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日暮一星さんの返信一覧。得点の低い順3ページ目

元記事:小説の設定に無理があるのか不安です

小説ストーリーといいますか、ざっくりとした設定を思いつきました。
それが、無理のあるものではないか心配なので、ぜひアドバイス頂きたいです。

主人公の男子高生が、クラスメートの目立たないが優しい美少女に告白する。
しかし実は彼女はお嬢様で、許婚がいると言われてしまう。
諦めようとする主人公だが、彼女に「実は、諦めきれない初恋の人がいる。相手はどこの誰か分からないから、家族には言ったことがなかったけれど、婚約が確定する前にどうしても探しに行きたい。探すのを手伝ってくれないか?」
と頼まれる。主人公はそれを受けて、彼女と初恋相手を探す。

なかなか見つけられないまま、1か月が経ってしまう。
主人公は落胆し、彼女との登校中ぼんやりしていたために自転車とぶつかるが、なんと、自転車に乗っていたのが彼女の初恋相手だった。
しかも、その人は男子のようなだけの女子(イケメン女子)で、彼女の勘違い…

主人公たちがその人に事情を説明すると、「彼女の許婚は、もしかしたら自分が片思いしている他校の生徒かも……」という返答が。

主人公は許婚とその人をくっつけようと奔走し、2人はめでたく交際することに。
そして、主人公と彼女も両思いになりハッピーエンド。

というストーリーなのですが、もしかして無理がある設定なのではないか?と不安です。

アドバイスお待ちしています!
よろしくお願いします。

上記の回答(小説の設定に無理があるのか不安ですの返信)

投稿者 日暮一星 : 1 投稿日時:

 初めまして。僭越ながらコメントさせていただきます。

 そもそも「無理のあるストーリー」というものは、よほど極端なものでない限りは珍しく、むしろ重要なのは「書き手がどれだけストーリーに【説得力(読者との共感や理解)】を与えられるか」だと思います。
 結論から言って、千里猫様が考えている設定に無理はありません。ですので、自分は個人的に『説得力が欲しい部分』について言及させていただきます。偉そうな編集者目線ではありますが、ご了承ください。

・主人公がヒロインを好きになった背景
・ヒロインの家庭事情と、許婚のいる今の立ち位置に置かれた心境
・学校の設定。お嬢様が通えるほどの学校に主人公は通学しているのか
・ヒロインの初恋探しに協力する主人公の動機と、自分に告白してきた主人公へ協力を求めたヒロインの考え方
・一ヶ月も続けられた主人公たちの気持ち
・イケメン女子(女子A)の設定。ヒロインと会うまで女子Aはなにをしていたか
・女子Aとヒロインの関係、女子Aを忘れられなかったヒロインの心情
・ヒロインの事情と気持ちを明かされた女子Aの心境
・許婚と女子Aの関係
・許婚の設定。特に彼の家庭、ヒロインと女子Aに対する気持ち
・女性Aと許嫁をくっつけようと決心した主人公の動機、それに対するヒロインと女性Aの反応
・他人のプライベート(しかも名家)へ介入しようとする、主人公の家族や知人の反応。また主人公に対する周囲の反応に変化はないか
・自分の家庭事情と個人的な心情へ介入してきた主人公に対する許婚の反応
・離れていた許婚と女子Aの距離感の描写、どうやって無事に交際へ発展させるか
・家庭的事情を邪魔するヒロインと許婚の親族の反応、それを押しのけて目的を達成しようとする主人公の手段と、折れる親族が変化するまでの経緯
・主人公に対するヒロインの気持ちが変化する要素は充実しているか
・主人公そのものの成長はあるか

 ざっとこのような感じになりました。もちろんこれだけが全てではありません。お役に立てられるか分かりませんが、参考になれば幸いです。

 最後に。これは独論ですが、設定(ひいては作品)に与える『説得力』は読者だけでなく、書き手自身にも大きく影響するものと自分は思います。説得力がなければ、書き手もまた自分の書いている物語が分からなくなるからです。
 どうか千里猫様自身も説得なされるまで、徹頭徹尾、彼らの物語を考え抜いてください。陰ながらご健闘をお祈りしています。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 小説の設定に無理があるのか不安です

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元記事:初心者が取り組むのによいモノ

はじめまして。
ここに質問するのは初めてのかつどんです。

本題に入る前になんですが、今回の質問の題名について、少し誤解を生んでいるかと思います。
決して、『自分で考えるのが面倒だから、誰かに考えてもらおーっと』などという気持ちはありません!
このことを承知の上でご回答いただけると有りがたいです。

ここから本題です。
今回の質問は、『皆様が初心者だった時、どういった形の小説を書いていたか。また、書きやすいジャンル、テーマ、題材等はあるか』というものです。

自分は初心者なので、長編物を書こうとすると挫折してしまいます。一方の短編は、その短い文章の中に物語を完結させる要素、それに加えてオチを詰め込むことは難しいことに感じ、手を出せずにいます。

そのため長編を一度挫折してからは、小説を書いておらず、ストーリーを考えたり、サイトを探して情報などを集めることをしています。

その中で、小説が上達する方法という情報がありました。
それは、『とにかく小説を書き終えること』。
ですが、自分は一度ギブアップ身であり、どうやって書けばいいか自分にはわからないのです。

