[ 著者名 ] 望月唯一
[ ジャンル ] 学園
[ 出版社 ] 講談社ラノベ文庫
[ 発売日 ] 2014/4/2
解説
日本有数のセレブ学校―私立悠宮学園。ここのテニス特待生だった俺こと水瀬直哉は、肘の故障のため退学することになっていた。
だが退学予定の朝、俺はテニス初心者のお嬢様・神坂陽菜と、そのメイドである月城芹葉と出会う。そして俺は陽菜の依頼により、執事として彼女の家に住み込みでテニスを教えることになるが…!?
第3回講談社ラノベ文庫新人賞“優秀賞”受賞のテニス×執事×お嬢様な学園ラブコメ開幕!
サイラスさんの書評
個人的には、この作品の構成に目を奪われました。
まず、あらすじやキャラ紹介が、マンガというのが、中々、新鮮で、今後、ラノベのあらすじはこうなっていくのではないか?という未来を見せられた感じです。
また、テニスを扱う作品なのですが、学園生活やトレーニングに焦点を置き、試合形式も、ラノベに合うような形を取っているため、堅苦しいルールや、動き描写といったら、ラノベの苦手要素をうまくフォローしているストーリー構成も感心させられました。
お気に入りのキャラはいますか?どんなところが好きですか?
親友の妹の珊瑚を挙げます。
メインヒロインの陽菜や、彼女のメイドの芹葉もいいのですが、この娘しかもっていない要素(作中、唯一の高1。最初敵対、後に味方等。)が多いうえ、主人公の直哉が唯一、真面目になれるテニスに深刻な影響を与え、彼女自身も、テニスを通して、いい意味で変わったため、この娘が、一番好きです。
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
メインヒロインの陽菜が、珊瑚や芹葉と比べて、直哉との絡みが弱いのと、挿絵の使い方です。
陽菜の絡みが弱いというのは、陽菜自身、好意があるのは分かるのですが、彼と並べるような要素や接点が、他の二人よりも少ないため、もう少しなんとかならなかったのかなという感じです。
また、挿絵の使い方なのですが、テニスパートでの絵が一枚もなく、テニスの知識がない人間が読むと、動きが想像しづらい側面があります。構成の関係上、こうなるかもしれませんが、テニスパートでの山場を表す絵が一枚でもあれば、直哉達が、どんな状態で打ち返す、ショットを打っているか分かってきます。そうすれば、テニスや、彼女たちへの親近感や、魅力もより引き立つような気がしました。
構成がよかったからこそ、この点をきちんとしたら、もっと人気が出たのに、勿体ないな……と、思ってしまいます。
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