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プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまう (No: 1)
スレ主 まままん 投稿日時:
こんにちは。
現在小説のプロットを書いているのですが、その中でキャラ設定で悩みが有ります。
だいたいキャラ設定って頭の中に浮かぶ「キレモノのクールな主人公」「ゴツくておちゃらけた相棒」「意味深なライバル」みたいなイメージを具体化するものだと思うのですが、
そこから物語を動かす動機づけとして「実は〇〇の過去がある」「実は〇〇の宿命を背負っている」みたいな一言を書いた瞬間にプロットが稚拙な中二ノートに見えてきて萎えるのです。
当然そういう設定も重要なのは分かるのですが、やはり簡単にポロッと書くと陳腐で安っぽく見えてきてしまうのです。
なるべく設定が中二ノートみたいに稚拙なものにならない書き方ってあるのでしょうか?
よろしくおねがいします。
カテゴリー: キャラクター
この質問に返信する!プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまうの返信 (No: 2)
投稿日時:
動機づけが中二的だからではないでしょうか。
キャラクター性としては「キレモノのクールな主人公」だけで十分で、「クール」「切れ者」な様子が見て取れるシーンを作れば少なくとも初期案は形になるでしょう。
しかしそれではキャラを作っただけで話に入ってこないため、動機付けを考える。
ところが、この動機付けで「実はこういう過去が」と中二的な要素を入れてしまうと「クール」「切れ者」という場面が「中二」を窓口に物語に加わることになるので、全部が一気に中二的になってしまうのではないかなと思う。
つまり、意図してなくても「実はこういう過去があってクールです」「実はこういう過去があって切れ者です」という印象になってしまってるんじゃないかな。
「動機付け」というのは物語にとってとても大事なものではあるけど、その実、それほど重要なものではありません。
ようは、そのキャラが物語に入っていける要素であれば問題ないので。
だから例えば「実は家族を敵に殺された過去がある」とかそういうキャラクターの行動原理や原風景など根本に触れるような要素であっても良い、というレベルの話。
「で、あっても良い」というレベルね。
主人公は金が大好きで金のためならなんでもやる。という設定なら、「実は~」なんて動機付けは不要でしょう。金を用意する展開にすりゃ主人公は動ける、すなわち物語に入ってくるので。
主人公やキャラクターが積極的に行動するようになる要素であれば、動機はそれで必要十分です。
物語を考えるうえで、おそらく「設定の繋がり」を意識してるんじゃないかなと思うんですが、どうでしょうか。
こういう設定だから、主人公はこういう性格になった。とか。こういう設定があるからこういう能力になった、とか。
因果関係を考えればそれ自体は悪いことではないけど、やりすぎると、そのために用意した感というか作り物感が出てしまうので、しばらく「実は~~」シリーズは封印してみたらどうでしょうか。
闇に蠢く怪物と戦う宿命を持っていなくても、平凡な高校生が戦うことになる過程は書くことができます。
と、言いつつ。
でも、そればっか考えてしまうってことは、たぶん中二的な要素が好きな人だと思うから、それを自分でバカにせず受け入れて中二な物語を書くのが一番楽しいと思いますよ。
それは稚拙でかっこ悪いと感じるのかもしれないけど、中二な物語なんて客観的に見たらどれもカッコいいもんじゃないです。
読者としては物語の中に入り込んでるからかっこよく見えるけど。
プロット、つまり概要だけつまんで見ればたいしてカッコよくないし、下らないうえにダサいことが多いです。
それをカッコよく仕立て上げる作家が凄いので、その稚拙な中二ノートをカッコよく仕上げる練習をしてみる、というのも良いと思います。
なにしろ、「カッコいい設定」を作るのがゴールではないので、たぶん、スレ主さんに必要なことは「納得できるプロット・設定を書く方法」ではなく、「書いたプロット・設定に納得できる手段」だと思う。
プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまうの返信の返信 (No: 3)
投稿日時:
あーなるほど!確かに過去が云々と現在の欲望・動機が繋がらないキャラって多いですよね。
「過去に親を殺されて〜」から「復讐の鬼になった」ってのは中二に多いですけど「(なんやかんや社会の荒波に飲まれている内に)金が大好きな汚い傭兵になった」というと何となく大人っぽくなった気がしますね。
私自身、中二要素は嫌いじゃありませんしむしろたまに補充したくなる時が有ります。ただ、僕が今書きたいお話はもうちょっと大人っぽいお話(高二病くらいかナ…)なので大変参考になりました。
サタンさんがいうように「実はシリーズ」で性格・動機づけを封印しようと思います。ありがとうございました。
プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまうの返信 (No: 4)
投稿日時:
ドン引きレベルにすれば?