そこで先輩である皆さんの意見を聞きたいなと思い、質問をしたということです。

もう一度質問を言うと、
『皆さんが初心者だったとき、どういった形の小説を書いていたか。また、書きやすいジャンル、テーマ等はあるか』です。
初心者として、取り組みやすい要素や短編を書く上での注意点だとかを教えてくださるとありがたいです。

(自分が言ってることは必ずしも正しいとは思っていません。おかしいと思った点に関しては、指摘してくださって構いません。むしろ、してください。)

上記の回答(初心者が取り組むのによいモノの返信)

投稿者 日暮一星 : 1 投稿日時:

 初めまして、日暮一星です。僭越ながら返信させていただきます。

>>皆さんが初心者だったとき、どういった形の小説を書いていたか
 自分が書き始めた時、世間では『ケータイ小説』というものが流行っていまして、自分も軽い気持ちで『ケータイ小説』を書いていました。一応説明しますと、今でいうWeb小説のケータイ(特にガラケー)版のようなものです。
 書いていたものはミステリーファンタジーを題材にした学園モノでした。当時は書き方すら分からなかったので、既存作品のなぞって書いたような、文章も含めてオリジナル作品とは程遠いクオリティだったと思います。ほんの一文ですら、書いてから一日置いてまた見てみると、自分の技量の皆無さに何度も呆れていましたね。他にも、1ページ先の話を書くことよりも1ページ後ろの文章の推敲に熱を入れていたり、無駄に情景描写や人物容姿に筆を尽くしていたりと、完全に執筆が『作文』状態でした。物語の構造も、学校の授業で聞きかじった程度の『起承転結』をそのまま取り入れただけで、ほとんど自己満足の作品でしたね。要するに『イタい作品』です。よく他人に見せられたものだなと、その点だけは当時の自分に感心します。
 当然こんな状況も嫌なものだから、勇気を持って批評やアドバイスを求めたり、または他の方が公開していた作品を読んで批評やアドバイスをしていました。そこからしばらくして『ラ研』なるサイトを見付け、知識を盗みながら『とりあえず曲がりなりにでも一冊書き上げよう』と奮起したり、勉強がてらに市販の小説に目を通したりと……そうしながら、とにかく『書き続ける』ことだけはしていたと思います。

>>また、書きやすいジャンル、テーマ等はあるか
 やはり自分が好きなジャンルや書きたいもの、イメージしやすいものではないでしょうか。本当に書きたいものを書いているのであれば、たとえ詳しくない要素やあまり趣旨のないジャンルが含まれていても、それらを知るための資料などを読み漁ってでも書けてしまうものです。独断ですが、これは初心者からプロまで変わらないものだと思います。

>> 初心者として、取り組みやすい要素や短編を書く上での注意点
 自分は途中で書くのを止めてしまった作品でも、愚直に『反省』だけはしていました。どうして書き切れなかったのか、次書き切るためにどうすればいいか、面白くするための改善点は……などですね。短編は『今までとは違う書き方の実験』として書いていました。というのも、書き始めてから長い間『自分に合った小説の書き方』をずっと考えていたからです。その答えとして、
・作品を考えるのではでなく『作品を面白くするように考えること』を意識する
ストーリー全体の軸を考え、構成ごとにも軸を設置し、骨組みと肉付けで執筆に当たる
・物語をしっかりと『把握』する
・作業場は薄暗く、できる限り密閉した一人の空間で
・パソコン左手辺りに必ずコーヒーを用意する
・場合によっては甘いものをつまんだり音楽を聴きながら書いてもよい
 などを得ることができました。当時に比べるとだいぶ書きやすくはなったかなと思います。

>>自分は初心者なので、長編物を書こうとすると挫折してしまいます。
>>自分は一度ギブアップ身であり、どうやって書けばいいか自分にはわからないのです。
 書き切れない理由として考えられるのは『物語のゴール(エンディング)が遠すぎる』ということ。
 自分は昔、学園モノを書いていた時、物語のスタートを転校(高校一年)にし、無謀にもゴールを卒業にしてしまったことがありました。書き方も分からない分際でシリーズものにしようと企んでいたようです。結果、一学期も待たずに頓挫しました。
 または上述にあるように『作品を面白くするように考えること』を全く意識してなかったのも原因でした。書いていく内に自信をなくして書けなくなることというのはつまり、作品を面白くするための労力を充分に費やさないことで起きるものなのです。
 自分の実体験を元にしていえば、設定(作品そのもの)とプロット作りの甘さが長編を書けなくする総合的な要因なのかなと思います。
 さらに端的にいわせていただくと、小説を書き終えられなくても上達は可能です。書いた分だけでも書き手が得られるものは絶対にあります。初心者が書き続けるために重要なのは、そうしてでも得られたものを『しっかりと物にできているか』ということではないでしょうか。

 自分などの意見、少しでも参考になれば幸いです。
 失礼しました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 初心者が取り組むのによいモノ

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元記事:中間部の展開が思いつかない・上手く盛り上げて先へ繋げられない

