1か2かで言えば2がいいんじゃないかと思う。
流行で言えば確かに「成り上がり」というか、底辺であることを自覚した上で這い上がってくストーリーがウケてるような気もしますが、
一方で、順位など気にせずがむしゃらにゴールまで走った後、振り返ってみて走った距離を実感する、というのも流行を問わず王道ではないかと思います。
玄翁さんが指摘されてますが、ラブコメないしコメディ調の作品に「成長」は合いづらいと思うし、別にあってもいいテーマではあるけど、意図しなければどうしても真面目なテーマになってりまうからこれを中心のメインテーマにはしにくいと思う。
だから、何かをやって行動して、ラストでふと振り返ると、成長しとったんやな、と実感する程度のサブテーマで良いと思う。
1は劣等感があることから成長に対して貪欲で、2は自覚しつつも気楽なため成長することにあまり興味がない。
1は成長することがメインになってしまう。少なくとも主人公の行動原理になる。
そのため、もともと成長譚として設計していたならともかく、途中から変更を考えて1を選択するのはキツいと思う。
主人公の選択肢も変わってしまうし、想定してたストーリーラインも変わってきそう。
「絶対的な評価の主人公」ですが、この時点で割と達観した人物像なので、確かにあまり見かけません。
でもそれは「成長をテーマとするライトノベル」での話で、おそらく書こうとしてる作品の類似作品をイメージしてるためではないかと思います。
「自分は自分」と達観してるので、成長というテーマが入り込む余地が少なく、成長譚としては合わない主人公像でしょう。
逆に成長の余地がありまくる、自分は天才だと思いこんでる行動力だけは凄いバカ、みたいなのが成長譚の主役としては理想的。
達観して「自分は自分」と納得してる人物像は理想の真逆にいる。
なので、例えば元から「成長の余地がないほどの強者」や「成長の必要がない人物」、ないし成長がテーマではない作品においては、達観した主人公は割と多いです。
ジャンルで言うと推理モノなんてのはホームズをはじめ頭脳明晰な超人が多いですから、一般文芸からライトノベルまで「成長の余地がない主人公」であることが多いです。
バトルものでも、ラノベではありませんがワンパンマンなど「頂点の強者」といった、主人公の成長をテーマとはしてない作品では、やはり達観してる人物であったりします。
こうした作品の場合、当然ながら主人公は大きく成長をしません。
例えば頭脳明晰でボッチだった天才が、アホだけど快活なヒロインと一緒に事件を解決してクラスメイトの輪の中に溶け込めるようになった、とか、
物語終盤になって、振り返るとそういう成長があったとありのままに書いたりします。
で。
これらはあくまで「成長」が前提の話なんですが、その前提に疑問を呈すると、これは別に「成長」ではなく「変化」と考えてもいいと思うんですよね。
「陰キャが陽キャに変化することが『成長』である」という定義をしての疑問ですが、
そもそもプロット段階では「成長」にスポットが当てられてる話ではなくて、結果的にそれは「成長」を描いているのではないか、と考えた。という話。
例えば逆に、最初から「成長」をテーマに書こうとして「じゃあ陰キャが陽キャになる精神的成長を書こう、その物語を考えよう」という場合なら、スレッドタイトルやお悩みの内容も理解できる話で、「どちらが成長を書きやすいだろうか」という意味で2タイプの主人公の是非を求む気持ちもわかります。
ちなみにこの場合なら1のほうが良いと思う。
でも、そうではない。
「陰キャが陽キャになる話」というのが最初にあって、そこから「成長じゃないか?」というテーマが生まれてきている現状。
それは、物語の核を後から仕込むようなもので、危ういのではないかと思う。
だから、「陰キャが陽キャに『変化』した」というプロット通りの解釈で良いと思う。
それの変化が「成長」であるかどうかは、読者が読み取れば良い話ではないかな。
となれば作者は「変化」を書けば良いだけで、1案と2案の両方に「劣等感」という単語があるけど、これも正直いらないと思うし、成長をメインテーマにしてしまう1案はナイと思う。
トンチみたいな言い方でずるいかもしれんけど、
スレッドタイトル「陰キャの成長は陽キャとなることなのか?」という疑問を読者に投げかける作品にすりゃいいんじゃない?
