小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

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元記事:何も考えないで萌え恋愛小説が書きたいの返信

何も考えないで書けるなんて幻想で、コツコツ練習する、つまり、たくさん読んで、たくさん書くしかないんですが、それだけではわけがわかりませんよね。以下、多少説明を試みてみます。

1.書きたいもの/ことが自然発生することはない

> それらを書く人はどうも、書きたいもの、自分の好きなものが決まっている気がします。

これは、ある意味ですが、違います。スレ主さんの仰る「キャラ同士の可愛いやり取りが見たい」という願望レベルなら、スレ主さんにもあるわけですよね。ですから、それ以上の何かをお求めなんでしょう。たぶん、もっと具体的なものでしょうか。

少し前にテレビで「アナと雪の女王」シリーズの、あるキャラの作画担当の方が来日し、同アニメの制作について解説していました。出演者から「そのキャラが○○しているとき」というお題を貰うと、すぐさま描き上げていました。もちろん、キャラのオリジナルの雰囲気を損なわないものです。むしろ想像が広がるくらい見事でした。

2.いろいろ想像した結果、書きたいことが生まれる

どうしてそんなことができるのか。その作画担当の方が一端を教えてくれまして、「常にそのキャラのことを想像し、いろんなシチュエーションで動かしてみたりするから」だそうです。

そのキャラの、ストーリで出てくるシーンだけを考えているのではないわけです。そのキャラの個性から考えられる、いろんなシミュレーションを脳内で試行錯誤しているから、実際のストーリーでも、そのキャラがどう動きそうか、表情までイメージできるわけです。

書きたいもの、自分の好きなものが決まっているように見える上級者も同じでしょう。想像を巡らし、試行錯誤してつかみ取っているわけです。ただし、意識的に努力しているとは限りません。

3.好きなもの/ことを想像するのは誰でもやっている

特に二次創作では自然とやっているケースは多そうです。二次創作しない人でもやっていることですから。例えば、もし○○が□□にデートを申し込んだら、もしケーキの取り合いになったら、もし自分に話しかけてきたら等々の「もしも」です。実際のストーリーとは異なる結末を想像することだって、ファンならよくある話です。

ですので、いきなり目的のもの(小説のストーリーやシーン、盛り込むネタ等々)がイメージできるわけではないわけです。あれこれ想像を巡らしている結果、得られるものが出てくる。ずっとやっていると、自然に、常にやれるようになります(それが上級者)。それが積み重なると、シーン条件などが与えられると、いろいろ思いつけても来るわけです。

だから、もしそうできないなら練習です。といっても苦行ではなく、想像、夢想、妄想を巡らせればいい。

4.他人を知りたければ、自分を知るべき

> そもそも「人」は何に着目して感情を動かし、どのように語ればそれが効率よく伝わるのか、ということが分かりません。

後段の「効率よく伝わる」は文章技術です。小説の指南本だけでなく、小論文の書き方の指導書とか、いろいろ読んで練習すれば身に着きます。

読んでもらってどの程度できているか教えてもらう必要もあり、小説ならこのサイトの投稿室は感想を得やすいでしょう。投稿、感想しているみなさん、練習の場と心得てくれている方がほとんどですから、自分なりにベストを尽くしたものなら大丈夫です。

問題は前段の「人は何に着目して感情を動かし」ですね。これは他人の経験を知ろうとすると大変です。仮にいろんな人に感動経験を聞けたとしても、説明です。仰るような、伝える技術の問題もあるでしょう。

しかし、世界でもたった1人だけ、何も言わなくても、気持ちや考えがよく分かる人がいますよね。もちろん、自分自身です。他人に共感するときでも、「もし自分ならこうなるだろう」がベースになっています。

5.感想を書くのは自分を知る練習にもなる

ですので、他人の気持ちの動かし方を知りたいなら、まず自分の気持ちが、どういうときに、どう動くかを観察する必要があります。といっても、「静かに座して内省して」なんてことは必要ありません。