 長編の構想で中間部分が薄くなってしまいます。
 シリーズの展開を考えてみるとどうしても一番盛り上がりそうな最終巻とその一つ手前ばかりが充実していき、そこ以前は「海に行く」「野球をやる」等、季節も飛び飛びの単発のイベントや短いシーンがバラバラに増えて一冊分の展開が出来上がりません。
 一冊ごとの展開についても特に序盤は登場させられる人物も少なく主人公がとれる手段も行動範囲も限られ、ストーリーがかなりコンパクトなものにまとまってしまいます。そのせいか新人賞に応募しようとすると規定書式で70枚や80枚の応募要項最低ラインをどうにか超えようと締切直前まで四苦八苦してばかりです。これにより場面転換がバラバラのネタを並べるような唐突な話題の切り替わりになってしまっている不安もあります。
 キャラの数や活動範囲が限られていたり、思いついたイベントが後に続いていかない、あるいは単純に中間部分がただの通過地点になってしまい盛り上がりに欠ける時はどういった考え方を行えば中だるみせずボリュームある展開を創れるでしょうか。

上記の回答(中間部の展開が思いつかない・上手く盛り上げて先へ繋げられないの返信)

投稿者 日暮一星 : 1 投稿日時:

初めまして。僭越ながら返信させていただきます。
 
 >>序盤は登場させられる人物も少なく主人公がとれる手段も行動範囲も限られ
 もしかすると、その時の主人公は『受け身』で動いてはいませんか? 主人公は自らの意思で率先して行動させましょう。『能動的』な主人公なら取れる手段もありますし行動範囲も広がります。
 また、本編における主要人物(メインキャラクター)は冒頭でしっかりと紹介させましょう。物語冒頭は、映画においても小説においても重要なセクションです。誰が主人公で、誰のための物語で、誰が密接に関わってきて、どういう世界観(設定)で、どういう目的を持ち、どのような行動をするのか。冒頭で書かなければならないことはたくさんあります。

 >>ストーリーがかなりコンパクトなものにまとまってしまいます。
 恐らく『葛藤』が足りないのかと。主人公の果たしたい目的が、大した障害や苦労もなく達成されてはいませんか? また、主要人物の掘り下げも気になります。物語を構成する『場面(シーン)』は、ストーリーを前に進ませるか、登場人物の情報を明らかにするためのものです。魅力あるキャラクターを物語を通して伝えられているでしょうか。

 >>思いついたイベントが後に続いていかない
 基本的に『本編の中のイベント』というものは長く続きませんし、長くしてはいけません。『イベント=シーン』と解釈もできるのですが、そういったものは終わったらすぐにまた新しいイベントに変わるだけです。前提にするのはイベントではなく、それらを構成する一つの物語であり、どのようなイベントにするのではなく、どのような物語にするかですね。どういうイベントにするかではなく、どういう物語にするかを考えてはいかがでしょうか。

 >>単純に中間部分がただの通過地点になってしまい盛り上がりに欠ける時はどういった考え方を行えば中だるみせずボリュームある展開を創れるでしょうか。
 その中間部分、厳密にはストーリー全体の中央か、中央の一つ後ろに『一つ目のクライマックス』を置いてください。付け加えて言うと、終盤に待ち受けるクライマックスをそこに持ってくるのではありません。その作品の一つ目のクライマックスを物語の中央か、その一つ後ろに置いてください。
 これは自分も実践(というか真似)しているのですが、ハリウッド映画の脚本では『クライマックスが二つ設置』され、一つ目のクライマックスは前述した位置に、二つ目のクライマックスは『ラストの一つ手前』に置かれるとのことです。それらの場所や二つ設置する詳しい意義は(映画脚本の話になってしまうので)省きますが、そうすることで物語の起伏がよりはっきりします。
 一つ目のクライマックスでは、これを境にそれまで進んでいた物語の方向性が逆転します。たとえば敵を追い詰めていたはずが追い詰められたり、敵に追い詰められていたはずが敵を追い詰めたり。そうすることである種の『極限状態』を作り出すのです。しかしそこで物語を終わらせるわけにもいかないので、命からがらに、もしくはあと一歩のところで物語は終盤に向けて進むのです。

 自分などの意見が少しでも参考になれば幸いです。失礼しました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 中間部の展開が思いつかない・上手く盛り上げて先へ繋げられない

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元記事:テーマを優先させる(葛藤を狙う)のか、どんでん返しを狙うのか

 あるサイトで小説を公開しています。その話について、展開に迷っています……。
 万が一読んでる人がいたらまずいと思ったので、名前はあえてサイトで使っている名前にさせていただきました。
 ‎
 ネタバレありきで小説の全貌をお伝えするので、どういう展開で小説を書けば読者に面白いと思ってもらえるか、意見が欲しいです……。

