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『惚れたヒロインのために頑張る主人公』は今日び受けないでしょうか?の返信

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『惚れたヒロインのために頑張る主人公』は今日び受けないでしょうか?(元記事)

 大野です。
 ついこの間までやっていた原稿が仕上がり、それの推敲を進めつつも、『次なに書こうかな』なんて考えていた所で、最近はやりのラブコメとやらに手を出してみようかと思ったんですけど……。

 今の流行を見ていると『いちゃラブもの』や『ハーレムもの』、『両片思い・ヒロインの片思いで、主人公が鈍感』みたいな奴が多く、積極的な、もっと言えば『ヒロインを振り向かせるために頑張る主人公』って言うのを見かけない気がします。

 また、ヒロインに対する『好き』の内容も、『自分を好きになってくれたから』とか『美人だから』みたいな所に絞られているか、ヒロインがアプローチしてきた結果気付かされるものであり、『好意の感情』が細かに描かれていない・消極的であるように感じます。

 まあ、要は『なんか気に食わねぇぜ! 流行に逆らってやる!』って感じの事なんですが、それはそれとしても『読む側がどう思うか』を考えることは大事です。

 まとめます。 
 『主人公が先にヒロインに惚れ、ヒロインを振り向かせるために頑張る』小説は、今の時代にどう評価される(と思う)か、とその理由を皆さんなりの意見で答えて頂ければ幸いです。

『惚れたヒロインのために頑張る主人公』は今日び受けないでしょうか?の返信

投稿者 手塚満 投稿日時: : 2

困難な試みだと思いますが、それだけにうまく行けば大当たりでしょう。しかし類例となる作品が僅少なため、スレ主さんご自身でシミュレートするしかなさそうです。以下、少し説明を試みてみます。

1.女性向け作品にはあるが、男性向けは少ない

> 『主人公が先にヒロインに惚れ、ヒロインを振り向かせるために頑張る』

女性向け作品にはありそうです。たぶん、女性読者はヒロインに感情移入しやすく、彼氏キャラから求められる快感を追体験しやすいからでしょうか。この場合、相手に求められる≒ヒロインの高価値の確認~勝利条件の達成、ということが、ヒロインの活躍に相当するように思います。
(極端には、ヒロインの死後もヒロインを慕う彼氏キャラを描いたりする作品もある。死んだキャラは一種の無敵状態にしやすく、完全勝利を感じさせやすいせいかもしれない。)

勝利条件としての対象が「ヒロイン」でないなら、男性向け作品には多くあるはずです。例えば、宝探し的な話って珍しくない。どこかにたどり着くというパターンの話もよくある感じです。ラスボス倒して平和を取り戻すとかもそうですね。

ヒロインが勝利条件となると、例えば「魔王にさらわれた姫を騎士に救いに赴く」みたいな話でしょうか。ヒロインの気持ちではなく、それ以外が克服すべき壁になっている物語ですね。そういうものならある。しかし、ヒロインの気持ちそのものを争奪し、勝利条件になるパターンは、スレ主さんもお考えの通り、(男性向け作品では)どうも見かけない気がします。

もし女性向け作品を書きたいということであれば、問題はなさそうですが、そうではないからご相談されているわけですよね。男性向けで、ヒロインの好意が争奪対象で勝利条件となる物語を作りたい。しかしこれといった類例がなく、どういうパターンなら受けそうかお分かりになれない。申し訳ないことに、かく言う自分も分かりません。

2.男性は10代では女性より恋愛に夢中になりにくい

中高生がターゲット年齢だとしまして、仮に男性主人公も高校生だとします。自分も男であるわけで、中高生当時を思い起こすと、自分はもとより、男子の悪友らも「恋愛に夢中になる」傾向は見いだせないように思います。女子ならある。これは後で調べると、精神発達は女性のほうが速いからなんだそうで(妊娠するのは女性、といった理由があるかもしれない)。

10代では恋愛の何たるかは女性のほうが早期に理解するというわけです。だから恋愛もの作品にも夢中になれる。私ら野郎共は駄目なわけです。ゲームやらスポーツのほうが興奮し、フィクションでは悪を倒すヒーローをカッコいいと思ってたりする。女性に興味は持ちますが、あけすけに言えば性欲先行です。その過程の恋愛に興奮はしにくい。

