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三人称一視点の心理描写についてご教授ください (No: 1)

スレ主 葉月 投稿日時:

二次創作の漫画から入ったので人称とか視点などをあまり意識しないまま、きてしまいました。

三人称1視点の心理描写は1人称の主語の俺とか私をキャラ名に置き換えた感じの書き方でいいのでしょうか?

なんとなく、そうだけではないような自分でもよくわからない違和感があり困ってます。具体的には書きかけの小説が心理描写のないシナリオ状態になっていて進みません。

カテゴリー: 文章・描写

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人気回答!三人称一視点の心理描写についてご教授くださいの返信 (No: 2)

投稿者 あまくさ : 16 No: 1の返信

投稿日時:

>三人称1視点の心理描写は1人称の主語の俺とか私をキャラ名に置き換えた感じの書き方でいいのでしょうか?

簡単に言えばそうなのですが、かと言ってそれだけだったら一人称でいいという話になってしまいます。

三人称一視点は、一人称と三人称のいいとこ取りを狙った書き方です。なので、まず一人称と三人称のメリットとデメリットを確認してみます。
あるいは異論があるかもしれませんが、私見としては、

1)一人称のメリット

a. 読者の感情移入を引き出しやすい
b. 語り手の視点を通して物語がつづられるため、描写が安定し、読者がイメージしやすい。

2)一人称のデメリット

c. 語り手が居ない場所や、知らないことを書けない。(伝聞を使うなどの対処法が一般的だけれど、ある程度の技術は要する)
d. バトルシーンなど複数のキャラが目まぐるしく動くシーンを書きにくい。
e. ややもすると語り手の主観ベタベタな文章になりやすい。

3)三人称のメリット

f. 主人公の居合わせない場面、主人公以外のキャラの心理などを書くことが可能なので、ストーリーの多様性、世界観の広がりなどをわりあい自由に盛り込める。
g. バトルシーンなど複数キャラの動きの多いシーンを書きやすい。
h. 客観的な描写ができる。
i. 《必要に応じて》作中で起こっていることを俯瞰して、作者の考え方を色濃く反映することが出来る(神視点)。

4)三人称のデメリット

j. 視点が自由なため、つい複数視点を飛びまわるような書き方をしてしまうことがある。そのため、うまくやらないと読者にとっては読みずらくなってしまう。
k. 視点が自由なため、つい複数のキャラに均等に重点を置くような書き方をしてしまいたくなる。そのため、読者は誰に感情移入すればよいのか迷いかねない。
好きなキャラを選んで感情移入してくれることもあるけれど、その場合は他のキャラのパートで退屈されてしまうおそれがある。
l. iのように作品を俯瞰して作者の考えを反映させることが可能なため、作者の意見を押し付けられたくない読者心理から反発をまねきかねない。

こんなところかなと分析しています。
一人称のメリット・デメリットはシンプルですが、三人称のそれは意外に複雑でしょう? 言い換えると三人称の方がはるかにキャパシティが広く、反面それだけ極めるのは難しいのです。

で、三人称一視点というのは上のようなことを踏まえ、三人称のデメリットをできるだけ緩和しようということです。
例えばi(メリット)とl(デメリット)。これが「神視点」の問題です。神視点が必ずしもダメなわけではなく、うまく使えば効果的な場合もなくはないんです。司馬遼太郎さんの作品なんかは神視点の嵐ですが、かつて一世を風靡した流行作家です。しかし、多くの場合「作者がしゃしゃりすぎ」という印象を読者に持たれてしまうなどまずい点が多いんですね。

fとjのメリットとデメリットも裏腹の関係。しかしここは書き手に高い筆力があれば克服できます。ただし、かなりの超絶技巧を要するみたいなことを、栗本薫さんがどこかで(自慢そうに)書いていたのを読んだ記憶があります。

それから、一人称eの「主観ベタベタ」、三人称hの「客観描写」について。

例えばのび太くんが静香ちゃんを可愛いと思っているということを書く場合。

一人称なら、

・静香ちゃんは、かわいいなあ。

三人称なら、

・のび太は、同級生の静香を可愛いと思っている。

どちらものび太視点ですが、かなり違うでしょう?
一人称は語り手の主観そのもの、三人称一視点は語り手の主観を軸にしながら、それを客観的に記述できるのです。そこが大きな違いです。

そして、さらに発展形として。
少し古いですが、今野緒幸さんの『マリア様がみてる』を読んでみることをお勧めします。この作者はわりと天才だと思っているのですが、文体は三人称一視点がほとんどです。ただ「主観ベタベタ」の一人称的な文体を大胆に混ぜ込んでしまっています。
というか、むしろ一人称感覚をベースにして、しかし一人称では書きにくい客観的視点を巧みに混ぜ込んでいるという感じなんですね。
そういうところに注意しながらこの作品を読んでみると、一人称と三人称一視点の微妙な相違が見えてくるかもしれません。

もっとバランスのとれたきれいな三人称一視点の例としては、ラノベではないですが石田衣良さんの作品とかは参考になるのではないかと。

人気回答!三人称一視点の心理描写についてご教授くださいの返信 (No: 3)

投稿者 読むせん : 8 No: 1の返信

投稿日時:

三人称一視点・・・だんだん専門的で意味が不明な言葉が「当たり前」に出回るようになってきたな。(;´・ω・)意味わかんないわぁ。

あまくささんの説明に近いものでネットで即読めるやつだと【魔導具師ダリヤはうつむかない】とか【神様は異世界にお引越ししました】が、それに該当すると思います。

全体的に、サスペンスや恋愛要素のあるミステリー小説とかに多い印象です。
説明はしたいが心情も描きたい人が使うかんじ。

人気回答!三人称一視点の心理描写についてご教授くださいの返信 (No: 7)

投稿者 手塚満 : 4 No: 1の返信

投稿日時:

目に見えているものの描写ではなく、心理描写、つまりキャラの内面をどう表現するかでしょうか。漫画ではやっていらっしゃるとのことですから、絵のない文章作品での難しさ、相違ということですね。

特に、三人称で試みると心理描写が入れられないわけですか。ご質問からすると、一人称なら問題なさそうですね。確かに地の文は主人公が語ってますから、少なくとも主人公がどう思ったかはダイレクトに書けばいい。

しかし、三人称ですと(たとえ一視点でも)、地の文の語り手は別キャラになりますよね。名前もなければドラマに介入もしない、説明するだけの傍観者ですけど、読者への語り掛けは一番多い。

まず、この地の文の語り手というキャラにどういう性格付けをするかが問題となります。性格というより機能というべきかもしれません。

各キャラの内面を含む作中の出来事について、作者レベルで全知という地の文の語り手とする場合があります。全キャラの気持ちを知ってますので、ダイレクトに心情等を説明できるタイプです。例えばこんな感じで書ける。

1.全知の地の文の語り手
―――――
 太郎は顔が真っ赤になるほど激怒して花子に怒鳴った。
「このバカ野郎、余計なことすんじゃねえ!」
 花子は一瞬怯えて後ずさりしたが、すぐに怒りがこみ上げ、青筋立てて怒鳴り返す。
「うるさい! あたしの勝手でしょ!」」
―――――

逆にカメラ視点こそ主人公と独立だけど(ただし一視点なら主人公のそばを離れない)、主人公含めキャラの内面を知らない地の文の語り手もあります。キャラの心情は、台詞、表情などの明示的なもので表さなければなりません。

2.内面を知らない地の文の語り手
―――――
 太郎は顔を真っ赤にした。
「このバカ野郎、余計なことすんじゃねえ!」
 大声に花子は後ずさりしたが、すぐに青筋を立てて怒鳴り返す。
「うるさい! あたしの勝手でしょ!」」
―――――

三人称一視点(カメラ視点が常に主人公のそば)ですと、主人公の心情はダイレクトに書き、他のキャラは外面や台詞から察するやり方がよく行われます。仰るように、一人称の「私/僕/etc」をキャラ名に置き換えれば三人称一視点と言われるのも、そのせいでしょうか。

3.一視点の地の文の語り手
―――――
 太郎は激怒で顔が真っ赤になった。
「このバカ野郎、余計なことすんじゃねえ!」
 大声に花子は後ずさりしたが、すぐに青筋を立てて怒鳴り返してきた。
「うるさい! あたしの勝手でしょ!」」
―――――

一人称になると、また違ってきます。仮に上記で「太郎」を「俺」に変えるとして、「顔が真っ赤」は描写できません。鏡でもない限り、自分の顔をリアルタイムに見ながら描写することはあり得ないからです。

4.一人称:地の文の語り手が主人公
―――――
 俺は激怒で顔が火照るのを感じた。
「このバカ野郎、余計なことすんじゃねえ!」
 俺の大声に花子は後ずさりしたが、すぐに青筋を立てて怒鳴り返してきた。
「うるさいよ、太郎! あたしの勝手でしょ!」」
―――――

以上のような感じですので、まず「地の文の語り手は誰か、何をどこまで知っているか」を決めておかないといけません。でないと、地の文の語り手が何をどこまで説明していいか分からなくなり、描写が混乱しがちです。
(一人称で書いていても、うっかりすると作者視点の描写を入れてしまったりする。)

その上で「小説が心理描写のないシナリオ状態」なのであれば、例えば、語り手がキャラ内面に触れるのを避け(上記2)、かつ、キャラの思考や気持ちから生じる外面の変化、行動、しぐさ等が不充分といったことが考えられます。

他人の思考が混乱したかどうかはエスパーでもない限り分かりませんが、「首を傾げた」「目が泳いだ」「ぽかんと口を開けたまま」「額に手を当てた」等々、目に見えるものはあるはずです。おそらく、コミックを描かれるときは自然とそういうしぐさを入れてお出でではないでしょうか。文章でも同じようにやれるはずです。

一人称ならどうか、三人称一視点でどうかということは、その後で考えるべき問題だと思われます。

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タイトル:三人称一視点の心理描写についてご教授ください 投稿者: 葉月

二次創作の漫画から入ったので人称とか視点などをあまり意識しないまま、きてしまいました。

三人称1視点の心理描写は1人称の主語の俺とか私をキャラ名に置き換えた感じの書き方でいいのでしょうか?

なんとなく、そうだけではないような自分でもよくわからない違和感があり困ってます。具体的には書きかけの小説が心理描写のないシナリオ状態になっていて進みません。

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