 小説自体は、『愛した人を殺すかどうか』みたいなところがテーマになっています。というか、タイトルがそんな感じです。

 主人公のメアリは人魚です。人間に恋をしたため、呪いにかかって作中では下半身が人間の姿になってしまっています。
 ‎一応この小説は既存の『人魚姫』オマージュなのですが、それと少し違うのが『メアリは人魚に死ぬほど戻りたい』と思っているところです。
 人魚は自分が人魚であることに誇りを持っているので、人間の足であるのが嫌なんですね。だから、恋をした人間を殺して、人魚に戻ろうとしています。
 ‎
 ‎メアリが恋をした人間の名前はサフィアと言います。二年前から陸に上がって探していますが、見つかっていません。

 小説は、主人公メアリが海賊としてある戦いをしたところ、ラムズという男に出会うシーンから始まります。
 その後、彼と一緒に旅を始めます。そして途中で、ラムズはメアリに告白をして「俺のことを好きになって欲しい」と言います。そのあと、メアリはラムズのことを少しずつ意識して、好きになりそうになったりならなそうになったり──の、もどかしい感じが続きます。
 
 ラムズは人間ではないのですが、どんな種族なのかは分からないようになっています。

 そしてここからネタバレなのですが、

 メアリが恋をしたサフィア──これは、ラムズです。サフィアの見た目とラムズの見た目は違いますが、それはラムズが見た目を変える能力を持っているからです。
 ‎私としては話のどんでん返しを狙うため、ラムズ=サフィアというのはクライマックスまで隠すつもりでいました。

 むしろこの話はメアリが主人公の話というよりは、「ラムズがいかにして自分が殺されないように立ち振る舞うか」みたいな話だったかもしれません……。それを、誰も知らない体で進めて、クライマックスで全てが分かる、みたいにしようと思ってたんです。

 ですが!
 ‎そもそも、ラムズがメアリに告白した時点で、読者からしたら『今後メアリはラムズを好きになるんだろうな』みたいに思うと思います。
 ‎それなのに仮にサフィアがラムズと全く別な男だった場合、『サフィアは単なる初恋の相手。その人を殺すかどうか迷うだけの話』になってしまいます。

 だからおそらく読者は、『サフィア=ラムズ』説を唱えるか、『ラムズを殺すかどうか迷う展開』を予測すると思います。

(ですが、今の時点では、メアリの人魚の呪いは『【人間】に対して恋をすると呪いが発動する』という形になっています。ラムズが人間じゃないことはみんなが知っている以上、『ラムズを殺すかどうか迷う展開の予測』は不可能になります。
 ちなみに、この呪いは神様がメアリにかけたんですけど、神様が間違えたんです。それに関する話はおそらく今回とは関係ないので省略します)

 ‎それならもはや最初から、「サフィア=ラムズなのでは?」と読者に思わせておいて、途中からメアリもそれに勘づき、
 ‎
「ラムズがサフィアだったらどうしよう。このまま好きになったらまた呪いが解けない。殺せなくなっちゃう。でも、ラムズは人間じゃない以上、やっぱりサフィアじゃないのかな? 私の呪いは、人間に恋をしたから発動したはずでしょ?」

 みたいな葛藤のストーリーにした方がいいんでしょうか……?

 わたしは、「ラムズがサフィアだったー!」っていうのは、かなりのどんでん返しになるかと思ってたんですけど、
 ‎そのどんでん返しを狙うよりかは、
‎「サフィアがラムズかもしれない。そしたらこのまま好きになったらいけない。でもちょっと惹かれる……」
 ‎みたいな葛藤を描いた方がいいんでしょうか……?

 そしてクライマックスで「本当にラムズはサフィアなのかな?! そしてメアリは殺せるのかな?!」を狙ったほうがいいんですかね……?
 
 ‎どっちが面白くなるんでしょうか。

 そもそも、「ラムズ=サフィア」っていうのは、はっきり言って読者からしたら「うん知ってた」みたいな展開になっちゃうんですかね? どんでん返しになりませんかね……?
 ‎
 ‎情報が少なくてすみません。もしもまだ足りない情報があれば、聞けば答えます。どなたかお力を貸してくれると、大変嬉しいです……。

上記の回答(テーマを優先させる(葛藤を狙う)のか、どんでん返しを狙うのかの返信)

投稿者 日暮一星 : 1 投稿日時:

 初めまして、日暮一星です。僭越ながら返信させてただきます。

 結果から言わせていただくと、自分は前者の葛藤型に一票を入れます。

 作品の内容を見る限り、 夢伽 莉斗様の書かれている作品は恋愛要素が主体の作風とお見受けします。『愛した人を殺すかどうか』、王道ではありますが実に魅力的なものです。提示されてるテーマからして、その葛藤を活かす他はないと思います。その感情こそが作品の武器にもなっていると思うので。どんでん返しの展開より、テーマとの相性を考えてもそちらの方が面白いのではと感じました。

 『ラムズがサフィアでは?』という可能性(伏線)を前半部分に残しつつ、 
 ラムズがサフィアだと明かされる(メアリが知る)→恋か呪いかをメアリが選択→物語エンディング

 簡潔ですが、自分にはこのような流れが思いつきました。どんでん返しには多少ほど遠いとも思いますが、『恋した相手に手を掛ける瞬間』をクライマックスに添えたほうが読者の目も惹きますし、どんでん返しのみでこの物語のクライマックスを迎えるには惜しいと思います。提示された内容だけを見ると、いわゆる『どんでん返し』の型がありふれた形で、構造も少し単純な気がします。『どんでん返しを成功させるための工夫』が気になりました。
 それでもどんでん返しを狙いたいのであれば、ミスリードや叙述トリックなどの技術は不可欠でしょう。読者を驚かせたいのなら、最後の最後で伏線を集束させてネタばらし…という手もあります。『恋愛らしい葛藤』に加えてそれらが合わさったならさらに美味しい作品になるのではないでしょうか。

>>そもそも、「ラムズ=サフィア」っていうのは、はっきり言って読者からしたら「うん知ってた」みたいな展開になっちゃうんですかね? どんでん返しになりませんかね……?