だから作者のすることは、「そういう変化を書く」という事で、「こういう成長を書く」ことじゃないんじゃないかな。
サタンさん、こんにちは。サイドです。
返信いただき、ありがとうございます。
>玄翁さんが指摘されてますが、ラブコメないしコメディ調の作品に「成長」は合いづらいと思う
今、まずは最後まで書ききる事を目標にしていますが、最後にラブコメの出す「結論」と、事件が解決された末の「結論」がバッティングしてどっちを言いたいのかが、分からなくなっている状態です。
何とかまとめられそうですが、この食い合わせには今後注意したいです。
>何かをやって行動して、ラストでふと振り返ると、成長しとったんやな、と実感する程度のサブテーマで良い
先述した二つの「結論」がぶつかるのを避けるために、サブテーマとするという発想はありませんでした。
確かにそれなら分かりやすい結論が出せそうですね。
事件の解決をはかりつつ、ラブコメってできないなって思いました。
シリアスとのバランスが取れないんですね……。
>もともと成長譚として設計していたならともかく、途中から変更を考えて1を選択するのはキツいと思う。
思い返しても主人公は「1」のタイプではなかったと感じています。
僕の中で「成長」が「成り上がり」とごっちゃになっていて、最後になってから違和感を抱いたのかなあ、と。
「成長」するのに、主人公の性格は「2」なので、噛み合わなかったんだと思います。
>「自分は自分」と達観してるので、成長というテーマが入り込む余地が少なく、成長譚としては合わない主人公像でしょう。
最近は日常系四コマや少年誌のラブコメを読むことが多く、その世界はいわゆる「優しい世界」です。
なので、キャラクター同士がいがみ合ったり、ディスりあうことはなく、それぞれの個性を「絶対的な評価」として受け入れ、否定しない。
その感覚に慣れているので、「自分は自分」と達観した世界観になったのかと個人的には分析しています。
サザエさん空間みたいな感じで、成長というテーマが入って来ないのかなとも思います。
>逆に成長の余地がありまくる、自分は天才だと思いこんでる行動力だけは凄いバカ、みたいなのが成長譚の主役としては理想的。
伸びしろがあって行動力があれば成長という結果はついてくるので、成長譚としてその個性は有効なのだと思います。
そういう主人公を書こうとしたことはあるんですが、裏表のない真っ直ぐ系主人公がうまく動かせなくて、挫折します。
ワンピースのルフィなんかは、意図的にモノローグをなくして、何を考えているのか分からなくしているそうです。
そうすることで迷いとかがあまりないように見せているとか。
僕は悩んでばかりの物語ばかり読むので、真逆なんだなあと思います。
例のタイトルが巨大すぎて、おごがましいですが……。(汗
>なので、例えば元から「成長の余地がないほどの強者」や「成長の必要がない人物」、ないし成長がテーマではない作品においては、達観した主人公は割と多いです。
少しずれるかもですが、「転スラ」なんかは成長がテーマじゃないですよね。
リムルは結構達観してますし、主人公が皆に認められることを第一としつつ、国造りをしています。
ただ、達観していてもリムルは読者に不快感を与える性格ではないのが大きいなあとよく思います。
>ジャンルで言うと推理モノなんてのはホームズをはじめ頭脳明晰な超人が多いですから、一般文芸からライトノベルまで「成長の余地がない主人公」であることが多いです。
最近の「ロードエルメロイⅡ世」なんかは主人公の成長を第一としつつ、事件も解決するという点で、うまい構造を作ったんだなあと思います。
>バトルものでも、ラノベではありませんがワンパンマンなど「頂点の強者」といった、主人公の成長をテーマとはしてない作品では、やはり達観してる人物であったりします。
サイタマは虚しさすら感じていますよね……。
成長はジェノスに期待したいですが、いつになるやら……。
>これらはあくまで「成長」が前提の話なんですが、その前提に疑問を呈すると、これは別に「成長」ではなく「変化」と考えてもいいと思うんですよね。
プロットやイベントタイトルを見直すと、確かに結果的に「成長」になっているだけという感じがします。
「成長」のために修業的なことをしようとか、解決のためのノウハウを事前に仕込んでおこうとか、そういうことをしていません。
ラブコメ感を出すために、日常イベントをこなしていることが多いので、「成長」ではなく「変化」と言った方がいいというのは、その通りだと思います。
>それの変化が「成長」であるかどうかは、読者が読み取れば良い話ではないかな。
応募ということもあって、全部を言葉で描写し切るを目標にしていましたが、読者が読み取るという点でみると、それはどうかって感じがしますね。
今はまず、プロット通りに完走することを頑張ってみます。
>スレッドタイトル「陰キャの成長は陽キャとなることなのか?」という疑問を読者に投げかける作品にすりゃいいんじゃない?
確かにそうすれば、読者へ何かを考えさせる作品にできそうです。
カッチカチに全部の結論を出すことを念頭に置いていたので、その発想はありませんでした。
掌編を書いている時も思いますが、いい意味で曖昧なテーマを残すのと、全部ハッキリ書くのかをいつも迷っています。
重ねて、返信いただきありがとうございました!