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物語のテンポ感と登場人物の回想について。 (No: 1)
スレ主 餅宮 投稿日時:
物語のテンポ感と、登場人物を掘り下げるための回想シーンとのバランスに悩んでいます。
私は、その人物の行動理由や心情に説得力を持たせるために本筋の合間合間に、回想シーンというか、過去の出来事の話を入れています。しかし、そのせいで物語のテンポが悪くなっているのではないかと考えることがあります。
過去の話を入れる分、全体的に話の展開するスピードが遅くなるので、テンポが悪くなっているのではないだろうか……と思うのです。
あまり過去の話を入れすぎない様には気をつけているのですが、その人物造形を掘り下げたいがため、塩梅が難しいです。
かといって過去の話を削りすぎると、本筋での行動が唐突に思えてしまう部分があるのではないか? と頭を悩ませています。
読みづらい文章ですみません。
皆さんは、本筋の時間軸ではない過去の話を合間に入れる際、本筋との比率はどれくらいがベストだと思いますか? もちろん正解のないことだとは思いますが、皆さんの考えを聞かせてください。
また、登場人物の人間性を掘り下げるためにしていることなどはありますか?
なんでも良いのでアドバイスをいただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
カテゴリー: ストーリー
この質問に返信する!物語のテンポ感と登場人物の回想について。の返信 (No: 2)
投稿日時:
作者の独りよがりになってるんじゃないかなーってのが本音。
読者が読んでるのは進行してる物語なので、過去の話で進行をぶった切ることは下策だと思う。
どれくらいの比率かとか以前に、基本的にやらんほうがいいこと。
ではどうするかと言うと、簡単には2つの解決策がある。
ひとつは、「物語の進行をぶった切る」のが良くないのだから、単純に進行をぶった切らなければいい。
時系列的には過去のことだけど、物語としては進行形のエピソードにする。
えーと、そうだな。
キャラクターAと敵役のBの間には何か因縁でもあるのか、二人は戦っているのにも関わらずBは本気を出していないしAもそれを承知で敵であるBを気遣う素振りを見せる。そんな意味深な布石が何シーンかあって、いよいよ決着をつけなければならないという場面で二人の馴れ初めの過去エピソードが入る。
こうすると、まあ読者の興味は勝負の行方ではあるんだけど同時に二人の関係性にも興味を向けるから、過去エピソードを読むことは時系列的には前だけど物語としては進行形で二人の関係性を知ることができる。
言っちゃえば、まず読者に興味を植え付けてやらんと話をぶった切ることになるから、読者が「知りたい」と思えるような演出をちゃんと考えてやらんとダメ。
もうひとつは、やはり「進行をぶった切る」のが良くないのだから、ハナっから進行が止まった時に過去エピソードを差し込めば良い。
例えば、重要なアイテムを入手しようとしてて、そのアイテムを入手し、さて次は、って場面では進行が一旦止まるでしょ。アイテム入手して一段落してるから。
そういうタイミングで次の話で何の前フリもなく過去エピソードをぶっこむと、読者は普通に新しいエピソードと認識するから普通に読む。
古いラノベで「魔術士オーフェン」ってのがあるんだけど、これはシリアスな本編とギャグテイストの外伝のシリーズがあって、この外伝のシリーズは基本1話完結の短編集でギャグなんだけど、毎回最後の1話は主人公の過去の話をやる。
そんな感じで、1章のラストとか、何らかの話題が一段落したときに毎回過去エピソードを差し込むっていう、まあ幕間ですかね。そういうタイミングを作る。
>過去の話を削りすぎると、本筋での行動が唐突に思えてしまう部分があるのではないか?
そう思うなら、過去ではなく今のエピソードで「行動が唐突に思われないようなエピソード」を書きましょう。
例えば、キャラAは過去に愛娘を亡くしたことで子供に対し暴力を振るう人を見ると人が変わったようにブチ切れる、という設定があったとしましょう。
確かに、このキャラAが悪党風な実は良い人キャラだとしたら、過去エピソードを先に説明しておかなければ、悪ぶってるくせに子供に優しい感じで変に見えるかもしれん。
でも、こんなんは、
「主人公がスリをした悪ガキを追いかけて追い詰め、そこに悪漢風のキャラAが現れて子供を庇って逃がす。主人公は悪漢Aがスリのボスだと思って小競り合いを始めるけど、事情が知れて誤解だったと悪漢Aは陳謝する。詫びにスリをした子供がいるスラムへと同行すると、そこには本当のスリのボスが子供をボコボコにして稼ぎが足りないと怒鳴っていた。悪漢Aは途端にブチ切れてスリのボスを血祭りに上げて、子供は悪漢Aと主人公に助けられた」
って感じのエピソードを置けば、「キャラAは過去に愛娘を亡くして~」って過去エピソードを入れなくても今進行してる物語の中で説明できるよね。
「過去の事情を知れば」というのは隠された設定を語るのに一番楽な手段だけど、安直でもあるので、「いま」のエピソードで表現できないかと考えるのが良いと思う。
なので、
>また、登場人物の人間性を掘り下げるためにしていることなどはありますか?