 全ての読者を思い通りにさせる作品がなければ作者もいません。プロの編集者も冷や汗を流すほど目の肥えた読者だっていますし、その手の懸念は割り切ってしまうしかないと思います。
 作者が『こうと決めた!』展開や内容を『こういう風に面白くする!』と言うアイディアで見せつけて読者に『面白かった!』と思わせる……書き手の勝負所はそこにしかありません。どんでん返しにしろ予想外な展開にしろ、読者を納得させる物語にしていくことが大切なのではないでしょうか。

 

カテゴリー : ストーリー スレッド: テーマを優先させる(葛藤を狙う)のか、どんでん返しを狙うのか

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元記事:重要なシーンを書きたいのに、そこだけが書けないときはどうされますか?

最近このサイトにお世話になっております、やとうと申します。

現在処女作となる短編を進めている最中なのですが、
あるシーンが書き進められず非常に困っております。

終盤にある主人公の少年時代の過去の回想なのですが、
そこが物語りの要でもあり、色々と種明かしの場でもあります。

・主人公の出自、家族関係、
・どうして主人公が、物語の鍵となる好物を好きになったのか
・現在の職業に至るまでの断片的な情報

などなど、一応どんな内容を書くかは、
以前プロット相談の掲示板などからも、アドバイスをいただきながら決めております。
しかしそのシーンに入った途端に、
台詞やキャラクターの動きが全く浮かんでこなくなってしまいました。

内容としては、「この情報を入れる」ということは決めております。

問題は、それを台詞や状況からどのように読者に明かす展開にするか、
全く自分自身に見えてこなくなってしまった所です。

この場合どうするかなのですが、

1、とりあえず完成度は置いておいて予定通り書く。
2、そのシーンの前後から書き直して情報を入れる。
3、いっそのことプロットから中盤をつくりかえる

現在8割ほどは書き終わり、問題の箇所さえ書けばあとは推敲、
という状況にきてどうすればよいか迷っております。

皆様は執筆に煮詰まったとき、どのような方法をとられていますか?
自分はこうしている、などという経験を教えていただければ幸いです。

上記の回答(重要なシーンを書きたいのに、そこだけが書けないときはどうされますか?の返信)

投稿者 日暮一星 : 1 投稿日時:

 初めまして、日暮一星です。

 そのシーンが作中でどういう意義があるのかが明確になっており、どんな内容を書くのかが決まっているのですね?
 ならば、そこに出てくるキャラクターたちが『そのシーンでどのような目的を果たすために』登場しているのか。そこにキャラクターたちが『(そのシーンにおける)自分の目的を果たすためにどんな行動(取引)をしているか』を考えてはどうでしょうか。

 例えば昔話の『桃太郎』。
 鬼退治に向かう主人公は道中で犬、猿、雉の三匹と出会います。三匹は鬼退治へ向かう桃太郎をお供する条件として「きびだんご」を要求します。これが桃太郎と出会ったシーンにおける三匹の目的です。桃太郎も鬼退治の目的を持って行動しているので、彼らの要求通り「きびだんご」で三匹を懐柔します。これら一連のやり取りが行動(取引)です。
 鬼ヶ島で鬼と対峙するシーンも同様です。自分たちを懲らしめにきた桃太郎一派を当然鬼たちは快く思いません。実力行使は必至です。ここからいわゆる戦闘シーンという『目的を果たすための行動』に双方は入ります。
 勝利は桃太郎一派がもぎ取ります。彼らに屈した鬼たちは『二度と悪さはしないと誓約』『これまで奪い取った財宝を全て返す』という条件を提示し、自分たちの身を守ろうという目的を果たそうとします。文字通り『鬼を懲らしめる』という目的を果たした桃太郎一派はその要求を呑み、鬼たちの財宝を手に鬼ヶ島を後にします。ここでお互いの『そのシーンにおける(状況によっては最終的な)目的が果たされる』わけです。

 創作におけるどんなシーンにも意義があり、そこに出てくるキャラクターたちはさまざまな目的を持ちます。それを達成しようと行動し、時には協力し、あるいは対立します。
 自分の経験上、一つのシーンに手間取る場合も、大抵キャラクターの目的や取引が曖昧になっている場合が多いです。しかし、プロットを練る段階であらかじめそれを考えておくと、その悩みも幾分か解消されたかと思います。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 重要なシーンを書きたいのに、そこだけが書けないときはどうされますか?