目的が物語の創作ですから、有効なのは「フィクション作品に感想を書く」です。それも、ストーリーに従って詳しく書くといいでしょう。続けないと効果が出て来ませんから(最低でも3ヶ月以上)、好きな作品がいいでしょう。例えば、「毎週放送の大好きなアニメを録画し、視聴して、毎週感想を書く」とか(「大好き」が肝要、面白くないとか嫌いなものでは、なかなか続かない)。

そうすると、自分がその作品のどこで、どう気持ちが動いたか、それはなぜか、が分かってきます。作品を分析できるようになる、と言い換えてもいいかもしれません。

例えば、主人公が山場の、ここぞというときに発した決め台詞で感動したとして、なぜその台詞で感動したのか、とか考えることになります。

すると、決め台詞の前段で嫌な展開とか、ピンチとか、気持ちを抑えつける、言い換えれば溜めを作っていたから、と分かったりします。

そういう分析が積み重なると、例えば「自分はだいたいの傾向として、こういうときに、こう感動するらしい」と分かってきます。そうなればしめたものです。自分が感動するなら、他人の何割かくらいは同じように感動していると考えていい。

そこまでできるようになると、その作品に誰かが感想を言っていたら、とても参考になります。自分の感動ポイントが自分でも分からないうちは、なかなか他人の感想も自分には響いて来ませんが、自分が分かると他人も分かり、「なるほど、そこでそう感動する人もいるのか」と分かってきます。

6.守破離の上達段階を踏めば着実

この上達はいわゆる「守破離」になっています。「守破離」は普通、

守:1人の師匠を真似て、学ぶ(基本パターンの1つを身に着ける)
破:他の上級者のやり方も参考にする(守を経ないと混乱するだけ)
離:自分のやり方でやれるようになる(真似を脱する)

という感じです。その「守」が「自分に学ぶ」になりまと、

守:自分の気持ちの動きを自分が学ぶ、知る
破:他人の気持ちの動きを、自分をベースに類推する
離:他人に感情移入して考えられるようになる

となります。「他人」をフィクションの登場キャラに置き換えても同じです。物語創作なら、感想を書くことで学べるわけです。

7.文体は形式的な技術なので後回しで

> 他人の小説の文体の特徴を真似るには、どのようにしたら良いでしょうか。

このお考えは、今は捨て置いたほうがいいのではないかと思います。お考えのものは、形式であって、内容ではありません。まず内容、言い換えれば情報をどう出すかの前に、その情報が何か、どういう順序で提示するか、という技術を身に着けるべきでしょう。

それには、小説の指南本より、おそらく小論文の書き方の指導書がいいでしょう。「のように語ればそれが効率よく伝わるのか」で申し上げた通りです。繰り返しで申し訳ありませんが、文体は形式的な技術でしかありません。真似て学ぶのは非効率ですし、伝わる文章とはあまり関係ありません。

大事なのは、何の情報を(選択)、どういう順序で(整理)、がまず大事で、それあってこその、どう伝えるか(表現)です。

上記の回答(何も考えないで萌え恋愛小説が書きたいの返信の返信)

スレ主 かかか : 0 投稿日時:

回答ありがとうございます。

つまり、キャラクターが何をするのか想像すること、自分が何をどうして好きなのか知り、それができたら類推を経て他人についても知ろうとすること、小論文の参考書を読むこと、が重要ということですね。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 何も考えないで萌え恋愛小説が書きたい

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元記事:1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信

うまくやる分には効果的な手法だと思います。しかし、注意点がいくつかあります。

序盤の展開をA、流れを変える新展開をBとしますね。

注意点は以下かと。

1)Aがありきたりだと、Bまで読んでもらえない。

2)Aが面白くても、Aの好きな読者はBで失望するかもしれない。

3)逆にBが好きな読者は、一般的にAが面白くても好みに合わず、1と同様にBまで読んでくれない可能性がある。

ただでさえ序盤にウリ(つかみ)を仕込むのは難しいのに、A・B両方に違うウリを盛り込まなければならず、しかもその二つのウリの片方が読者の嗜好に合わずに喧嘩してしまうおそれがあります。それを避ける配慮も必要で、難易度はかなり高いかと。

