小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

【本人から削除依頼】さんの返信一覧。得点の高い順4ページ目

元記事:段落について

こんばんは、アーニャです。
前から気になっていたことなのですが、小説の段落というものはどれくらいの頻度で変えるべきなのでしょうか?
私は文章を書く時、ほぼ読点の度に段落を変えてしまい、読みにくいとよく言われます。しかし、あまりに変えないままでも文章が長くなり過ぎて読みにくいと思うのですが

上記の回答(段落についての返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 段落を頻度で考える前に、段落とは何かを再確認してもいいような気がします。大辞林(第三版)では以下のように説明しています。

> 長い文章の中の、一つの主題をもってまとまった部分。

 デジタル大辞泉だと、「形式的に、1字下げて書きはじめる一区切りをいうこともある」という記載もあります。

 一つのシーンの描写で考えてみると、改行して字下げするとシーンが切り替わったかもしれないと思って読むことになります。しかし短いシーンであればいいですが、ちょっと長いと延々と改行なしで続くことになります。ちょっと読みづらい。

 シーンを分解してみると、状況描写とアクション描写に大別できると思います。だとすると、状況で段落、アクションで段落となりそうです。しかし、アクションは状況に即するわけで、そう単純に切り分けられない。

 そこで、アクションとそれに直接付随する状況で段落、という方法も使うことになります。情報や意味内容で一塊となるものを段落(連続した文)にすると、一般化してもいいかと思います。キャラの心情表現でも、例えば自問自答しているとすると、長い自問と長い自答は別の段落にする。

 もっとも、自問自答が短ければセットで段落となりますね(『今は自分だけ逃げるべきか……いや仲間を見捨ててどうする!』みたいな)。長さも重要で、そこが気にされている頻度ということになるかと思います。情報的には一塊だけど、あまりに長いなら分割しないと読みにくい。どう分割するかは、書きたい情報次第ですし、どこに切れ目を入れるかは作者の腕前、としか言えない感じです。

 これに加えて(デジタル大辞泉が言うような)形式的な問題があります。段落といえば、改行と字下げ。伝統的な書き方ではそうでしょう。だけど、ラノベであれば文単位で改行と字下げも珍しくはない。あかほりさとる流ですね。短文で必ず改行、そのため下半分(左半分)が白い。読みやすいからよく使われている(視線を走らせる距離が短いなどの理由がちゃんとある)。

 では、あかほり流には段落はないのか。そんなことはないですね。ちゃんと段落はある。空行です。段落、すなわち一塊となるべき情報の切れ目には空行が入れてある。もし、句点(「。」)のたびに改行があって読みにくいと言われたら、空行が適切に用いられているかどうか、考えてみる必要があるように思います。

 ご質問文を例にしてみます。文ごとに改行し、番号を振り、各文の機能を考えてみます。

01> こんばんは、アーニャです。
→挨拶であり、簡単な自己紹介を兼ねてもいます。02には直接の関係はなく、01だけで段落であるべきでしょう。

02> 前から気になっていたことなのですが、小説の段落というものはどれくらいの頻度で変えるべきなのでしょうか?
→情報が2つあります。アーニャさんご自身が気になることがある、段落の頻度についての質問、ですね。2つは関連性がありますので、たとえ2文に分けても1つの段落であるべきでしょう。

03> 私は文章を書く時、ほぼ読点の度に段落を変えてしまい、読みにくいとよく言われます。
→アーニャさんの書き方の特徴と、読者の反応。これも2つの情報ですが、関連性があり、1段落にまとめるべきでしょう。

04> しかし、あまりに変えないままでも文章が長くなり過ぎて読みにくいと思うのですが。
→03からの段落内ですが、逆接でつないでの自問自問自答の自答で、反論になっています。03に対する反論ですので1段落内でもいいし、別の段落にしてもいいと思います。
→もしこの04のほうが説得力があると思うのであれば、別段落にすると強調する感じが出せそうです。
→なお、文章が長くなりすぎ、読みにくい、は関連性のある2つの情報と考えることも可能だと思います。

 02や03を情報ごとに句点で区切り、04を段落化し、改行+字下げで書き換えてみます。接続詞などにも注意してみます。

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 こんばんは、アーニャです。
 前から気になっていたことがあります。小説の段落というものはどれくらいの頻度で変えるべきなのでしょうか?
 私は文章を書く時、ほぼ読点の度に段落を変えてしまいます。それが読みにくいとよく言われます。
 しかし、あまりに変えないままでも文章が長くなり過ぎます。それでは読みにくいと思うのですが。
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 これを単純に句点ごとに改行すると、以下のようになります。情報的な切れ目が分かりにくいせいか、とても読みにくいものになってしまうようです。

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 こんばんは、アーニャです。
 前から気になっていたことがあります。
 小説の段落というものはどれくらいの頻度で変えるべきなのでしょうか?
 私は文章を書く時、ほぼ読点の度に段落を変えてしまいます。
 それが読みにくいとよく言われます。
 しかし、あまりに変えないままでも文章が長くなり過ぎます。
 それでは読みにくいと思うのですが。
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 これを、空行により段落を表すと以下のようにできます。

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 こんばんは、アーニャです。

 前から気になっていたことがあります。
 小説の段落というものはどれくらいの頻度で変えるべきなのでしょうか?

