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ラノベで大人主人公がいけないは、本当か? (No: 1)
スレ主 うっぴー 投稿日時:
迷える狼さんの投稿
今回の意見は、「主人公の設定について」です。
ラノベを中心としたメディアというのは、読者層からして主人公の年齢もそれに近くないと、色々と問題があるというのが一般的ですが、「バイオハザード」に代表されるパニックホラーの場合、逆に主人公が未成年だと、色々とまずい事があると思います。
とりあえず、例を挙げてみたいと思います。なお、ジャンルは問いません。
主な「バイオハザード シリーズ」より。
「クリス=レッドフィールド」
「ジル=ヴァレンタイン」
「レベッカ=チェンバース」
「クレア=レッドフィールド」
「レオン=S=ケネディ」
クリスは、ジルと同じ初代バイオの主人公で、25歳です。警察官(ラクーンポリスの特殊部隊STARS所属)ですが、空軍の経験もあります。
ジルは、クリス同様に初代の主人公の1人で、23歳。クリスの同僚で同じSTARSに所属する警察官ですが、特殊部隊グリーンベレーの経験もあります。
レベッカはクリスとジルの同僚で新米の18歳ですが、すでに大学の学士課程を優秀な成績で卒業しています。なお、18歳の彼女がいきなりSTARS所属になったのは、直接スカウトされた事によって、途中の行程(警察学校への入学や訓練期間など)を全てすっ飛ばしたからです。
レオンは2の主人公で、21歳。クリスらと違って普通の新米警察官です。
クレアはクリスの妹ですが、19歳の「ただの女子大生」です。ここは重要ですので、覚えておいて下さい。
「ディノクライシス&2」
「レジーナ」ある政府組織の構成員で23歳。
「ディラン=モートン」陸軍特殊部隊所属で26歳。
「サイレント ヒル」(コナミ)
主人公の「ハリー=メイソン」は32歳の執筆家で、戦闘経験などは皆無の一般人。
他にも「アイアム レジェンド」「プレデター」「28時間後」「28日後」など、ゾンビやモンスター、未知のクリーチャーなどによるパニックホラー系は多いですが、これらほとんどに共通しているのは、
「主人公は、分別のついた大人である。」
と言う事です。
私が不本意ながらも、時々やり玉に挙げているのは「学園黙示録」ですが、そうせざるを得ない理由が山の様にあるからです。比較しながら話をしたいと思います。
主に日本を舞台にした話で、未成年が主人公になれない理由ですが、まず1つ目。
「未成年は免許を持っていない。乗り物の運転技術が無い」
基本的に18歳未満は普通免許が無い為に自動車に乗れませんし、運転技術もありません。バイク程度は乗れるキャラも居ますが、自動車の運転は出来無い事が多いです。
学園黙示録でも、基本的にバスなどの自動車は教師などの大人が運転しています(なぜか、途中から主人公達も運転していますが……)。
2つ目は、
「銃器の扱いが出来無い」
これも、日本なら至極当たり前の話です。引き金を引けば誰でも撃てると思っていたら、大間違いです。
正しい手順を踏まないと、不発や暴発など事故の危険性があります(仮に、「安全装置はどこ?」と聞かれても、普通は答えられないと思います。それが当たり前です)。
学園黙示録では、仲間である「平野 コータ」が、夏休み中の短期留学で、元特殊部隊の軍人に師事していたと言う事で、拳銃やライフルを平気でぶっ放したり、工具を改造してハンドメイドガンにするなど、かなりのゴリ押しをしています(しかも、途中から主人公達も平気で銃器を扱う様になっています)。
次に、
「物語上で必要な専門知識が無い」
事です。例えば、
「何かの薬品が必要だが、それを作り出す方法を知らない。」
だったり、
「道路をふさいでる機械の操作方法を知らない」
などです。
そして4つ目ですが、これが最も重要です。
「理性的な判断や行動が出来る事」
です。
なぜなら、主人公を大人にしないと、何事にも未成熟な未成年の場合、自ら危険に飛び込んであっさり死んでしまい、そこでストーリーが終わってしまう危険があるからです。
それを防ぐ為には、いわゆる「主人公補正」「デウス・エクス・マキナ」などの神の手(と言う名のご都合主義)を使うしか無く、一瞬で白けさせてその作品の価値を貶めてしまいかねません。
学園黙示録でも、それらの手法はふんだんに使われており、いくら「奴ら」に囲まれたり、時には自分から奴らの群れに飛び込んでも、案外平気だったりします。
簡単に言うと、
「大人じゃないと、出来て当たり前の事が出来無かったり、知ってて当たり前の事を知らなかったり、冷静な判断が出来無い為に、生き残る事が出来無いから」
です。
ただし、ゲームの場合、実際にキャラクターを操作して行動するのはプレイヤーですので、その気になれば、
「5歳の幼稚園児にピストルを持たせてゾンビを銃殺」
なんて事も可能です(日本の警察官が貸与される「ニューナンブ」でしたら、子供でも持てるでしょう。小型ですが「デリンジャー」は反動が大きい為、子供では扱えません)。
なお、「バイオハザード2」において、警官であるレオンの制止を振り切って、クレアとサブキャラである「シェリー(8歳)」が好き勝手に行動する為、レオンが振り回されています。
さて、バイオ2のクレアは女子大生であり、特に何の訓練や経験もありませんが、兄のクリスから手ほどきを受けているという設定があります(しかし、いくら手ほどきをされたからって、ロケットランチャーやミニガンまで使えるのだろうか)。
一番良く解らないのは、「コードベロニカ」で登場したサブキャラの「スティーブ」ですが、銃器の扱いはもちろん、監獄島から脱出するのに輸送機を操縦したり、南極では雪上車を運転したりしています。しかも、年齢は17歳となっており、クレアよりも年下です(一体どこで覚えたと言うのか……)。
なお、彼の場合もキーアイテムである「ゴールドルガー」を持ち出すなど、クレアを振り回しています。
さて、ここまで来て「結局何が言いたいのか?」と思われるでしょうが、私が言いたいのは、
「大人が主人公では、本当にいけないのか?」
と言う事です。
最近では「GATE」という作品もありますし、「銀河英雄伝説」など、「戦い」や「戦争」が中心の物語では、主人公が未熟な子供や少年少女だと、まず生き残る事が出来ません。
「どこか隅っこでガクブルしていれば、勝手に助けが来る」
なんていう、甘い状況はやって来ないのです。
「主人公の成長が大事な要素である」事は認めますが、未熟なキャラクターが主人公では、成長する前に死亡してしまい、話が終わってしまいます。