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たとえば切れ者クールな少年は・・・・クールを通り越してサイコパスなんだ。人の心をガン無視して効率よく物事を片付けるから、どん引きされるとか。
そうやな・・・増えすぎたハムスターを溺死させる・・・・じゃあ「僕だけがいない街」だな。うん、爬虫類専門店に【生餌】として売ってしまうとかどう?
「ハムスターかわいいけど増えすぎてんだし。この方が命も無駄にならないよ。」「これ以上増やさないためにも、一匹づつケージ分けなくちゃいけないけど・・・・お金かかるし。世話が大変だし、これなら匹数も減るしお金ももらえて効率がいい」
そんなことを、ちょっと得意げに、ハニカミながら好きな女の子とかに伝えてしまう。
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その女の子は、増えすぎたハムスターの里親探しを相談してきたの。殺すのは嫌だけれど、ケージ分けちゃうのも可哀想とかいうスイーツ思考(笑)でハムスターを増殖させてしまい、困っていた。
でクール君は生餌を売った金でプレゼントとかを買って「ハムスター貰(もら)ったお礼だって」とかって彼女に渡しているとエグイ
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女の子は自分の可愛いペットを里子に出していたつもりが、生餌に売り飛ばしていた事。
そして、売り賃で買ったプレゼントを受け取ってしまった事によって、自分もハムスター生餌事件の共犯者になってしまった事に発狂。ひきつけを起こし緊急搬入沙汰に。
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それがどうして悪かったのかは、正直クールには、いまだ理解できていない。ただその行為によって好きな女の子を死ぬほど傷つけてしまった事だけは理解できていた。
どうすればよかった?
どうすれば?
悪意も悪気もないのに、えげつない行動を効率重視で、なんの覚悟もなく実行してしまう。そこに付いて回る愛情や感情を踏みにじって。
そんなサイコな自分と世界のギャップを持て余すクールと、そんなサイコ部分も含めて受け入れつつ明るくふるまってくれる相棒。ハム事件以降ノイローゼになってしまった女の子の復讐を誓う彼女の双子の兄貴(ライバル枠)とか
プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまうの返信 (No: 5)
投稿日時:
1.この場合の中二病とは(前置き)
中二病はウィキペディアにも解説がありまして、特徴がなかなか興味深いですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%BA%8C%E7%97%85#%E5%85%B7%E4%BD%93%E4%BE%8B%E3%81%A8%E5%88%86%E6%9E%90
> 1. 洋楽を聴き始める。
> 2. 旨くもないコーヒーを飲み始める。
> 3. 売れたバンドを「売れる前から知っている」とムキになる。
> 4. やればできると思っている。
> 5. 母親に対して激昂して「プライバシーを尊重してくれ」などと言い出す。
> 6. 社会の勉強をある程度して、歴史に詳しくなると「アメリカって汚いよな」と急に言い出す。
派生語である高二病になると、上記のような特徴を打ち消すような言動、行動となるようです。
上記特徴の中で中二病の中核に近いと思われるのが4でしょうか。やればできるはず。その前提として、やりたいことがあるわけですね。おそらく、希望やら夢が次から次へと湧いてくる。だけど、なんとなくできそうな気がするだけで、実現方法とかは思いついてない。