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元記事:コンセプトの上で読者を裏切る方法はあるか?

https://www.raitonoveru.jp/cms2/2019/11/23/46127/
「コンセプトを変えるな」という記事ですが、こういう場合はどう進めたらよいのでしょうか?

「立身出世のために、さらわれた姫君を助けようとしている」主人公だと読者に思わせておいて、「さらった方の女ボスが実は魅力的な女性だということが分かって、そちらに心惹かれてしまう」展開で、読者を引き付けておくには何が必要でしょうか?
「故郷には、姫君の帰りを待つ国民と、貧しい暮らしを送る幼い兄弟がいる。さあ、どうする?」というという選択を主人公に迫るのはひとつの手かとは思いますが。

いくらプロットができていても、「こういう展開だ」と思い込んでいた読者が離れていっては何にもなりませんので。

上記の回答(コンセプトの上で読者を裏切る方法はあるか?の返信)

投稿者 手塚満 : 0

仰る内容はコンセプトの崩れといったものではないと思います。以下、多少の説明を試みてみます。

1.コンセプトとは?

コンセプトって何だということになると思うんですが、最も短く言い換えればテーマでしょうか。物語の骨格ともいえます。

確かにテーマがぐらぐらしたりするのは、まずいかもしれません。しかし、当初は偽のテーマが提示されることもよくあるはずです。物語序盤で示されたラスボスが、実はそうではなく、身近にいた味方が実は黒幕だったとか、よくある話ではないかと思います。

2.お示しのプロット案では偽から真への転換がある

コンセプト、テーマがお示しの案で崩れているのかどうか、少し考えてみます。

01> 「立身出世のために、さらわれた姫君を助けようとしている」主人公

この時点で既に偽のテーマが示されているように思います。目的が分裂しているのです。欲しいのは立身出世、だけどミッションは姫君の救出。主人公が欲しいものとターゲットが不一致ですよね。

それでも、主人公が最初に欲しかったものが、そのまま欲しいいものとして維持されるのか。物語の変化としてお示しのものでは、そうではないようです。

02> 「さらった方の女ボスが実は魅力的な女性だということが分かって、そちらに心惹かれてしまう」

ピンポイントに主人公が欲しいものが出てきています。01だと欲しいものは立身出世ですけれど、富貴の身となって何がしたいのかははっきりしません。女ボスだったら、実際に接触もするし、敵意での衝突もあれば、共通点も見出したりもするでしょう。

欲しくなるか否か、欲しくなるとしたら何がきっかけで、どう進展するのか。それらが具体的にドラマで描けるわけです。漠然とした立身出世や、手段として記号的な姫君とは段違いの迫力にできるはずです。

3.立身出世が偽のテーマとなるには

もし富貴が主人公にとって魅力的なものであるとするには、例えば富貴なキャラが出て来て、主人公(ひいては感情移入した読者)が羨ましいと思うほどの描写が必要になってきます。そうしないなら、主人公の立身出世は印象としてからっぱになります。

ですので、立身出世より女ボスが主人公の望むものになるのであれば、立身出世を詳しく描かず、概念的なものに留めておけばいいんです。手段となる姫君も同様です。詳しく描かず、単に手段として誰かから(たぶん王から)提示されるだけにしておけばいい。

それで、偽のテーマから真のテーマへの転換とできます。主人公が自分の望みの変化を通して、己が真実を見出すわけですね。それがコンセプト、テーマであっても何らおかしくはないし、揺らいだことにもなりません。

4.もう一度ひねることも可能

さらに申せば、

03:主人公が女ボスに惹かれたため、姫君は依然捕らわれたまま。その不遇な状況を偶然見かけた主人公は翻意し、救出を決意する。

と、さらにひっくり返しても問題ないはずです。01~02では主人公の欲望に従った真理の追究ですが、他人の喜びが我が喜びといった正義に目覚めてもいい(マズローの欲求段階説などが参考になるかもしれません)。

コンセプト、テーマはそれでも揺らいでいないようにできます。主人公が高次の目的を発見し、追及していくわけですので、きちんと成長物語になります。

5.タイトルだけはラストを見通すべき

もし問題が起こるとすれば、例えばタイトルです。タイトルは「物語を締めくくった後に書き込んでしっくり来るもの」であったりします。タイトルだけは、物語を確実に最後まで構想するか、実際に書き上げてから決めるとよいと思います。

6.ラストまで構想してあればコンセプトは崩れていない

いずれにしても、プロットとしては最後まで構想できているなら、「こういう展開だ」と思い込んだ読者の離脱を恐れるべきではありません。原案者でもない読者の求めに応じて書いているわけではないはずです。

物語にはどんでん返しが効果的に、頻繁に使われるのですから、「こういう展開だ」を上回る予想外さえ作れれば、むしろついてくる読者のほうが多いはずです(例えば、「そう来るのか!」という快感)。2で申し上げたように、お示しのものは既にそういうものが(案としてですが)盛り込まれているようです。

コンセプトが揺らいだら失敗というのは、そもそも最初からきちんと構想していない、出だしから行き当たりばったりのケースにしか当てはまらないと思います。リンク先でも「いつの間にか別の恋人が」と言っているわけで、意識しない話の捻じれが生じた場合の注意と考えておくべきだと思います。

カテゴリー : ストーリー スレッド: コンセプトの上で読者を裏切る方法はあるか?