また、主人公が大人だと、ヒロインも年齢が高くなると言いますが、銀河英雄伝説の場合、没時33歳の「ヤン」に対して「フレデリカ」が、結構な年下(7歳違い)です。
もっとも、この作品は登場キャラクター自体が大人であるので、あまり参考にはならないかも知れません(一応、「ユリアン」と「カリン」の例もありますが……)。
また、前述したGATEの場合、ヒロインは主人公よりかなりの年下(あるいは、そう見える)です。
つまりは、
「主人公の年齢に見合った内容の作品や、主人公が大人(や青年)じゃなければならない作品を書けば、それで良くは無いですか?」
という意見です。
長文すいませんでした。あと、間違いなどあれば遠慮無くご指摘いただきたいと思います。
2016/05/22(Sun)
カテゴリー: キャラクター
この質問に返信する!現在では大人向けラノベも増えている (No: 2)
投稿日時:
にわとりさんの投稿
ラノベはそもそも「大人と対等に渡り合いたい」という中高生の願望を背負って立っているのだから、そんなところにリアリティを求めたら本末転倒もいいところ、ちょっと極端な言い方をすればこの議論は土台からしてナンセンスだと思います。
まあ現在では大人向けラノベも増えているので、その方面だったら大人主人公も受け入れられるでしょうが、今度はこれまで車を運転したこともなければ銃を触ったこともないゲームオタクの一般人が、マシンガンをぶっ放しながらジープでゾンビの群れをなぎ倒して行くような話になるとおもいます。
んで、いけ好かない上司や同僚どもがおろおろするばかりなのをよそに、颯爽とショッピングモールから逃げ遅れた美女を救出、「終末世界の生き延び方は洋ゲーから全て学んだぜ」みたいな(笑)。まあ、需要を考えたらそうなりますよねー。
趣味で個人的に書くのならばどんな設定だって好きにすればいいですが、もし商業的な話をしているのであれば、かりにそんな作品が出版されたとして、一体それを買い支えてくれるのは「ラノベにどんな魅力を求める層」なんでしょうね。
自分にはちょっとその層がうまくイメージできません(というかむしろ、そういうのを好むメイン層は太古の昔にラノベと住み分けてしまったひとたちじゃなかろうか)
2016/05/22(Sun)
大人主人公のラノベや少年漫画は昔からあった (No: 3)
投稿日時:
オルトさんの投稿
銃器の取り扱い云々は設定次第でどうにでもなるので、未成年が銃持ってバンバン撃ってるアニメなんて腐るほどある。
迷える狼さんの主張は、毎度毎度、仮定や前提が自身の主観に偏りすぎてるというか、結論ありきというか。
>これも、日本なら至極当たり前の話です。
現実の、それも現代の日本ならね。創作の世界でその前提はすごく限定された設定です。
創作の日本だったら、銃を扱う物語にしたけりゃ銃が流通してる設定にすりゃいい話。
ハワイなりカナダなり行って銃の取り扱いを学んでる設定にすりゃいい話。
それを「ごり押し」と言い切るのが、自身の主観に偏ってる、と。
創作においてリアリティってのは「現実的」って意味ではないよ。
大人主人公のラノベは例に上がってるように昔から一定数あります。
2000年頃から最近まであまり見かけなかったのは、「大人主人公が流行りではなかった」というだけで、大人主人公がNGだから見かけないというわけじゃありません。
銀河英雄伝説が流行ってた時代は1980~90年代かと思いますが、この頃のラノベ(に相当する小説)は大人主人公ばっかでしたよ。
ジャンプ漫画でさえ、北斗の拳(ケンシロウは25~30歳)やシティーハンター(冴羽は30歳)といった作品が人気でした。
単純に2000年からの十年ほど、「10代の主人公が流行ってた」というだけで、その時代に育った人が大人主人公ってほどんど見ないな、ダメなのかな、と誤解してるだけです。
2016/05/22(Sun)
作品の内容が想定読者の年齢に合っていればOK (No: 4)
投稿日時:
薔薇騎士さんの投稿
主人公が、老人だろうが赤ん坊だろうが、動物だろうが植物だろうが、石だろうが水だろうが、まったく問題ありません。
確かにラノベには、少年少女が主人公のものが多いですが、それ以外はダメという法律もなければルールもありません。
作品の内容が、読者の年齢に向いていれば良いだけで、主人公の年齢を無理に合わせる必要はないです。
2016/05/22(Sun)
ラノベで大人主人公がいけないは、本当か?の返信 (No: 5)
投稿日時:
梔子さんの投稿
別におっしゃる通りでいいと思います。
あとは、どんな魅力的な大人を書くかです。
どんな年齢・生き物が主人公であれ、そこに魅力があれば、主人公の種族(?)など、些末な問題でしょう。
2016/05/22(Sun)
小説に必要なのはリアルではなくリアリティ (No: 6)
投稿日時:
濱田さんの投稿
ダメではないと思いますが、ラノベ新人賞の受賞確率は減ってしまうのでは。
勿論、「こまけぇこたぁいいんだよ!!」ならぬ「面白けりゃあいいんだよ!!」ではありますが、そこには大人の主人公を起用する絶対的な理由が必要なのではないでしょうか。
それで、迷える狼さんが挙げた理由は絶対的ではないと思います。実在するしないは別にして、分別の付いた高校生がいても重火器が使える高校生がいても別段「ありえない!!」とは思いません。
つまり、リアリティは損なわれていません。
この辺りは、迷える狼さんは「リアル」に考えてしまっているのではないでしょうか。リアルで考え出したら世に出てる小説の過半数は間違いなくリアルじゃありません。
小説にはリアルは要らなくて、要るのはリアリティだと思います。言い換えれば、ありそうだなぁと読者に思わせる説得力でしょうか。
2016/05/22(Sun)
銃の取扱は物によっては30分程度で覚えられる (No: 7)
投稿日時:
面白さ主義者さんの投稿
> これも、日本なら至極当たり前の話です。引き金を引けば誰でも撃てると思っていたら、大間違いです。
> 正しい手順を踏まないと、不発や暴発など事故の危険性があります(仮に、「安全装置はどこ?」と聞かれても、普通は答えられないと思います。それが当たり前です)。
アフリカの少年兵に見るように、少年も銃器を扱います。
少年が銃器を扱えないのは教育を受けていないからです。教育を受ける機会があればきわめて短時間に取り扱えるようになります。
AK47自動小銃が広く普及した理由のひとつに、三十分程度で分解組み立てまで含めて一応の取り扱いがおぼえられるからということが言われています。
ロシアでは中学三年生がAK47の取り扱い方について授業を受けることもあるようです。動画を探せばみられるでしょう。
2016/05/22(Sun)
中高生主人公ならキャラの成長が描きやすいことが有利 (No: 8)