 私は文章を書く時、ほぼ読点の度に段落を変えてしまいます。
 それが読みにくいとよく言われます。

 しかし、あまりに変えないままでも文章が長くなり過ぎます。
 それでは読みにくいと思うのですが。
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 横書きだと、空行で段落を示すやり方も意外に読みやすいような気がします。一方、おそらくですが、縦書きで行間が離れている場合だと、改行と字下げによる段落分けが読みやすくなるようにも思います。

 ですので、小説を発表する媒体により、読みやすい方法を選べばいいんじゃないかと思います。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 段落について

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元記事:キャラクターが書けない!の返信

すいません、初めてで使い方がわかりませんでした! 削除の仕方もわからないので、ここで質問させていただきます。

先日、新人賞に投稿したところ「文章力は高いがキャラクターが役割に徹しすぎていて魅力がない。もっと掘り下げるように」という旨のコメントをいただきました。
納得すると同時、じゃあどうすればキャラクターを掘り下げられるんだ? という疑問を持ち、ライトノベル作法研究所を拝見させていただきましたが「これだ!」という答えが見つかりません。既に書かれていることは実践したつもりですし、現状出来ていないのであればどうすればいいのかわからないためです。
人間嫌いということもあり、人の観察をしようとすると吐き気を覚えてしまいます。
このような場合、どうすればキャラクターに魅力を持たせ掘り下げることが出来るでしょうか?
ご助言をいただけるとありがたいです。

上記の回答(キャラクターが書けない!の返信の返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 文章力が高いからこそ、キャラクターの問題が見えてしまうということなんでしょうね。

 新人賞応募で返って来たコメント「キャラクターが役割に徹しすぎていて魅力がない」が具体的に何かは、作品を拝読しないと分からない面が多々あります。が、よくあるケースとしては「キャラが操り人形」というものかもしれません。以下、その線で回答を試みてみますが、大ハズレの可能性も低くはなく、的外れになってしまいましたら申し訳ありません。

 まず「操り人形」ですが、「キャラが作者の意図や見せたいことを具現化するためだけに存在してしまっている」ということです。こういうギャグを言わせたい、こういうコントをさせてみたい、怒らせてみたい、泣かせてみたい、等々といったことですね。キャラにさせたいことばかり考えてしまい、キャラに感情移入することをおろそかにしている、ということでもあります。

 よく考えると、作者が想定して創造したキャラだとはいえ、作中での行動、言動はキャラが自らの意思で行っているはずです。まるで生きた人間が自発的に動くように描くわけですね。作品世界の神=作者がいちいち指図しているようだと不自然になります。キャラの行動や言動が一貫せず、同じキャラと思えなくなったりもします。キャラクターの自由意志を尊重していないから、と言い換えてもいいかと思います。

 しかし、「ちゃんと主人公(視点キャラ)の気持ちになって、主人公の視点で眺めて書いている」「主人公以外のキャラの感情描写だってやっている」にも関わらず、操り人形感が出てしまうことも少なくありません。それは多くの場合、主人公だけにしか感情移入していないことによります。

 視点キャラ以外も感情移入してやらないといけないのです。主人公A、サブキャラB・C3人出てくるシーンですと、まず主人公の視点と気持ち・思考を持ってシーンを眺め、サブキャラBから同じように眺め、サブキャラC視点からも同様にする。3人すべてが自らの意思で動いていると思えるように調整し、主人公視点でシーンを書き上げる必要があります。

 決して、例えば「主人公をピンチに追い込むには、サブキャラBとCにこう言わせればいい」といった、どれかのキャラの自由意志をないがしろにする、つまり操り人形にしてしまうようなことをしてはなりません。キャラが1人でも操り人形と化すと、全体が作為的に感じられてしまいます。「このキャラはこういうイベントで、本当にこうするものなのか?」と考えるべきということですね。

 しかし、それでは作者の意図する物語とはなっていきませんね。キャラが勝手に行動してしまっては、まとまりすらなくなります。ですので、キャラがある行動・言動を取りたくなるように、状況を制御してやることになります(状況は神が支配すべきもの、例えば天候、事故、世を騒がせる事件等々)。「ある行動・言動」は物語が進むような作者が望む行動ですが、作者が制御した状況により1つに定まらなくてもいいです。複数の選択肢があってよいです。

 ただし、「取り得る行動・言動はどれを選んでも構わない感じがする」ことが必要です。むしろ複数の選択肢があったほうがいいかもしれません。例えば、昼飯に何を食うか、みたいなものですね。カレーでもラーメンでもかつ丼でもいい。どれでもいいからこそ、どれかを選んでも自然になるわけです。だから作者がキャラにラーメンを選ばせても不自然さはない。そういう選択肢を状況としてキャラに与えてやり、選択肢の中から物語進行に都合の良いものを選んでやるのが作者の腕前だと思います。

 返って来たコメントの「もっと掘り下げるように」というのは、上記のようなこと、つまり、

1.キャラの自由意志を尊重し、
2.キャラ周囲の状況を制御して、行動・言動に物語に沿った必然性を与える、

といったことではないかと思います。キャラの問題だからとキャラをいじるのではなく、むしろ放置し、キャラの周囲を整える、と言い換えてもいいと思います。

カテゴリー : キャラクター スレッド: キャラクターが書けない!

