ハーレムものの楽しみ方、楽しませ方とは?の返信
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ハーレムものの楽しみ方、楽しませ方とは?(元記事)
所謂「なろう系」を書こうとするにあたって少し困っている事があります。
流行に挑戦するにあたって、なろうでは異世界やチートと並んで重要な要素であるハーレム。
異世界と主人公が強い事に関してまではまだわかるのですが、私はこのハーレム要素の良さが何一つわかりません。
自分なりにも何がそんなにも読者を惹きつけるのか探ろうと考え、なろう内外のハーレムものを読んでみました。
しかしどの作品も新ヒロインの初登場から少しの間までは良かったものの、ある程度主人公と交流した後は、極端な話名前と口調以外はショッカー戦闘員並みの個性しかない状態になってしまい「あれ?これってキャラ萌えするものじゃなかったのか?」と思いますます混乱しております。
この要素を取り入れた書き手は一体何がしたいのか、これを支持している読み手は何をハーレムに求めているのかまるで読み取れず、採用しようにもどう取り扱っていいのかわからない状況です。
ハーレム要素とは、何を楽しみ、どのような魅力のあるものなのでしょうか?
ハーレムものの楽しみ方、楽しませ方とは?の返信
投稿者 サタン 投稿日時: : 2
要するに、ヒロインの多様化です。
「様々なヒロイン像が同時に出てくる・出せる」というのが一番のメリットで、ハーレムそのものの源流はアラビアですがラノベの形式においてはアダルトゲームがこれに当たると思います。
エロゲはゲームですからシナリオによってヒロインを選択できるわけで、マルチエンディングという言葉が生まれた頃からヒロインの多様化は始まっていました。
一般ゲームにおいては「サクラ大戦」で広く認知されることになったかなと思う。
これをマルチエンディングのない小説に応用すると、キャラごとの話題を盛り込んだハーレムテイストな物語になります。
ハーレムものが流行る切っ掛けとなったアニメが「天地無用」というOVAで、それ以前から主人公が女性キャラに好かれる展開はよくありましたが、ダブルヒロインとかヒロインのライバルとか、状況としてはハーレムなんだけどハーレムものとしては少し違う形だったと思う。
この天地無用は主人公を取り合う恋の鞘当てにスポットを当てていて、キャラによっては女性の腹黒い本音などもあり、流行の切っ掛けでありながら珍しく「主人公を取り合う姿」が物語に組み込まれています。
ちなみに本筋の話はラブコメとはあんま関係ないSFです。
そこからハーレムものには割と推移がありましたが、まあ割愛するとして、現在は「承認欲求が満たされるツール」としてハーレムを利用する形が流行っているかなと思います。
主人公に好意を抱く以上は「主人公を認める」「主人公の味方になる」という形になるのが当然なので、流行に合わせやすいわけです。
なので、自身が書いてる小説にそうした主旨のテーマがない場合は、古いハーレムもののノリになりやすいかと思うので、あまり魅力はないと思う。
近年の流行におけるハーレムは「承認欲求が満たされる」というだけなので、わかりますかね、これ女性である必要がないんですよ。
男キャラに「認められる・良い関係を築けそう・信頼を得ている」という形であれば、別に性別は関係ないんです。
その典型が「転生したらスライムだった件」や「オーバーロード」といった君主ものですね。
ハーレムは「キャラ萌えするもの」というのは、ひょっとしたらちょっと古くなった考えかもしれません。
もちろんその考えが通用しないわけではないのですが、はっきりと言って、「キャラ萌え」=「キャラがちゃんと書ける腕のある作家の作品」なので、素人作品に求めるのは難しいと思う。
これも、まあ言っちゃなんだけど「承認欲求」の場合はそれを満たせれば良いので、素人作品でも上手く書けてるものは多いですね。
キャラ萌えの場合、プロ作品であっても、読者側で好みが分かれてくるのでヒロインの多様化は必ずしも良いものではない……つまりはヒロイン級のキャラが増えると単純に1キャラに割けるページ数が減るので記号的な魅力に頼ってしまい、個性が薄くなる。このため印象にも残りにくく楽しみにくい。
ヒロイン級のキャラが多いことで相乗効果でより面白く書ける作家さんもいると思うので、これはあくまで私見での話でしかありませんが。
カテゴリー : 流行分析(なろう研究) スレッド: ハーレムものの楽しみ方、楽しませ方とは?