オチや書きたいことが決まったらの返信
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投稿者 サタン 投稿日時: : 1
「成長」という要素は書きたがる人が多いですが、何をもって成長と言えるのか、という事を考えてない事が多いと思います。
要するに、「書いてりゃ何となく成長するだろう」と甘く考えてる人が割と多い気がする。
成長を書きたいなら成長に具体性を持たせなきゃ、何を書いたらいいのかわからないのは道理です。
成長を書きたいのに、その成長が曖昧でフワッとしてるわけですから。
ですので、次に考えるのは「成長とは何か、この物語の中で成長とは何のことか」というのを考えるのが良いでしょう。
ここでまた「精神的な成長」とか曖昧な要素を考えると同じ話で、「何をしたら精神的に成長したと言えるの?」ということが一切決まっていないという事になります。
例えばファンタジーなら、必殺技の習得なんかが良い例ですね。
習得すれば成長したと言えるでしょ?
精神面で言えば、克服したい事が克服できれば成長と言えるでしょうし、失敗したことを成功に導ければ成長と言えるでしょ。
このように「何をもって成長と言えるのか」を考えれば、必殺技ならその習得の過程を書けば良い話です。
話を広げるのなら、こうした「具体性を持った成長する話」に付け足せる要素を考えりゃいいだけですが、コツ、というか簡単には、「成長の過程」を遠回りに書けば話はいくらでも膨らみます。
「成長」がキーワードなら、「肉体面での成長」「精神面での成長」など複数考えて、さらに「肉体面での成長」を「必殺技を覚える」「序盤で圧倒された敵に辛勝する」「師匠から一本取る」など、細かく噛み砕いていくつもの「成長の定義」を考える。
精神面の成長でも同じく、細かく噛み砕いて考える。
ほんで、更に「必殺技を覚える」のシーンを書く場合、単に覚えただけのシーンを書いたって成長にはならんから、「覚える前」「覚えてる最中」「覚えた後」の最低3シーンは必要。
例えば「魔物に負け、ライバルに助けられて凹む主人公」「必殺技を習得しようとするも失敗続き」「以前の魔物が再び襲ってきて、咄嗟に主人公が必殺技で撃退する」と、まあ王道というより古典のパターンですが、「覚える前」「覚えてる最中」「覚えた後」に分割して考えることができる、という話では参考になるでしょう。
「必殺技を覚える」という「成長」だけで最低でも3シーン必要なわけで、これが2・3個あれば「成長の話」を広げるにはとりあえず十分でしょう。
そうじゃなくて、物語の世界観を広げたいんだ、という場合。
そういう事は今は考えないほうが良いです。
今作のテーマはあくまで「キャラの成長」。
世界観を広げるのは良いことだし物語に深みを出したいのだと思うけど、それはテーマである「キャラの成長」が中心にあることが前提になる。
テーマを無視して「どこそこの国はこういう由来があって~」と、テーマと関係ない設定なり世界観なりを考えると、それは「物語本編であるテーマと関係ない話」なので、実際筆に起こしたとき100%脱線することになります。
テーマが「キャラの成長」なら、基本的にはそのことだけ考えればいいし、「話を広げる」というのはあくまで「テーマに関係する要素」である事が前提です。
市販の小説を読めば、おそらく「でもしっかり設定を作ってある作品もある」と思うでしょう。
私の言う「そういう事は今は考えないほうがいい」というのは、あくまで「今は」の話で、「成長」がテーマなら物語の本筋である「成長の話」が出来上がるまでは余計なことは考えないほうがいい、ということです。
書くべき物語がしっかりと出来上がったあとで細かいディティールを考えていきましょう。
カテゴリー : ストーリー スレッド: オチや書きたいことが決まったら