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元記事:本当に書きたいモノはいつ書くべきか?

相談はタイトル通りです。
以前、作品の批評をお願いした作品は「本当に書きたいモノの為の習作」的な意味もありました。ネタも「本当に書きたいモノ」を考えてる時に思いついたものです。最初から書き上げる自信がなく逃げというか、とりあえず一冊分を練習の意味も込めて書いてみよう、と言うものでした。
 改めて作品を書いていこうとした最中、じゃあ「本当に書きたいモノ」はいつ書けばいいのか? と思い至ったしだいです。今も書ける自信がありません。 
 しかし、思い出のままにせずに未熟なままアウトプットしても面白いとは言ってもらえないでしょう。思入れがありますから、低評価にさらされば、おそらくすっごい「本当に書きたかったモノ」に囚われてしまうような気がします。だらか逃げたと表現しました。いずれ通道なのでしょうが。
 思入れがない作品ならどんどん、実験的な要素を取り言えれて、失敗したとしても糧として消費できます。それなら、「本当に書きたいモノ」の要素を分解してそれぞれ書いてけばいいのか? となりますとそれで満足しちゃうような……。書きたいモノをかけてるし、数もこなせる。上達する上で理もあります。
 その書きたいモノの現在の構想までの構成単位そのものをバラバラにすることにも抵抗があるよな気もします。
 あらためて、「本当に書きたいモノ」はいつ書けばいいでしょうか?

上記の回答(本当に書きたいモノはいつ書くべきか?の返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 結論から申せば、書きたいものは、今、書けばよいです。むしろ、書きたいものしか書くべきではありません。

 前のご質問で、私としても当初の回答を軌道修正して、モチベを保てるように書いて行けばよいとしたことも理由の一つになります。

 それより、おそらくは大事な理由もあります。揚げ足取りに見えるかもしれませんが、ご質問文から少し引用してみます。

>  思入れがない作品ならどんどん、実験的な要素を取り言えれて、失敗したとしても糧として消費できます。

 この前段で、面白くないなどの低評価を受けると気にしてしまう旨、仰っていますね。その点を考慮すると、上記は低評価を受けても平気とも取れます。

 そのことはいい面もあります。作者として冷静、客観的に感想や評価を見ることができるということです。

 反面、他人からの批評を真面目に、深く考えないリスクもあります。面白くないとか下手だとか言われても、聞き流せてしまう。だって、書きたいものではない≒大事な作品ではないから。そういう言い訳が働いてしまいます。下手すると、執筆が単なる作業に堕してしまいかねません(その後、「自分は何をしているんだろう?」などと)。

 書きたいものを書いた場合だとどうか。高評価を受けたら舞い上がるほど嬉しいし、ここは良かった、あそこで感動したという感想を熱心に読みますよね。一方、あの流れは不自然、ここは変、ラストでがっかり、といった低評価はぐっさりと胸に刺さって痛い。だから、どうしてそういう感想が出たんだろうと気になり、考える。

 一読して分かる文章や情報提示の仕方などの技術的な面は、今の段階だと、書けば書くほど上達します。勘ですが、長編10作くらいまでは、書いているだけで自然と伸びるようです(文章技術指南本を否定するつもりはなく、最初から援用してよい。慣れるか習うかは人それぞれ)。

 ただ、感想というリターンをどうするかですね。個々の感想にあまりに囚われてもいけません。感想は十人十色です。感想者が申し合わせて見方を整えてくれるわけではない。同じ感想者でも、そのときの気分で作品から受ける印象が変わったりもする。

 感想はそれぞれが一読者のしかもある時点特有のものと承知した上で、しかしせっかく読んで感じたことを言ってくれたのだから、今後に活かしたいものです。

 たとえ、低評価の感想を読んだ直後は悔しかったり、失望したりしたとしても、ですね。なぜなら、感想が得るものが大きかった証拠でもあるわけですから。ですから、作者として胸に刺さりやすい感想を得るようにすべきでしょう。

 高評価はモチベにつなげ、低評価はバネにする。今のご質問で申せば、書きたいものを書くべき、ということになります。

――――――――――――――――――――

 その他の理由として、「特異性の原則」があります。練習であっても、継続的にやれば、練習したことが最も上手になるという経験則です。書きたいものを書くための練習なら、書きたいものを書くのが最も効率のいい練習になります。加えて先に申し上げた守破離の守もあります。習熟過程での混乱と非効率化を避けるなら、ジャンルや作風を書きたいもの一つに絞るべきです。

 しかし、書きたいものではないけど、試しに書いてみるってあります。作者としての実験的作品ですね。これは書きたいものが行き詰ったとき、打開策を求めたり、作風の幅を広げる手がかりになります。

 ですが、あくまでも行き詰るほどやり込んだ場合に有効です。真剣に行き詰ってみないと、「試しに書いてみる」効用は理解しにくく、身に着きにくいと思います。

カテゴリー : その他 スレッド: 本当に書きたいモノはいつ書くべきか?