そうしたことが、ヒロインの気持ちそのものを争奪対象とし、恋愛成立を勝利条件とする、男性向け作品が生まれにくい、作りにくい理由の1つになっているんじゃないかと思います。20代以降になりますと、(性別問わず)恋愛だけで頭がいっぱいになるようなことも少なくなりますし(感性が鈍化するのではなく、気持ち含む情報処理能力が上がるため)。

過去の名作「ロミオとジュリエット」でも、圧倒的な印象を与えるのはジュリエットのようです。ロミオはジュリエットを際立たせるためにしか存在していない。恋愛成就のジュリエット像なんて建立されてるそうですが(撫ぜるといいらしく、表面が擦り切れてるとのこと)、ロミオ像は噂でも聞きません。キャラの男女で感情移入に差があり、従ってヒロインをまっすぐ求める男性を主人公にするのは、昔から難しいみたいです。

3.男性向けではヒロインの気持ち以外が争奪対象になりやすい

そうした困難があるため、

・ヒロインに惚れている男性主人公が困難を成し遂げ(ヒロインの危急を救う等)、それを見ていたヒロインが惚れる。
・ヒロインの気持ち以外(地位、金、人気など)が欲しくて接近したが、途中で恋愛に変わる。
・カップルになっていたものの、男性主人公がヒロインを手ひどく振り、その振る舞いを後悔し、贖罪を果たして仲直り。

みたいな間接的なアプローチになりがちなのかもしれません。そういうパターンなら作品例はあるはずです(上記もテンプレ的なものを思い出しつつ、捏造したもの)。

4.愛情の深まり方で考えてみる

しかしヒロインの気持ちそのものだと難しい。ちょっと脇道ですが「好きになる」発展過程を考えてみます。当たり障りのないよう、猫を例にしてみます。

・レベル1:可愛いから、この猫が好き。→憧れる(不安定な好意)
・レベル2:好きだから、この猫が可愛い。→恋する(条件付きの好意)
・レベル3:この猫が好き。→愛する(無条件の好意)
(・レベル4:猫!→ハマる、行き過ぎ)

レベル1ですと、ある猫の見た目が可愛いから撫ぜたい、飼いたいといったところです。その猫が大怪我するとかして、見た目の可愛さが失われると愛情も冷めます。

レベル2ですと、好きが理由になってきてますので、その猫が大怪我すると心配します。ひどい跡が残っても、それでも可愛い、みたいになるかもしれません。あるいは、可愛かった頃の思い出で愛情が持続するかもしれない。

レベル3ですと、その猫の見た目が変わろうがどうなろうが、愛情は変わりません。「~だけど、それでも好き」を超えて、「好き」以外は無関係になる。そんな愛情を持つ人を見たら、尊敬してしまうかもしれません。
(そこを超えると(レベル4)、いわゆるヤンデレでしょうか。)

レベル3(愛する)に至る過程をドラマで見せられるなら、ヒロインに夢中になる男性主人公でやれるかもしれません。やりやすいスタート時点はレベル2(恋する)でしょうか。回想などで発端のレベル1(憧れる)を示して、男性主人公に説得力を持たせ、男性読者に感情移入してもらう。

そしてレベル2から3に至る過程で障害を発生させる山場を作る。例えば、男性主人公がいわゆる面食いで、ヒロインの顔ゆえに強い恋愛感情を持ったとします。そこで事故でヒロインが顔に大きな痣が残る大怪我をする。そのとき男性主人公はどうするか、みたいなジレンマと克服のドラマですね(と書いてて、やっぱり女性向けかなあと思ってしまいますがorz)。

5.作品例が少ない以上、自分をモデルに考えるしかなさそう

スレ主さんは男性であるかと存じます(間違ってたらすみません)。まず「隗より始めよ」でして、スレ主さんご自身がどういう条件なら、意中の異性に夢中になっていき、どこまで好きになったら何ができるか、といったことを考えてはどうかと思います。男性向け作品例が少ない以上、たぶんそうするしかありません。が、それだけに当たればデカいでしょう。

カテゴリー : 流行分析(なろう研究) スレッド: 『惚れたヒロインのために頑張る主人公』は今日び受けないでしょうか?

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