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設定からストーリーを作るやり方は良くないのかの返信(元記事)

白い紙の上に、適当に10個くらい点を書いてみて、それを線で結んでみる。
逆に、適当に線を引いて、その線の上に点を10個置いてみる。
点が設定で、線が物語。
設定から考えるか物語から考えるかは、この違いでしかない。
ちなみに私は「線」が思ったように引けなくて点からズレてしまったりするので、先に線を書いて後から点を作ったほうが楽。
でもそれはあくまで 私は という話でしかなく、設定から作る方法も間違いではありません。

設定から物語を考える場合、「設定を物語にする」という意識が上手くいくコツで、考えた設定とは別に物語を作ろうとすると、つまり、舞台も俳優も用意した、さあ台本を用意して演じてもらおう、って考えだと失敗しやすい。
やってほしい演技の内容と俳優の個性が合わないし、せっかく舞台セットを作っても使わなきゃ意味がないしさ。
そうすると俳優を変更する=設定を変更するといったことになって、そっから矛盾や穴が気になってきてしまい、ついには筆が止まってしまう。

設定から話を考えるのであれば、物語はその設定を基準にしてしまったほうが良い。
えーと、例えば、「魔法は魔法発動体を利用して行使する」という設定があるとしたら、悪い例で言うと「ヒロインと仲良くなって一緒に魔法の練習をすることになり、その中で魔法の説明を受ける」みたいなシーンを作ってしまったり。
うーん、まあ、別にこれでもいいんだけど、
これって「魔法発動体を行使する」って設定とは関係ない「ヒロインと一緒に練習する」って話を作ってるじゃん?
このくらい簡単なシーンなら別に問題ないんだけど、これが積み重なって長い話になるとだんだんズレてくるし、そもそも設定の説明がまんま「説明」でしょ。
そうじゃなく、例えば「ヒロインは魔法で敵と戦う中、武器である槍を手放してしまってピンチになる。魔法もなく防戦も限界で敵の攻撃を受けてしまうが、吹き飛んだ先にヒロインが落とした槍があって、ヒロインは敵の不意をついて最大火力の魔法で一気に敵を撃退した」って感じに書くと、槍がヒロインの魔法発動体だってわかるし、手放してしまうと魔法は使えないってわかる。つまり「魔法は魔法発動体を利用して行使する」という設定を表現したエピソードになるわけだね。
これが、まあ持論でしかないけど、設定から物語を作るコツの基礎。
設定をエピソード化できる、というのが大事。

そしたら基本的には書きたい設定から順に設定をエピソードにしていけばいいだけで、それで設定と矛盾するような展開になることはほぼない。
でも、相性というか向き不向きで言うと、この手の考え方は一話完結型のシリーズとかには非常に向いてて、長いストーリーラインを持った重厚な話には不向き。
ストーリー重視で設定から作る場合は、上で 別に物語を作るな と書いたけど、設定は一度忘れてストーリーを作って、後から合わせて折り合いをつける。
でもこれだとほぼ確実にすべての設定は語りきれないから、優先順位をつけて取捨選択する必要があるし、そのあたり経験あってカンが働かないと難しいと思う。
例えば他人の作品の続編を書くとかスピンオフ的なことに真面目に取り組んだことがあれば出来るかもしれないが。

今の状態のスレ主さんの作品に助言するなら、まずは
>「最初に思っていたコンセプトと違う物ができた」
これの解決かな。
道中グダグダで納得できなくても思ってた通りの着地点にたどり着いて、未熟は承知の上でも表現したいものが出来ていると思えるなら、あとは技量の問題で手段に悩んだりはしないだろうし。
なら、作った設定の中で、どれを書ければ「コンセプト通り」と言えるかどうか、を考えるべきじゃなかな。
ないならその設定を考えるべきかな。
自分の作品は最低限なにが書けているべきか、って考える。
それが例えば「主人公とヒロインの恋愛」であれば、恋愛してるとこが書けてりゃ問題ないはず。
そこで思った恋愛とは違うと思うなら、「主人公とヒロインの恋愛」っていう設定の想定が甘かっただけだから、じゃあ「どんな恋愛なら?」と考えればいいとわかるでしょ。
そしたら「もっと燃えるような恋愛を」とか「ヒロインの思いの強さを」とか「主人公は親の依存から抜け出すからヒロインが新しい依存対象になっちゃダメで……」とか、いろいろ考える。
考えたら、それをそれぞれシーンに起こして(エピソード化して)書けばいいだけで。

コンセプトやテーマがあるならそれを中心に考えなきゃダメで、コンセプトやテーマをゴールにしちゃダメだと思うよ。
少なくともテーマは最終的に行き着く場所ではあるけど、それは読者の視点であって作者の視点なら中心に置かないと。

ちなみにこれは
>「このプロットでは設定やイメージを出し切れていない」
こっちのお悩みにも同じことが言えて、「どの設定が書ければイメージを出せたと言えるか?」と具体的に考え、噛み砕いてみると良いと思う。

>「このキャラはこういう事するキャラじゃない」「世界観的にそういう事が起こるのはおかしい」
このあたりは、最初のほうに書いた通り、先に用意した俳優と後で書いた台本で齟齬が発生しちゃうためですね。
普通は台本書いてから俳優を選ぶものだしさ。
俳優を先に選ぶなら、「その俳優に出来る演技の範囲内で」って条件でキャラを作らなきゃダメじゃん?
だから、内容は「設定をエピソード化する」って手段を取って、物語自体は要点だけ考えて設定に影響させない、ってことしないと難しいよね。

設定からストーリーを作るやり方は良くないのかの返信の返信

スレ主 和田慶彦 投稿日時: : 2

返信ありがとうございます。

ははあ、なるほど。そういうやり方でやっていくのですね。
しかし・・・む、難しい。
簡潔に説明される分難しさが伝わってきます。
これは随分と力量が試されそうです。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 設定からストーリーを作るやり方は良くないのか

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