しかし、スレ主様が例示されているようにいくつかの成功例もあります。それらの作品では上記の1・2・3にどう対処しているかを確認しながら見直してみるのがよいかと。

私的には、あげていらっしゃる何作かのうち『まどマギ』以外は知らないのですが。

まどマギの第3話はけっこう有名になっていて、確かにそこにB点が作られていたなと私も思います。

1については、定跡的ながら「謎の転校生」などの手法を盛り込み、イヌカレー演出のユニークな魔女描写などで興味をつないでいます。

ちなみに、あの第3話については脚本家が「序盤の3話までに視聴者をつかめれば後はついてきてくれる」という見解を明言しています。
しかし、「2話あたりまでで視るのをやめようかと思った」という声もチラホラ聞こえるんですね。
つまり作り手がかなり意図的に、序盤ではギリギリ第3話まで引き付けられればいいと考えていたことが分かります。第3話に爆弾を仕掛けているということが前提です。

2・3についても、脚本家の談話が参考になります。

それによると、今の読者・視聴者は、頭の中にストーリーのデータベースができているような気がする、と言うんですね。無意識に、この展開なら先はこうなるだろうと推測しながら見ていると。
だから、どこかでその予想をはずしてやると「あれっ?」と思い、「この先も見ておかないとマズイかもしれないぞ」と。そう感じさせるのがコツなんじゃないかと思いながらあの第3話を作ったとのことです。

まどマギのAパートには穏やかな日常描写もありますが、「謎の転校生」や魔女描写などで1話から不穏で妖しいムードもちゃんと演出されていたことに注目。けしてAは日常、Bから急にホラーという単純な作りではありません。AもBもホラーであることには変わりはなく、そこで視聴者の嗜好に齟齬が生じることはありません。
ただ、同じホラーでもAはややありきたり、Bでは定跡をはずす展開で視聴者を驚かせるということを仕組んでいます。そしてB点を境にして、Aの「あまり動きのないホラー展開」が、「どんどん加速していくホラー展開」に変化する感じでした。

エンタメの鉄則に、

◎読者の予想は裏切れ。しかし期待は裏切るな。

というものがあります。

途中で流れを変える仕掛けで失敗しがちなのは、読者の予想を裏切ることに気を取られすぎて、期待まで裏切ってしまうからだと思われます。
そこが注意点かと。

上記の回答(1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信の返信)

スレ主 かかか : 1 投稿日時:

ありがとうございます。
つまり読者に分かるように布石を配置してジャンルを明示する
そしてジャンルの質を変えるという方法で、期待は裏切らない
こういうことでいいでしょうか。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですか

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元記事:1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信

なんとなく、短編以外だとラノベでやるには難しいと思うし、そういったラノベもあまり見ない気がするけど……。

アニメ・漫画をソースにして語ると、物語が一区切りつくタイミングで一枚絵をドーン! ってやる描き方が多い気はしてます。
あとは『がっこうぐらし!』みたいに視点変更か。これも、一枚絵ドーンですけど。

ラノベでやる場合、一目見てハッキリと『これは異常事態だ!』ってなる描写をぶっこむのが難しいんじゃないかと考えます。
ただ、できないってことは全然なくてちまちました伏線(あるある設定だけど、違う意味にもとれるような奴とか)をあらかじめ用意しておいて、そのうえで視点人物の動きを調整してやれば、書けると思うっす。

正直言って、とても見てみたいです。頑張ってください。

上記の回答(1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信の返信)

スレ主 かかか : 0 投稿日時:

ありがとうございます。
自分もこれはライトノベルでは珍しい試みだとは思うのですが、やるとすれば確かに視点の変更が鍵になりそうですね。
考えてみます。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですか

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元記事:1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信