投稿日時:
リック・ドMさんの投稿
> 「大人が主人公では、本当にいけないのか?」
大人が主人公でいけないとは、誰も決めていないですよ。そんな合意はどこにもない。禁じられてはいないのです。実際、迷える狼さんがよくご存じのように、大人が主人公の物語はたくさんある。だけど、中高生ターゲットだと、中高生が主人公のものが受けやすいというだけです。
中高生だと大人がどう感じているかはなかなか分かりません。未経験ですから。大人のという未経験のものでも感情移入するよう工夫できればいいんでしょうけど、それよりは中高生に大人の能力、ないしは大人以上の能力(たいてい一つに限定)を持たせた方が作りやすいというのが実状ではないかと思います。
そういう作品は、実は大人も好んで楽しむことがよくあります。元未成年ですからね。未成年は経験済みなのです。それに、よく高校生時代を懐かしんだりもします。人生の中で楽しかったという思いがあるからですね。
なんで面白かったのか。いろいろあると思いますが、一つには「お膳立てと後始末は誰かがやってくれるから」ということがあります。無、一から何かするのは難しいですから、手を付けやすいようなものが用意されている。学校なら教科書ですね、しかも「これを使いなさい」ということまで準備されている。
後始末もしなくていいですね。勉強なら、(お膳立てとして正解がある問題が作られ)問題が解ければ、「よくできました」となって勝利条件を満たし、終了です。受験でも、正解があると確定している問題を、合格ラインの点数に達する程度に解けばよいわけですよね。
さらに、属する社会と考える範囲が学校内に限定してよくなっています。学校で一番が世界一、と誇張してもあながち間違いではないほどです。勝利条件が易しくなっている。学校内でしくじっても、学校(主に校長まで含む教師)がなんとかしてくれる。できませんでした、ごめんなさい、で済む。
なんか悪口並べ立ているようですが、現実の社会に出ていくためには、どうしてもそういう場所で練習しておく必要があるのです。分かりやすい入門用の社会で学ぶわけですね。
だから、大人になってからでも懐かしいわけです。延々と先の見えない、いつも判断に困っている人生になってみると、分かりやすい世界に帰ってみたくもなります。
(大事なことを書き忘れてたので追記)だって、美味しいところだけ味わいことだってあるじゃないですか。
自由という点などでは劣るので、本心からではなかったりはしますが、フィクションなら大歓迎です。
ですので、高校生くらいの年齢の主人公が、高校生くらいとして扱われて、かつ高校生としては異色なくらい活躍するフィクションは大人でも楽しめたりします。本来のターゲット層の高校生も、よく分かるし、感情移入した自分の分身が大活躍ですから、楽しめます。
大人が主人公だと、大人のやるべきことを当たり前にこなさなければなりません。高校生の主人公より重くなります。それはそれで面白くできますが、何もかも忘れて楽しめるものにするのは、より難しくなります。
それに、中高生主人公ならキャラの成長が描きやすいことも大事です。大人は中高生ほど伸びしろがありません。中高生なら普通にしていてすら伸びていきます。成長を加速する要素を与えれば、もっと凄いことになります。フィクションで誇張を入れればなおさらです。大人で成長ということなら、むしろ停滞を描くことになりやすいのではないでしょうか(それがつまらないとは言いませんが)。
特に高校時代ですね。年齢的には15~18歳です。思春期後半で、激動・嵐の時代なんて言われたりもします。高校入学時と卒業時で、自分が大変に変わった、大きく成長したと感じる人は少なくありません。1年生時だと3年生がひどく大人びていると感じたりもします。
これは一つには、自己同一性の獲得という現象があることによります。中学時代(12~15歳)ですと、成りたい自分(理想的な自分)と現実の自分の落差があまり気になりません。中2病なんてのが、その最たるものかもしれません。
ところが、高校くらいになると、理想と現実の落差に悩むようになります。なぜもっと凄いことができないのか、なぜ自分はもっと優れていないのか、といったことですね。たいていは、思春期終了時には「理想と現実は違ってていい」と落ち着いて思えるようになります。諦観に似ているともいえます。まあ、極めて資質が優れ、環境や運に恵まれた人は、夢を達成したりしますが、ごく一部ですね(でも、実際にいることは極めて大事)。
フィクションなら、実際に夢が叶ったケースを描けばいいのはないでしょうか。思った通りに成長できたというのも悪くない。上手く描ければですが、カタルシスがありますよね。多くの人が経験するような、地に足の着いた境地というのも悪くない。どのような筋書きにするにせよ、未成年は成長物語が作りやすく、成長物語は面白くなりやすい、しやすいのです。
私もどうも話が長く、ブレてきたかもしれません。簡潔にまとめてみます。
「熟練のプロ野球も、未熟な高校野球も、それぞれの面白さがある。」
2016/05/22(Sun)
ライトノベルはピーターパンの夢をみるか? (No: 9)
投稿日時:
あまくささんの投稿
こんにちは。ご意見拝見しました。
前半はキャラクターの年令設定とリアリティについて。後半は、ライトノベル
における成人主人公の是非についての問題提起ですね。前半と後半のご意見にはもちろん関連性はありますが、まずは切り離して考えた方がいいように思うので、一つ一つ考えを述べてみます。
1)キャラクターの年令設定とリアリティ。
まず、エンタメ・ストーリーにおいてのリアリティとカタルシスの優先順位について、考えてみたいと思います。
エンタメの場合、読者なり視聴者なりの「願望の充足」が重要になるんじゃないかと思うんですね。「願望の充足」は「現実にはできないようなことの実現」と換言できますから、中高生の読者の多いエンタメ作品であれば、「普通、高校生にこんなことできねえよ」と言われるような言動を盛り込むことは、むしろ推奨されるのではないでしょうか? すなわち、
・リアリティも無視はできないが、それよりもカタルシスが優先される。
ということです。
ただ、あまりにもリアリティを逸脱した展開を見せつけられると白けてしまう、ということはありますね。ですから、程度問題ということにはなります。
では、迷える狼さんがご意見の中であげていらっしゃる例について、考えてみます。
ざっくりまとめると、銃の扱い、車の運転、危機に際しての冷静な判断や行動などは、(日本の)未成年には無理であり、作中でそういう行動をとらせるのはリアリティがない。そういうお考えということでいいでしょうか?