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元記事:主要キャラが男性だけではいけないのでしょうか?

 ヒロインはちゃんと居るのですが、主人公視点の話はヒロインが死んだ後からです。ラストにヒロインの蘇生シーンや主人公からの告白みたいなものがあるのですが、それまで一切出てきません。死んでます。

 交互で入るヒロイン視点の話では、ヒロインと主人公が出会う前からヒロインが主人公に殺されるまでになります。そちらでボーイミーツガールだとかアレやコレがあるのですが、主人公視点の話ではそう言ったことはしたくないんです。もちろん女性キャラが全く出てこない訳では無いのですが、出会って別れてでレギュラーにはなりません。

 やはり主人公視点の主要キャラが男性だけではいけないでしょうか?

上記の回答(主要キャラが男性だけではいけないのでしょうか?の返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 うっぴーさんへのご返信で、ご事情が少し分かって来たような気がします。もちろん、あらすじもプロットも知りませんので、いろいろ勘違いして回答してしまうと思います。予めお詫びしてご了解をお願いします。

 もし、お考えの物語が「ヒロインを取り戻す話」なのでしたら、ファンタジーでいえば「魔王に囚われた姫を王子が救いに行く話」との類似性を考えてもいいような気がします。囚われの姫(ヒロイン)が常に念頭にあるため、シーンに登場しなくても、常に姫(ヒロイン)は意識される対象となります。

 しかし、やはりヒロインが欲しいからとサブヒロインをレギュラーキャラとして加えると、話の雰囲気が思わぬ方向に行ってしまうこともあります。

 ちょっと前のコミック作品(途中までアニメ化されたことも)ですが「東京アンダーグラウンド」があります。主人公は武闘派の男子高校生(15歳)です。主人公のもとへ逃げて来たお姫様キャラのヒロイン(14歳)は、物語開始早々にも関わらず、敵にさらわれてしまう。主人公はお姫様の護衛の女性(19歳)とともに、お姫様が囚われている敵本拠、東京の知られざる地下世界に潜って行く。

 そういう話なんですけど、ヒロインがさらわれたせいでほとんど出てこないんですね。代わりに、護衛の女性がサブヒロインの役割を果たしています。ただ、4歳年長ということもあり、最初はサブヒロイン的ではなかった。

 しかし話が進むと雰囲気が変わってきてしまいます。主人公と護衛の女性が常にコンビを組んで戦っているため、息があって来るのはいいとして、さらに気持ち的にも接近していく感じになってしまう(作者も意図しなかったらしい)。カップ成立ぎりぎりまでいったようです。

 マイナーな格言ですが「男女間に友情は成立しない。友情が深まると愛情に変わってしまうからだ」というのを聞いたことがあります。異性だとどうしてもくっつきがちなんでしょうね。

 もし、華がないからとレギュラーのサブヒロインを出してしまうと、ヒロイン不在であるだけに、主人公とサブヒロインが(作者の意図に反して)、読者からは「くっつくよね、この2人」という印象を持たれてしまう恐れがあります。そうなると、読者が納得するようなヒロインの復活と主人公との接近が描きにくくなる可能性が低くありません。

 出てきては退場するゲストヒロインなら大丈夫だと思います。むしろ出したほうがいいかも。例えば、主人公がゲストヒロインと近づいても、ヒロインの面影が邪魔するとか、ゲストヒロインでは満たされないものを感じるとかがあれば、ヒロインの重みを描写できそうです。

 もう一つは、先にヒロインを描くパートがあり、主人公がヒロインを思い出す描写があれば、ヒロインは登場しているも同然にできるということです。ちょっと高等技術になるかもしれませんが、主人公がヒロインを明示的に思い出せば、読者もヒロインのイメージを思い浮かべます。

 使用には慎重を要しますが回想での描写も可能でしょう。ヒロインがいない間、主人公が何をして何を思うかでヒロインを描写することも可能だということですね。

 しかし、もし主人公がヒロインのことをほとんど知らないとすると(行きずりの殺人だったとか)、不在のヒロインを描写するのは別の手段が必要となります。もし、主人公が自らが殺したヒロインについて、次第に知っていく物語であれば、ヒロインの情報を得ることがヒロインの描写の代替になり得そうです。

 いずれも具体的に申し上げてみましたので、御作に使えるとは思いませんが、要は「ヒロインがいないときでもヒロインは描写可能」ということです。

 これは、文章作品特有かもしれません。コミックやアニメだと絵を出さないといけませんから(、やれるのは回想シーンくらい?)。文章だとちょっと極端な言い方になりますが、視点キャラの目の前にいてもいなくても、ヒロインの名前が出ればイメージ喚起されます(逆に、これがくどくなる原因でもあったりして悩ましい)。

カテゴリー : その他 スレッド: 主要キャラが男性だけではいけないのでしょうか?