>>したがって、「途中からジャンルを変えるタイプなら片方をありがちなものにする」「驚きを入れるタイプなら最初から異色なことをする」

を、質問者さんは実行しようと思っている

聞きたい意見

①このアイデア良いと思う?
②カプ厨のハピエン厨である自分は途中に下手に不穏な設定を入れて読者を困惑させたくないけど、そう取られる危険性がある?
③俯瞰してみればジャンル的にそんなに奇抜なものではないかも?
④なんか変な落とし穴にハマらないかな

で、ええんかな?
A①まあいけると思う
A②短編を何作か描いて全部ハッピーエンドにしておけばいいと思う。【この作者は完結まで書きぬく根性があります。ハッピーエンド派です】って自己紹介になるから。
悪役令嬢なザマァものとか。
A③うん、珍しくはないよ
A④2個くらい知っています
―――――――――――――――――
①③
推理小説用語でレッドへリングという技法らしい。

真実の中に「やたら目立つ誤情報」をまぜて真実に気付かせにくくする感じ。
火サスとかで、いかにも犯人っぽい容疑者が【犯人は私です】とか遺書を残して自殺したように見せかける「お約束展開」みたいなの。

 なろうでSF書いている人もこれ系が多い。ファンタジ-に見せかけてSFオチとか。
例示された作品全てを知っているわけでは無いですが【あ、そーゆーオチか~】となって見るの止めた作品があります。
進撃の巨人とかもやや「それ系」だと思う。
―――――――――――――――――――――
④突き詰めていくと【三角関係で、主人公と当て馬っぽい方がくっついてしまったラブコメ】系です。

1、サブヒロインや擬装用シナリオの方が読者に「うけ」てしまい、真実が提示された瞬間ガッカリされる。
【ドラゴンクエスト・ユアストーリー】なんかも後半10分で「誰も喜ばない真実」が提示され炎上。
客のニーズを考えず、独りよがりな真実を提示するのは難

2、あと、読者に沿うか自分のシナリオに沿うかの二択を目せまられるのも難。

・・・・まぁ、何だかんだ自分のシナリオ通りに〆ちゃうのがおススメ。ちゃんとそこまでに布石や矛盾、謎をバラまいておきましょう。

上記の回答(1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信の返信)

スレ主 かかか : 0 投稿日時:

ありがとうございます。
作者をハッピーエンドを描く人だと思わせるのは効果的ですね。やってみようと思います。
レッドヘリングというのですね。
世界観の仕組みなど、「誰も喜ばない真実」を利用するのはやめたほうがいいということですね。承知しました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですか

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元記事:1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信

お考えのことは、そういうジャンル(ジャンル転換するジャンル)があるのではなく、いろんなジャンルで用いられる演出法の一種です。おおむね、インパクトを増すために用いられるんじゃないかと思います。以下、多少説明してみます。

1.どんでん返しは正反対にする手法

挙げていらっしゃる作品以外にも「蒼穹のファフナー」なんてありますね。第1話冒頭では平和でのどかな島の暮らしが描かれたと思ったら、その島は正体不明の敵に対処するための移動要塞で、村人は戦闘要員だったと、見えている状況が激変します。

「どんでん返し」は、語義的には「正反対にひっくり返すこと」ですが、広義には「意外な展開」でもあります。主にクライマックスで用いられます。例えば、正義の味方のリーダーと思われていたキャラが、実は悪党の黒幕だったとかです。

よく使われる手法ですよね。読者の予想通りの結末(や充分想定内の冒頭等々)を用意しても、あまり喜ばれない。長く続いたシリーズなどでは別ですが(一部の時代劇など)、通常は読者が期待するのは予想外でありながら、納得いく展開~結末です。あまくささんがNo: 3で挙げていらっしゃる「読者の予想は裏切れ。しかし期待は裏切るな。」の鉄則は大事です。

2.冒頭ではツカミを作る

冒頭(例えば第1話)では、ツカミが大事、とよく言われます。尻上がりに面白くなるんだ、と作者が考えて物語作りしても、面白くなるところまで読み進めてもらわないと意味がありません。だから最初に読者の目を引くイベントを入れておく。例えば推理物では「冒頭で死体を転がしておけ」というコツがよく言われています。

