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元記事:短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いします

お初にお目にかかります。
本日、しばらく放置していた短編を最後まで書き上げ、力尽きました。

妖狐、座敷童、ろくろ首の3人が営む恋愛相談所を訪れた女性が過去への執着を切り離す、というような話です。

私が現在気になっている部分は、
・『あやかしが営む恋愛相談所』なのに、語り部の成長がメインになっていて、折角の妖怪成分を活かし切れていない

・わたし自身が学生で、周囲に事務をしている方もおらず、職場の描写にリアリティがない

(ただ、前者に関しては、この3人についてあまりにも掘り下げられなかったので、短編連作にすることも考えています。
その場合、導入としてこの相談所の役割を示すために、このくらいでもアリかな、とも思うのですが…ご意見お待ちしております)

https://novema.jp/book/n1581839

読んでいただけるだけでも本当に嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

上記の回答(短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いしますの返信)

投稿者 手塚満 : 0 投稿日時:

正直に申し上げますと、面白いとまでは感じられません。話としてまとまっているようではありますが、強引に持っていった結果のように感じられます。ただ、推敲、改稿すればいろいろ化けそうえです。

が、これで力尽きてしまったということですので、せっかくの叩き台(改良するための試作)が出来たのにという気がいたします。一応の結末まで書き上げたら虚脱感みたいなものが大なり小なり生じますので、一息入れてから、また取り掛かってみてはどうかと思います。

1.御作の概要・特徴

まず御作を概要的に考えてみますと、以下のような物語になっていると思います。

・主人公:彩也子(注:綾子の誤記が2か所あります)
→主人公の抱える問題:自分の存在意義が他人の評価頼り。
・味方:あやかし相談所の妖怪(妖狐、座敷童、ろくろ首)
・敵対者:諒一(恋人)、会社
・物語の傾向・分類
→いわゆる「いい話系」
 →現代ファンタジー
 →勧善懲悪のハッピーエンド
 →成長譚(依存心の克服と精神的自立、断捨離)

分類しやすい感じですので、テンプレート的かもしれません。決して悪いことではなく、受けやすい、改稿しても崩れにくいというメリットがあったりします。

2.強引さについて

全体的には、諒一も会社も(主人公に対して)いかにも悪役に描かれています。しかも終盤に主人公から反撃されると、いともたやすく屈服してしまう。そのためカタルシスに欠け、主人公の成長が感じにくくなっています(「なんだ、敵が情けないだけだったか」みたいな)。

シーンでの強引さですと、主人公:彩也子を相談所に行かせる部分です。普通、チラシ1枚で悩み相談に行くかどうか疑問です。が、それより大きいのが、彩也子がろくろ首を目撃しても、大して動ぜず、逃げもせず、相談所に入って行ってしまう点です。

作者的に主人公が相談所に入らないと話を進められないから、こうしたんだろうと思います。それにより「主人公は妖怪はちょっと驚く程度でしかない」という印象が生じ、「この物語世界では妖怪程度は普通という世界観だろう」と思われるリスクが生じます。

3.冒頭のツカミの弱さ

冒頭から主人公の愚痴(あえてこう言っておきます)が並べ立てられるのも、作者には自然、読者には不自然、強引です。読者からしたら、出だしです。主人公がどういう人物か全く知らない、いわば赤の他人です。赤の他人がいきなり愚痴り出して、興味が持てるでしょうか。逆に、避けたくなりますよね。

でも、最後まで読んでから再び冒頭を読むと、愚痴る理由も分かります。そういう境遇だったんだなと思えば、なるほどな悩みですから。最後まで知っている作者だから、つい冒頭で主人公の自分語りをさせてしまうわけです。

でも、初見の読者には同じ気分は生じません。主人公の気持ち独白ではなく、その気持ちに至る出来事、イベントを見せる必要があるわけです。ですが、その出来事が語られるのが物語半ば以降となっており、この尺でも読者の我慢の限界を超えています。
(主人公の冒頭の愚痴は、相談所でも語られるわけですので、重複でもあります。)

繰り返しですが、主人公:彩也子は出だしでは、読者にとって赤の他人です。その赤の他人に興味を持たせる必要があります。作者さんとて、大多数の読者からすると、未知の作家です。赤の他人が語る赤の他人に興味を持ってもらう覚悟と工夫が必要です。ですので、多くの物語では「冒頭のツカミ」を重視するわけです。

4.展開の不自然さ・操り人形化

御作で仮にツカミが出来ているとします。その続きがダレたら、やはり読んでもらえない。娯楽で読むわけですから、ゲームのほうが面白いと思ったら、読者は御作を放り出してゲームを始めてしまう。

冒頭からようやく話が転がり始めるのが相談所でしょう。既に申しましたが、無理矢理に主人公を相談所内に行かせています。ろくろ首で目を引く効果を狙ったのかもしれませんが、主人公の行動が対応せず、むしろ不自然さを浮き彫りにしています。作者都合で動くキャラ、つまり操り人形になってしまっている。

