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なろうで求められるのはストレスフリー!主人公を苦戦させないでどうやって物語を展開させる? (No: 1)
スレ主 うっぴー 投稿日時:
小説家なろうの読者さんはストレスフリーを好む。
ストレスフリーとは、主人公(読者)の挫折がないということ。主人公(読者)にとって、嫌なことが起きないということ。
以上のことは、複数のなろう書籍化作家さんからの情報で間違いないかと思います。
しかし、主人公の最初の挫折だけは許されます。
日本では負け組な主人公が異世界へ。
典型例「無職転生」
これは、なろうの基本テンプレですね。
なろうでは、主人公が苦戦したら、ブックマークが減ったという話をよく聞きます。
ここからが問題ですが、主人公を苦戦させずに、ストレスフリーで物語を作るのはかなり難しいです。
どういった手法が有効でしょうか?
1・主人公が苦戦するなら、次回の話の引きとして、逆転しだしたところで一話を終わらせるのが良い。
よく聞く解決方法です。
2・敵スゴイ! 主人公はもっとスゴイ! この繰り返し。
スキル系だとこのパターンが多いようです。ただ、そのせいでスキルが飽和してぐちゃぐちゃになる。
3・敵に好きなだけ暴れさせる、ある程度暴れさせて、あとは、ずっと主人公のターン状態で、一方的に敵をやっつける。
以下は、大ヒット作品のパターン。
挫折は、サブキャラに負ってもらう。
大ヒット作品であるオーバーロードでは、サブキャラが自分よりはるかに強大な敵に立ち向かっていき、そこで敗北して、精神的、能力的に成長する展開が多い。
本来、物語は、主人公の敗北や挫折を通して、主人公の成長を描いていたが、主人公を自分と重ねるなろう読者にとって、これは嫌がられる。
主人公は敗北や挫折をしないようにし、サブキャラの成長を通して、物語を展開させる。
参考作品として、漫画ワンパンマンが挙げられる。
ワンパンマンの主人公は、サブキャラが敗北しそうになり絶望した時に現れて、最強の力で敵をあっけなく倒してしまう。
俺つえぇええええ!の快感と、物語に必要な起伏(緊張と解放)を両立できる。
以上が私の考察です。
ストレスフリーと物語の起伏を両立させる手法ついて、ぜひ教えてください。よろしくお願いします!
カテゴリー: ストーリー
この質問に返信する!水戸黄門はストレスフリー物語の元祖 (No: 2)
投稿日時:
オーバーロードでは、主人公が魔法使いだが、変装のため魔法を使えない戦士に変身して敵と戦うというシーンがある。
主人公は苦戦している風に見えて、内情はぜんぜん余裕綽々。本当の姿を表して、調子に乗っていた敵を一瞬でやっつけるという展開がありました。
これも、人気を出すために必要なストレスフリーの工夫のように思えます。
以下、考察。
オーバーロード=水戸黄門だという説があります。
苦戦を装う=「わしはただの越後のちりめん問屋の隠居じゃよ」の時間ということなのでしょう。
物語の中で悪代官に苦しめられているのは一般庶民。悪代官がいくら暴れまくろうが、黄門様は、まったくダメージを受けない。余裕綽々。
だって、旅をしている天下の副将軍なんだもん。
悪代官よりはるかに強大な存在なので、余裕で悪代官が暴れるのを見ていられる。
その余裕の態度、自分が勝つを事を信じて疑わない態度を不思議がった町娘が黄門様に尋ねる。
「あの、ご隠居様は一体?」
ここで、ニヤニヤが止まらない。
「なに、だたの隠居の爺ですよ」
そして、最後に印籠を取り出して、みんなを平伏させるという無双展開。
こういったことから、水戸黄門はストレスフリーの元祖なのではないかと。
苦しめられるのはサブキャラで、最強の主人公はまったくダメージを受けない。苦戦している風を装うだけ。悲しみや挫折は全部サブキャラに負ってもらう。
なろうにも応用できるかなと思うのですが、いかがでしょうか?