出だしからパッと緊張感を高めてやるわけですね。すると読者は、盛り上がりを感じて、出だしにしてこれなら先が期待できると思えるわけです。しかし、イベントの種類、規模、性質等次第な面もあります。推理物の主題が殺人事件の解決ではなく、「失くした100円が見つからないのはなぜか」だと、華やかな出だしにはしにくいでしょう。

3.どんでん返しが作るのは落差の大きさ

ではどうするか、となります。盛り上がりがどうして盛り上がりなのか考えてみると、落差であることに気が付きます。例えば、いったん不幸のどん底に突き落とされて、なんとか這い上がって元通り、も立派なハッピーエンドですよね。元通りで何が嬉しいんだ、とはなりません。落とした1万円札を見つけて物凄く嬉しかった、みたいな経験は誰にでもあるんじゃないでしょうか。

落差だと考えてみると、最初はテンションを低くすればいいわけです。出だしでテンションを下げている有名作品が例えば「涼宮ハルヒの憂鬱」です。一人称主人公キョンのかったるい話で始まります。クリスマスを子どもの頃から信じていなかったどうこう、ですね。そういう駄弁りメインの小説かと思ったら、行動上の主人公のハルヒが登場し、人間には興味がない、宇宙人・未来人・超能力者は自分のところに来いとか言い出す(そして、ハルヒが気づかないまま、望み通りになっていく)。

キョンの語りの「サンタクロース」が暗示となっているといえなくもありません。が、それだけで奇矯なハルヒの出現は予想できないですよね。もし冒頭がハルヒの奇矯な台詞で始まったら、目を引く効果はそれほど高くなさそうです。下げてあるから落差が出て、「この先はどうなるのか?」という興味を抱かせることに成功していそうです。
(もちろん、ハルヒの台詞までで飽きて放り出した人も少なくなかったとも推察できる。)

「100円を探す推理物」であれば、その100円がないために主人公が困るという下げを入れる手があります。親から「お前、釣銭から100円くすねただろ」と決めつけられるとか、100円足りないばっかりに、喉から手が出るほど欲しいもの(真夏のアイスキャンディ―とか)が買えないとかです。

4.ホラーでのセオリー的な手法

そういうテンション操作は二段構えもあります。ホラーでよく使われるテクが、いかにも幽霊が出そうな状況を作り(テンション上げ)、わざと幽霊を出現させず(下げ、いったん上がっただけに大きく下がる)、作中キャラがいったんホッとしたところで(読者/観客も同調して緩む)、幽霊が突如、意外な方向から出現する(下げ切ったところからマックスまで上げで落差最大)、というものです。

5.どんでん返しは意外性の演出の一つ

テンションだけがそういう効果を出せるわけではなく、落差を意外性と枠を広げてみれば、仰るようなジャンルの転換もあるでしょう。ハルヒの例でも、駄弁り系かと思ったら、超常現象系に切り替えてもいるわけですよね。意外性の大きさとしては、テンション操作以外に、ジャンルの切り替えも効いています。

ハルヒ以降、特にアマチュア作品で冒頭からダレた一人称主人公の語りを入れる傾向が強くなったように感じます。「そういうテンプレだ」「ダレてると受ける」といった考えだったようです。しかし間違った解釈で、実際に効果を出しているポイントは上記で申し上げた通りです。

「途中からジャンルを変えるタイプ」というジャンルもありません。一種の演出法ですから、どんなジャンルでも使われるテクです。話しの流れとして、途中までは偽装であり、一気にテンションを高める、意外性を大きくして目を引き付ける狙いであるわけです。

それを第1話で行うなら、冒頭のツカミを作るテクですし、中盤で行うならダレて来た流れをいったん引き締める狙い、終盤ならクライマックスの効果を高めるセオリー的なものになります。