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投稿日時:

元記事:表現力について

 初めまして.最近小説を書き始めました(初心者です).
ジャンルは異世界で,主人公である女の子が二つの世界を行き来する物語です.
 個人的に書いてて苦戦しているのは世界観を表現する書き方です.
特に異世界(ファンタジー)は空想の世界なので自分がイメージしている世界観(例えば建物だったり,キャラクターだったり...)どう表現するべきなのか困っています.なので質問は:

-世界観やシーンを表現する場合,気をつけるべき点やどうすれば表現出来るのか?

-参考に出来るサイト,小説等ありましたら是非おすすめを教えて下さい.

-表現力をもっと養える?練習方法等ありますか?

まだ二話しか投稿していないんですが,私が今書いている小説はこちら:

https://kakuyomu.jp/works/1177354054914338136

(感想や直すべき点等ありましたら,是非書いて頂きたいです)

上記の回答(表現力についての返信)

投稿者 あまくさ : 0

世界観は一気に読者に伝えようとせず、ストーリーを追いながら少しずつ盛り込んでいく方がいいと思います。特に小説の場合はアニメや漫画のように絵で表現することが出来ないので、情景などを一瞬でイメージさせるのは無理なんですね。だから、ポイントを押さえることが必要です。
あと手順ね。

まず。
ファンタジーだとしたら、西洋風なのか、和風なのか、中華風なのか、現代日本をベースにどこかが歪んだダーク・ファンタジーなのか。そういった基本的なカラーだけは最初から明確に打ち出しておきたいですよね?
こういうのも直接的に書くより、主人公の行動を軸にして日常的なちょっとした小道具で自然にイメージしてもらうのがいいです。
例えば飲み物を呑むにも、湯呑と書けば日本風、グラスと書けば西洋風。建物なら赤レンガの壁と書けば西洋風。これだけで分かります。
ドラコンさんの言われている食べ物も有力だと思います。食文化とか大袈裟に考えなくていいです。ピクルスとか書くだけでかなり雰囲気が伝わります。
あと名前。ルートヴィッヒなら西洋、陳舜臣なら中国。
こういうのを説明はしないで、作品冒頭の3行以内くらいに必ず一つは入れるのがコツかと。3行で大雑把なイメージを伝え、書籍だったら2~3ページくらいでイメージを具体化していきます。これも可能なら説明は極力排し、小道具や会話などで表現するように心がけるといいです。

まあ、あまり描写だけだとそれはそれでふわふわしてしまうこともあるので、要所要所でちょっとだけ説明文を入れるとイメージが定着します。ただし、これも長い説明文にはしないで、なるべく1行程度で端的に。あくまで描写が本体で、説明は補足と考えてください。

ファンタジーの世界観は単なる舞台だけではなく、ストーリーの終盤に明かされる大きな秘密が隠されている場合もあります。そういうものはプロット全体を通じて、段階的に明かしていくのがセオリーでしょう。
難しいようですが、そういう目標があれば序盤の描写のいくつかは伏線になるので、むしろどういうポイントを押さえればいいかという方針が立てやすいです。

   *   *   *

描写というのは闇雲にやるものではなく、最初にストーリーをしっかり考え、自分が何をやりたいのかを明確につかんでいれば、一つ一つの場面で何を書けばいいかは自ずと見えてくるものなんですね。
「上手く書く」のではなく、「必要なことを書く」。これが基本かと。
ただ慣れないうちは、このシーンでこういうこと伝えたいと何となく思っても、なかなか文章が思いつかないだろうと思います。
そこはこうすれば万全という便利なコツがあるわけではなく、ひたすら練習して身につけるしかありません。練習というのは小説を読みまくり、小説を書きまくるということです。

一応、私が個人的に意識している描写の要領みたいなのを、ちょっとだけ書くと。

例えばですね。

暑い季節に樹木に覆われた丘の小道を歩いて、ふもとの村に向かっているとします。

◎ふと足をとめ、木漏れ日を見上げて額の汗をぬぐった。

と書けば、それまで歩いていたことも、樹木の多い風景も、暑い季節なのも自然に分かりますよね?

◎梢の切れ間に青い空がみえる。ふたたび曲がりくねった小道に歩を進めた。

◎やがて木々に閉ざされた行く手の視界が急にひらけ、眼下になだらかな野と民家の赤い屋根が点々と見わたせた。

◎村の彼方には、青くかすんだ山並みがつづいている。~は両手を大きくひろげ、一つ深呼吸した。そういえば、こんなふうに肺一杯に空気を吸い込む感覚は、ずいぶん久しぶりのような気がする。

てな感じかな。まあ、お恥ずかしいですが。
気を付けていることは、

1)描写といっても凝った比喩などは使わない。

2)主人公の行動を通して書く。

3)情景描写、体感描写、心理描写を組み合わせる。

例文として書いてみた文章はラノベとしてまだ少し硬いかもしれませんが、ファンタジーの場合は多少の余韻はほしいので、このくらいの感じに書くのが好みです。ただし、一つ一つの単語は平凡なものばかりのはずです。

また読者は主人公に寄り添うというか、主人公の目で情景を見て、主人公の感じたことを疑似体験するように書けば、実感しやすいと思うんですね。なので、ストーリーはできるだけ主人公の行動を軸に進めるようにします。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 表現力について

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元記事:冒険者ってどんな職業?

