ラノベ作家・萩鵜アキさんに創作に関する18の質問/第6回ネット小説大賞受賞

かなり昔から利用させて頂いておりました、萩鵜アキです。
この度、ネット小説大賞にて『冒険家になろう! ~スキルボードでダンジョン攻略~ 』が、1万を越える作品の中から期間中受賞し、7月30日に新刊が発売されることとなりました。(コミカライズも決定しております)

是非、ライトノベル作法研究所の新刊紹介に掲載して頂きたく、メッセージをお送りさせて頂きました。

Q1: 初めてライトノベルに出会ったのはいつですか?

高校生の頃。
涼宮ハルヒの憂鬱やロードス島戦記、フルメタルパニックのいずれかが初めて読んだライトノベルだったと思います。

Q2: 初めて小説を書かれたのはいつですか? それはどのような作品でしたか?

21歳の夏。
物語のプロローグのようなSSでした。かなりしょぼくて、一体なにがしたいのかさっぱり判らない駄作です。

Q3: 作品はどのようなアプリ、ソフトを使って書かれていますか?

一太郎とATOKを使っています。
最新の一太郎には高性能な校正機能が付いていて、これがかなり優秀なのです。

Q4: 作品の書き方で(例:クライマックスを先に書くなど)、自分なりの書き方がありますか?

スタートからラストまで、順番に書いていますね。

Q5: 初めて作品を新人賞に応募されたのはいつですか?

執筆を始めて半年も経たないうちに2作品を2カ所に送りました。
勿論、結果は惨敗ですが……。

Q6: スランプになった、もしくは作家になることを諦めようと思ったことはありますか?

某有名B1編集者に「ジャンルを寄せて書け」「デビュー作はとびきりの面白いを突き詰めろ」というようなことを言われた時から、2年ほどスランプに陥りました。
ジャンルを寄せるってなんだろう。面白いってなんだろうと、ずっと考えて筆が進まなくなりました。
1年に長編1作品しか書けなくて、「もうそろそろ潮時かな……」と考えたのを覚えいてます。

Q7: アマチュア時代に参考になった本はありますか?(ハウツー本など)

特にありません。ハウツー本を何冊も買って読みましたが、ほとんど買う必要は無かったなと……。(あくまで個人の感想です)
というのも、作家が書くハウツー本って、プロになるために必要な事(作品を「本当の意味で面白くする」ための技術)は書かれていないんです。だってそれを書いたらライバルを増やすことになりますし、それで自分の仕事が減るかも知れませんから。(あくまで個人の感想です)

小説を執筆するのに必要な作法は、全て『ライトノベル作法研究所』に纏められていますので、それだけでも十分ではないでしょうか?(あくまで個人の感想です!)

Q8: 尊敬している作家さんはいますか?

森博嗣さん、舞城王太郎さんです。

Q9: アマチュア時代にどのような方法で実力を高めていきましたか?

芥川龍之介や宮沢賢治など、過去の文豪の小説を模写・現代意訳・超訳。
名作の分析、プロットの抽象化→別の形で具体化。
品詞・語数・句読点の抜き出し→違う言葉に置き換え等。

Q10: 執筆は、いつもどのような時間帯にされていますか?

休みは昼から夜。平日は夜に書いています。
朝から執筆したとはありますが、体質に合いませんでした。

Q11: 一日の執筆速度はどの位でしょうか? また、ノルマを作っていますか?

時速:最低1000字。平均2000字。最高約6000字。
一日:最低2000字~最高約38000字。

ノルマは軽く作りますが、物語に合わせてノルマ以上に書き続けたり、ノルマ未達成でも止めたりします。
というのも、ノルマを最優先にすると、執筆を中断したシーンが難所であった場合に、次の執筆の再開時に莫大な精神力を消費してしまうためです。
私の場合、毎回文字を書き始めるまでが一番の苦行なので……。
ノルマはやんわり、ソフトに設定。次回の執筆再開がスムーズに行える場所で中断するようにしています。

Q12: 一日にどれくらい執筆に時間をかけておられますか?

最少1時間から、最大12時間。
平均で2~3時間くらいだと思います。

Q13: どのような方法でプロットを作られていますか?

プロットの作り方は現在もいろいろな手法を試しています。なので「これ!」という方法はないですね。

ちなみにデビュー作は、書きたいジャンルの小説を10種類くらいまとめて読んで、小説にしたい要素を書けるだけ書き出して、そこから5つ程プロットを製作。
時間をおいてから、5つのプロットの面白い部分だけ融合して1つのプロットにしました。

Q14: 作品を書く上で何か大事にしている、または心に留めていることはありますか?

他人が読んで面白いかどうか。話のテンポなど。
自分が面白いと思う話、書きたい話が、必ずしも他人も面白い、読みたい話とは限らない!(戒め)

Q15: 「売れるものを書くべきか」、「書きたいものを書くべきか」、答え辛い質問ではありますが 、もし良ければ意見を聞かせていただけませんか?

商業デビューを目指すなら「売れるもの」。出版は商売ですので、売れるものを書かなければ意味がありません。
商業デビューに興味がないなら「書きたいもの」。こちらは自由に書けるので、流行に左右されない、自分好みの尖った物語が創造出来ます。

どちらがより優れているか?
それを決めるのは、その人の目的次第です。
目的と手段が合致しなければ、結果はいつまでも付いてきませんので。

Q16: プロになれた理由を、ご自分ではどうお考えですか?

一言で運。様々な縁と、巡り合わせがありました。
ただし、幸運を掴むために、挑戦を継続しました。
継続したからこそ、様々な物事が上手くかみ合う瞬間に巡り会えたのかもしれません。

Q17: プロになって一番嬉しかったことは何ですか?

特になにも……。
といいますのも私の場合、1次通過2次通過と心拍数の上がる展開はなく、予備審査をすっ飛ばしての期間中受賞でしたから、「あれ、デビューで良い……んだよね?」という感が強かったんです。
こんな気の抜けた回答ですみません……。

Q18: 最後にこれから、萩鵜アキさんに続け!と頑張っている方達にアドバイスをいただけませんか?

私は元々、活字が大嫌いでした。
本を読むのが苦手で、小説を書き始めるまでは、ライトノベルの人気作を摘まむ程度しか本を読んでおりませんでした。
文章を書いた経験も学校の作文くらい。その作文だってコンテストに選ばれるレベルではなく、先生に花丸を貰ったことさえありませんでした。
おまけに学歴も平均以下。文才もからっきし。
私はプロ作家に向けて、事実上最底辺からスタートしました。

そんな人間が、プロ作家になりました。
そんな人間でも、プロ作家になることが出来たんです。

勉強・実践し続ければ、必ず作家としてデビュー出来ます。
だから皆さんは「才能がない」なんて諦めないで、夢に向けて邁進してください。
才能がなくったって、諦めずに努力すれば絶対に、プロ作家になれるんですから!