6.お考えの2タイプについて

このうち、気にしておられるのは冒頭のツカミでしょうか。そうだとしますと、お考えのことは、

> 「途中からジャンルを変えるタイプなら片方をありがちなものにする」
→冒頭のイベント・シーンがいまいち目を引きにくいなら、いったん下げを入れる。

> 「驚きを入れるタイプなら最初から異色なことをする」
→目を引く冒頭イベント・シーンを思いつけたなら、奇をてらわず、そのまま提示する。

ということになります。

7.どんでん返しの弊害

目を引くイベントを思いつけたら、さらに効果を高めるため、どんでん返しを盛り込みたくなるかもしれません。しかし、それは慎重であるべきです。どんでん返しには、やってはならないことがありまして、それは「どんでん返しに次ぐどんでん返し」です(上級者は除く)。

単独で目を引くイベント・シーンが思いつけた場合、しばしばどんでん返しの要素が既に入っています。ですので、さらに下げる出だしにすると、上げに入る時点でどんでん返しが生じます。そして、ツカミのイベント本体でもどんでん返しが生じる。

そうなると、読者は「また事態がひっくり返るのか?」と用心します。言い換えれば、「いつになったら話が見えるのか?」「どれがオチなんだ?」というイライラ感です。上記で例にしたホラー物の二段構えも繰り返すとマズい手法です。二度目は読者/観客に「またか」と思われ、三度目だと笑いだす人まで出かねません。

8.結論再掲:要はインパクト次第

長くなりましたので結論を簡潔に繰り返しますと、冒頭のイベントやシーンが、

・インパクトが足りないと思ったら、下げてから上げてみる。
・目を引けると思ったら、そのまま出してみる。

となります。

9.補足:まどマギの事例

まどマギ(2011年~)なんですけど、あれ以降、やたら深刻な魔法少女ものが連発されたように感じます。シビアにすればいいんだろう、と思われたのかなと思います。

私見ですが、まどマギは一発芸ではなかったかなと思います。魔法少女ものは既にジャンル化し(さらに衰退もしていた)、「魔法少女はこういうもの」というイメージがありました。そのイメージを利用して、例えばパロディで笑いを取る作品「大魔法峠」(2001~2007年)がありました。

まどマギにせよ、大魔法峠にせよ、既存の魔法少女ジャンルを用いたからこそということは意識する必要があります。言い換えれば、確立したジャンルを利用しないと、そういうこと(意外な魔法少女像を作る等)はできないということです。

例えば、まどマギでもこうしているから、という考えは一般的には通用しない。意外性、作品の方向性の切り替えの事例として参考にする際には充分留意されるべきかと思います。

上記の回答(1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですかの返信の返信)

スレ主 かかか : 0 投稿日時:

詳しい回答ありがとうございます。

> 冒頭のイベント・シーンがいまいち目を引きにくいなら、いったん下げを入れる。
> 目を引く冒頭イベント・シーンを思いつけたなら、奇をてらわず、そのまま提示する。

こちらが特に参考になると感じました。また、どんでん返しの類を何度もやらないということも、確かにと思いました。

既存のジャンルをもちいるものとしては他にハリーポッターシリーズが思い浮かびますね。
空飛ぶ箒を使ってスポーツするのはなかなか思いつくことじゃないですから。

例外は多いですけど、例えばウェブで小説を書く場合、やはり一番最初にインパクトのある単語とかがないとダメでしょうか?

ハルヒの場合、冒頭の語りが許されたのは冊子だったからで、web小説なら最初はその小説のテーマのうちで動きのある部分、例えば戦闘や破壊、破産のあるシーンや、ギャグ的な単語を入れればより多くの人に読んでもらえる、ということはありますか?

カテゴリー : ストーリー スレッド: 1話目の最後で裏切りの要素を入れるにはどうすればいいですか

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元記事:執筆の際音楽を聴く件について

こんばんは
最近小説を書くのがどうもつまらなく(こんな風に言っていいのか分かりませんが正直に)なったせいか音楽を耳に流さずにはどうも厳しいです。
でもマルチタスクは集中によくないと聞いたのが気になります
皆さんはどう思いますか?