水戸黄門はストレスフリー物語の元祖の返信 (No: 5)
投稿日時:
こんばんは、ドラコンです。
>オーバーロード=水戸黄門だという説があります。
これに対する若干の補足私見です。テレビで『水戸黄門』は見てはいましたが。うろ覚えなので、正確さには自信がありません。
黄門様の権威、つまり印籠の魔術が通じない、少なくとも通じにくい例が、3つあります。
1、公家。「天皇の家臣だから、徳川幕府のいうことを聞く必要はない」(徳川幕府より、天皇のほうが権威は上)。
対処法。悪さをした公家のより上位の公家に頼んで、処罰してもらう。
2、オランダ商館員。「外国人だから日本法は適応外」。
対処法。上司の商館長を呼んできて、処罰してもらう(本国送還)。
3、5代将軍徳川綱吉最大の寵臣、側用人・老中首座、柳沢吉保。
対処法。なし(黄門様暗殺の黒幕の場合でも、切腹はもちろん、罷免すらなし)。「黄門様が柳沢吉保の弱みを握った」で終わっている。
確かに『水戸黄門』で、印籠は最強のアイテムです。ですが、通じにくい相手、通じない相手も居るには居ますね。特に、柳沢吉保は度々黄門様に刺客を放っても、刺客のほうは、手下も頭も、黄門様側の弥七、飛猿、お銀によって成敗されます。が、黒幕の柳沢吉保自身は、お咎めなしです(徳川綱吉死去のその時まで、柳沢吉保が側近中の側近だった事実は動かせない)。
ついでに徳川綱吉も、『水戸黄門』中では案外悪く描かれていなかったですね「黄門様を尊敬している物分かりのよい青年君主」という感じでした。これが、同じ元禄期の『忠臣蔵』になると、柳沢吉保、吉良上野介ともども、「悪役」なんですがね(松の廊下事件を良く調べもせず、浅野内匠頭を即日させて、吉良邸討ち入り事件の原因を作っておきながら、討ち入り事件発生後は赤穂義士を助命しようと、最後の最後まで悪あがきしていましたから)。
脱字訂正 (No: 6)
投稿日時:
上の記事の「浅野内匠頭を即日させて」は、「即日切腹させて」の誤りでした。脱字の件、失礼しました。
人気回答!なろうで求められるのはストレスフリー!主人公を苦戦させないでどうやって物語を展開させる?の返信 (No: 3)
投稿日時:
こう言うとアマチュアを馬鹿にしてるようなので、不快に思われた方がいたら申し訳ないのですが、
そもそも「ストレス」というのは「努力」にも通じる抑圧ですよね。
苦戦するから勝利がよりよくなるわけだし。
でも、その苦戦を書くと読者が離れていく、という現実もある。と。
これは当たり前と言えば当たり前のことで、「ストレス(に感じるような展開)」はもともとつらくて面白くないものです。
誰だってそんなものは感じたくない。
だから、それを書けば人気が落ちるのは当たり前。という図になってるわけですね。
主人公がうじうじ悩んでるシーンなんかも人気ないんじゃないでしょうか。
しかし一方でプロ作品にはこうしたストレスのシーンは必ずと言っていいほどある。戦闘は苦戦しなければ面白くないと言わんばかり。ギャグマンガにさえストレスはある。
この違いは何かって言うと、単純にアマチュアには「苦戦」ないし「ストレス」を書くだけの技術や経験が無いだけではないでしょうか。
繰り返し、「ストレス」ってのは面白くないものです。
つまり、小説で「ストレス」を書くってのは、「面白くないものを面白く書く」って事。
小説を書きはじめて一年二年のほぼ初心者に出来ることじゃありません。
書けば100%つまらなくなる。
これに関しては、読者の問題ではなくて作者の問題だと思う。
Webから書籍化したラノベの第一号(かな?)は「ソードアート・オンライン」ですが、この主人公はかなり「ストレス」があったと思う。
書籍化で一気に人気が出ましたが、Web公開してる時点でもけっこう人気の作品でした。
なので、
>なろうでは、主人公が苦戦したら、ブックマークが減ったという話をよく聞きます。
この点については、単純に作者の技量不足ではないかなと。
主人公がストレスを感じるシーンを面白く書けなかった、というだけでは?