このご意見に対する私の考えは、
・生まれ育った環境によってはすべて可能。
となります。
外国の紛争地域などでは、10才くらいの少年(日本なら中高生どころか小学生です!)が戦闘部隊の隊長として活動している実例もあるそうです。それは極端な例だと言われるかもしれませんが、日本の中高生でも銃の扱いや車の運転くらい教わればできる子はいくらでもいるでしょう。今の日本には子供にそういうことを教える環境がないだけの話です。しかし、中にはどこかでそういうことを教わった子供がいてもおかしくはないし、稀には大人顔負けというほどに習熟した子供がいる可能性もあると思うんですね。
もちろん「中には」「稀には」という事象を当たり前のように作中に登場させるのは誇張ではありますが、その程度の誇張はエンタメ作品では許容範囲なのではないかと個人的には思います。
2)ライトノベルにおける、成人主人公の是非。
これは、この掲示板でも過去に何度となく話題になってきた問題です。すでに結論は出ているとまでは言いませんが、煎じ詰めると、
・絶対にNGではない。
・しかし、対象読者の需要を考慮すると、有利ではない。
ということになってしまいます。
対象読者の問題も、そんなに単純ではありません。
ラノベの主要購買層は実は中高生ではない、という反論がときどき出るんですね。「じゃ、誰が主要なのよ?」と問うなら、「オタク」という不思議な分類にたぶん行きつきます。でも、オタク論ってけっこう奥が深いんですよね(笑)。オタクにも世代交代があって、今はオタク第3世代の時代だとか言う人もいますし。
私の見解としては、あまり自信のない持論ではありますが、
・オタク=ピーターパン説
みたいなことを考えています。「ピーターパン・シンドローム」という言葉がかなり以前に流行って、最近はあまり聞かなくなりましたが。簡単に言うと「大人になることを拒否する精神構造」みたいなことです。
少年マンガ・アニメ・ラノベにおいて未成年主人公が人気がある理由は、単に読者や視聴者の年令が近いというだけではないのではないかと。未成年(少年)主人公に、
・大人の打算や社会的なしがらみに毒されないピュアな言動の美しさ。
が求められている、という側面があるのではないでしょうか?
もちろん、かなり理想化されたイメージではあり、仕事や家族を支えることの難しさを知っている現実の多くの大人たちは「甘い」と切り捨てるでしょうが、中には「少年の夢への郷愁」を捨てられないまま年を重ねる人もいて、現在ではそういう人たちが「オタク」と呼ばれているのではないかと考えています。
いずれにしても。
少年マンガ・アニメ・ラノベの世界には、少年を主人公に据えたエンタメ物語というスタイルが大きく確立していることは間違いないように思います。このスタイルにとらわれない未知の可能性はあると思いますし、未知=未開拓ゆえに挑戦のしがいがあるとも言えますが、個人的には未開拓すぎてどう手をつけたらよいか見当がつかないというのが実感ではあります。
* 少年マンガ・アニメの世界での、成人主人公の成功例をいくつかあげることはできなくはないですけどね。ルパン三世。こち亀など。
2016/05/22(Sun)
ターゲット読者層が大人なら大人主人公でOK (No: 10)
投稿日時:
tさんの投稿
バイオハザードはゲームです。海外展開を視野に入れるなら主人公は大人が望ましい、海外ではしぶいオッサンや筋肉ムキムキが主人公なのが普通です。海外は「この状況で子供が生き残れるはずがない」と説得力が求められます。
仮に少年少女が主人公だった場合は、ラノベではよくわからない謎パワーで多少曖昧にしてしも問題ありませんが、海外では本編でちらっとしか説明がなかったとしても、裏で違和感のないような設定が緻密に練られています。
日本の市場は世界からみても特殊です。
いわゆる萌えキャラを使った様々な商品でヒット作がでるのは、漫画、アニメ、ゲーム、フィギュアなど、日常的に萌えキャラを目にする機会のある日本人だからです。
ラノベの読者層が大人なら、大人主人公で書きます。
「どこか隅っこでガクブルしていれば、勝手に助けが来る」と考えて、物語から退場していくモブキャラは必ず書かなくてはいけません。力のない弱い存在はすべての作品に必ず登場してきます。
甘い考えて死んでしまうモブキャラが上手く書けるなら、そこからちょっと発展させて主人公にするか、モブキャラで終わらせるかは作者にとっては趣味であり、簡単な選択肢です。
新人賞で大人主人公は落ちやすい、これもありますし。受賞できるくらいの実力者なら、主人公の性別は男でも女でも、大人でも少年少女でも書けます。GATEに代表されるようななろう小説は、時代にあっていてよくできていました。
2016/05/22(Sun)
大人のラノベ主人公でも問題ない (No: 11)
投稿日時:
GM91さんの投稿
1.読者層と主人公の年代を合わせる必要性
ラノベに限ったことではないと思いますが、読者と同じ年代にする必要はまったくないと思います。
読み手が中学生くらいだから、その年代の設定の方がいいだろう、という意見を時々目にしますが、僕は単なる思い込みだと思います。
少し古い作品ですみませんが、僕は中坊のころ、宇宙一の無責任男シリーズとか定吉七番シリーズが好きでよく読んでいたのですが、これらの主人公はおっさんや青年である必然性があり、中坊である僕にも違和感はありませんでした。というより少年が主人公だと成立しない作品だと思います。
大事なのは、その作品のテーマていうか趣旨に照らして、どういう主人公にすべきかなのであって、読者層と一致するかどうかではないと思います。
少年が苦難を乗り越えて成長する話ならそうすればいいし、
伝説の宇宙海賊が銀河を所狭しと暴れまわる話なら、主人公の年齢も相応になるでしょう。
2.主人公の年齢設定と能力
ご質問の趣旨からすると、たぶんこっちが本題なのかなと思うのですが、
「年少だからできない」もしくは「大人だからできる」の区分は、確かに描き方が難しいところです。
ただ、これも作者がどういう話を描きたいかで大きく変わる要素ですし、描き様でなんとでもなるところとも言えます。
2016/05/22(Sun)
ラノベで大人主人公がいけないは、本当か?の返信 (No: 12)
投稿日時:
ちくわちゃんの投稿
作品を作りたいのであれば、何の問題もありません。
商品を作りたいのであれば、状況が変わってくるかと。
ところで、バイオハザードという商品は、主要購買層を中高生と想定して企画制作されたものでしたっけ?
ちくわちゃんには初耳です。
2016/05/23(Mon)
読者を想定し、それに合わせて小説をチューニングする気があるか? (No: 13)
投稿日時:
あまくささんの投稿
読み手にも書き手にもガキっぽいのが嫌いな人っているみたいですね。逆にいくつになってもガキっぽいのが好きな人もいる。そんな感じがします。
創作に取り組む姿勢として、ざっくりまとめるなら。
・作品をつくるにあたって、読者を想定し、それに合わせて作風をチューニングする気があるか?
・そういうことには興味がなく、ただ自分が書きたいものを書いていくのか?