+小説を書くのが少しでも楽しくなれるチップとかがあったらすごく感謝します

上記の回答(執筆の際音楽を聴く件についての返信)

投稿者 あまくさ : 1

私の場合、何か流しながら執筆することもありますが、単に気分でそうしているだけでプラスになるとか逆にマイナスになるとかは正直考えたことがないですね。うるさかったら止めればいいだけですし。
ただ、書いている作品の雰囲気にマッチした曲を聴いて少しテンションを上げてみようかと思うことはあるかな。

例えば、こんなやつですが。 ↓

ttps://www.youtube.com/watch?v=YmPXFtCNyHc

想像力は目一杯刺激されるので書き始める前に聴くにはいいですけどね。こんなの執筆中に流していたら気が散ってしかたがありません。

* あと、これにマッチした作品って、何を書いてんだよって話もあるかも(笑

カテゴリー : その他 スレッド: 執筆の際音楽を聴く件について

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投稿日時:

元記事:光属性を使うヴァンパイアはそんなにもおかしい存在なのか

どうも如月千怜です。いつもお世話になっております。
今回は前置きすることがないので、すぐ本題に入ります。

私は以前、鍛錬室に「渚の環境ミッドナイト」という作品を掲載したのですが、この作品は好意的な意見を多くいただき、自身でも世界観が気に入っている大変自信のある作品です。
ただマイナス点をつけた感想投稿者の方も今までで最多でしたので、私が今まで執筆した作品で最も賛否両論だったと言える作品です。

で、その作品に関する話なのですが、人間と吸血鬼のハーフの主人公が光属性の魔法剣を使うシーンがあるんですよね。
ところがこのシーンに対して、「日光が弱点のヴァンパイアが光魔法を使えるなんておかしい」「魔物特攻みたいな効果があるなら主人公自身にも有効じゃんこの魔法剣」みたいな意見があったんです。

ただ私はこれらの意見に対して「そんなにおかしいことなのか?」という疑問を感じているんですよね。
一応私はヴァンパイアでも使うことができる理由をある程度は作っています。
この魔法剣は月の魔力を使っているという設定になっていまして、これなら日光じゃないからヴァンパイアが使っていても全然おかしくない理由付けになると思ったんですよ。
ただ知人からは「その理屈はおかしい。そもそも魔物がそういう祝福みたいな効果を受けれること自体が考えられない。たとえ自身に害がないとしても」みたいな理屈をこねられて反論されました。

魔物特攻の効果があると明記してしまったのがいけなかったのでしょうか?
それとも原動力が月光だとしても光魔法を使えること自体がおかしいのでしょうか?
この主人公の物語に関して、私は続編を作るつもりです。
続編の方では本格的な攻撃魔法を使わせることを検討しているのですが……
魔物特攻が諸刃の剣になっているだけ、なら一応その効果を削除するつもりです。

上記の回答(光属性を使うヴァンパイアはそんなにもおかしい存在なのかの返信)

投稿者 t : 0

こんにちは、作品は未読で申し訳ありません……。

「日光が弱点のヴァンパイアが光魔法を使えるなんておかしい」
→ヴァンパイヤについて書かれていないのでは。
昔、ハーレムものでヒロインが最初から主人公のことを好きな状態で登場している。
このことを感想で指摘すると、この物語はハーレムものだから主人公のことを好きなのは当たり前だと思っていました。と返信がきたことを思い出しました。
必要なことが書かれていないと、読者は他の有名作のヴァンパイヤをイメージするので、ふわっとしていてこのようなことを言われてしまう可能性もあるように思います。

「魔物特攻みたいな効果があるなら主人公自身にも有効じゃんこの魔法剣」
→主人公について書かれていないのでは。

私の予想だとシリアスか重い文体か、主人公を下から上に持ち上げていくような構成になっているのでは。この読者は、「かすり傷で主人公は即死するくらい危険な武器を使っている」というようなペナルティがないので、よくあるのでいえば持っているだけでダメージを受けるといったような。軽いペナルティではなく、即退場くらいのペナルティがあることを書けば納得できたように思います。