熱い展開にしようとして切った張ったを繰り返し、戦闘に特に山場を作ることなくグダグダに戦闘を長引かせてるだけなのが目に浮かびます。
そんな苦戦を書いたらそりゃ減るよ、ブクマ。と思う。
では何が問題なのかと言えば、戦闘って、というか「ストレス」全般において、これを書いているとき、話が進んでないんですよね。
戦闘は決着がつかないと次の話題に行かない。話が停滞しがち。読者は話を読んでるんだから、話が進まなければ面白くない。これが問題になる。
それを解決した「なろう系」人気作は、戦闘シーンが短いものが多いのではないかなと思う。
要するに、苦戦自体は書く。書くけど「苦戦しました」という事実を端的に示しただけで、せいぜい1000文字程度しか苦戦を書いていないんじゃないかなと。
「ストレス」を書いてはいるけど、それを読者が文字通りストレスに感じる前に切り上げて、主人公の攻勢ないし勝機への展開に持っていく。
「ちょっと予想外のこともあったが――」なんて地の文、割とよく見かけると思う。
サブキャラに苦戦させる展開はよくありますが、これも「サブキャラ」なので主人公より目立っちゃいけないし、前提としてあまり長く書く必要がない。
サブキャラを扱う場合は視点移動を駆使することが多く、「苦戦」自体は長くとも、途中で視点移動して主人公の勝利を書くことでストレスを感じる前にこれを緩和することができる。
オーバーロードは割とそんな感じじゃなかったかなと思う。
サブキャラに挫折を担当させても、そのサブキャラの話題を長々と書いていたらやはり読者はストレスに感じるのではないだろうか。
また、この問題は「ストレス」の際に物語が動かないために文字通りストレスを感じてつまらなくなるわけですから、単純な答えを用意すれば、戦闘でも努力でも、そこで物語が動けば読者はストレスを感じることなく、ストレスフリーになるだろうと思います。
その際によく使われるだろう要素は、「主人公を縛る何か」です。
例えば主人公の魔力を封じる結界、弱くするジャミング、相手が操られてるだけの幼女とか。
敵と戦う前ないし戦いながら「まずは結界を破壊しなければ」という話になる。「敵を倒す」という過程において、結界の破壊→敵の撃破という筋書き、つまり流れが出来るわけで、話を動かすことができます。
こうした流れを作り、かつストレスに感じるだろう部分を短くすることでストレスフリーと物語の起伏を両立できるのではないでしょうか。
ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン
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なろうで求められるのはストレスフリー!主人公を苦戦させないでどうやって物語を展開させる?の返信 (No: 4)
投稿日時:
基本テンプレとして「無職転生」があるので、その内容について追伸。
>小説家なろうの読者さんはストレスフリーを好む。
>ストレスフリーとは、主人公(読者)の挫折がないということ。主人公(読者)にとって、嫌なことが起きないということ。
無職転生では主人公が挫折するシーンは何度かあり、中でも最強たるオルステッド戦では苦戦しまくり完全な負け戦で主人公は善戦するもボッコボコにされる、という流れです。
うっぴーさんの定義ではこれは絶対にやっちゃいけない展開だと思うんですが、でも、正直あのシリーズで一番おもしろい話だと思う。
私の感性がズレているのかもしれないので、ぜひともこのシーンについての意見をお聞きしたいです。
なろうで求められるのはストレスフリー!主人公を苦戦させないでどうやって物語を展開させる?の返信 (No: 7)
投稿日時:
うっぴー様、いつもお世話になっております。
先日、「読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?」のスレッドを拝見させていただき、その「読者は対価の約束されていない努力が嫌い」という意見にとても納得しました。
そしてその意見を元に考えると、物語におけるストレスにも同じことが言えるのではないかと。
「努力=抑圧=ストレス」ですので、「対価の約束されていない努力」と同じように、「物語上意味の無いストレス」というのもやはり嫌われるのでしょう。
しかし、やはり「物語上意味の無いストレス」が嫌われるのは当然です。誰もがわかっている事でしょう。
ですので、自分が本当に問題だと感じるのは、「意味が無いと思わせてしまうストレス」です。
そのストレスにどれだけ意味があろうと、それをわかっているのは作者だけですので、ただストレスを書いただけでは「意味のないストレスだ」と思われてしまいます。
特に、なろう読者はその傾向が強いかと。
では、反対に「意味が無いと思わせないストレス」について、なろう作品の中でも抑圧の要素が強めな「Re:ゼロから始める異世界生活」を例として見ていきます。
リゼロは、なろう以外の作品全てをひっくるめても、トップクラスに抑圧が強く、多いと思います。
3章のクライマックス前、書籍版で言うと第6巻のほぼまるごとが、抑圧のシーンとなっていました。
そのように抑圧が多い物語であるにもが変わらず、リゼロが未だなろう産のトップクラス作品であり続けるのは、その抑圧が「意味が無いと思わせないストレス」だからだと考えています。
では、意味が無いと思わせない理由とは何なのか。自分もよく考えてみましたが、やはり「死に戻り」の存在かと。
死んでもやり直せる。その確信があるのですから、それは物語中の抑圧に、対価が約束されたも同然でしょう。
その上、物語中に得られるカタルシスもかなりのものでした。
こうして考えると、抑圧、つまりストレスが駄目なのではなく、ストレスに対する「対価」に問題があるのだと思われます。
その対価が保証されていれば、大抵の抑圧は許されるのではないでしょうか。
自分もまだ、リゼロ以外に具体的な例は見つかっておりませんので、そういった作品が見つかれば、ご意見をいただきたいです。