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ブルース・クリーンさん、返信ありがとうございます!
キャラが操り人形になっている……よく言われる言葉です。しかし、自分ではどこがどのように操り人形のようになっているのか、まだ理解が出来ていません。
最初に書いておくべきことだったかもしれませんが、自分はミステリーを中心に書いています。そのため物語はどうしても「謎を見つける→推理する→解決する」という手順を(基本的には)踏まないといけません。
「推理する」の部分には必要な情報を集める(容疑者からの聞き取りなど)場面もありますが、ここでよくキャラが操り人形になっていると言われるのです。
しかし「あなたは昨日の午後5時35分ごろ、何をされていましたか?」と訊ねるだけの場面で、キャラが突然「あんたは昨日の夕方……ああそうだ、5時半ごろ何してた? ちなみにオレは夕飯を食ってた、刺身。サーモンがやっぱ一番美味いわ」なんてことを言い出してもおかしいと思うのです。後半は完全に要らない情報ですし、そもそもこんなキャラではどんな立場にあったとしても、容疑者たちが素直に答えてくれるとは思いません。全く気にせず答えさせたら、それこそ操り人形になってしまうと思っています。
だからといって容疑者たちが何も答えない、適当に誤魔化す、聞き取り側に反発するなどをしたら無駄なページが増えてしまいます。はっきり言って、そんなミステリーを自分が見たら即刻ブラウザバックです。
実際プロのミステリーを読んでも、多少の個性はあっても上記のような言動をするキャラはいないと思っています。言ってはいけないことですが、容疑者からの情報収集シーンは大体似たような展開ばかりだとも感じています。自分に読解力などがないことは重々承知です。
ですので、そんなシーンで操り人形云々と言われても、こちらとしては混乱するしかなく理解が出来ないのです。
このような場合は、どうすれば良いのでしょうか?
お時間に余裕がある際に、申し訳ありませんが再度ご助言をいただけると幸いです。
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投稿者 【本人から削除依頼】 投稿日時: : 1
サタンさんへのクローバーさんおご返信も参考にしつつ、考えてみます。
サタンさんからは、「キャラの「素」を書ける環境を用意(例としてコンビを作る)」がありますね。例えば、キャラAを生き生きと動かしたかったら、環境としてコンビとなるキャラBを作用させる(Bから刺激させたり、Bへ応答したり等々)
クローバーさんはそれに対し、「暴走アクセル役」と「冷静ブレーキ役」を用意して、コンビとしたと仰っていますね。つまり、やっているつもりです、と。
ちょっと変な返答だなという気がします。サタンさんが仰っているのはおそらく、あるキャラをどういう状況に置くかということが含まれると思います。主人公Aを動かすための、作用キャラBを用意する場合、AにとってBは環境の一部です。
しかし、クローバーさんからのご説明は、用意したのは対等なキャラというもののように思えます。そうではなく、例えば「暴走キャラ視点では、ブレーキキャラはどういう作用がある環境なのか」→「ブレーキキャラの存在を加えると、暴走キャラの意思決定~行動はどう変わるか?」と考えていかないと、アドバイスを充分に生かせないのではないでしょうか。
そういったことを踏まえまして、私へのご説明を拝読してみますと、キャラがどういう喋り方かといった細かい点になっています。そういう細かい点で操り人形は発生しません。操り人形か否かは、キャラが自ら考えて動いた(ように感じられる)か、作者の指図で動いている(ように感じられる)か、です。
推理物とのことですので、古典的な名作ドラマ「刑事コロンボ」で考えてみます。犯人視点からすると、コロンボ刑事はよれよれのコートを着て、いかにも冴えない感じの中年刑事です。犯人は完全犯罪を目論むほどの賢い人物となっています。勢い、侮りますよね。
しかし、犯人は万が一にも自分が殺人犯だとバレたくはない。そうなると、犯人は聞かれたことはもちろん、聞かれてもいないことまで喋って、コロンボをミスリードしたくなるわけです。ドラマが進むにつれ、犯人は嘘だがもっともらしい推理すら、コロンボに披露したりもします。
(しかし、実はコロンボは見かけによらず、観察力、推理力に優れた刑事で、犯人の嘘で整合性がない点や誤魔化そうとした点に注目して、犯人を追い詰めていく。
その段階になると、いったん犯人に質問し終えて諦めて帰ろうとして、犯人がホッとした心理の隙をついて、「ああ、そうだ!」と言って、核心の質問をしたりもする。)
自然ですよね。賢い殺人犯だからこそ、頭のよくなさそうな刑事を騙したくなる。こういう状況を脚本家は用意するわけです。コロンボ刑事がどういう人物か、犯人がどういうキャラかは、神=作者が自由に創造できます。そこまでは作者が恣意的に決めてよいわけですが、いったんストーリーが開始したら、行動・言動はキャラに任せねば自然となりません。任せるけど物語通りにキャラに動いてもらうために、ストーリー開始前にそうなる状況を作っておくわけです。
これがうまくいかない原因を推測するため、サタンさんへのご説明に立ち戻ってみますと、2人のキャラ、ブレーキとアクセル、どちらも作者さんがペダル踏んでないでしょうか。「ここで突っ走って欲しい」「そう、そこで止まって」みたいな気持ちで書くということですね。そうなると、2人のキャラは噛み合いすぎになることも多くなるはずです。なぜなら、作者の独演に等しいからです。
そうするのではなく、キャラの行動・言動を直接にはいじらず、「ここで突っ走ってもらうためには、2人に何を用意すればいい?」「そこで止めるためには何があればいい?」と考えて、作劇していく必要があります。
(なお、環境として用意したものが、同等な複数の選択肢を生む場合は、作者が恣意的に選択してよかったりする。しかし大事な選択については、原則として一度まで。何度も都合のいいものを選ぶと、やはり不自然で作為的になる。)
言葉を変えて簡潔に言い直してみますと、「キャラが作者の意図、知識、気持ちなどを一切知ってはならない」となります。言い換えれば、自分が目的合って創造したキャラであっても、「このキャラは自分(作者)の心づもりは知らないはずだ」を、徹底して書き進める必要があるわけです。
もしそうできれば、キャラが操り人形と化してしまう危険性は大幅に下がります。話が出来過ぎ、シーンが予定調和といった感想も少なくなるはずです。
カテゴリー : キャラクター スレッド: キャラクターが書けない!