「何」という文字の使い方についての返信の返信
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「何」という文字の使い方についての返信(元記事)
漢字で書くか、あえて平仮名で書くか、読みやすさを考えて漢字を平仮名表記にすることを「漢字をひらく」と言います。
これは主に漫画でよく使われる方法で、漫画は地の文もないし吹き出しという制限されたスペースで、更にフォントやフォントサイズの自由が効くので、単純なワードのみのセリフなんかはだいたい漢字をひらいています。
「な、なんだってー!?」とか「ちくしょう!」とか。
その漫画表現から輸入された、というわけでもないと思うけど、文章表現よりも読みやすさ(理解しやすさや雰囲気の伝わりやすさ)を重視するライトノベルでもこうした漢字をひらくことはよくあります。
「何」のほかにも「方」や「事」あたりも良く開くことが多いでしょう。
「彼はあっちのほう(方)に行った」とか「そういうこともあるよね」とか。
さて、じゃあ何が正しいのかというと、正しさで言えば漢字で書くことが正しいです。
ただ、この表現は「正しさ」ではなくて「読みやすさ」ですから、読みやすさで言えば、そのときどきの状況や前後の文・単語によって違いますが、漢字をひらいて平仮名にしたほうが読みやすいと言えると思います。
例えば、「今(いま)」という漢字の扱いには困った事ありませんか。
「今コンビニいるよ」と、これなら良いけど、「今村についたとこだよ」といった風に一字で意味を成す漢字が2つ並んでしまうと、「イマムラって誰? どこ? 地名?」って誤読しちゃったりするでしょ。
こういう場合は句読点で区切れば良いけど、それだと読点が多すぎな一文になったり、そもそも「ああそう。今、村についたとこ」と、漢字一字だけ句読点で挟んで何か座りが悪くなる。
それなら、「いま村についたとこだよ」と、漢字をひらいてしまうのがシンプルな解決法だと思う。
こういう、例えば「一字で意味を成す漢字が2つ並ぶ場合」はどちらかの漢字をひらいてしまうほうが 読みやすい ということです。
もちろん、これは 例えば なので漢字をひらくときの状況は多くあって、その状況判断は作者が自分で読みやすさを考えて判断していくしかないです。
私の場合の「何」の扱いは、地の文(三人称)では漢字表記。一人称ないし人物の心の声など人格が宿る文書の場合は状況によって平仮名表記。
セリフはキャラクターによって大人は漢字にしがち、成人以下は開いて平仮名表記。「何」「今」「事」「時」「方」えーと、形のない概念を示す漢字って言ったらいいかな、そういうのはだいたい漢字をひらいてる。
だから、大人ないし大人びた知的キャラと感情的な未成年のキャラが対話している場合は「なんだとこの野郎!」「何か問題でもあります?」といった感じで混在している。
正しさではなくて、これはこういう表現だし意図があってそうしているので、別に突き放す意味ではなく「自分で考えたらいい」というのが回答になってしまう。
その表現の正しさは、作者が自分で決めるものですから。
「何」という文字の使い方についての返信の返信
スレ主 ベン・ウィラード 投稿日時: : 1
返信ありがとうございます。キャラや場面による使い分けが大切なのですね。
参考になりました。
カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 「何」という文字の使い方について