どうしてそうなるかですが、思春期前期(年齢がだいたい中学生に相当)では、「自己同一性(アイデンティティ)の獲得」がまだ始まらないからなんです。自己同一性とは、この場合「自分が現実的にはどれほどの人間であるかの自覚」「自己イメージと現実との自分の落差にどう折り合いをつけるか」といったことです。
自己同一性を求め始めるのが思春期後期(年齢的に高校生に相当)で、おおむね18歳ごろに一応の達成を見ます。高校時代は激動と呼ばれることがありますが、膨れ上がった自己イメージと現実との落差で悩んで苦闘する時期だからです(だから、面白いドラマが作りやすいキャラ年齢ともなる)。
2.「実は○○」が中二病的なのは設定が浅いからかも
前置きが長くなりました。「実は○○だ」がどうして中二病的に感じるのか。問題ないはずですよね。「実は」と前置きするからには、キャラが表面的な印象とは裏腹に、何か問題とか能力とかを抱えている。意外性を出すんですから、悪くはないはず。実際、ドラマ展開でも重要キャラの意外な過去等の秘密が示されて、ストーリーが一気に緊張したり、転機になったりとか、有効に使われているように思います。
だけどなぜか設定段階では中二病と感じてしまうというのは、よくある現象なんじゃないかと思います。原因の一つには、自己同一性を欠いていることがあり得ます。「実は○○」がキャラから乖離していまっているということです。
言い換えると、「実は○○」だけで完結してしまっていて、内容が薄く、肩書に近いものになってしまっている。これは「実は○○」と書いた時点では当然そうなるもので、まだ先を考えてないからですね。
3.「実は」を詳しく具体的にしている事例
漫画家の冨樫義博さんが「怒りっぽい性格とだけ設定してもキャラをどう動かしていいか分からない。『○○と言われると激怒する』とか具体化すると動かせる」旨、言っていたとのことです。「実は○○」とだけ決めた段階では、「怒りっぽい」から具体化していないことに相当しそうです。
それで思い出すのが、「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない」の「東方仗助」です。見た目はちょっと不良っぽいけれど、意外に礼儀正しかったり、正義感も強く実行力もある。しかし、ときどき我を失うほど激怒して暴れることもあるわけですね。髪形を貶されたときです。ピンポイントで具体化しています。
ドラマ進行としては、局面打開とか、ハプニングを起こすのに使えます。敵とか誰かが髪形を貶せばいいわけですから。しかし、そこまで怒るのも不自然ではあるわけですね。キャラを無理矢理動かしているような感じもしてしまいかねない。キレたらやたら強いとか、ちょっと中二病っぽい設定かもしれません。
そういう不自然な設定は、合理的な理由を明かせば、読者を納得させられる。そこで「実は仗助は子どもの頃、生きるか死ぬかのピンチに陥ったときに、妙な髪形の少年が身を挺して救った。以降、ヒーローとして憧れるようになり、髪形を真似た」という設定が出てきます。そこから、正義感が強いということ等も納得性が出てくる。(思慮は不足気味ではあるものの)一途に思い込む性格ということも浮かび上がってきます。
4.「実は○○」でキャラを縛ると走ってくれる
そういう具体化、詳細化をすると最早中二病の感じはありません。キャラと設定の乖離が少ないからです。「キレモノのクールな主人公」に「実は〇〇の過去がある」として、過去の出来事だけで終わらなければいいわけです。「○○の過去からこう影響して、主人公がこういう選択をして……」と作中の現在までつながる経歴、それに基づく性格形成を設定しておけばいいわけです。
そういうことをするとキャラを縛ることにはなります。主人公がこう動いてくれたらストーリー展開上は都合がいいんだけど、主人公の性分に反する、みたいなことが出てきます。ですが、逆に言えば状況さえ決まれば主人公の動向も自然と決まってきますし(いわゆる「キャラが自分で走る」状態)、読者にも納得感が出やすくなります。
大事なキャラ1~2名に限って、詳細で具体的な「実は○○」を入れておくのも悪くないように思います。