推理小説物の書き方についての返信 (No: 2)
投稿日時:
ようは「人の殺し方」です。
今からあなたは殺人を犯そうと思います。
殺す道具は当たり前として。どうやって、自分に疑いの目が行かないか、手段を講じる必要があります。
ピストルで殺す場合は入手経路を模索しなければいけないし、包丁とかならホームセンターとかに履歴が残るので足がつきやすい。
どうすればバレない?どうすれば罪に問われない?
そもそも殺人の時間はとれるの?バイトや仕事、授業を休む必要がない?
そっから逆算的に犯人がバレない?
ちな死体が出なくとも殺人の証明は可能な時代なので、結構大変。
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あんま具体的な殺し方を示唆するとまじで真似る阿呆が出るので、近年はわざとトリックやギミックをしこむ、特殊な事件が人気っす。
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推理小説において重要なのは「納得」です。
好きな小説のセリフですが
「1億人以上がいる日本で、僕たちとあなたが出会う確率って、僕の計算では、こぶしぐらいの大きさの隕石が宇宙から落ちてきて、荒野の一軒家の洋式トイレの便器にすっぽり収まる確率なんですよ」
というのがある。
【嫌いや嫌いや嫌、ありえんだろ?無茶だろ?ないだろ?ふざけんな!!】
とか思うやつは基本『推理小説』とは言いがたいです。
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比較的お勧めは『ミステリ』とか言うジャンル。
これは【意外性】さえあればいいジャンルで
「なんか宇宙人に殺されたみたいだ・・・」
「まじで宇宙人が犯人だった―!!」
みたいなのもOKです。
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次が日常系ミステリー
これの基本は「答え」あるいは「結果」がいきなり提示され、その理由を推理するものが多いっす。
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とある個人喫茶店で、一つのテーブルに座った少女たちが、自分たちのお茶に、ガンガン砂糖をぶっこむ【お砂糖合戦】じみた行為をしているのを主人公が目撃する。
「うわー砂糖が砂山みたいになってら(グラニュー糖)・・・・なにあれ?あ、あの子、さすがに砂糖を砂糖ツボに戻した。まあ入れすぎだしね~」
「でも、なんで、あんなことやったんだろう?」
読んだ物語のオチでは、
「目的は店への嫌がらせ」でした
犯人の少女たちは「砂糖壷の中に大量の塩を混ぜ込んでドリンク・テロを狙った」が、「店長が砂糖をマメに、しっかり補充していたため」塩を仕込むスペースがなく、塩を仕込むスペースを空けるために「自分たちのお茶に、ガンガン砂糖をぶっこむ【お砂糖合戦】じみた行為」をおこなっていた。
というもので、犯人の少女たちの犯行動機は、ほとんど逆恨みじみたもの。他のお客に迷惑が掛かっていいし、不幸になれば超ウケる。というノリの、悪意に満ちたものでした。
こんな身近に悪意が転がっているのか・・・・と主人公が絶句する話でした。
こんなかんじ?
推理小説物の書き方についての返信 (No: 3)
投稿日時:
トリックというと大仰ですが、人を殺すにあたってどうしたら自分に嫌疑がかからずに済むかという小細工だと思えば……。
たとえば犯行時刻に自分がこの場にいなかったことにできれば疑われずに済む。じゃあ一度出社してタイムスタンプを押してから、記録に残らないように会社を抜け出して犯行に及べばいいのでは? ……これがアリバイトリックです。
たとえば自殺に見せかけるために、被害者の部屋に最初に駆けつけて、「ドアに鍵がかかっている! 体当たりで破るぞ!」と言って集まった人々を誘導すれば、部屋が密室であったかのように見せかけることができるかもしれない。……これが密室トリック。
冷静に考えれば浅知恵だなーっていうくらいで十分です。他にいかにも怪しげなキャラが複数配置されていれば、読者は簡単には気づきません。
推理小説物の書き方についての返信 (No: 4)
投稿日時:
推理小説好きが簡単に思うところを書きます。
トリックについてのご質問ですので、トリックを極力排除する推理小説のパターンについては割愛します。同様にヴァンダイン二十則、ノックスの十戒という基本がありますが割愛。必要に応じてググって下さい。
推理ものは著者の素養が必要ではないでしょうか。
端的には好奇心。疑問をもつこと。
ニュースをみていて事件報道があったとしますよね。これを「ふーん」と見ているのではなく、物騒ですが「完全犯罪にする方法」を模索する、ドキュメンタリーなら「その人の立場で現状を変化させる方法」を考える。
こういった日常生活で身についた習慣的素養がものをいうように感じます。
ドキュメンタリーの件なんかは、うちの小学生の娘でも年齢なりではありますが、結構鋭いことを発言しますから日常生活の意識だと思いますよ。
あとは国内に限らず海外のニュースにも注目を。
新聞は複数、それらに必ず海外の新聞社を混ぜて、同一内容の記事を比較してみて下さい。
ネットの日本語版で良いので大国の新聞社だけでも数社比較すると、大きな事件でなにが起きているのか新聞の行間から解ってくるようになります。
とりあえず程度ですが、いくつかリンクを貼っておきます。
CNN(アメリカ)https://www.cnn.co.jp/
ウォールストリートジャーナル(アメリカ)https://jp.wsj.com/
ロイター(英国)https://jp.reuters.com/
スプートニク(ロシア)https://jp.sputniknews.com/
NNA(EU)https://europe.nna.jp/
TUFS(中東)http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/news_j.html
人民日報(中国)http://j.people.com.cn/
わずかな情報からより多くの情報を読み取り、本質をつかみ取る練習になると思います。
>また推理物は頭が悪いと書けないって聞いたんですが、頭が悪くても書けますか?