どちらが良いとは言えませんが、ここが大きな分岐点であり、どちらの姿勢で取り組むのかによって、考え方もやり方もまったく違ってくるのだと思います。
2016/05/23(Mon)
ラノベで大人主人公がいけないは、本当か?の返信 (No: 14)
投稿日時:
迷える狼さんの投稿
様々な意見をありがとうございます。皆さんが大体仰っている事は、
「駄目では無いけど、受けない。売れない」
と言った感じだと思われます。
主人公の年齢が青年、もしくは大人の作品として、
「ロードス島戦記」「吸血鬼ハンターD」「GATE」
などが挙げられます。あと、歴史ものや剣豪ものだと大人の主人公が多いですが、ラノベではそういった作品は少ないです。
さて、なぜ私がこの様な疑問を投げかけたかと申しますと、まず1つ目は、このサイトの
「第1研究室 タブーこれをやってはいけない」
にある、
「幼い子供や大人を主人公にしてはいけない」
に、疑問を持ったからです。
ただし、私が皆さんにお断りしておきたいのは、決してそれを否定する訳では無く、
「全く駄目な訳ではなく、何か手段や方法があるはず」
という考えを持ったからです。
まず1つ目は、
「無双系」
です。桁違いな戦闘力を持った主人公が、敵をばったばったと叩き伏せる話です。
2つ目は、
「黒幕系」
です。
天才的な頭脳を持った主人公が、自らは(あまり)矢面や表舞台に立つ事は無く、優れた戦術や戦略、あるいは奇策をもって、次々と戦いに勝利を重ねたりする話です。
そして、3つ目は、
「教師系」
です。
主人公は成長する側では無くて、成長させる側のポジションになり、他のキャラクターを育てる存在になります。
言わば、
「育成ゲームのプレイヤー」
に近い存在になります。
例を挙げると、
「『プリンセスメーカー』の父親」
「『ワンダープロジェクトJ』のプレイヤー」
「『艦これ』の提督」
「空戦魔導士候補生の教官」
「対魔導学園35試験小隊」
などが、これにあたります。
私は、これらの要素を複数、あるいは全て併せ持ったキャラクターとして、
「大人や青年の主人公を使用した作品」
を書きたいと思っています。
なので、このスレッドを立ち上げて、皆さんの意見を仰いだと言う訳です。
もし、これらの要素を併せ持ったキャラクターが、14~5歳くらいの子供だったら、ちょっとナンセンスすぎるでしょう。
一応の理由付けとして、
「実は人間じゃ無い」「遺伝子異常などのイレギュラー」「神などの超存在の助けがある」「アイテム(や魔法)でパワーアップ出来る」
と言った事も出来ますが、どうしても無理矢理感がありますし、白ける原因にもなります。
そこで主人公を大人キャラにすれば、
「強くなったり、知識を蓄えたり、技術を身に付けた修行期間」
を設ける事が出来て、立派な理由付けになります。
なお、一応ですが、
「幼い頃や若い頃から、凄い人に師事していた」
という理由付けも出来ますが、限界があります。
余談ですが、この手の話は「美味しんぼ」や「食戟のソーマ」など、料理系に多い傾向があります。
また、同じく「巨人の星」「柔道賛歌」「六三四の剣」に代表される様に、スポ根系にも多いです。
つまり、無理が無い完璧な(もしくはそれに近い)主人公にするには、どうしてもある程度の年齢が必要になって来ます。
ただ、現在では、
「主人公の周囲も無双キャラだらけで、取り立てて主人公だけが凄い訳では無い」
「特別な能力が当たり前にあって、別段珍しくも無い」
という作品が増えて来ていますので、大人を主人公にする必要があまり無いというのが現状です。
2016/05/23(Mon)
読者が感情移入できるキャラは誰かという話 (No: 17)
投稿日時:
リック・ドMさんの投稿
> 主人公の年齢が青年、もしくは大人の作品として、
> 「ロードス島戦記」「吸血鬼ハンターD」「GATE」
ちょっと違和感を覚えるラインナップのように思います。それぞれについて簡単に私見を申し上げてみます。
・ロードス島戦記→主人公は言行からして10代の特徴、ヒロインも設定年齢(長命のエルフ)に反して主人公と同程度の言行特徴
・吸血鬼ハンターD→Dは怪獣映画の怪獣に相当、感情移入しやすいのは周辺のキャラ
・GATE→主人公はオタク属性という年齢を超えた共通性、及びDと同じく主人公周辺に感情移入しやすいキャラあり
以上のようなものだと思います。スレッド冒頭から話題にしているのは、「主人公」とは言いますが、感情移入できるキャラが誰かという話であるように思います。
例えば、シャーロックホームズシリーズは、最も活躍するのはホームズです。その意味では主人公。しかし、ワトスンの一人称ですよね。天才の頭脳の働きを逐一追うわけにはいかないので(天才の描き方の問題に通じる)、天才を見て驚くキャラの視点にする。私のような一般人が感情移入するのはワトスンになります(少なくとも作者コナン・ドイルの狙いとしては)。
あるキャラに感情移入するというのは、そのキャラの視点で見ることにもつながります。
> 「幼い子供や大人を主人公にしてはいけない」
> に、疑問を持ったからです。
私みたいなビギナー向けの戒めですよね(中級者以上が初心に返る、もあったりはするがケースとして少ない)。上級者向けの格言めいたものではありません。ハウツーとしては、原則的なことを言うのですから、ビギナーが実践しやすく、かつ間違いやすい点を分かりやすく単純化してあると考えるべきではないでしょうか。ですから
> 「全く駄目な訳ではなく、何か手段や方法があるはず」
というのは、当然のことです。上級者だと必要であれば、ビギナー向けの原則は破ってきます。それでも効果が出せるのが上級者なのであり、うかつに真似して失敗するのが私のようなビギナーです。
中高生向けのラノベで、中高生でない主人公=感情移入対象キャラにしたいなら、まず受けやすい中高生主人公で面白く書けるようになってから、ということになるでしょうか。変化球を投げる前に、直球を投げられるようになりなさいよ、といったことでですね。
