小説の設定に無理があるのか不安ですの返信
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小説の設定に無理があるのか不安です(元記事)
小説のストーリーといいますか、ざっくりとした設定を思いつきました。
それが、無理のあるものではないか心配なので、ぜひアドバイス頂きたいです。
主人公の男子高生が、クラスメートの目立たないが優しい美少女に告白する。
しかし実は彼女はお嬢様で、許婚がいると言われてしまう。
諦めようとする主人公だが、彼女に「実は、諦めきれない初恋の人がいる。相手はどこの誰か分からないから、家族には言ったことがなかったけれど、婚約が確定する前にどうしても探しに行きたい。探すのを手伝ってくれないか?」
と頼まれる。主人公はそれを受けて、彼女と初恋相手を探す。
なかなか見つけられないまま、1か月が経ってしまう。
主人公は落胆し、彼女との登校中ぼんやりしていたために自転車とぶつかるが、なんと、自転車に乗っていたのが彼女の初恋相手だった。
しかも、その人は男子のようなだけの女子(イケメン女子)で、彼女の勘違い…
主人公たちがその人に事情を説明すると、「彼女の許婚は、もしかしたら自分が片思いしている他校の生徒かも……」という返答が。
主人公は許婚とその人をくっつけようと奔走し、2人はめでたく交際することに。
そして、主人公と彼女も両思いになりハッピーエンド。
というストーリーなのですが、もしかして無理がある設定なのではないか?と不安です。
アドバイスお待ちしています!
よろしくお願いします。
小説の設定に無理があるのか不安ですの返信
投稿者 【本人から削除依頼】 投稿日時: : 1
主な登場人物は4人ですね。4人中、ヒロインの婚約者だけは積極的に動いて物語を動かすのではなく、一種の物語上の障壁(主人公が克服すべきこと・もの)になっているようです。
A. 主人公(男子高校生、ヒロインに惚れる)
B.ヒロイン(婚約者あり、別に初恋の人あり)
C.サブヒロイン(ヒロインの初恋の人、ヒロインの婚約者に片思い)
D. 婚約者(主人公の勝利条件を有する受動的キャラ、他のキャラの行動の要)
ストーリーの時系列的な流れは以下のようになっていますね。
01:主人公がヒロインに告白する。
→ごく普通のイベント。
02:ヒロインは婚約者がいるとして断る。
→ごく普通の破局。
03:ヒロインが主人公に初恋の人(片思い?)探しを協力依頼、主人公同意する。
→意外な展開(無理が生じる可能性あり)
04:(初恋の人探し、難航)
→いったん盛り下げる(第一の山場の準備に必要)。
05:主人公がアクシデントでヒロインの初恋の人発見。
→意外な展開(無理が生じる可能性あり)
06:しかし初恋の人は女性(サブヒロイン)だった。
→意外で、ヒロインには最大の障壁(最大の無理が生じそう)
07:サブヒロインからの情報「婚約者は自分の片思い相手」
→問題解決のヒント(ここも無理が生じる恐れ)
08:(主人公がサブヒロインと婚約者を接近させようと努力する。)
→いったん盛り下げる(ラストん山場の準備に必要)
09:サブヒロインと婚約者の交際成立=婚約者のヒロインとの別れ
→最大の障害を突破
10:主人公とヒロインのカップル成立
→副作用による問題解決(物語構造上の無理が生じる恐れ)
上記で、単に「無理」と書いたものは、実はそれほど恐れる必要はないと思います。そんな偶然があるのか、と現実ではなりますが、フィクションです。無理を無理と感じさせないようにするのがリアリティの技術であり、作者の腕前です。
言葉を変えて言うなら、無理がある部分こそ見せ場とできる、ということになります。全てあり得て必然に感じられ、奇跡や幸運(あるいは事故や不運)がないフィクションなんて、つまらないではないですか。工夫のしどころです。
(もちろん、無理を通しさえすればいい、なんてことではない。それでは単にあり得なさだけが目立つ。)
どうしようもない無理が生じるとすれば、上記の10(主人公とヒロインのハッピーエンド)です。どうみても、直前の09(サブヒロインと婚約者のカップル成立)のほうが山場、見せ場です。なぜなら、その前段の08で主人公が努力するのが09の成就のためなのですから。08~09にはヒロインが重きを成していません。
つまり、主人公の問題解決のために「婚約者がヒロインと決別してまで、サブヒロインを選ぶ」にスポットが当たってしまいます。婚約者の意思が、物語を左右してしまうわけですね。これが敵役ならラスボスで、倒してしまうべき存在ですが、この話だとハッピーエンドに持っていかなければなりません。
言い換えれば、主人公が最大の努力を傾注する婚約者であり、婚約者がサブヒロインを選ぶかどうかでハラハラするわけです。ヒロインの決断といったことがそっちのけになります。結果として、印象に残るのは努力をした主人公以外では、重大な意思決定をした婚約者です。そしてサブヒロインに花が持たされる。どのキャラの印象が強くなるかは明らかだと思います。
そこが構造上の問題点です。上記で無理と表現したのは、主人公とヒロインのカップル成立が印象に残りにくい運びという意味で申し上げてみました。物語進行上の無理とは性質が異なり、書き方次第で解消できるものではなさそうです。
これを解消する一案としては(ベタですが)、ヒロインが勘違いの初恋を諦めるところを強調しておいて、諦めるために初恋の人の恋愛を成就させようと決意させてはどうかと思います。苦渋の決断であり、初恋が破れても好意は変わらないというヒロイン像ですね。そこを主人公も協力する。
あるカップルを成立させようと、恋愛感情がないキャラ2名が奔走しているうち、奔走していたキャラが接近して、成り行き的にカップルになるなんて話はよくあったと思います(上記でベタと申し上げた要素の一つ)。
あくまでも参考の一例ですが、ヒロインに充分にスポットを当てておいてから、主人公とヒロインが一緒に行動させることをメインで描くなら、婚約者とサブヒロインを目立たせすぎることなく、主人公とヒロインのキャラを立てることもできそうに思います。
カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 小説の設定に無理があるのか不安です