学力よりも地頭の良さが求められるように思います。
二律背反、客観的認識力ここらが特に必要になるのではないでしょうか。
あとは一般常識+αの知識。
たとえばですね、
『人物Aをまったく違う他人として戸籍から変えてしまう方法』
条件:超法規的手段は禁止。あくまで個人で実現可能な方法に限る。刑事罰で捌かれることは問題にしないとする。
この答えを導くには、大した学力は必要ありませんが基礎的な民法の知識がいりますよね。無戸籍者にしようというわけじゃありませんから、新しい戸籍が必要になります。
主観で「これで出来るはず!」ではトリックになりませんから、客観的に俯瞰して物事を見つめる必要があります。
読者に速攻でバレバレになるような代物はトリックとして成立しませんから、二律背反的思考能力が必要になります。
最低限、これぐらいでなんとかなると思いますし、どれも鍛えることができますから、たいして頭の良さは必要ないのではないでしょうか。
実際のところ、推理小説に限りませんが一般常識の欠如は致命的欠陥。ここが大丈夫なら時間で解決できます。
頭の良い人が一時間で考えられるなら、一日かければ良いという見方もできます。
ではでは執筆頑張って下さい。
推理小説物の書き方についての返信 (No: 5)
投稿日時:
あなたの思う頭の良さ、というのがよく分かりませんが、推理とトリック(欺き)の
違いから書いていこうと思います
推理自体は解く(厳密には論理過程を再現・証明)ことが可能であることで、これを
阻んだり、隠したり、推理の過程を辿ろうとする者を騙すのがトリックです
そして探偵役(主人公・探偵キャラ・または読者)に解かせる準備をすることが、
だいだい作者の方々が悩むところです
超能力やら魔法やらが出てきて「驚き!これが実行の手段と、なんでそんなことを
したのかの理由」という形式の、ざっくりと謎という言葉に則った、ゆるゆるミステリも沢山あります
怪文書と身の危険を感じる事件の連続、と思いきや、実は繋げて頭文字を読むと
ラブレターと思い誤っての熱烈なアタック、とかそういう話も読んだ事があります
それが物理的な犯行と、マジカルな文脈にあるものと、双方ともとても面白かった
です
それから、何故現実的でなければいけないのかは、現実に則った説得力が必要である
推理文脈だからであり、その為に正確な知識に裏付けられてなければならないという
逆説と、その証拠の為の裏付けを知っていなければならない理由があるだけです
それを事前に知っておき考えていくことを、頭の良さと言っているのでしょうか
それはいわゆる「頑張ればどうにかなる」ものであり、また同時に「無理をしている
うちは、絶対に考えつかない」ということでもあります
思いだけで終わることもある、良し悪しとは違うのです
殺人だけでも、誰にもバレないように殺害状況を用意すること、もしくは大胆不敵に
見せつけることまでする
それから殺人犯・犯行時間を隠すまたは欺くためにあれこれする…と、その都度
細かいトリックを考えなければならず、それを解かせるか、解いた頃には逃亡・
または自害で悲しい結末に終わるなどと、物語の性質まで考えなければならないです
小さい子どもが、「夜更かしの興奮からトイレに行かずに寝て、両親に見られて
いない時におねしょをして(不可視状況での犯罪)、布団を部屋の机の奥に押し込んで
(トリック)、お母さんに見つかって(推理または発見)、そして怒られた話(結末)」も、
推理として解こうとし事の顛末まで考えれば、推理小説として扱うことが出来ます
どういったものをお望みかは分かりませんが、ある意味「もう無理だ」と思った
所から出発するものなので、無理を現実的に乗り越えるよい訓練になります
頑張って下さい