> 「無双系」
迷える狼さんが挙げられた作品のうち、吸血鬼ハンターDのDが相当しますね(GATEの主人公もレンジャーなる、自衛隊最強クラスのようです)。無双系ヒーロー(あえて主人公と呼ぶことを避けます)は怪獣映画の怪獣と同じ、眺めて感心する対象でしかありません。強力な銃器みたいなものと言ってもいいでしょう。感情移入の対象とはなりにくく、そのため周辺にドラマが作れる人間的に魅力あるキャラが配され、そちらに感情移入が起こりやすくなります。
> 「黒幕系」
迷える狼さんご自身が、「自らは(あまり)矢面や表舞台に立つ事は無く」と仰っています。そうなると、主人公が危機に陥らないですよね。艱難辛苦を乗り越えたり、手に汗握る行動を取るのは、周辺のキャラで、感情移入もそうしたキャラに起こりやすい。これも、無双系と似たような構造、特徴となっているように思います。
> 「教師系」
これも迷える狼さんが「主人公は成長する側では無く」「育成ゲームのプレイヤー」でもあると仰っています。教師系キャラに対して、四苦八苦して苦労し、努力し、成長する生徒系キャラが存在するわけで、感情移入はそういう頑張る生徒系キャラになりやすいのではないでしょうか。
お挙げになっている作品例から考えて、名目上の主人公と、感情移入対象のキャラ(実質的な主人公)が混同されているような気がします。ストーリーを進めるキャラと、ドラマを起こすキャラの違いと言ったらいいでしょうか。
このサイトコンテンツにあるアドバイスは、感情移入対象のキャラのことではないかと思います。同時に、ビギナー向けですから、主人公を最も感情移入しやすいキャラにするということは暗黙の前提としてあるはずです。
お考えのような問題について話をするなら、「読者が視点としやすく感情移入しやすいキャラ」という視点で話を進めるべきかと思います。その上で、必要であれば、感情移入対象キャラが、実は最も活躍する/強い/etcキャラと違うこともあるといった応用へ話を進めたほうがいいかと。名目上の主人公と混同した話をしていては、おそらく話がかみ合わないような気がします。
2016/05/25(Wed)
弱いはずの女子供が強いというギャップがラノベのキャラ作りの一般的な手法 (No: 15)
投稿日時:
たまきさんの投稿
商品としてのライトノベルのメインターゲットは、(現状がどうであれ)中高生男子が想定されています。
主人公をその年代に持ってくることが多いのは、ルールだの駄目だのではなくて、至って自然な成り行きです。単純にメリットが大きいから主流派となったわけです。良いとか悪いとかの話ではありませんし、主流であるというだけで例外などいくらでもあります。
次に、訓練を積んだ大人が強いのは当たり前。当たり前の認識を逆手に取るのはラノベのキャラ作りの一般的な手法です。
テンプレートな例だと
・(普通はか弱い存在とされている)女の子だけど、そこらの軍人より遙かに強い
・(本来は小学校に通っている年齢の)子供だけど、大学教授以上の頭脳
・(いかにも筋骨隆々で強面な)マッチョマンだけど、性格は乙女
など。極めつけは
・(平凡で取り柄のない)ただの中高生が、壮大な事件に巻き込まれる/美少女との縁ができてしまう
というもの。
要するに、あなたが言う「子供なのに活躍するのはおかしい」ではなく「活躍するのがおかしいはずの子供だからこそ活躍させる」というのが、ごく基本的な考え方なのです。
そして、それを成立させるため、説得力を持たせるために世界観や設定があるわけです。
別に「そうしなければ駄目」ではありませんが、「有効な手段であるためによく用いられる手段」というわけです。
2016/05/24(Tue)
大人向けレーベルなら大人主人公でOK (No: 16)
投稿日時:
ブラザーさんの投稿
初めまして。
えーと、趣味で書くならご自由にどうぞとしかw
商業の新人賞の話ならレーベルごとに違います。
メディアワークス文庫賞とか富士見ラノベ文芸大賞などは大人向けなので大学生や社会人の主人公は普通です。
そういうレーベルを選べば大人が主人公でも不利にはならないと思いますよ。
2016/05/25(Wed)
流行りから外れた大人主人公が歓迎されるわけがない (No: 18)
投稿日時:
通りすがりさんの投稿
面白ければ、主人公の設定なんてなんでもいい。
昭和の小説(ラノベ
ではないが)を読み返せば、たいていの主人公は子供や青年ですらなく成熟した男性だった。
平成も28年目となり、購買者たちの世界感や好みが変動し、大人にあこがれる子供も、かっこいい大人になりたいと願う大人も激減、逆に子供に戻りたいとすら考える連中は増大している。
出版は大金をかけたビジネスなのだから、そんな状態で流行りから外れた大人主人公が歓迎されるわけがない。
また、子供にありえない能力を付与させることでギャップの産み出しを容易にし、奇行への容認度も広がるので、その点でも子供主人公は有利と思われる。
以上の不利を覆せる物語が書けるのなら、大人主人公であっても問題はないはずだ。
現に、主人公が大人でも売れている本はいくつもある。編集者の意識を改革できるだけの作品を書けさえすれば、問題は可決するだろう。
2016/05/25(Wed)
未成年主人公は経験不足のため未知に対する感情の幅が大きい。 (No: 19)
投稿日時:
つんさんの投稿
小説はやりたいことをやりぬこうとするストーリー
と、そのときの感情の動き(感動)を描くドラマからできています。
迷える狼さんの論はストーリーを自然に作ることばかり気にしていて、ドラマを作ることを完全に忘れていませんか?
大人の主人公は失敗の苦さや経験の重さを知っているので青少年と同じ感動にはならないと思うのです。それは大人の精神に起きた感動を伝える小説になると思うのです。
ライトノベルは青少年のようなみずみずしい感動を味わいたい人が読む小説ジャンルだと思うのです。
だからライトノベルの主人公は青少年なのだと思います。
感動を忘れた小説論はあまり意味がないんじゃないでしょうか?
