小説家の森見登美彦さんは「書く時間より直す時間を多く取るべき」と言っています。
誰のセリフであるかわからない箇所があったり。
不必要な描写や情報を勢いで入れていたり。
登場人物の行動が強引で不自然な箇所などがあるからです。
プロのラノベ作家は平均5回は作品を改稿し完成度を高めるそうです。
小説は基本的に改稿すればするほど質が上昇します
例えば、私の知り合いに「小説家になろう」から書籍化された作家さんがいます。
書籍化される際は、Web版を改稿して、よりおもしろくする。紙媒体の読者さんが好むように描写を増やしたりします。
Web版と書籍版を比べると、よりキャラの魅力を高めるための工夫や、よりわかりやすくするための工夫が随所にされていました。
また、読者からおかしいと指摘された箇所などは修正されていました。
つまり、Webで大人気となった完成度の高い小説も、改稿すれば、よりおもしろくなるのです。
「作家が自分自身に物語を言い聞かせているのが、初稿というものなんだ」
by5500万部を達成したベストセラー作家テリー・プラチェット
これは初稿というのは、荒だらけで当たり前ということです。
最初から完璧である必要はありません。
小説の批評会を行うと、よくわかるのですが。
作者が、このへんは甘いかな。うまく書けなかったな。
と思う点は、だいたい読者に見抜かれ指摘されます。
小説を書き終えたら、誰よりも厳しくあら探しをする時間を取りましょう。
今の3倍はおもしろくなります。
改稿の3つの注意点
小説は改稿を重ねれば質がアップしますが、以下のケースに陥らないように気をつけましょう。
- 1:改稿の方向性が間違っている
- 2:もともとのアイディアが弱い
- 3:何年も改稿し続ける
1と2を防ぐためには5人くらいの人に読んでもらって、意見をもらった方が良いです。2人以上から同じ指摘をされたら、そこは直しましょう。
また、インプット量を増やすことで、アイディア力もアップします。
書きたいジャンルの読書をこなしつつ、小説の執筆を行うのが最良です。
3:何年も改稿し続ける。
これは最悪のケースなので、改稿するのは多くても3~5回くらいにしておきましょう。
ひとつの作品にこだわり続けるより、次の作品はもっとおもしろくなると、前向きに考えて新作に取り掛かった方が、デビューに近づきます。