その後の会社や諒一との関係性、出来事についても、いかにも「こいつらは悪い奴でしょ」と見せびらかすが如きに感じます。主人公にも一応の欠点は与えてある。ミスが多いという点ですね。

5.主人公の欠点を消し過ぎる不利

しかし、ちょっと古典的ですが「ドジっ子」は好感を持ちやすいキャラです。怠惰だからミスするのではなく、一生懸命だけどミスをするから。健気さがありますんで、責めたくない気持ちが生じます(それゆえ、容赦なく責めるキャラは悪役化しやすい)。

主人公は欠点があるようでいて、ドラマ的には非の打ち所がない完璧なキャラであるわけです。こんな善人はいませんよ、みたいな。勧善懲悪にしてもやりすぎでしょう(時代劇の「水戸黄門」みたいに、視聴者からのテンプレ上の要請・期待があるのなら別ですが)。

そう印象付けておいて、主人公が相談所のアドバイス、激励を受けると簡単に一転し、まず会社に反撃して叩き伏せ、諒一も容易く追い出してしまう。どちらも主人公に手も足も出ない感じで描写されてますよね。主人公の強さよりも、敵対者の弱さのほうが印象付けられてしまいます。

6.過保護にされた主人公

相談所の面々もせっかく妖怪という強い特徴を与えられていながら、単に話を聞き、アドバイスするにとどまっている。話をすることで主人公が変わった、という理屈付けだけのために存在してしまっています。主人公は自分で自分を変えられることを打ち出したかったからでしょうか。残念ながら、説得力は生じません。

主人公のハッピーエンドで締めくくりたいとしても、前会社退職後に次の就職を確定させるとか、主人公を守り過ぎです。主人公がきちんと変化できたとしたら、次の職が未確定でも読者が信頼できるように描けるはずです。それには作者が主人公の得た強さを信用し、突き放さないとうまくいきません。

以上を簡潔に言ってみますと、作者が主人公を過保護に扱ってしまっているようです。レールを敷いて、お膳立てして、危険のないように手を出しつつ話を進め、主人公のドラマを殺してしまっています。情けない自分に終止符を打ち、精神的に自立する話なのに、最初から最後まで過保護では主人公は自立したくても自立できません。

7.いい点も多々ある

しかし、「あ、ここはちゃんと調べてあるな」「これはいい運び」というものも、部分的ながら見られます。例えば諒一が彩也子を操る手口。DV事例でときおり見る「4回むごく扱って、1回だけ優しくする」みたいなものですね。こういうのはちゃんと入っていて、諒一のキャラにリアリティを与えています。

こちらでも仰ってますが、会社勤めについてよくご存じではないので、詳しく描写したり、説明したりは避けている点もなかなかのものです。よくある悪い事例は「知らないことほど饒舌」というものです。誤魔化そうとしてつい書きすぎてしまう。御作はそこはきちんと避けていますね。しかし数字の間違いによるピンチとか、大事なポイントはしっかり入れてある。

8.変更案:相談所に行く部分

ベタな案出しで申し訳ありませんが、具体的な例として主人公がチラシを見て相談所に入るまでを考えてみます。

恋愛相談と見て、行ってみる気を起こすから不自然なわけです。しかもチラシ1枚。現代ですと、悩みを相談したくなったらネット検索するとか普通です。他の方法があるのに、チラシ広告を選んでしまっている。

主人公も胡散臭いと思うわけですよね。ところが、『恋に泣くそこの貴女、わたしたちにコイバナしてみませんか?』という胡散臭い宣伝文句を信用してしまっている。

胡散臭くても相談に行く場合はあります。例えばもしチラシに「占い」とあれば、心理的なハードルは下がります。カウンセラーとか相談員となるとなかなか行く勇気が出ないものですが、占い師だと割と気軽に立ち寄る人は多いでしょう。

相談所に行って入る段取りも、御作には既に仕込まれているも同然だったりします。この場の思い付きで、練れてなくて申し訳ありませんが、例えば、ろくろ首が主人公の背後に立つだけで終わらせない手が考えられます。

・主人公が夜道で転んで泣く
→見知らぬ女性(実は買い出しに出たろくろ首)が心配そうに声をかける
→主人公は慌てて立ち上がり、礼もそこそこに去ろうとする(悩みは言わない)
→見知らぬ女性が呼び止め、チラシを渡して行ってみたらと言う
→主人公、地図に書かれた扉の前まで来る
→首無しろくろ首が背後に現れ、主人公が悲鳴をあげる
→悲鳴を聞いた妖狐が扉を開ける
→恐怖でパニックの主人公は妖狐にしがみついて助けを求める
→ろくろ首は首を戻し、「あら、さっきの」と言い、主人公も確認する