2016/05/26(Thu)
天(作者)に愛されている主人公がご都合主義で助かったではおもしろくない。 (No: 20)
投稿日時:
迷える狼さんの投稿
私の場合、「ご都合主義」が嫌いなんですね。無謀な主人公が、毎回「なぜか」助かってしまったり、運が良かったで済まされてしまう事がしょっちゅうあったり。
いわゆる、「行きあたりばったり」や、「そう宿命付けられた運命」で、物語を書きたくないのですよ。
「ワンピース」の序盤で、道化のバギーに首を斬られそうになったルフィが、急激に変化した天候でバギーに雷が落ちて助かった時、モブキャラの「天が死なせない様にしている」で、ものすごく白けた事があります。
同じく、漫画「ヤンキー烈風隊」で、主人公が喧嘩で腹をナイフで刺されて病院に担ぎ込まれるのですが、治療にあたった医師が、「ナイフが大事な部分を全て避けている。まるで、この男を死なせまいとしている様だ」と言うのです。
その回では、それまでの主人公のピンチを回想するのですが、結局「天が死なせまいとしている」で片付けられてしまいます。
はっきり言って、「はあ?」ですよ。いわゆる、
「天(作者)に愛されているのだから、どんな無茶も許されるし絶対に大丈夫」
という、お墨付きがある訳です。
これでは、その先にどんな展開があっても、全然面白く無いじゃないですか。
「ああ、結局こいつは平気なんだろ」
と。
そういった、運の要素やご都合主義を減らして行くと、
「(ある程度)完璧な主人公による、計算された行動」
が重要になって来る訳です。その結果、頭脳戦において、
「こうなる事は解っていた。お前の負けだ!」
もしくは、バトル系ならば、
「敵を完膚無きまでに打ち倒す完全勝利」
という、別のカタルシスが生まれる訳です。もちろ、伏線は作中でしっかりと張っておき、それをきっちり回収した上での事です。
そうしないと、せっかくの主人公の勝利の理由が、曖昧で解りづらくなってしまい、ご都合主義と思われてしまうからです。
「カムイ伝」(白土 三平)では、主人公のカムイは捕らわれて処刑され、さらし首にされます。もちろん、本当に死んでしまいます。
ところが、ここで兄が現れて主人公がバトンタッチされるのです。
この様に、キャラクターに無茶を許すのなら、本当に殺してしまうくらいじゃないと駄目だと思います。
「ワンピース」では、無謀にも「マゼラン」に喧嘩を売ったルフィが返り討ちにされ、ドクドクの実の効果で特殊な毒に犯され、放置すれば必ず死ぬ状態になります。
ところが、「運良く」イワさん(イワンコフ)に助けられます。ここには計画性も伏線も何もありません。
当然ですが、イワさんが助けてくれる事まで考えて、マゼランに突っ込んだ訳ではありません。
頭に血が昇ったルフィが、完全に暴走しただけです。
結局のところ、
「天に愛されている主人公が、ご都合主義で助かった」
ただ、それだけの事です。
ご都合主義を排除する為には、主人公の行動を成功させる為の計画性が必要になります。
「実はこうだった!」
という「どんでん返し」は、ある種の爽快感をもたらしますが、仕掛けられた伏線とその回収が不十分だったり、明らかに無計画で行動した主人公が、本当に「運良く」成功しただけでは、何のひねりもありません。
毎回、
「トラップカード発動!」(遊戯王)
では、駄目なのです。
完璧か、それに近い成功の為に私は、
「完成されたかそれに近い、未熟では無い大人の主人公の存在」
を求めたのです。
2016/05/26(Thu)
人格的、精神的に未熟な主人公が嫌い (No: 21)
投稿日時:
迷える狼さんの投稿
私が大人(青年)の主人公にこだわる理由の1つは、
「馬鹿な事を言わない」
からです。
特に、最近増えた異世界系アニメでは、その世界では通じないネット用語や、厨二病のセリフを垂れ流す様な馬鹿キャラが増えていますが、常識的な大人主人公は、(あまり)そういう事を言わないはずです(ただし、GATEの様な例外はあります。けれど、決して過剰ではありません)。
私としては、
「はあ?何言ってんのこいつ」
と、笑うを通り越して見る側にあきれられる様なキャラは、出来れば出すのを避けたいのです。
精神的にも人格的にも成長している大人キャラは、おバカキャラになりにくいからです(そのはず)。
ただし、全く馬鹿な要素が無いと、今度は真面目すぎて作品が面白く無いので、笑いを取る為に適当なおバカキャラは必要だと思いますが、そういうのは脇役に任せたいと思います(そういう要素が必要である事は、アニメ「バクマン」の劇中でも指摘されています)。
2016/05/28(Sat)
マンガやラノベの世界では、馬鹿なことを言うキャラがきわめて大きな需要を形成している (No: 22)
投稿日時:
あまくささんの投稿
>私が大人(青年)の主人公にこだわる理由の1つは、
>「馬鹿な事を言わない」からです。
なるほど、なるほど。ある意味、至言ですね。
以下、反論というわけではありません。せっかくなので少し意見交換ができたらと思ったからですが、興味がなければスルーしていただいてもかまいません。
マンガやラノベの世界では、馬鹿なことを言うキャラがきわめて大きな需要を形成していますよね?
そのことについてどう考えていらっしゃるのか、ちょっと伺ってみたくなったのが一つ。
それと。
(1)馬鹿なことを言ったりしたりして笑いはとるが、はた迷惑以外の何ものでもないキャラ。
(2)馬鹿なことを言ったりしたりするが、笑いをとるだけではなく人間としての魅力も秘めているキャラ。
この違いはあるのではないかと思います。
異論はあるかもしれませんが、個人的にはワンピースのルフィは(2)、テレビ版のクレヨンしんちゃんは(1)、劇場版(劇場版のすべてがそうではないとしたら『嵐を呼ぶモウレツ!オトナ帝国の逆襲』限定とします)のクレヨンしんちゃんは(2)。
そう考えているのですが、いかがでしょうか?
別に個人的なエコヒイキからルフィやしんのすけを擁護したいわけではなく、物語におけるキャラの魅力ということについて考えてみることが目的です。
2016/05/29(Sun)
物語を不愉快にするだけのおバカキャラは要らない (No: 24)
投稿日時:
迷える狼さんの投稿
しんのすけの長所は、
「いかなる事があっても、決して他人を差別しない事」
です。
プリンの食べ過ぎでゲリピー状態になった風間くんが塾でもらしてしまい、それまでエリート仲間だった子達から白い目で見られてハブられた時も、自分が同じ事をされていたにも関わらず、友達として変わらぬ態度で接した事。
しんのすけのおバカ発言の数々も、相手を信頼している事の裏返しもあるはずです。
ただし、しょっちゅう暴走して周囲に多大な迷惑をかける事があるので、そこは好きになれませんが……。
同じ様に、ルフィの魅力は自分が仲間・友人と認めた相手には、とことん尽くす事でしょう。
決して見捨てる事をせず、どこまでも救いの手を差し伸べる。
「居たくもねえお前の場所なんて、オレがぶっ壊してやる!!」
は名言です。
ただし、初期のバロックワークス編では、勘違いして逆上し、弁明の間も与えずにゾロに襲いかかった事もあります。
「敵が飯食わせてくれる訳ねーだろ!!」
は、今でも失言だと思っています。お前は、仲間よりも食い物の方が大切なのかと。
また、仰られている①のケースには悪友キャラが、②のケースには親友キャラが入ると思います。
ただし、これは主人公側からの視点だけではなく、対応するキャラから見た主人公にも言えます。
風間くんを始めとして、友達から見た普段のしんのすけは①ですが、困った時には助けてくれる②のキャラになるのです。
しかし、これは原作での話であって、アニメの場合は大半が①のままで終わります(ねねちゃんの場合は、ママが暴走するきっかけになるので、ほとんど①だけです)。
私の考えですが、確かに時として笑いやギャグの要素は必要だと思いますが、物語を不愉快にするだけのおバカキャラは、要らないのです。
2016/05/29(Sun)
大人でもお馬鹿なキャラはいる (No: 23)
投稿日時:
テラ夫さんの投稿
マーベルコミックのデッドプールは狂人という設定があるとはいえ、たびたびジョークを飛ばし、メタ発言すらします。
TIGER&BUNNYの鏑木・t・虎徹も既に子持ちでありそこそこの年長者ですが、予告で英語が読めなかったりと『おバカ』な部分もあったりと、例外的なキャラクターも多くいます。
人生経験の有無は未成年の主人公の倍はあるでしょうが、最終的にどんな振る舞いをするかはそのキャラクターの性格次第であると思うのです。
(最も熟年のキャラクターならば『バカな事』も未成年のキャラクターとは違ってジョークと割り切っていっているのでしょうが)
逆にあまりにもクールでいられると私としては『しみったれたヤツ』という印象を抱きがちな所はあります。
DCのバットマンやロールシャッハのように人生に相当に暗い影を落とすような経験があったり、(未成年の主人公ですが)空条承太郎のような説得力があればそこは『威厳』と捉えられますが。
2016/05/29(Sun)
別に中高生がプロみたいな知識を持ってても、問題ないっす! (No: 25)
投稿日時:
うあかりさんの投稿
わぁーい!うあかりさんだよー!わーいわーい!
