小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

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元記事:哲学書は小説の参考文献になりますか?の返信

 19世紀のキリスト教圏で、終末とか神とかもうオワコンだし、生まれ変わりとか来世みたいな次があるって考えると人間性が腐るから、自己を見つめてそれを肯定しながら今を頑張ろうぜ! って主張してたら本が売れなくて発狂しちゃったお茶目さん。
 自分の中のニーチェの認識ってこんな感じなんですよね。哲学者って言うよりも、しなくていい苦労を背負い込んだ苦労人みたいな?

>>ニーチェを論ずる哲学書を参考文献にすることは、哲学者の方が独自解釈した「ニーチェ論」を拝借することに繋がってしまうのでしょうか。

 参考文献に書かれている独自解釈はあくまで参考に留め、ご自身の無神論に対する考えを基にした文章で、主人公の持つ無神論という思想を描写していると断言できるなら、偶発的にそれが誰かの著作の独自解釈に似通った物になったとしても問題は無い、というのが自分の意見です。
 あと、参考文献が明示できる著作物なら、小説執筆の参考文献としてタイトルと著者名ぐらいは書いておいてもいいかもしれないですね。

 なので、哲学書を参考文献として扱うこと自体は、なんの問題も無いと思います。あくまで参考の範囲だったら、ですが。
 世の中に出回っている小説にも、様々な哲学の論文なり書籍なりを参考にしている物が沢山あるでしょうし。

 気にされている拝借する事に繋がるかどうか、なんですが。
 拝借という単語の意味は他人の物を借りてくる事なので、参考文献に書かれている他人の思想解釈を、さも自分の解釈であるかのように作品中に描写する事が、拝借に該当すると思います。

 拝借って表現するとちょっと謙遜している感じで聞こえはいいですが、参考文献に対しての拝借って、要するに剽窃の類ですよね。
 法律上の問題はさておき、自分の考えに基づいた文章を書いてないって奴です。コピペ文章の単語や表現方法を自分好みに書き換えただけで、肝心の中身に作者自身の考察が伴ってないという。

 ニーチェの思想の独自解釈を参考に自分の解釈を構築しているなら、参考文献からの拝借には該当しないと思いますが、上記のとおりに独自解釈の表現上の単語を変えただけ、とか、自分風の文章に書き換えているだけ、などは拝借に該当すると思います。
 まあ、著作権を気にされているようなスレ主様が剽窃を行うとも思えませんけど、一応ね、書いておこうかなってね。

 結局は作者のモラルの問題で、法律上に罰則は無いんですよね。ただ、参考文献を読んだ事のある読者、あるいはその著者が拝借に該当する作品を読んだら大体バレるみたいですね。
 状況によっては社会的な制裁が課せられますよね、剽窃とパクリとは厳密には違いますが、パクリ作者ってレッテル張られて。
 そういえば、数年前の芥川賞の候補作で、剽窃じゃないかと指摘されて騒動になったのがありましたね。詳細を調べてないんで、ここで出す例えとして適切かどうかはわかりませんし、結末がどうなったのかも知りませんが。

 スレ主様が書かれているとおり、思想の解釈の仕方なんて人それぞれですし、さらにその解釈を読んだ人の考察も、人それぞれです。
 偶然同じ解釈に辿り着いた末に、それを作品に反映させたら盗用だ剽窃だなんて言われたら、堪ったもんじゃないですね。

上記の回答(哲学書は小説の参考文献になりますか?の返信の返信)

スレ主 ゆり : 0 投稿日時:

お返事ありがとうございます。
知識として自分の中に蓄えてはあるが、アウトプットするときは自分の表現にする、と言うことですね。
拝借は謙譲語なので聞こえはよいがやっていることは剽窃と同じ、と言うことですが、私は「拝借することに繋がってしまう」と「拝借」を悪の意味で使っています。お返事の中であのような書かれ方をされますと、「盗みたくないと言う態度を取っているが、それは口だけだ」と受け取れてしまいます。その点だけ気になったので、私は著作権を侵害したくなくこちらで質問させて頂いていること、どうかご承知ください。
主人公が無神論者となった経緯について、もう少し深く掘り下げてみようと思います。ありがとうございました。

カテゴリー : 著作権・オリジナリティ スレッド: 哲学書は小説の参考文献になりますか?

