か週刊ジャンプに持ち込んでボツにされて、その後マガジンへ持ち込んで連載を勝ち取ったという話だったと思うんだけど、そのエピソードを聞いて「ジャンプはバカのことをしたな」というのは間違い。
進撃の巨人は「ジャンプの色ではない」から落とされて当たり前。
「ジャンプっぽくない」作風なんだから、ジャンプじゃ連載はできない。
「ライトノベルらしい」というのはそういう意味。
ラノベっぽい文体にしろってことじゃない。
もし、自身の小説がラノベの作風ではなく、大衆小説や純文学だと思うのなら、そっちで活躍すれば良い話。わざわざラノベでやる必要はない。
こう言うと「でもネタはラノベなんだ」と言う人もいるけど、そりゃ大衆小説をナメすぎ。ネタだけで見れば厨ニかよと言いたくなる大衆小説は多いです。ラブコメもハーレムも無双も大衆小説にはあります。
そういう意味で『世界観やストーリーさえ面白ければラノベらしくない作品にも勝機はあるか?』には、ない、と答えます。
だって、ラノベじゃないと思ってるわけでしょ?
ラノベじゃなけりゃラノベの賞で選考を通るわけじゃないじゃないですか。
でも、ブギーポップは笑わないやスレイヤーズのように、それは「新しいもの」なのかもしれない。
ただ自身の作風の雰囲気だけで「ラノベっぽくない」と思ってるだけ、ということもある。
だいたい、「ラノベらしい作風」って書いてるけど、それってどんな作風のことを言ってるのでしょう?
萌えのないシリアスなラノベもあるし、恋愛要素も戦闘要素もなく、無双したり転生したり主人公が特別でないラノベもあります。
ただ単に「周りの人が書いてる作風と違うな」と思うだけなら、それは可能性という意味なら十分に受賞することもあるでしょう。
周囲と違うものを書こうとする人は多いけど、いざ違うものを書くと周囲と違うから不安になる。
誰にでも良くある、そういう話だと思いますよ。
新人賞で、独特な作風の作品に勝機はあるか?の返信 (No: 3)
投稿日時:
世界観やストーリーさえ面白ければラノベらしくない作品にも勝機はあるか?
はい先生。難しいと思います!!
世界観やストーリーさえ面白ければと簡単に言いますが、一歩間違えたら単なる尖りすぎたエゴの塊になります。
ついでにラノベなんて書きたくない!!とかなんとか言ってロシア文学が愛読書なんてラノベ作家志願者も方もザラにいる印象。
自分では素晴らしいと思っているエゴの塊を、ラノベ読者をバカにしつつ提供して
「おら美味いだろう、素晴らしいだろう?お前らのごとき愚昧なラノベ豚共はブヒブヒ感激に泣きながら皿までなめつくしていいんだよ!?ヒャハハハハハ!!」
みたいな不安はあるかな。
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ラノベの定義は正直わたしには分りません。最近やっと読んだオール・ユー・ニード・イズ・キルとかは完全にアメリカ文学テイストの文体で、サリンジャーすら苦手な私としてはギリギリ軽さ(ラノベ感)があったから、どうにか読めました。
でwikiってきましたが作家さんはもともとこういう作風の方が書きたい方だったのに対し編集から『最初は売れ筋の作品で成果を出してから書きたいものを書くように』と諭され、いかにもなラノベからデビューされたもようです。
そちらは読んでませんが、どうせ隠し切れない本性がチラリズムしていると思います。
前の方も触れているFateシリーズなんかも、なんかでの又聞きでしかありませんが、たしか作者的には作中のヒロイン枠のほとんどが男で、硬派なゴリゴリ伝奇ものだった原案を、アダルトPCゲーム用にいろいろ設定を組み替えた(男→女に置き換えた)っぽいです。
少なくとも、金を出してまで読んでくれるであろう読者に、受け入れやすくしてから提供する気持ちや工夫はあっってもいいはず。
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唐突ですが、作者さんは友人や知り合いに「おすすめの本あったら教えて、貸してほしいな」とかっていわれたことはありますか?
その際、100%自分の趣味のものを渡しますか?
それとも、その人物の好みや読書耐久値を考えつつ、その人が楽しく読めそうなものを選んで渡しますか?
私は後者です。
そういうチョイスで耐性を着けてもらってから、じょじょに本命を貸して本格的なファン仲間に引きずり込みます(笑)そうでもしないと逆に苦手意識を持たれてしまい逆ファン化する危険性があるからです。
ぶっちゃけ、そういう意味で、わたしは西尾維新と麻耶雄嵩、森博嗣の逆ファンであり、どんな好みそうな装丁でも粗筋でも、その作家名であれば手にも取りませんしコミカライズだろうがアニメ化だろうが基本見ません(笑)彼らの作品テイスト苦手なんや
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ラノベらしくない作品にも勝機は無いと思う。
ただし、現代には例外はあります。
どうしても自分の愛するスタイルや嗜好を変えたくない場合、なろうやハーメルン、カクヨム、エブリスタ等のサイトで固定ファンを一式捕まえた状態で、嫁入りすればいいんです。
成果を前もって出しておくスタイルですね。
ただし、そういったサイトは激戦区ですし、あなたの作風を好いてくれそうな読者候補は、あなたの作品の存在すら知らず迷宮のようなサイト内で迷子中です。
どうやって彼らを見つけるか、気づいてもらうかは作家次第です。
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たとえば、わたしが好きな作家さんで、老け顔とおっさんとクトルゥフ神話とデストピア崩壊ものと仁義なき世界テイストが大好き(ただしBLは一切受け付けない!!)という作家さんがいます。
人気はあるし固定客もいるのですが、書籍化の話が持ち上がるたびに条件に引っかかり(登場キャラの年齢を若くしろー、ライトにしろ—、BL要素入れろーみたいなのを一切拒否)結局書籍化の話が3本くらい流れていましたが、最近その条件でちゃんと書籍化し始めています(笑)
それだけ条件の合った固定ファンをちゃんと確保されたわけです。
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貫くにしろ、大衆に媚びるにしろ、
ダメな自分をありのままを世界に受け入れてもらって寝たままアイドルに成り上がろう!!
てのはディズニー映画や少女漫画以上に甘すぎる考えかと。努力と挑戦はひっす。
あと個人的には尖った作家のかく『何の変哲も無い萌え』って好きですよ?
作者なりに「同じもん書いたってつまらねーだろうオルァ!!」「せっかくだし、自分の好きなテイストもぶっこんでいこう♪」と、いろいろ工夫してきますから。