てことで久々にやってきましたうあかりっす。さてさてふむふむなるほどなるほどっ!
んっとあのえっとそのあのうーんあのえーっと……。じゃあバトル物はどうなっちゃうんすか! 主人公どころかメインキャラが殆ど中高生なのに、とんでもなくハイレベルな攻防を繰り広げて命のやり取りしちゃってるっすよ!
なのでそんなのはどうでもいいっす! 別に中高生がプロみたいな知識を持ってても、問題ないっす! ごーごーごーむーぶいっと!
ってのは置いといて、ぶっちゃけ設定次第っすよ。
銃器や重機の扱い(あ、いまうあかりちょっと上手いこといったっす!)が必要で、薬品の専門知識があれば便利で、危険などに対処できるメンタルが欲しい――。
だったら北海道を舞台にすればいいんすよ!!!
農家の子供とか普通に重機やトラックにらいどおんっす。銃器にしても多少なり知識があるっす。農薬関連も使うのでそこから派生してちょっとは薬品も使えるっす。それに大自然を相手にしてる分メンタルも鍛えられてるっす。しかも「冬」というふぁくたーが使えるっすから、主人公たちを追い込むのもやりやすいっすね。
ふむ、完璧っす。タイトルは「試される大地で試される俺たちに未来はあるのか!?」とかどうっすか?
とこのように、やり様はいくらでもあるっす。
それでもどうしても大人主人公でやりたい、というかラノベに合わせて自分を曲げられないってことなら、角川ホラー小説
大賞を目指すのが筋ってものっすよ。
2016/05/30(Mon)
読者のニーズに沿い無理がある設定でも形とする (No: 26)
投稿日時:
ぷうさんの投稿
こんにちは>迷える狼さん、みなさん。
狼さんの主張にも頷き、皆さんのレスにも頷きながら読みました。
あまりにオールマイティそして強運に恵まれた主人公。多くの人は魅力ある主人公として彼(彼女)を描きます。でも私は狼さんの考えに近い感想を抱きます。これは(ある意味地味に経験と年を経て現実を感じてしまった)おっさんだからです。
そしてご都合主義(時の勢い?)展開。自分が得意とする分野は当然として、がばがば設定だともう駄目ですね。文理コンボなおっさんだから以下略。
そんな私が書くものは……意外性、非日常等などを求めて読む読者には絶対受けません。ある程度無茶な設定を許容する読者(=ライトノベル愛好家)なら即座にブラバします。最近ちょっとテストしましてよく噛み締めました。
私がぶん投げた作家の小説は売れています。アニメ化もされました。読者に受け入れられた作品が正義です。私は自己満足作品を送って下読みさんの時間を無駄にしただけ。
読者のニーズに迎合し、無理がある設定でもそれが魅力あるものにすべくなんとか形とする。それが作者の義務です。読者を意識しないとなりません。読者が望むものはなにか。それを理解して生かしつつリアリティも加味して書き上げる。現実世界を舞台にする必要がありますか? パラレルワールドなら免許制度とかどうにもなりますよ。
そしてどこに作品を送るかよくよく考える。ラノベレーベルに?それとも野性時代に送りますか?
んな設定あるかや! と思うのは常識に囚われすぎでは。魔法世界なら物理法則なんぞ最初から無視ですよ。魔法もないのに物理法則無視しやがった、と喚くのはおっさんの私。そしてそういう読者は僅少です。
2016/05/30(Mon)
読者層と主人公の年齢を近づけた方が良い (No: 27)
投稿日時:
九重メバルさんの投稿
まずはじめに、あなたは読者に楽しんで欲しいと考えられていますか? それとも独りよがりで自己満足な作品を書きたいと考えていますか?
もしあなたが後者ならお話にならないので、以下のレスは全く読む必要はありません。勝手にあなたが好きな主人公を書いていてください。
ラノベを中心としたメディアというのは、読者層からして主人公の年齢もそれに近くないと、色々と問題があるというのが一般的
一般的ではないと思いますが、たしかに学生(位の年齢)の主人公は数多いですね。中には妖怪であったり転生者だったり非人間だったりもしますが、見た目の年齢は若いケースが多いです。とても納得ができます。
「大人が主人公では、本当にいけないのか?」
学生の主人公が多いからといって大人な主人公が全くいけないというわけではないのは百も承知だと思いますがいかがでしょうか。
主人公が未熟な子供や少年少女だと、まず生き残る事が出来ません。
これはただの思いこみですね。日常に戦争がある世界観であるなら、子どもでも多少の知識くらいは身に着けているものですし、そもそも大人でも未熟な人間は数多くいるのに、子どもだから未熟という意見は通りませんよ。もしその仮定を示すのなら、子どもでも優秀な人間がそこら中にいるとしていただかないと。
また、主人公が大人だと、ヒロインも年齢が高くなると言いますが
これもただの思いこみですね、年齢層が高くてもヒロインが小学生だったりする例もありますし、オッサンにデレる幼女もいますし。探せば多数のヒロインが出てきます。
「主人公の年齢に見合った内容の作品や、主人公が大人(や青年)じゃなければならない作品を書けば、それで良くは無いですか?」
この言葉を見た時一番初めに思いついた台詞は「お前の中ではそうなんだろう お前の中ではな」でした。
そもそも主人公の年齢に見合った作品というのが理解不能です。私はあなたとは逆でどんな人間でも主人公のなるチャンスが有ると考えております。もちろん徹底的に不出来な主人公もいることはいるのですが。
2016/05/31(Tue)