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甘粕事件について、小説の題材にするのはどうか? (No: 1)
スレ主 甘粕 投稿日時:
こんにちは、JJ改め甘粕義政(あまかす よしまさ)です。
甘粕事件について、小説を書きたいと思う気持ちがあるんですが
(色々読み進めていくにつれて甘粕に興味が出てきてしまって)
相州戦神館學園八命陣などでも題材にされている甘粕正彦、そしてとアナーキスト達を騒がせた甘粕事件を題材にしたいのですが、
(あれは伊藤野枝の子孫だったから許されたのか?)
ライトノベル風に若者に読みやすくするのは難しいのでしょうか?
カテゴリー: 設定(世界観)
この質問に返信する!甘粕事件について、小説の題材にするのはどうか?の返信 (No: 2)
投稿日時:
>ライトノベル風に若者に読みやすくするのは難しいのでしょうか?
個人的には結構難しいと思っています。
テーマ小説について、私も過去に「オーセンティシティ(自分らしさ)」をテーマに「どのようにすれば個人と社会は適切に融和できるか?」を語るライトノベルを書いたことがありますが、完成させたはいいものの、かなり読み手を選ぶ作品(平たく言えば失敗)となってしまいました。
作成の難しさの根底には、「エンターテイメントとして必要な構造」と「テーマを伝えるために必要な構造」を上手く合成しつつ作品の構造を作っていかないといけない点があります。「エンタメとして完成してる」かつ「テーマ小説として完成している」の二点を同時に満たす必要がああるため、一定以上の品質を持って完成させるにはかなりの技術を要します。
そもそもテーマ小説自体が作成難易度が高いというのもあります。テーマを正しく語るためには対象に対する体系的な理解を得れるだけの調査・研究能力が必要ですし、調査した資料を小説構造に組み込むための構造設計技術も必要となります。先の「自分らしさ」を語る作品では、海外文献や論文をあたる必要も出てきて調査の段階で結構な苦労をしました。(これはテーマや対象読者の設定によるとも思いますが)
上記に加えて、エンターテイメントとしての面白さを担保するための構造も入れていくとなると、やはり高度な設計技術が必要となってきます。
そのため、テーマ性のある作品を書き慣れていない場合は、エンターテイメントとしての面白さはひとまず置いといて、一つのテーマ小説としての完成を優先させたほうがよいのではないかと思います。
甘粕事件について、小説の題材にするのはどうか?の返信 (No: 3)
投稿日時:
甘粕事件について、小説の題材にするのはどうか?の返信 (No: 4)
投稿日時:
小説としてなら私は面白そうだと思います。
ですが、向き不向きでいうと、残念ながらラノベには向いてないと思います。
個人的に一般もラノベも、というか活字があるというだけで絵本だって読みますが、「ライトノベルを読むときはライトノベルを期待」して読みます。
>甘粕事件を題材にしたいのですが、
「この言葉をストレートにとれば」ですが、時代や人物が固定されてますよね。
なによりも執筆の動機が、
>甘粕に興味が出てきてしまって
とありますので『甘粕大尉を描きたい』という強力なモチベーションが働いていらっしゃるのでしょう。
これを小説で、となるとジャンルでいえば史実小説・歴史小説に区分けされます。
もちろん単純に歴史をなぞるのではなく、著者なりのモチーフや解釈が加えられるものですが、歴史小説を楽しむには大前提があります。
御作の場合、具体的にちょっとあげても(社会主義思想)(憲兵特攻隊)(警察と軍部との関係)(アカ狩り)他にも山ほどありますが、人物を書く上で特にここらが重要になってきますよね。
これらについて「興味を持ってくれるか」ということです。
「誰が」というと、
>ライトノベル風に若者に読みやすくするのは難しいのでしょうか?
こうありますので『ライトノベルを求めている読者に』ですね。
ちょっと感覚的な話になりますが、漫画で例えると”ライトノベルど真ん中”の作風は少年誌。雑誌でいうと少年ジャンプとか少年サンデーです。
作風が青年誌、たとえばヤングジャンプだとかヤングサンデーになると、ライトノベルでもレーベルが変わります。各社ありますがメディアワークス文庫なんかが代表格でしょう。ライトノベルといっても現在は幅が広くなってますよね。
で、ですね、
>>ライトノベル風に若者に読みやすくするのは難しいのでしょうか?