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元記事:冷静な強キャラを怒らせる

私が書こうとしている物語で以下の展開があります。

登場人物
主人公A:男
敵女B:大人の女。悪の組織に所属する冷静な悪女。後々ヒロインになる

展開
1:BはAを確実に抹殺するために、念入りに作戦を立てて追い詰める。
2:しかし、すべてを覆され、逆にAに追い詰められる
3:どんなときも冷静なBが失敗に次ぐ失敗で冷静さを失い激昂する

この3なのですが冷静で大物な大人の女が激昂するというのは自分でどうしても違和感があります。Bには最終的にAに屈服してほしいのですが、Bの強キャラ感を残しつつ、Aに感情剥き出しで敗北させるにはどうしたらいいでしょうか?

どなたか教えてください。
お願いします。

上記の回答(冷静な強キャラを怒らせるの返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 展開を拝読しますと、敵女Bが(少なくとも主人公と相対的に)愚か者のようにしか見えません。なぜなら、念入りに計画を立てて臨んだのに、つまり最大限に知恵を使ったのに、次々と作戦を破られちゃうわけです。

 全力を尽くしたはずの敵女Bの作戦立案がなってないとしか思えません。つまり、彼女はバカで、むしろギャグキャラの感じすらします。違和感があるとして、敵女Bのキャラの立たせ方に問題があるせいかもしれません。

 冷静で大物と設定したのに、やっていることが設定と合ってない。最後に激高することの違和感は、そこまでの流れに齟齬や矛盾がないか、見直してみる必要がありそうに思えます。

 しかし、敵女Bの作戦立案は事前情報の得方からして完璧で、推敲も手落ちなくやれていたとします。すると例えば、主人公が仲間や努力、さらに運も味方につけたことによって、奇跡的に敵に打ち勝ったとなります。そういう、うまい段取りになっている場合での違和感も考えてみます。

 不治で致死性の疾病について、告知後の患者の心理変化は、以下のようになるようです(精神科医キューベラー・ロスの研究事例)。

 否認(何かの間違いだ)
  →怒り(なんで自分だけ)
   →取り引き(健康を心がければ助かるかも)
    →抑うつ(もう何をしても、自分は駄目だ)
     →受容(いや、これでいいんだ。生きている間は楽しもう)

 敵女Bに適用してみますと、例えばこんな感じでしょうか。

 否認(失敗? 報告の間違いだ)
  →怒り(あの部下がミスしたからだな!)
   →取り引き(自分が出張ればなんとかなるはず)
(  →怒り2(コイツ(主人公)め、卑怯な手を使いやがって!)が入るかも)
    →抑うつ(全て駄目だ、自分は奴(主人公)に勝てないんだ)
     →受容(いや、これでいい。コイツ(主人公)の強さを認めよう)

 他にも自然な流れはあると思いますので、あくまでも参考例でしかありません。ただ、もしかすると、敵女Bが激高する部分の前後で、激高するのが自然になる流れを作り損ねてないでしょうか。あるいは、激高した後の敵女B(と主人公)の言動・行動に不自然さはないか。言い換えれば、どこで激高するか、ということですね。

 それ以外の観点としては、例えば「逆鱗」があります。原義は「竜の多数ある鱗のうち、一枚だけ、触ると竜が激怒する鱗がある」です。もともとが比喩で、天子(人徳が万人を超える)の怒りの表現で、転じて目上の怒りを指します。

 しかし原義に戻り、「それを言っちゃあおしめえよ」みたいな、触れられるとどうしても不快になる、怒り出すポイントとしての「逆鱗」を考えてみます。これは敵女Bが何にプライドを持っているか、何が心のよりどころかの設定次第となります。

 どこに逆鱗があるか、すなわち、我を忘れて怒ってしまう弱点をどうするかですね。例えばですが、敵女Bが自分の頭脳に絶大な自信を持っているとします。完璧と思われた作戦が失敗したのは、ごく初歩的な知識がないためのミスのせいだった。そう主人公から明かされたら、敵女Bが(罵倒されなくても)激怒する描写は可能です(簡単ではないけど)。

 あるいは、激高が必要かどうかも再考していいかもしれません。作戦が全て水泡の泡と帰したが、敵女B自身はまだ戦えるとします。主人公を目の前にして、いったん剣を抜く敵女B。しかし、敵女Bは剣を捨て、「もういい。さっさと斬れ」と言う、なんてよくあるパターンです(そして主人公も「もういい」と言って剣を納める)。