みたいな段取りです。こうすると、主人公は(いったん助けを求めた)妖狐を頼る気が起きる雰囲気を出しやすくなります。ろくろ首との関係もスムーズに進めやすくもなり、残る座敷童に警戒しない雰囲気も伴わせることができます。
(文字数制限のため、続く)

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正直に申し上げますと、面白いとまでは感じられません。話としてまとまっているようではありますが、強引に持っていった結果のように感じられます。ただ、推敲、改稿すればいろいろ化けそうえです。

が、これで力尽きてしまったということですので、せっかくの叩き台(改良するための試作)が出来たのにという気がいたします。一応の結末まで書き上げたら虚脱感みたいなものが大なり小なり生じますので、一息入れてから、また取り掛かってみてはどうかと思います。

1.御作の概要・特徴

まず御作を概要的に考えてみますと、以下のような物語になっていると思います。

・主人公:彩也子(注:綾子の誤記が2か所あります)
→主人公の抱える問題:自分の存在意義が他人の評価頼り。
・味方:あやかし相談所の妖怪(妖狐、座敷童、ろくろ首)
・敵対者:諒一(恋人)、会社
・物語の傾向・分類
→いわゆる「いい話系」
 →現代ファンタジー
 →勧善懲悪のハッピーエンド
 →成長譚(依存心の克服と精神的自立、断捨離)

分類しやすい感じですので、テンプレート的かもしれません。決して悪いことではなく、受けやすい、改稿しても崩れにくいというメリットがあったりします。

2.強引さについて

全体的には、諒一も会社も(主人公に対して)いかにも悪役に描かれています。しかも終盤に主人公から反撃されると、いともたやすく屈服してしまう。そのためカタルシスに欠け、主人公の成長が感じにくくなっています(「なんだ、敵が情けないだけだったか」みたいな)。

シーンでの強引さですと、主人公:彩也子を相談所に行かせる部分です。普通、チラシ1枚で悩み相談に行くかどうか疑問です。が、それより大きいのが、彩也子がろくろ首を目撃しても、大して動ぜず、逃げもせず、相談所に入って行ってしまう点です。

作者的に主人公が相談所に入らないと話を進められないから、こうしたんだろうと思います。それにより「主人公は妖怪はちょっと驚く程度でしかない」という印象が生じ、「この物語世界では妖怪程度は普通という世界観だろう」と思われるリスクが生じます。

3.冒頭のツカミの弱さ

冒頭から主人公の愚痴(あえてこう言っておきます)が並べ立てられるのも、作者には自然、読者には不自然、強引です。読者からしたら、出だしです。主人公がどういう人物か全く知らない、いわば赤の他人です。赤の他人がいきなり愚痴り出して、興味が持てるでしょうか。逆に、避けたくなりますよね。

でも、最後まで読んでから再び冒頭を読むと、愚痴る理由も分かります。そういう境遇だったんだなと思えば、なるほどな悩みですから。最後まで知っている作者だから、つい冒頭で主人公の自分語りをさせてしまうわけです。

でも、初見の読者には同じ気分は生じません。主人公の気持ち独白ではなく、その気持ちに至る出来事、イベントを見せる必要があるわけです。ですが、その出来事が語られるのが物語半ば以降となっており、この尺でも読者の我慢の限界を超えています。
(主人公の冒頭の愚痴は、相談所でも語られるわけですので、重複でもあります。)

繰り返しですが、主人公:彩也子は出だしでは、読者にとって赤の他人です。その赤の他人に興味を持たせる必要があります。作者さんとて、大多数の読者からすると、未知の作家です。赤の他人が語る赤の他人に興味を持ってもらう覚悟と工夫が必要です。ですので、多くの物語では「冒頭のツカミ」を重視するわけです。

4.展開の不自然さ・操り人形化

御作で仮にツカミが出来ているとします。その続きがダレたら、やはり読んでもらえない。娯楽で読むわけですから、ゲームのほうが面白いと思ったら、読者は御作を放り出してゲームを始めてしまう。

冒頭からようやく話が転がり始めるのが相談所でしょう。既に申しましたが、無理矢理に主人公を相談所内に行かせています。ろくろ首で目を引く効果を狙ったのかもしれませんが、主人公の行動が対応せず、むしろ不自然さを浮き彫りにしています。作者都合で動くキャラ、つまり操り人形になってしまっている。

その後の会社や諒一との関係性、出来事についても、いかにも「こいつらは悪い奴でしょ」と見せびらかすが如きに感じます。主人公にも一応の欠点は与えてある。ミスが多いという点ですね。

5.主人公の欠点を消し過ぎる不利

しかし、ちょっと古典的ですが「ドジっ子」は好感を持ちやすいキャラです。怠惰だからミスするのではなく、一生懸命だけどミスをするから。健気さがありますんで、責めたくない気持ちが生じます(それゆえ、容赦なく責めるキャラは悪役化しやすい)。