超絶今更ですが、ファンタジー小説に出てくる「冒険者」というのはどんな職業なんでしょうか。「勇者」とは何が違うのでしょうか。

上記の回答(冒険者ってどんな職業?の返信)

投稿者 サタン : 3 人気回答!

私も冒険者って結局何なんだろうと思って考えたことがあるけども、現実にあった職として一番近いんじゃないかって思ったのは、西部開拓時代のカウボーイかなと。
カウボーイは、簡単に説明すると、
当時のアメリカは三角貿易で奴隷を使って発展していった経緯があるから、貿易の拠点である南部側が栄えていて西部を開拓することが一個の目標としてあった。
その開拓のため南部から西部へと物資を運ぶわけだけど、当時は鉄道がなかったから馬車とか人力とかで運ぶ。
そこには冷蔵庫もないし開拓してないから農地も少ないし、新鮮な食べ物は動物を生きたまま運ぶしかなくて、だから大量に牛を運ぶんで牛を運ぶ人のことをカウボーイって言うようになった。
で。
当時のカウボーイは牛を運ぶのはもちろんのこと、牛を生きたまま運ぶってことは道中の牛の食事事情も関係してきて、進行ルートにある農地や開拓中の土地の地主に交渉に行って話を通したり、牛はとても高価だから盗まれないよう警戒したり、開拓時代は盗賊団みたいなのもいたから、そういったトラブルをまるごと解決できるほど屈強で交渉力もたかい人が多く、そういった人が数名から数十名のパーティーを組んで南部から西部まで長い旅をする。
でも、そんなカウボーイは金に困ったりすると自身が簡単に盗賊へとジョブチェンジしちゃうので、そういう荒くれ者が多かったんだろうね。

現実のカウボーイは、どこからか牛を調達するツテがあるとか、開拓業者と知り合いだとかってツテがないとそもそも仕事がないだろうけど、
もし、そこに「ギルド」なんてものがあって依頼という形で手軽に仕事が得られるのだとしたら、割とファンタジー世界にある冒険者と同じじゃねーかな、と思った。
西部開拓時代の酒場でカウボーイ達が酒酌み交わしてる姿とか、もめごと起こして決闘だと息巻く姿とか、銃を剣に変えてみたら割と冒険者じゃない?
牛を運ぶかダンジョンに潜るかとか目的の違いはあるけども。

ちなみにカウボーイは説明した通り、結局は自衛も交渉も全部自己責任な輸送業みたいなもんだから、その輸送問題が解決する横断鉄道が出来ると一気にみんな職を失ってカウボーイはいなくなった。
カウボーイは映画なんかのおかげで名前だけ有名だけど、西部開拓時代から鉄道が出来るまでのわずかな期間にしか存在しえない職だった。
とすると、おそらく冒険者ってのもギルドというものが作られてから ダンジョンが現存するまでの期間 とか モンスターの管理を人間ができるようになるまでの期間 とかの、ファンタジー世界の歴史上そんなに長くない期間にしか存在しない特殊な職業だと思うかな。
物語上そこにフォーカスしてるので、あたかも冒険者が主流みたいな感じだけど、それを言ったら西部開拓時代のアメリカで開拓にフォーカスしたらカウボーイが主流のように見えるしさ。

そんなわけで、「冒険者とはこれだ」って回答はなくて、現実に例えるならカウボーイが近いと思う、そのカウボーイの目的は牛の輸送だから、あくまでカウボーイが似てると思った私の解釈では、冒険者の「目的」次第で「冒険者とは」の答えは変わると思うかな。
対して「勇者」は、言葉の定義で言えば「誰もが恐れるような事に対して勇気をもって行動し、偉業を成し遂げた者」とかそんな感じだから、冒険者の目的がダンジョン攻略だとすりゃ攻略した者を勇者と呼べるけど、一般的には魔王とか大ボスを倒す者の事じゃないかな。
これも、別にダンジョン攻略者に勇者の称号が与えられるって設定してもいいし、勇者は魔王討伐の目的があって冒険者はダンジョン攻略やモンスター退治って目的があって、それぞれ目的が違うから別物ですって設定してもいいと思うよ。

んーと、
そもそも言っちゃえば「ただの荒くれ者」なんだけど、例えばこれが西部開拓時代ではなく中世以前の日本とかだと、そういう腕自慢は自分たちの農園を守るために武装して武士となり侍となったし、イタリアでは権力に媚びず次第にマフィアと呼ばれるようになったし、
そういう、「ただの荒くれ者」っていう、オンラインゲーム的に言えばノービス状態の存在に「どういう職を与えるか」っていう部分が作者の設定次第であって、その「様々な作家によって様々な職を与えられた状態」のものを総称してる、って感じだと思うよ。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 冒険者ってどんな職業?

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