 よくあるってことは、カッコよく締めるのがやりやすいからですね(加えて、後味もよくしやすい)。激高に違和感があれば、激高自体を再考し、例えば怒ると見えて笑ったみたいな、別の締め方を考えることも必要のように思います。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 冷静な強キャラを怒らせる

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元記事:最近流行っている小説のジャンルがわからない

初めまして。鴻江駿河と申する者です。いつもは、小説家になろうやカクヨム、書籍などで小説を「読む」側に属しておりましたが、この度「書く」側に転向しようととりあえず筆を取った者です。
さていざ書こうと思ったとき、とりあえず流行りものを書こうと思ったのです。しかし、ランキングなどを見てもあまりどういったジャンルが受けるのか、今流行っているのかというのがいまいち掴めません。
ぜひ、現在どういったジャンルが流行っているのか教えていただけると幸いです。

上記の回答(最近流行っている小説のジャンルがわからないの返信)

投稿者 大野知人 : 5 人気回答!

 結構作品読んで来て、ぱっと見で分からないんだったら、『無い』んじゃないですか? 流行。
 
 流行、って客観的で一般的なものみたいに皆言いますけど、結局、『一般』の中にいる各個人が『こういう風なの多いなぁ』っていう、すごく大雑把なカテゴライズで『色んな作品』を型に嵌めて見る、ということなんですよ。

 だから、もし10~20作品くらい読んでみて『流行』が見えないんだったら、流行を意識するより先に、まず『こういう作品を作りたい!』って言う好きなものを書いてみては?

 あとこれは本旨からズレるアドバイスですが、基本的に創作活動ってのは強い意欲が無いと出来ません。
 だから、『なんか文章が書いてみたくなった』『取り合えずなんとなく流行の物を作ってみよー』みたいな雑でふわっとした動機ではなく、もう少し強い思いを持った方が良い。

 ヒロインの性格でも、世界観の設定でもなんでもいいですから、『こういう物が作りたいんだ!』って意思を持ってやった方が長続きしますよ。

カテゴリー : 流行分析(なろう研究) スレッド: 最近流行っている小説のジャンルがわからない

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投稿日時:

元記事:天皇について作中で触れることの可否

 お久しぶりです。大野です。

 質問内容は大体タイトル通りなのですが、いくつか補足をば。
 俺はいま、『現実世界を舞台にしたファンタジー物』を書いているのですが、オリジナリティを出来るだけ削って、実在の伝承・神話そのままの魔術・魔法・妖怪・神などが登場する作品を考えています。
 ただ、日本全体にやや右傾化の風を感じているので、天皇をどこまでネタにして良いのか、という所。

 その中の一環として、主人公に乗り越えさせる壁が大きすぎる場合に『それ、神様が解決すればよくない?』となるのを回避するため、『天皇は神ではない』というのを書こうと思っています。
 ただ、俺は実家単位でリベラルーーっていうか左寄りの界隈の人間なので、『別に左寄りではない読者』に受け入れうる展開・内容であるかに結構自信がありません。以下のような内容は受け入れられるのでしょうか?

①天皇について作中で触れる事。
②っていうか、まあ正直アホみたいだと思ってるけど『陛下』ってつけないこと。
③天皇が神ではない理由:『古事記』において『ニニギ(漢字は読みづらいので略)が石長比売を追い返したため、永遠の命を失った』という項目を、『人間にされた』と拡大解釈。憲法については触れない。

 ここまで三つは比較的受け入れられるかな、と俺は思っています。

④天皇制についての批判。主人公(及び作者)が捻くれているため、キャラ的に言うと挟まざるを得ないが、許されるのか。
 ④-A 批判内容としては、『天皇個人は尊敬するが、制度そのものについて言うと人権を踏みにじるような物である』という程度の事。
 ④-B 副次的に、主人公が『陛下』と尊称を付けないことについて、『「陛下」というのは王につける言葉だ。そういった押し付けをするのは、天皇に勝手な義務や期待を押し付ける言葉であって、民主主義社会の人間としてふさわしくない』と言う事。
⑤並びに、制度そのものに問題を感じている主人公が制度擁護派を『正直馬鹿だと思う』と言う事。

 以上、五点です。
 身内であれば政治家だろうが金持ちだろうがスパスパ悪口を言うのですが、当然表の場に出せないことは承知しています。その上で、皆さんだったらどこら辺まで受け入れられるか、というのを聞いてみたいです。

上記の回答(天皇について作中で触れることの可否の返信)