主人公は欠点があるようでいて、ドラマ的には非の打ち所がない完璧なキャラであるわけです。こんな善人はいませんよ、みたいな。勧善懲悪にしてもやりすぎでしょう(時代劇の「水戸黄門」みたいに、視聴者からのテンプレ上の要請・期待があるのなら別ですが)。

そう印象付けておいて、主人公が相談所のアドバイス、激励を受けると簡単に一転し、まず会社に反撃して叩き伏せ、諒一も容易く追い出してしまう。どちらも主人公に手も足も出ない感じで描写されてますよね。主人公の強さよりも、敵対者の弱さのほうが印象付けられてしまいます。

6.過保護にされた主人公

相談所の面々もせっかく妖怪という強い特徴を与えられていながら、単に話を聞き、アドバイスするにとどまっている。話をすることで主人公が変わった、という理屈付けだけのために存在してしまっています。主人公は自分で自分を変えられることを打ち出したかったからでしょうか。残念ながら、説得力は生じません。

主人公のハッピーエンドで締めくくりたいとしても、前会社退職後に次の就職を確定させるとか、主人公を守り過ぎです。主人公がきちんと変化できたとしたら、次の職が未確定でも読者が信頼できるように描けるはずです。それには作者が主人公の得た強さを信用し、突き放さないとうまくいきません。

以上を簡潔に言ってみますと、作者が主人公を過保護に扱ってしまっているようです。レールを敷いて、お膳立てして、危険のないように手を出しつつ話を進め、主人公のドラマを殺してしまっています。情けない自分に終止符を打ち、精神的に自立する話なのに、最初から最後まで過保護では主人公は自立したくても自立できません。

7.いい点も多々ある

しかし、「あ、ここはちゃんと調べてあるな」「これはいい運び」というものも、部分的ながら見られます。例えば諒一が彩也子を操る手口。DV事例でときおり見る「4回むごく扱って、1回だけ優しくする」みたいなものですね。こういうのはちゃんと入っていて、諒一のキャラにリアリティを与えています。

こちらでも仰ってますが、会社勤めについてよくご存じではないので、詳しく描写したり、説明したりは避けている点もなかなかのものです。よくある悪い事例は「知らないことほど饒舌」というものです。誤魔化そうとしてつい書きすぎてしまう。御作はそこはきちんと避けていますね。しかし数字の間違いによるピンチとか、大事なポイントはしっかり入れてある。

8.変更案:相談所に行く部分

ベタな案出しで申し訳ありませんが、具体的な例として主人公がチラシを見て相談所に入るまでを考えてみます。

恋愛相談と見て、行ってみる気を起こすから不自然なわけです。しかもチラシ1枚。現代ですと、悩みを相談したくなったらネット検索するとか普通です。他の方法があるのに、チラシ広告を選んでしまっている。

主人公も胡散臭いと思うわけですよね。ところが、『恋に泣くそこの貴女、わたしたちにコイバナしてみませんか?』という胡散臭い宣伝文句を信用してしまっている。

胡散臭くても相談に行く場合はあります。例えばもしチラシに「占い」とあれば、心理的なハードルは下がります。カウンセラーとか相談員となるとなかなか行く勇気が出ないものですが、占い師だと割と気軽に立ち寄る人は多いでしょう。

相談所に行って入る段取りも、御作には既に仕込まれているも同然だったりします。この場の思い付きで、練れてなくて申し訳ありませんが、例えば、ろくろ首が主人公の背後に立つだけで終わらせない手が考えられます。

・主人公が夜道で転んで泣く
→見知らぬ女性(実は買い出しに出たろくろ首)が心配そうに声をかける
→主人公は慌てて立ち上がり、礼もそこそこに去ろうとする(悩みは言わない)
→見知らぬ女性が呼び止め、チラシを渡して行ってみたらと言う
→主人公、地図に書かれた扉の前まで来る
→首無しろくろ首が背後に現れ、主人公が悲鳴をあげる
→悲鳴を聞いた妖狐が扉を開ける
→恐怖でパニックの主人公は妖狐にしがみついて助けを求める
→ろくろ首は首を戻し、「あら、さっきの」と言い、主人公も確認する

みたいな段取りです。こうすると、主人公は(いったん助けを求めた)妖狐を頼る気が起きる雰囲気を出しやすくなります。ろくろ首との関係もスムーズに進めやすくもなり、残る座敷童に警戒しない雰囲気も伴わせることができます。
(文字数制限のため、続く)

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投稿者 手塚満 : 0 投稿日時:

(No: 5の続き)
9.変更案:主人公の変化

そうした工夫抜きに主人公を行動させていますので、作者さんも気が付いたか、あるいは漠然と不安になられたのか、以下のような念押しするような記述がありますね。

>  首のない体を見た時彩也子は確かに仰天したし、(略)そこそこ仰天したし、もちろん今だってしっかり仰天した。実際まだ心臓がばくばくと音を立てている。

こういう、思い出したように説明するのは言い訳っぽく見え、逆に無理矢理な感じが出てしまう恐れがあります。もし主人公:彩也子のある行動の不自然さをお感じになったのだとしたら、後付けで説明するよりも、その行動の前を見直したほうがいいと思います。

彩也子が従属(他人の評価が自己評価基準)から自立(己のことは己で決定)に変わっていく部分についても、ちゃんときっかけの適切なイベントがあります。遅刻です。彩也子は勤務状態、私生活から考えて過労状態であると伝わってきます。

だからちょっと飲み過ぎると、起こされない限り寝過ごしてしまう。自然な流れですが、主人公が叱られるだけのイベントになってしまっているようです。妖怪たち、わざと寝過ごさせたとしたらどうでしょうか。会社より彩也子の心身の回復をそれとなく図った、としても自然な行動であるはずです。

そういうことがときどきあって、彩也子の過労は次第に改善してきたとします。気力も回復しますし、感情は落ち着いてくるし、思考も正常に戻ってきます。妖狐の言う「自分の問題に立ち向かえるのは、自分だけだから」「元気になったら、思ってたより勇敢な自分に出会えるはず」方針に合致する解決方法です。

短い尺ですから、キャラの行動にはできるだけ目的、意味を持たせたほうがよいと思います。せっかくイベントを作ったら、できる限り使い倒せないか考えてみてはどうでしょうか。寝過ごして怒られるたびに強さが出てくる主人公を描けば、反撃に転じる主人公も不自然ではなくなります(むしろ期待したくなる)。

10.主人公の最大の問題は作者さんしか解決できない

しかし、会社のことは恋愛問題ではないわけですよね。相談所の本義:恋愛問題からは外れています。作劇的には、本当の問題の解決の予兆に当たるのではないかと思います。主人公:彩也子の抱える真の問題はおそらく「カタログスペックの高い彼氏を持つことによる偽のプライド」でしょうか。

そこを断ち切らないと、彩也子は真に自立したことにはなりません。せっかく会社問題を一気に片付けたのだから、その勢いで本丸の諒一を撃破する。現状でもそうなっています。そこはなんとかしたいところですが、自分ではアイデア例すら出ず、申し訳ありません。作品の最重要部分ですから、作者さんにしか分からないのかもしれません。

11.主人公に辛い選択を与えることによる説得力

ただ、諒一との決別で主人公も犠牲にするものがあったほうが、重み、説得力は出るように思います。例えば、

・相談所や妖怪相談員は恋の悩むがある人にしか見えない。
・相談所に打ち明けた悩みが解決すると、妖怪たちには二度と会えない。

としておくとか。この前段で、主人公が妖怪たちと仲良くなる必要があります。現状でもそうなっているんですが、変化が少ないようです。例えば、最初のうちは主人公は「妖狐さん」と呼んでいて、次第に愛称で呼ぶようになると描写すると、変化が感じられやすくなります。

そうしておいて、クライマックスで「諒一と決別して、しかし妖怪たちとも別れる」かどうかのジレンマを主人公に与えると、決断の重みが増します。すると、主人公が依存心を捨てて自立したこともはっきりします。
(かつ、あやかし相談所、妖怪がなぜ騒ぎ立てられないかの説明にもなる。御作の描写にあるような「ろくろ首が正体見せてうろついている」なんてことがときどきあれば、いずれ大騒動になるはず。)

12.まとめ:完成作としては不足、叩き台としては優秀

いずれも御作には種としては既に仕込まれているも同然のものばかりです。もちろん、上記は例に過ぎないですし、この場の思い付きですから寝れてもいません。しかし、そういう思い付きができ、かつそうしてみても物語が崩れそうにもありません。

完成した小説としては物足りないとしても、叩き台(そこから改善するための原案、原作)としては優秀であるように思います。倍以上の出来には必ずできます。また、お考えのように、ここを起点に連作するのも容易でしょう(ゲスト主人公さえ思いつけば作れる)。力尽きたとのことですが、気力が戻られましたら、いろいろ工夫を考えられてはどうかと思います。
(終)

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元記事:短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いします

お初にお目にかかります。
本日、しばらく放置していた短編を最後まで書き上げ、力尽きました。

妖狐、座敷童、ろくろ首の3人が営む恋愛相談所を訪れた女性が過去への執着を切り離す、というような話です。

私が現在気になっている部分は、
・『あやかしが営む恋愛相談所』なのに、語り部の成長がメインになっていて、折角の妖怪成分を活かし切れていない

・わたし自身が学生で、周囲に事務をしている方もおらず、職場の描写にリアリティがない

(ただ、前者に関しては、この3人についてあまりにも掘り下げられなかったので、短編連作にすることも考えています。
その場合、導入としてこの相談所の役割を示すために、このくらいでもアリかな、とも思うのですが…ご意見お待ちしております)

https://novema.jp/book/n1581839

読んでいただけるだけでも本当に嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

上記の回答(短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いしますの返信)