作風にもよるけど、基本的に主人公以外の登場人物を掘り下げる場合は「そのキャラを主役には置かない」ってのを気をつけてる。
あくまで「主人公がそのキャラをより深く知る」という展開が出来るかどうか、が最優先。
物語のテンポ感と登場人物の回想について。の返信の返信 (No: 4)
投稿日時:
「独りよがりになっているんじゃないかな」という言葉にはっとしました。
そうかもしれません……。
進行している話の中でもエピソードでキャラクター性を示すことができることが、具体的で参考になりました!
ありがとうございます。
物語のテンポ感と登場人物の回想について。の返信 (No: 3)
投稿日時:
回想パートは多用はしない方が良いかもしれません。テンポが悪くなるということもありますが、ストーリーラインが分断される弊害も見逃せません。
エンタメ作品は、読者が物語に没入してくれることを目指すべきですよね。
では、全体をうまく書いてそれに成功したとします。ところが安易に回想シーンを入れると、せっかくの没入感にリセットがかかってしまうリスクがけっこう高いんですよ。回想パートは時間と場所が急に変わるので、シーンが変わったら読む気が失せた、という状態になりかねません。
とは言え、うまく使えば効果的な回想パートがあるのも事実。例えば『まどマギ』の終盤に挿入されていた或る重要キャラの回想は、破壊的に秀逸でした。ストーリーのすべてがあの回想に収斂するような構成になっていて、そこまでやるなら良いと思います。
>また、登場人物の人間性を掘り下げるためにしていることなどはありますか?
昔観た外国映画のワンシーンに、こんなのがありました。
主人公は刑事で、敵役は大物の殺し屋。その殺し屋は常に無言・無表情で、冷酷に殺人を繰り返します。主人公たちは捜査を重ね、終盤になって殺し屋の行動を補足することに成功。罠を仕掛けます。殺し屋が立ち寄ると予想されるレストランの客や従業員に、複数の警官を紛れ込ませるんです。
その店に殺し屋が姿を表すと、紛れ込んだ刑事の一人の女性がピアノを弾き始めます。すると、しばらく聴いていた殺し屋が席から立ち上がり、ピアノに歩み寄ります。
女性が殺し屋を見上げると、
「続けてください。好きな曲なんです」
これが、それまで隙を見せなかった殺し屋の束の間の油断になり、刑事たちが一斉に襲い掛かって取り押さえるというラスト。
私の記憶が確かなら上記が全編を通しての殺し屋の唯一のセリフで、ピアノに聴き入るシーンでも相変わらず無表情。しかし、その横顔だけで彼の人生を感じさせるという、素晴らしい演出でした。
多くを語らずに読者に伝える方法は、多々あります。そういう心理描写を磨いて、回想パートを入れるならここぞという所にしぼるように心がけるのが良いように思います。
物語のテンポ感と登場人物の回想について。の返信 (No: 5)
投稿日時:
すごく参考になりました。
多くを語らずに読者に伝える……というのがなるほどと思いました。私はつい、これで伝わるだろうか……と不安になって語りすぎていたのかもしれません。
ありがとうございました!
呪いが筆に滲み出るまで…ラノベっぽいものを出す。 (No: 6)
投稿日時:
あれは基本、半作家編集の編集の技術で編集が料理人だとすると作者は素材を育成するアストロノーカです。
エビソースは料理に盛り込む盛り込まない関係なく用意しておくものです。
今回は初めて言いますが「書いてから悩め」と…書いてから品質を上げれるものを書く前から悩める人は有能ですが、腕がそれに見合う人は稀です。
更にそういったタイプは天才像から少しでも外れると書けなくなります。