投稿者 ワルプルギス : 1

じゃあ、自己診断としてはちょい右寄りなんじゃね?、ぐらいの人間として

まずは各項目への私見
①出すのはOK
②偉い人に敬称つけない事で主人公のアウトローさを見せるのはよくある表現だと思うので、気にしない。
地の文は三人称だと敬称はあまり付けない気がしますし、主人公一人称なら上と同じ理由で問題なし。
③石長姫の拒絶で神の力の一部を失っているのは神話に書かれている事なので、拡大解釈として人間まで落とされたというのも納得。
ただ、石長姫拒絶って天孫降臨以降でしたよね。つまり、天孫降臨による『天皇の血統が日本国を統治する正当性』自体は認められてる訳で、ガチ左の人の反応の方が心配です。
④主人公や作者の思想としてそうなる理屈は理解できるので、特に気にはしません。
⑤主人公は考えの違う他者を『馬鹿』で切って捨ててしまうタイプの人間なんだな、と。
『馬鹿なやり方でなされた主張を馬鹿呼ばわりする』のと『ある主張の持ち主全員を馬鹿呼ばわりする』のは明確に違う行いだと認識しているので。

で、ちょっと客観的な視点から。
危惧されているように④、⑤に反感感じる読者は一定数いると思います。
特に、⑤は喧嘩売りに行ってる言い方な訳で。
作品としての面白さに影響しないなら、削る方が無難だろうなと。

個人的には、③の設定深掘りした時に、それで良いのかなって疑問が。
つまり、現皇族は神の血統であり、それによって本来得られる神としての力をニニギノミコトの所業の罰として奪われている、と。
祖先の罪への罰が子孫に継承されるのって神話・民話的には良くある話ですけど、人権的には間違いだよねって思う訳で。
『神』の設定次第で変わる話なので、そういう受け取り方もあるよという程度の話ですが。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 天皇について作中で触れることの可否

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投稿日時:

元記事:ショートショートについて質問二つ

清秋の候失礼します。
 当方とりあえず数をこなしてみようと最近ショートショートのようなものを書いていたのですが、そろそろ第三者に批評していただき問題点などをあぶり出したいと考えております。
 そこで、以下の2点質問いたします。
1)こちらの『ノベル道場』でショートショートの批評依頼は可能か。不適ならばどういった方法がいいのか
2)投稿するならどこのサイトがおすすめか(ジャンルは…たぶんホラー?)

上記の回答(ショートショートについて質問二つの返信)

投稿者 手塚満 : 0

ご質問込みですので、作品についてもこちらのみで返信いたします。

前のご質問(「わかる」前提で話を作ってしまう 、2019年09月08日)の続きのご質問と捉えて、回答してみます。何本か書いてみると仰せだったと思いますので、今回の御作がそういう練習作品だと考えてみます。

非常に短いのですぐ読んでしまえるし、読み返すのも楽なんですけれど、話の内容は分かりませんでした。ただ、分からないことを狙いとする作品もあります。リドル・ストーリーと呼ばれ、たいてい二択でどっちの結末かになることは分かるんだけど、二択のどっちになったか分からない(有名作では「女か虎か?」など)。

御作ではリドル・ストーリーを狙った雰囲気はあるんですが、しかし何度読んでも、リドル・ストーリーかどうかの確信も持てない。リドル・ストーリーのようにも思えるし、そうでないとも思える。

言い換えますと、確実に「これ」という結末があるとも思えず、意図的に確たる結末を示さないで終えたとも思えない。そんなもやもやした感じです。

分からなさは情報量でいえば、過多でも起こるし、過小でも起こります。御作では過小ではないかと思います。例として、書き出しのところ(1番目の段落)を文単位で考えてみます。

01> 目の前に刃物がぶら下がっている。
後を読むと、布団かベッドで寝ているようですが、突端ではそうとは分かりません。立っていると読者が思うケースが多いんじゃないでしょうか。
つまり、立っている誰か(おそらく主人公)の前に刃物が吊るされている。

02> その切先はこちらを向いてふらふら揺れている。
01で主人公が立っていると解釈すると、この02はとても変な描写に思えます。ですので、この辺りで「横たわっていた?」と読者は疑い始めます。

03> 怖い。
一人称とはまだ確定していませんので、誰が怖いのかよく分かりません。01~02で状況が曖昧なことも手伝ってしまいます。
つまり、主人公ないしは地の文の語り手が「この状況は怖いものである」と言っているなら、02は例えば「吊るしてあり、普通は切っ先が下を向くはずの刃物が、こちらに切っ先を向けた」といった異常な状況かもしれないと疑う可能性もあるわけです。

04> 反射的に私は目を開けた。
地の文に「私」が出て来まして、一人称と確定。非常に短い尺ですから、最初の文で「私」を使うほうがイメージ確定しやすいでしょう。
この04は01~03で目を開いて刃物を見ていたはずの主人公が目を開けるという、ちょっと不条理な状況です。
良くも悪くもちょっとびっくりします。良いこととしては、小さいことながらも劇的ですよね。不条理なんですから、読者としては「なんだろう?」と思う。続きを読みたくなる要素になっています。
悪いこととしては、01~03の曖昧さを助長してしまっていることです。刃物の状況も不可解なのに、さらに開けていた目が開く。何を言っているんだ、という感じもしてしまいます。

第1段落では、以上のように多義性があり、イメージは揺らぎます。01であれば、以下の感じで書いてみてもいいように思います。

「私がふと目を覚ますと、目の前に刃物がぶら下がっている。あれ、自分の寝床で寝ていたはずなのに。」
(02は「え、何これ?」など、刃物に注目した台詞的な心情描写でもいいかもしれません。)