投稿者 あまくさ : 0 投稿日時:

拝読しました。

うん、悪くないと思いますよ。
彩也子を語り部と仰っていますが、語り部ではなくちゃんと主人公になっていたと思います。語り部というのはただの傍観者です。本作は大人しい作りなので彩也子がこれといって何をするとうわけでもないのですが、ちゃんと彼女を軸にした物語になっていました。

これから良いと思った点と、もう一がんばりかなと思った点を書いていこうと思います。

まず、ご質問について。

>・『あやかしが営む恋愛相談所』なのに、語り部の成長がメインになっていて、折角の妖怪成分を活かし切れていない

そうでしょうか?
繰り返しますが本作は、彩也子の成長がメインになっているのが良いところだと感じました。妖怪たちはあくまでサポート役という位置づけで別に問題ないと思います。

ただ、狙いとしては問題ないと思うものの、少し扱いが難しい素材かもしれないなとは感じました。
もう少し具体的に言うと、例えば沙也加がはじめて妖怪と遭遇するところ。驚いている表現はあるにはありましたが、わりとすんなり受け入れてしまっています。
身も蓋もないですが、そんなことはないだろうと思ってしまいました。
もう少しギャグ・テイストな作風ならそういうのノリでもいいのですが、本作は基調が繊細で、主人公の悩みがわりあいリアルに表現されていました。そこが少しそぐわなかったんじゃないかと。一回受け入れてしまえばそこから先は問題ないのですが、最初の遭遇シーンだけはもう一工夫必要かもしれません。

妖怪成分が活かし切れていないのでは、と。

まあ本作だけならそうかもしれませんが、短編連作にすることを考えていらっしゃるんでしょう? おそらくそれは大正解で、本作はこれっきりの単体で勝負できる内容にはなっていません。単体で勝負するなら少なくとも中編以上の尺は必要だろうなと。

要するに本作の尺では、主人公のリアルな成長プラス妖怪の恋愛相談所というアイデアの組み合わせはとうてい処理できません。だから長編化するか短編連作にするかの2拓は必然で、そうであればイントロ程度の本作で妖怪成分を活かし切る必要はありません。

>・わたし自身が学生で、周囲に事務をしている方もおらず、職場の描写にリアリティがない

まあ、ないですね。
しかし作者が経験したことしか書けないものなら、小説は私小説しか存在し得ないことになってしまいます。ファンタジーとかSFとか時代小説とかどうやって書いているんだという話です。経験したことがなくても何とか書いてしまうのが小説家というものなので、そこは乗り切るしかありません。

じゃあどうしたらいいかと聞かれたらそれだけで一つのまとまった創作相談案件になってしまいますが、扱いたいことと共通する舞台の小説なりテレビドラマなりマンガなりをいくつか読んだり観たりする手もあります。エンタメはガチガチの現実を描くことが目的ではないですし、読者の知識も似たようなものだったりしますから、作者がヘタに現実を知りすぎているよりむしろ判りやすくなる場合もあります。

短編連作にするメリットについて、もう少し。
リアル寄りの作風なら主人公が妖怪に遭遇して受け入れるシーンに工夫が必要と書きました。この問題が2話以降はかなり緩和します。
と言っても、毎回同じ主人公でなくてもいいんです。と言うか短編連作なら1話ごとに人間の主人公は違うキャラにするべきでしょう。
ただ。
妖怪の存在に慣れてほしいのは、本当は主人公じゃなくて読者なんですね。
毎回の主人公がはじめて妖怪に会ったときに驚く描写は必要ですが、お約束のパターンとして読者が受け入れてくれれば、そこは多少おざなりでも大丈夫になるものです。
短編連作の2話3話を読んでいる読者は、間違いなく1話の雰囲気なりキャラなり世界観なりを気に入った人です。気に入らなければ読みませんから。で、気に入って読むのと懐疑的な気持ちで読むのとでは大違いなんですね。気に入って読めば多少のキズは気にならなくなるものです。

本作は取り合えず5話くらいの短編連作にしてみるのがいいような気がします。
妖怪の恋愛相談所を訪れる人間はそのつど変えて、できたら性格も変えてみたいところです。本作では自信のない地味めな女の子でしたが、ならば次は勝気だけれど周囲との関係が空回りするところのある女性にしてみるとか。男の主人公を入れるのもいいですね。そうすると5話で5つの違った恋愛模様が描かれるわけで、妖怪成分の活用はそういう流れの中に少しづつ盛り込んでいくのが得策じゃないかと思います。