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元記事:幼馴染は負けヒロインだとバカにする主人公が、リアル幼馴染と同棲して陥落させられるお話

御覧いただきありがとうございます。「小説家になろう」に投稿したくて、タイトルとあらすじを書いてみたのですが
①~⑤のことがタイトルとあらすじで伝わっているのかと疑問に思って質問させていただきました。

①蒼太にとって幼馴染とは魅力のないヒロインであること
②初凪が蒼太に片思いしていること
③初凪と蒼太が同棲する本音は、仲を進展させたいから
④どんな風に二人の仲が進展していくのか分かるか
⑤蒼太が初凪に惚れる(陥落するともいう)こと

タイトル「幼馴染は負けヒロインだとバカにする主人公が、リアル幼馴染と同棲して陥落させられるお話」

あらすじ
「幼馴染って、負け確定の魅力ないヒロインだよなー!」

 西島蒼太(にしじまそうた)が発したこの言葉は、幼馴染である瀬戸口初凪(せとぐちなぎ)を大いに動揺させた。

 蒼太にとって何気ない発言なのだが、初凪にとっては看過できないものだった。

 焦った初凪はとある秘策を使って、幼馴染の良さを教えるために蒼太と同棲することにした。

 しかし、幼馴染の良さを教えるというのは建前で、初凪は昔からずっと蒼太に対して特別な感情を抱いており──

 こうして始まった二人の同棲生活は、

 夕飯を一緒に買いに行き、家では膝枕をしてもらって、休日はデートに出かけることになる。

  はたして蒼太は幼馴染である初凪と甘々な同棲生活を送ることになるのだが『幼馴染は魅力がない』と言えるのか。(言えない)

 負け確定! 蒼太の約束された敗北への戦いが今始まる──。

上記の回答(幼馴染は負けヒロインだとバカにする主人公が、リアル幼馴染と同棲して陥落させられるお話の返信)

投稿者 あまくさ : 1

>①~⑤のことがタイトルとあらすじで伝わっているのかと疑問に思って質問させていただきました。

少し伝わりにくいようです。
どういったストーリー展開になりそうかは想像がつきますが、もやっとした感じがします。
理由は蒼太と初凪のどちらが主人公なのかはっきりしないからではないかと。

初凪は幼馴染の蒼太に「幼馴染は魅力がない」と宣言されてしまい、それを覆すために行動を起こすわけですよね。そして、蒼太が陥落して終わると。
そういうことなら、このストーリーは初凪を主人公にした方が分かりやすくなりそうです。初凪にとって、目的、障害、障害を乗り越えるための行動、行動の結果がすべて揃っているからです。

蒼太を主人公にした場合はどうでしょうか?
その場合ストーリーは蒼太の視点で進行します。なので、蒼太が初凪のことをどう思っているかが重要になります。でもタイトルとあらすじから、そこがいまいち見えてきません。

スレ主様に一つ質問。
ストーリーの序盤の段階で、

1)蒼太は初凪のことを好きなのでしょうか?
2)恋愛感情を意識しているのでしょうか?
3)心の底に恋愛感情はあるのだけれど、本人は気がついていない状態なのでしょうか?
4)意識の表でも裏でも、あまり興味をいだいていない状態なのでしょうか?
5)実は「深く関わるのは遠慮したい」というくらいの気持ちなのでしょうか?

推測するところでは、1~3のどれかなんだろうなと思いました。

>「幼馴染って、負け確定の魅力ないヒロインだよなー!」

この言葉はラノベかアニメのヒロイン類型についての一般論を言っただけなのかなと。初凪を指して言った言葉ではないと思うのですが、そこはいいでしょうか?