第1段落の描写上の紛れは、続く第2段落で一応は確定していきます。しかし、第2段落はキャラの思考や、見えているものの描写に少々疑問が残ります。

05> そこに広がっていたのは暗い天井。
04で目を開いて、01~03の状況(ぶら下がる刃物)がないという描写ですね。ここでようやく「暗い」が出てきます。
イメージの確定を遅らせる効果は感じられません。むしろ遅らせて損をしているようにも思います。
なぜなら、「寝床にいる夢だったと思ったらそれも寝床で見ていた夢(と思ったら、それも……)」というループが御作の見どころになっているからです。寝床にいる、ということ自体は早々に明かし、かつ揺らがない要素にすべきです。

06> なんだ、寝入りばなの幻か。
この主人公の思考は少し奇妙に思えます。多少寝ぼけていることを表したいのか、05で目に見えたものを描写していますね。
リアルではそんな感じのことは多い。目が覚めて、夢だったと思うのにタイムラグが生じるのはしばしばです。
ですが、フィクションなんです。読者がいる。この06を先に出したほうがいいでしょう。しかも05はかなり明快な描写ですので、ちゃんと覚醒している感じがあります。
ぱっと目を開けて「なんだ、夢か」(オチに連なる伏線)→「実際、刃物なんてなく、暗い天井しか見えない」という感じですね。

07> ほっとして今度こそ寝ようと再び目をつむる。
普通の描写で問題ありません。

08> と、また目の前で刃物が揺れだした。鋭い切先に長い刃の部分、そしてその奥に見え隠れする柄。
ここもイメージが揺らぎます。目をつむったままか、再び目を開いたのか判然としないからです(次の第3段落で、目をつむったままだと確定されていて、遅い)。

09> 重そうな剣に見える。顔に落ちてきたらたぶん刺さって助からない。
さっきは刃物で形状等は曖昧でした。それでもいいんです。読者が勝手に包丁なり、西洋剣なり、日本刀なり想像すればいいので。
この尺では「同じものなら呼称は変えない」「呼称を変えるなら、モノも変える」にしたほうがいいと思います。
同じ悪夢と強調したいなら、ずっと「重そうな剣」(二度目は「さっきの剣」などともできる)がいいでしょう。変えるのであれば、一度目「短剣」、二度目「長剣」みたいに、危険度を上げるようにしてはどうかと思います。

一文ごとで説明申し上げるのはこれくらいで。要は、かなり無駄に曖昧になっています。曖昧にするなら曖昧にするメリットが必要です。どうでも避ければ曖昧になる以前にする、つまり説明しないとかすべきです。曖昧さが必要ないが描写が必要なら、はっきり描写すべきです。

この辺り、2点の問題があるように思えます。一つには、以前にご相談されておられた「読者が分かってくれる前提で」というもの。作者が状況を具体的にイメージして説明したんだから、読者にも同じイメージが喚起されるだろうという思い込みです。言語化したものが、きちんとイメージ再生するか確かめるのができていなかった。

もう一つは、一人称でありながら作者が一人称主人公の視点でシーンをイメージしていなさそうなことです。なんとなくですが、横たわる主人公とぶら下がる刃物を横で見ながら書いているような印象があります。

主人公の視界に限りません。主人公の思考の動きなども、主人公の身になってみてではなく、主人公を横から観察し、推測しているような感じがあります(上記では、05~06など)。

以上は、文単位のことでもありますし、文の順序、さらに全体を通しての文章的なことでも共通して存在する問題点でもあるようにと思います。簡潔に申せば、作者が主人公も読者もきちんとイメージできていない。

結末まで読んでみますと、以下のような状況が想像できます。最後に目を開いて見たものについてです。

A. 目の前に剣はあり、しかし夢である。
B. 目の前に剣はなく、しかし夢である。
C. 目の前に剣はあり、覚醒していて現実である。
D. 目の前に剣はなく、覚醒していて現実である。

(たぶん「目の前に剣がぶら下がっている」で、剣があると読むはずとお考えなのかと思いますが、主人公を見たものを描写したかどうか不明な文です。)
(文の多義性は「頭が赤い魚を食べた猫」などでよく知られています。書き手は1つの事象を説明しても、おおむね読み手はあり得る可能性全部を考慮するために起こります。)

これがリドル・ストーリーであるとすると、事象が4つもあり得て、興を削ぎます。あっちか、こっちか、という2点に集約されていくスリル感が削がれていますので。

リドル・ストーリーが狙いならですが、どちらかといえば、剣はあるべきでしょう。例えば、以下のようなラストの段落にすることが考えられます。

「 なんだ、いつのまにか寝ていたんだ。だって目の前に剣がぶら下がっている。そんなことあり得ない、そう思って剣を手で払ってみると――。」

カテゴリー : 小説の批評依頼 スレッド: ショートショートについて質問二つ

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