「その理屈はおかしい。そもそも魔物がそういう祝福みたいな効果を受けれること自体が考えられない。たとえ自身に害がないとしても」
→魔物について書かれていないのでは。

魔物の子を拾って育てる、魔物のペットなどよくありますよね。
物語に登場する魔物とは基本的に便利なもので、悪役の人間と比べると5W1Hを必要としません。都合のいいところだけを使って魔物を書くと、この世界の魔物とはどのような存在でどのように恐ろしいかなどといった情報が伝わっていないのではないでしょうか。そのハンデを解消するための、魔物の子や魔物のペットだったりがよく登場したりしますね。

これらはあくまでも予想です。
如月千怜様がすごく上達されていくのを日々感じています。
私も自分のことのように嬉しいです。(o^^o)

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 光属性を使うヴァンパイアはそんなにもおかしい存在なのか

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投稿日時:

元記事:どうやって「非情な選択」に誘導するか

ある種火葬戦記的な世界観の忍者モノ(能力バトル要素のあるスパイアクション的な内容)で、主人公の過去として考えているのが「やむにやまれぬ理由で抜け忍になった姉を殺した」というものです。

よりによって主人公が肉親を始末する役回りを押し付けられた一因としては「姉の術(視界に捉えた相手を即死させる)が血縁者だから効きにくい」というファンタジー的な方向の理由付けはしてあるのですが、どうも政治的・戦略的な方向の理屈には難儀しております。
そもそも「姉が組織に離反する」事も含めて命令というのがなかなかどうして難しい所ですが、何かよい理由付けはありますでしょうか。

上記の回答(どうやって「非情な選択」に誘導するかの返信)

投稿者 迷える狼 : 0

私は、なんかこんなのあったな~、という展開で。

半分条件で縛って、半分は主人公に選ばせるってのはどうでしょう。

「里抜けは重罪で、同じ一族の者が始末をつける」という決まりがある。そこで、主人公と、主人公の兄弟(兄・別の姉・妹・弟など)が呼ばれて、「お前達の誰かが、○○(抜けた姉)を倒さねばならん。」と、頭領の祖父か父親あたりが言う。

そこで、主人公に選択が生まれる訳です。

①別の者に任せる。
②自分が行く。

無論、①を選んでも良い。でも、その時には、「出かけた者は返り討ちに遭って誰も帰らず、最後に主人公が残る」というパターンになるのが必然。

で、②を選ぶ時には理由が必要になります。大抵は、「同族、それも肉親殺しの、こんなつらい思いをするのは自分だけで十分だ」とか、「他の者では返り討ちにされてしまう。一族で最も実力のある自分が行くしかない」というのが一般的かなと。

姉が反逆した理由として、「掟に縛られるより、自由が欲しかった」と言うのは、良くあるパターンです。
また、「すでに姉は殺されていて、動いているのはクローンだった」というのも、SFでは割とアリです。

ちなみにですが、アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」の場合、内容が壮大な親子&兄弟喧嘩だったりします。これに、「ギアス」という異能力が絡む訳です。

それと、スピンオフの通称が「おっぱいバレー」として有名になった「デッド・オア・アライブ」も、キャラクターストーリーが兄と妹2人の追跡劇です。

兄=ハヤテ 次期頭領候補。何者かに襲撃されるが、瀕死ながらも命は助かる。
妹1=かすみ 次期頭領になる命を蹴り、兄の仇を追って里を抜ける
妹2=あやね かすみを追って里を出た追跡者。後に和解する。

まあ、簡単に言うと、「選択肢がある様で、実は無い」という様に話を仕向ければ楽になると思います。どっちに転んでも、結局主人公は汚れ仕事をする事になる。

これで良いのでは無いでしょうか。

カテゴリー : ストーリー スレッド: どうやって「非情な選択」に誘導するか

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