もし蒼太の本心が4か5で、意識的に初凪との恋愛を拒否する感情があったのであれば、そこを覆そうとアプローチしてくる初凪との戦いという構図になり、ストーリーは成立します。でも、そこまでの構想ではないんじゃないかという気がします。

蒼太の本心が1~3ならば、

>焦った初凪はとある秘策を使って、幼馴染の良さを教えるために蒼太と同棲することにした。

という展開は最初からラッキーな成り行きで、あまり障害らしき要素がありません。序盤早々で陥落してしまってもおかしくない感じがしてしまいます。

あるいは一案として。

蒼太があくまで「幼馴染って、負け確定の魅力ないヒロイン」という持論にこだわり、ゲーム感覚で勝負するつもりで初凪との同棲生活を始めるというノリはあるかもしれません。それだったら、初めはゲームのつもりだったのが、いつのまにか本当の恋愛に変化していくという物語が成立するかもしれません。

まあ、このあたりがスレ主様の狙いに近いのかなと想像したりはするのですが。

仮にそうだったとして、示されたタイトルとあらすじでは少し考えて何となく想像できるというくらいで、少なくともスパっと伝わる感じではないんですね。

例えば『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』なんて、一瞬でわかるっていう感じがビンビンするじゃないですか?

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 幼馴染は負けヒロインだとバカにする主人公が、リアル幼馴染と同棲して陥落させられるお話

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元記事:自分が『書きたいか』よりもなろうで『読まれるかを意識してしまう』

なろうで読んでもらうためにもう遅い系ばかり書いていたのですが、ネタが付きたというかネタが被りまくってやる気が無くなるとかあって疲れてしまいました。
そこでたまには書きたいものを好きなように書こうと思って怪異や異能が出てくる現代ファンタジーを書き始めたのですが、読み返してなんか面白くないんじゃないか、読まれないんじゃないかと不安になって筆が進まなくなりました。

もとより現代ファンタジーで異世界レベルの人気は期待していないのですが、どうもなろう界隈に染まってしまったので何かモチベを回復する手段や自分がそうだった時の体験談を教えて下さい。
よろしくお願いします。

上記の回答(自分が『書きたいか』よりもなろうで『読まれるかを意識してしまう』の返信)

投稿者 読むせん : 2

>>もう遅い系ばかり書いていたのですが、ネタが付きたというかネタが被りまくってやる気が無くなるとかあって疲れてしまいました。

前に書いたが
ツマンナイしろうと作品読むくらいならプロの書籍読む方が絶対におもしろいから
②「私を手放した貴様は、もう遅い」ジャンルに変わるアイデアを出すやで?

むしろ「もう遅い系」を追加するのはアホやぞ?

読者も飽きているから上位者の「もう遅い」か、書籍化した「もう遅い」しか読まんし、こんな糞作しかないからノベルアップ移行しよって読者が逃げるしオワコンにオワコン出馬とかほんとアホ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E4%BA%BA%E6%8A%95%E7%A5%A8

投資家だらけの美人投票とか呼ばれるやつね。自分が利己的になればなるほど本質を失うねん。

今のお前さんは投資家になってる。小説家にもどれ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
>>怪異や異能が出てくる現代ファンタジーを書き始めた

少なくとも、私はそれだけでは読まないから、もう一つエッセンス入れろ。
できるだけ突拍子の無い、脈絡のない物が良い。【Vチューバ―】【アメピン】【ザリガニ】とか何か意味不明なものを一つ重要なファクターとして物語に組み込め。

あとできたらタイトルも奇怪なものがいい。分かりやすいというか耳や頭に残しやすい、混ざりにくいフレーズがいい。

そういえば「あれ」、また読みたいな、なんてタイトルだっけ?忘れちゃった‥‥じゃあ意味がないからな。今だとカタカナ語とかを使うと良いかも。
「異能簒奪カルガリー狩り」とかね。細かいところは忘れても「カルガリー」さえ覚えていれば、また探せる。

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 自分が『書きたいか』よりもなろうで『読まれるかを意識してしまう』

