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ラノベの一般読者層の知性レベルは、テレビの想定視聴者くらいを想定すべきか?の返信の返信

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ラノベの一般読者層の知性レベルは、テレビの想定視聴者くらいを想定すべきか?の返信(元記事)

みなさんご意見ありがとうございます。

私個人としては、にわとりさんのご意見が一番しっくりときました。

『読み手個人個人は本来小学3年以上の知性があるはずだけれど、「ラノベというコンテンツは頭空っぽにして楽しむもの」という意識があるため本来の知性は発揮されず、ラノベ読書時は偏差値40の状態になっている』。これが実態な気がします。ラノベってエンターテイメント・コンテンツですものね。私の中に「本を読む=知的活動」という先入観があり、「人の知性レベルは状況・状態によって変動する」というのが盲点になっていました。

また、「『語彙力ベースで考えれば小3程度で大抵のことは表現可能』だから、そのレベルが作り手の想定する知性のボトムラインとなっている」という考えも納得できました。

他、いただいた意見の中で、自分の考えと異なるものに意見を添えさせていただきます。

■手塚満さんの「本当は読者は必ず作者より賢い」について

必ずしもそうではないと思っています。というのも、読者の集合知は、あくまで各々の知識集まりであって、一つの体系としてまとまっているわけではないからです。読者集団の知識は体系化される際の批判プロセスを経ていないため、根本で間違えている可能性があります。例えば、集団の多くが特定の偏見を共有していた場合、集団の主張する『統計的根拠』は信用できないものになります。これには実例があり、作家の竜騎士07氏が自作「うみねこのなく頃に」にて問題出題編にてミステリーの謎を読者に提示して、同作の次エピソードを執筆している(エピソード8まであり、半年単位で発売された)際、2ちゃんねるに正しい答えを提示した人が一人いたらしいですが、その答えがその他大勢の連携によって「間違っている」と潰されるのを氏はリアルタイムで目撃したらしいです。
上記のような話もあり、大衆の知は、統計的に有意となる特定条件下でない限りは、あまりあてにならないと思っています。それよりかは、多くの批判を超えた専門的な体系知の方を信用すべきです。

■あざらしさんの「小説において『面白い』は少数を向いてても良い」について

そうだったら嬉しいなあと思っています。ただ、プロとしての活動を想定する際は、この考えは取り間違えるとリスクになると思っています。というのも、ラノベのビジネスモデルには以下二点の特性があるからです。

①ラノベのキャッシュは「数」によってもたらされるため
※競争差別化の話は置いておいておきます。

ラノベのビジネスモデルは、基本値上げを想定していません。これは、ライトノベルが「数のビジネス」であることを示しています。「100人に価値200を提供する」のと「200人に価値100を提供する」のでは、集団に同じ量の価値を提供していますが、後者の方がキャッシュが入ります。出版社は営利団体のため、後者の作家のほうを重宝すると考えられます。

②ラノベ作家は「売れるか売れないか」による格差が極めて大きい職業のため

ラノベのビジネスモデルは、メディアミックスを前提にしています。ラノベの中で売れたものをアニメ化してメディアミックスで稼ぐ。「リスクの少ないところでテストする」という合理的な考え方です。この時、メディアミックスの有無によって出版社にもたらされるキャッシュの差が100倍あると聞きます。また、編集者は一人当たり50人前後の作家を担当しているため、優先順位が低い人に対してはあまり時間を使えないらしいです。

これら二点は、作家の所得/待遇に対する格差の存在を表しています。私個人も前者のような「少数に強く受ける作品」を書く/読むのが好きなのですが、だから「それでいいんだ!」と開き直るのは、プロ作家活動としてのリスクになると考えています。まあ、この辺りの方針は自身の思想や技術と相談しつつ、自己責任で決定してくものだと思います。

■あざらしさんの「存在しないスポンサーではなく、読者を向いて執筆して欲しく」について

……まあ、スポンサーいるんですよね。出版社というスポンサーが。そして、スポンサーがキャッシュ上のリスクを負っている以上、それに背く意思決定は事実上できないし、してはいけないのだと思っています。会社と株主の関係と同じですね。自由なものを書きたいのなら自分の資本でやれって話ですし。ビジネス上のこの点には納得していますし、そうあるべきだとも思っています。

プロ作家としては、スポンサーの利潤を追求しつつ、エンドユーザーの要望に応えるのが職業的な義務である。スポンサーの利潤にならない商品は、自分の資本で出して、自分で資本的責任を持つ。これが正しい考え方じゃないかと思います。

時間が遅くなったので、この辺りで。
みなさん、ありがとうございました。

ラノベの一般読者層の知性レベルは、テレビの想定視聴者くらいを想定すべきか?の返信の返信

投稿者 あざらし 投稿日時: : 3

ちょっと心配になったこともあり補足させて頂きます。
①と②については御茶ノ宮悠里さんご自身が、

>取り間違えるとリスクになると思っています。
>だから「それでいいんだ!」と開き直るのは、プロ作家活動としてのリスクになると考えています。
>の辺りの方針は自身の思想や技術と相談しつつ

と、書いていらっしゃいますので、私が意図した部分も汲み取られていると思います。

>まあ、スポンサーいるんですよね ~中略~ それに背く意思決定は事実上できないし、してはいけないのだと思っています。

出版関係の付き合いは堅い内容の会社が二社ほど、以前取材を受けた某専門誌のライターと編集者、あとはアマチュア時代にファンとして感想を書いていた方で後にプロになられた作家さんと飯を食いにいくぐらいですが、少なくとも私が見聞きし、認識している『良い関係』とはかなり異なっています。
作家と編集者はビジネスパートナーではありますが、下請けではありません。
ステロタイプ的には【サザエさん】の、いささか先生とノリスケの関係といえば良いでしょうか。
たとえ新人であっても、ちゃんと”先生”として立てるところは立てて扱われています。

仰っている関係性はプロレタリアートの世界で通用する話し。クリエイターを志されているのなら世界が異なります。
私の仕事にもクライアントという絶対的存在がいますが、それでも言いなりになんてなりません。そんなことをすれば双方とも結果的にマイナスになります。方向性に食い違いが出たときは、最終的にクライアントに利益をもたらすことが出来る理由をのべて説得します。
クリエイターの立脚点は『自分の代替えは存在しない』です。ここが希薄になると存在意義そのものが霧散します。

>それに背く意思決定は事実上できない

仮にそうなら御茶ノ宮悠里さんが書く意味は何処にあるでしょう。
費用が安く言いなりになる人なら誰だっていいわけですが、出版社側にとってもそうじゃないはずです。

作家側の技量が発展途上にあるために編集者主導になるというのは、まあこれは必然でもあります。
けれど編集者主導というのは意見を押しつけるのではなく、執筆者に対して理路整然と『良くするための説得』を重ねるものです。
その説得を聞いた執筆者は一度意見を飲み込み、その上で納得できないことがあれば編集者から納得できるまで理由を引き出す。
編集者は執筆者を納得させた上で書かせるのが仕事です。執筆者が納得しないのに、それを読んだ読者が納得するはずがない。

とはいえ出版社もいろいろ、そこに勤める編集者もいろいろでしょう。
今回補足として書かせて頂いたのも、『スポンサーがいる』と断定されていることが気になりました。
もし御茶ノ宮悠里さんが既にプロに手が届くところにあり、担当氏との打ち合わせで斯様な考えに至ったのであれば、担当氏との関係を構築しなおすことも考慮にいれて欲しく思います。

以上、お目汚し失礼。老婆心でした。

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