繰り返しますが、本作は相談所を訪れる人間の物語になっていて、前向きに新たな1歩を踏み出す方向を示しているのが良さだと感じます。そして妖怪たちは、実力行使っぽい手助けはしてくれないのですが、人間関係に傷ついた主人公に一息つかせる寄港地みたいな感じなんですね。主人公が一時立ち止まり、自分を見つめなおして新たな一歩を踏み出すきっかけとなってくれる存在。そういう感じがよく描かれていたと思います。
妖怪成分が活かし切れていないという余計なあせりに気をとられて改悪してしまわないように気を付けてください。

次。
彩也子について。
後半になって好感度の上がったキャラでした。そこに本作の良さと物足りなさがつまっている気がします。
やや要領が悪く、お人好し。そして自信のない女性なんですね。ただ、本人が思っているほどダメなわけではないことが後半になって何となく分かってきます。
称賛したいのは、そういう女性だということを地の文で説明していないことです。
語り手と仰っていますけど、これ実は三人称なんですね。しかし語り手と言ってもおかしくないほど彩也子視点で書かれています。
一人称三人称というのは文体の問題で、これほど強い彩也子視点なら、彩也子というキャラを直接描写で客観的に叙述することはできません。この作品はあくまで彩也子の主観によって紡がれたストーリーです。そこをきっちり押さえた上で、彩也子というキャラがどういう女性なのかストーリーとエピソードの積み重ねによって読者に伝えようとしていました。そこは素晴らしいです。

反面、本作の物足りなさもそこに有りました。
たぶん作者様が書きなれていないためだと思うのですが、伝え方が十分ではなかったように感じます。

前半を読んでいた時には、彩也子が仕事でミスをして叱られるエピソードあたりでは、実際に彼女が社会人としての自覚に欠けるんじゃないの?とも思ってしまったんですね。
これはまずいんです。エンタメは主人公が読者に好かれてなんぼの世界です。
読み終えて理解したのは、彩也子は真面目な女性で、未熟で実力不足なところはあるにせよ、自分で気に病んでいるほどダメな子ではないということ。むしろ彼女のお人好しをいいことに洗脳している輩がいるんですね。彼氏とか上司とか。
そういうことが何とか判ったのですが、もう少しすっきり判らせた方がいいです。ポイントは、彼氏と上司の描き方だと思います。
『美味しんぼ』という有名な料理マンガがありますよね? あれ、参考になるかもしれません。ネガティブなキャラの描き方が実に巧みです。
箸にも棒にもかからない嫌なキャラとか、クセが強いけどいいところもあるキャラとか、そういう明暗がくっきりしています。

本作にもどりますが、後半、主人公がふっきっれるところがあります。それはいいのですが、その時点で読者も主人公と同じ感情を共有していることがとても大事です。こんな彼氏ゴミも同然なんだというフラグはまかれてはいたのですが、彩也子の気持ちが吹っ切れるタイミングに向けてピントが合ってくる流れが作り切れていないので、いくぶんもやっとする感じでした。
そういうところを明快にチューニングするコツをつかめば、格段に良くなるのではないかと思いました。

私からはこれくらいです。私とて勉強中の身、作者様の参考になる意見になっているかどうかは判りませんが、取捨選択はおまかせします。
それでは執筆お疲れさまでした。

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続編はまだ構想段階とのことで、こちらも妄想を垂れ流してみると、
そういうことなら「後日談」ではなく「B面」にしてしまってもいいんじゃないかなと思いました。
B面、つまり1話目の続きではなく1話の裏側ですね。
というのも、語り部は、どうなんだろう、今後も登場する予定があるのかどうか。無いなら彼女の役割は1話目で終わっているので、続編とはいえこれ以上彼女の性格を掘り下げる必要がない気がする。
だからB面ということで1話目で語り部が主役になってるその裏で、あやかし達は「彼女」について所感を言い合いどう手助けするかを語って、ろくろ首が助言をしにいく事になり、密かに彼氏について調べ上げ、事が終わって語り部がお礼を言いに来たけど、でもまだ終わってはいない。相談所は無責任な助言はしないから別れるよう言った手前その後のトラブルは相談所の領分。ストーカーになった彼氏には相談者に気付かれぬよう裏で処理をし、誠実そうな新しい恋人と一緒の元語り部を遠巻きに見守って終わり。
と、1話目は相談者である語り部を中心に「よくわからないけどいろいろ助けてくれるあやかし」として書いて、2話目のB面で「それはこういうこと」とあやかし中心に書いて締めくくる。
うーん……そもそも今回の「語り部」がそのまま続投してあやかし達と一緒に何かするような感じだとしたら、こういうB面構成はかえって邪道ですかね。
まあ妄想ということで。