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元記事:テーブルゲームなどのリアリティについて

今、新人賞への応募のための長編の原稿を書いています。
序盤の一区切りまで来たんですが、疑問に思うことがあったので、スレを立てさせていただきました。

テーマは、「1500万人のユーザーがいるアプリゲーム内で、最高の運を持つ少女(ヒロイン)と、最低の運を持つ少年(主人公)の勝負」です。
形としては、主人公が奇手奇策を使いながら、何とか渡り合い、終わってみれば、「ヒロインが勝ってはいるけど、判断を間違っていたら、結果は分からなかった」という状況を重ね、「最終的にひっくり返す」……って感じです。
伝えたいオチを決めた上で、大富豪、音ゲー、縦シューティング、格ゲーなどを舞台に、一つのゲームでの勝負を2万文字程度に収め、一つのエピソードとしています。
それを五つと、細かなイベントを合わせて、12~13万文字くらいのボリュームとなる予定です。

で、お聞きしたかったのが、物語の中でテーブルゲームなどを行う場合の、リアリティについてです。
前哨戦として、主人公とヒロイン、もう一人の友人の三人が、アプリ内のゲーム『大富豪』をするシーンがあります。
デジタル上での勝負なので、初期の手札に格差があり、「それをどう覆すの?」が焦点となっています。
展開を、「52枚のカードを三人で割り振ったら、手札でペアはこのくらい来て、革命も起こしやすそう」と結構、ざっくりなイメージで考え、とりあえず書き上げてみました。

その後、何か不安になって、実際のトランプで一人大富豪をしてみたんですが、まあ、全くもって、そんなイメージ通り行くわけもなく、再現とか無理でした。(笑
ただ、作品の目的は、

「理屈はよく分からないけど、何か主人公は凄いらしい」

っていうイメージを持ってもらうことであって、

「現実でのリアリティ」

ではないので、実現可能かとかは突き詰めなくてもオッケーかな、と思っていました。(再現不可能なギャンブル作品とか、スポーツ作品とか、料理作品、推理作品とかも、多々ありますし
ですが、最近の掲示板や管理人様のブログ「小説の書き方講座。世界観作りのコツ。設定を考えるよりも重要なこと」などの中で、

>騎士隊長が、いきなり平民の主人公を騎士に取り立て、舞踏会にまで参加できるようになってしまう、というケースがあります。
>身分制度について、ちゃんと調べていないから起こってしまうことです。
>称号としての騎士と、階級としての騎士を混同してしまっています。

というのを読み、「あれ? もしかして、作品内でのリアリティを軽視してる?」と疑問を持ちました。
正直に言えば疑問というより、不安ですね。
そろそろ、じっくり長編を書くような時間と体力を取れない状況になってきているので、本腰を入れて書き始める前に、「リアリティの扱いを間違えていないか? 読者を冷めさせる、応募する以前の問題を抱えていないか?」と思い、質問させていただきました。

少し考えすぎている気もするんですが、何かご助言、ツッコミなどいただけたら、幸いです。

上記の回答(テーブルゲームなどのリアリティについての返信)

投稿者 手塚満 : 0

多少長くなりましたので、結論から申し上げますと、現実では再現できないイベントを描いて大丈夫だと思います。むしろ、いい戦略になり得ます。以下、少し説明してみます。

1.引用でお示しの創作のコツについて

元の記事を読んでみましたが、お示しの部分はかなりの前提がありそうです。挙げられている失敗事例とされるものは、

A. 中世欧風作品で、平民が騎士隊長に騎士に取り立てられ、即座に舞踏会に臨む。
 →史実ではそのような身分の飛び越えは不可能に近い。
B. 中世欧風作品で、異世界転生した高校生が孤児院に収容される。
 →中世では現代の高校生の年齢は大人であり、孤児院は無理。孤児院自体、教会がなければ存在しえない。

というものですね。そのような方針で執筆すること自体は問題ありません。ですが、注意点が必要となります。それは、

「拘った細部のリアルさ(リアリティ:迫真性ではない)が、他の細部でも同様であること」

です。

仮に「中世欧風異世界に転生して、騎士隊長に「お前は騎士だ」と言われても、騎士隊長以外には騎士扱いされず、舞踏会も拒まれる。食っていけなくても、大人と見做されて誰も保護してくれず、孤児院なども存在しない(もしあっても拒否される)」と描写したとします。そういう拘りで書いてもいいでしょう。