こっから『若者』を変えれば、つまり青年向け以上のラノベとしてなら、一応は成立するはずです。(”一応は”と書いたのは、より読者が求める場として既に一般小説がある、ということ)
実際に読者層として、青年漫画雑誌の歴史物は定番ですよね。いちいち例をあげませんが、坂本龍馬を題材にした漫画が良い例でしょう。いっぱいあります。
でも歴史物の読者層、作品のステージは漫画でも、おおよそ少年誌ではなく青年誌です。
たとえば現在連載中の歴史物を例にしますが【作画吉田史朗:村上海賊の娘】原作は【和田竜:村上海賊の娘】
これも漫画はビッグコミックスピリッツ。小説は週刊新潮の連載です。
おおよそ歴史物の小説と漫画の読者層はこういう感じです。
甘粕義政さんが『どうしてもラノベ』と仰るならば、ですが『(年齢層を下げるなら)どれぐらい史実から離れられるのか』もっといえば『ライトに読めるのか?』というのがポイントになるかと思います。
たとえば当時の世情のひとつに言論統制・思想統制がありますよね。
これは現代人の価値観からすれば、解りやすいディストピアです。この時点で大半の物語の下地となる時代背景を割愛できますから、『いつかどこか』でも『近未来』でも『セカイ系』でもやりたい放題、より人物により焦点をあてることが出来ますよね。
人物や組織の相関関係をかり、ディストピアものとしてならギリギリ少年誌の雰囲気に擦ってきますし、ラノベなら普通にあります。(というか以前から手垢がついてるパターン)
あとは大杉栄の息子の年齢を変え、彼を主人公にする、事件から生き延びる、といった具合ですね。
と、まあ大杉栄側から腐ったような一例を書きましたが、甘粕大尉を書きたいなら、焦点の合わせどころとポイントの外し方を意識されればラノベでも成立するとは思います。
いずれにせよ、ライトノベルを期待する読者を裏切ることに意味があるとは思えませんので、『外したポイントと書きたいこと』が喧嘩するなら、これはもう一般小説として執筆される方が、甘粕義政さんも幸せなのではないでしょうか。
とりあえずは書きたいこと、モチベーションを最大限利用して書き、それから発表の場を考えるのも方法だと思います。
参考になれば幸いです。
執筆頑張って下さい。
応援いたします。
甘粕事件について、小説の題材にするのはどうか?の返信の返信 (No: 5)
投稿日時:
一般小説も視野にいれてみようと思います。
一緒に殺された宗一くんは、確か野枝さんの連れ子だったはず。
二人には娘が一人、(他の愛人間の子はわかりませんが)
子供を殺した、という供述に関しては
未だに議論されている所がある様にも思います。
甘粕になついていたそうですし、何度も言葉を濁したそうですから。
確かに子供を着眼点にすると、甘粕事件でも分かりやすい語り口にできそうです。
アカは少々今の時代ピンと来ないかな……? 小林多喜二とかあの時代は凄かったそうな。
若者がかっこいいととっつきやすいのは憲兵隊だったりするのかな、とも思ったり。
ただ今のライトノベルの読者層は30代〜というのも聞きますので
正直ターゲットが困るものです。
ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン
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横槍 (No: 6)
投稿日時:
横から失礼します。
>ただ今のライトノベルの読者層は30代〜というのも聞きますので
30代向けの小説でもライトノベル、なのではなく。
「中学高校生向けの小説を好む30代が多くなってきた」という事ですので、読者層が上がっても結局ラノベのターゲットは10代です。
そこを履き違えて大人向けの作品をライトノベルとして書いても、ターゲットを外す結果しかないかなと思います。
逆に、やや大人向けのライト文芸でも、それを好む10代という読者もいます。
この場合はもちろん「10代向けのライト文芸」ではなくて「大人向けのライト文芸を好む10代」なので、ターゲット層は20代~30代になるでしょう。
わざわざ妙な例えする必要ないと思うけども、
「最近は女の子も週刊ジャンプを読むから」という理由で女の子向けの漫画をジャンプに載せたりしないでしょ。そんな漫画を連載するなら女性向けコミックでやれって話になっちゃうかなと。
横槍だけで終わらせるのも悪いので、本題のほうにも少しだけ。
前述したように、結局ラノベの読者層は10代なので、これに合わせる必要がある。そうなるとテーマが重いと言わざるを得ないでしょう。
マフィアものの場合はデュラララのように「割とシリアスな抗争メインのテーマに、デュラハンっていう一個だけラノベ的要素をぶち込む」というだけでラノベテイストにできる前例があるわけですから、やるならマフィアもののほうがやりやすいレベルで今回のテーマは向かないと思う。
上手く調理する方法はあると思うけど、工夫がすごくシビアで調整が難しいんじゃないかなと。
正直なとこを言ってしまえば、「甘粕事件をテーマにした物語」ではなく、「甘粕事件をモデルにした物語」を書くのが良いと思う。
津山事件をモデルにして八つ墓村を書いた横溝正史みたいな感じですね。
横槍の返信 (No: 7)
投稿日時:
ああ、すごくわかりやすい例えですね。ありがとう御座います
確かにそこを良く実感として持っていなかったです。
甘粕事件そのものは、かなり書きづらいと自分でも思いますので
モチーフにするか、上手くアレンジするか、視点を変えてみるかでいこうと思います。
確かに甘粕事件、とマフィアと言われたら書きやすい題材はマフィアになりますね。
甘粕事件は深い所まで探ると満州国や李香蘭まで突き詰めないといけませんし。
あの排他的な時代を伝える事も難易度が高いですしね。
(アカって言っても通じるか分かりませんし)
成田良悟さんの作品は私かなり好きなんですよ。最初に読んだのが、バッカーノ!です。
群像劇が得意な所もまた尊敬出来る所です。