それなら例えば、通貨も異世界であっても史実に則ったリアルなものでないといけません。騎士も孤児院も駄目で、しかし「1ゴールド銅貨」なんて作るのは、基準が一定せず、読者が混乱しかねません。騎士や孤児院の細部に拘る描写を見せたら、読者は他の細部も同様に史実に則ると期待するからです。

でも、異世界なら現実の歴史のどこでもないし、延長線上でもないわけですよね。単に見かけがなんとなく似ているだけです。魔法があってもいいし、ドラゴンが山に割拠していても不自然ではない。ぱっと見は中世欧風、くらいが史実通りで、それ以上は作者オリジナル、独自の空想でいいわけです。それもよくあるやり方です。

つまり、作者が現実世界との類推をどこまで用いるかに関わるわけです。リアリティについて、どこまでがリアルで、どこからがバーチャルなのか、読者に見分けがつきさえすれば、問題ありません。「この世界は18歳まで入れる孤児院がある(運営は作品世界の宗教団体、王立、民間の寄金等々でも可)」「この世界では騎士隊長が誰かを騎士だと認めれば、即座に舞踏会レベルは認められる」としてもいいわけです。

リアルに則る利点の1つは「書いてない部分は類推できる」ことです。異世界転移した主人公が「元の世界でいえば、中世ヨーロッパくらいか」と独白し、「乗馬した騎士が城から出てくる」で、大体の風景が目に浮かんだりします。

大事なのは「正しいことを書く」ことではありません。作品世界が読者に分かればいいのです。文章で書ける情報量はあまり多くありません。ですから、書いてない部分を読者が補えればいい。そのためには「どこまでがリアルからの類推でよく、どこからが独自なのか」を読者にハッキリ伝え、「独自」の部分をしっかり描写すればいいわけです。
(そのためには、確かにリアルの知識はあって損はない。だけれど、リアルの知識に囚われる必要はない。)

お示しの引用の元記事・コラムは慎重に読む必要があるんじゃないかと思います。少なくともコラムで挙げられている事例を、「リアルから外れるのは不可」みたいな一般的な失敗と考えるべきではありません。

2.フィクションは不可能を可能にしていい

アリストテレスは観客を驚かせるには、「信じられないけれど、可能なこと」よりも「実際には不可能だが、ありそうなこと」を選べ、と述べているそうです。一見して、変な気もします。不可能なら嘘だし、ありそうなことならツカミとかにならなさそうですから。

ですが「事実は小説より奇なり」と、よく言われます。確かに、奇跡的な事件とか、ニュースやネットで見かけることがあります。サイコロで例えるなら「10個のサイコロを振ったら、全部1の目だった」みたいな感じでしょうか。確率は約1/6000万です。何度試してみても、起こりそうにありません。

しかし、もし全人類77億が一斉にやってみたら、かなり起こりそうです。計算すると、期待値は100人以上になります。現実世界では人数も多いし、期間を長くとればとるほど、イベントの数も増えます。可能でありさえすれば、何でも起こると考えたほうがよさそうです。

ではフィクションはどうしたらいいか、と考えると、アリストテレスの言も捨てたものではなさそうです。不可能なことなら現実では決して見かけるはずがない。それを、あり得そうに描写できたら、なんとなくあり得そうな気がする。しかし、現実のどこを探してもない。そういう奇跡を見せる戦略は、フィクションとしてはアリでしょう。

つまり「イメージ通り行くわけもなく、再現とか無理でした」はアリです。そのイメージが「なんだかあり得そう」と思えるような描写を心がければいいわけです。フィクションのリアリティは迫真性です。真に迫っているけれど、真でなくていいわけです。むしろ真でないほうがいい、というのがアリストテレスの見解です。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: テーブルゲームなどのリアリティについて

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ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン

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