>その妖術は相談者が自分本意な行動をするたびに醜くなっていくものというピノキオのような話でした
あくまで個人的な感覚で答えますが、「妖術」は正直ラノベっぽいと思う。
でも御作はラノベらしいラノベではないので、いまいち不釣り合いかなと感じました。概要は良いと思いますが「妖術」は「自分を美しくしてくれる口紅」とか「自信が湧いてくる鏡」とかのほうが良い気がします。
でも、うーん……そういう道具を使うとそれこそ「あやかし」でなくても人間でもいいって話ですしね。
道具を使うと会話で「っぽさ」を出しやすくなるので、私ならそっちからアプローチをかけるかな、という感じですかね。
例えば「なにその口紅。きつねに似合わない」「いやなに。このまえ葛の葉殿に頂いてね」「このまえ? 百鬼夜行でもあったっけ」「相談所を作るにあたって出雲まで神議に一緒に行ったじゃないか」みたいな。
道具に関するエピソードを作れるので、そっちであやかしっぽさは出せるかなと。

>座敷童はやはり妖怪感の演出としては難しいかもしれないですね
座敷童は、そのぶん人間に近いので妖狐とろくろ首に不向きな昼の活動が出来ると考えればそちらで活躍できるのではないでしょうか。
座敷童は商家の薄暗い奥座敷が好きという言い伝えがありますが、広義的にこれをニートと捉え、人間だって引きこもりのニートは昼夜逆転するもので、あやかしたる座敷童は本来あやかしが苦手とする昼間に起きてることが多い。みたいな。

>「見た目と釣り合わない老練された発言」だけではやはり弱いでしょうか。
弱くはないと思うけど、問題は「キャラクター性」じゃないでしょうか。そういうドライな座敷童が相談所でワイワイしますかね、という。
そういうキャラなら人間を信用してなくてドライというか嫌っているのではと思えるほど壁を作ってて、相談所は行き場のない座敷童を誘ってくれた妖狐のお願いを聞いているだけ、みたいなスタンスじゃなかろうか。
とすると、そんな座敷童と相性のいい相談者は「可愛いものに目がなくてなんとか座敷童と仲良くなりたい女性」とかでしょうか。基本子供には好かれる保母さんだけど子供の保護者であるお父さんと浮気しちゃってる、みたいな。
子供に好かれる女性が最低なことしてるんで、座敷童もズバズバ毒舌を言いやすい。

上記の回答(短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いしますの返信の返信の返信)

スレ主 ノル : 1 投稿日時:

サタン様
再びの返信ありがとうございます。

アイテム、素敵な案だとは思うのですが、やはり「妖狐である意味がない」と感じてしまうのですよね。
私自身の個人的な願望では、妖術で行きたいなと思っています。

うーん。間をとって、相談者の持ち物に妖術をかけるとか? で、悩みが解決すると持ち物ごと消えてしまうとか。
ちょっと色々考えてみます。

座敷童はずっと一人で人間たちの関わりをシニカルに上から見つつもどこか羨望を覚えていた→今、妖狐達と出会って、他者との関わり結構楽しんじゃってる。みたいなイメージなのですが、それを表現しきれないのは私の筆の未熟さ(と物語の文量)ですね。
ドライだけど、冷たいわけでなく、自分の毒舌で相手がしょんぼりしたら「いいすぎたな」とこっそり反省している……ような部分を、うまく描写できたらと思います。

相談者は1話ごとに変わっていく予定なので、B面構想も少しありました。
少し休んだら、ご意見をいろいろ取り入れてまた書き始めようと思います。

ありがとうございました!

カテゴリー : 小説の批評依頼 スレッド: 短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いします

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元記事:短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いしますの返信

拝読しました。

うん、悪くないと思いますよ。
彩也子を語り部と仰っていますが、語り部ではなくちゃんと主人公になっていたと思います。語り部というのはただの傍観者です。本作は大人しい作りなので彩也子がこれといって何をするとうわけでもないのですが、ちゃんと彼女を軸にした物語になっていました。

これから良いと思った点と、もう一がんばりかなと思った点を書いていこうと思います。

まず、ご質問について。

>・『あやかしが営む恋愛相談所』なのに、語り部の成長がメインになっていて、折角の妖怪成分を活かし切れていない

そうでしょうか?
繰り返しますが本作は、彩也子の成長がメインになっているのが良いところだと感じました。妖怪たちはあくまでサポート役という位置づけで別に問題ないと思います。

ただ、狙いとしては問題ないと思うものの、少し扱いが難しい素材かもしれないなとは感じました。
もう少し具体的に言うと、例えば沙也加がはじめて妖怪と遭遇するところ。驚いている表現はあるにはありましたが、わりとすんなり受け入れてしまっています。
身も蓋もないですが、そんなことはないだろうと思ってしまいました。
もう少しギャグ・テイストな作風ならそういうのノリでもいいのですが、本作は基調が繊細で、主人公の悩みがわりあいリアルに表現されていました。そこが少しそぐわなかったんじゃないかと。一回受け入れてしまえばそこから先は問題ないのですが、最初の遭遇シーンだけはもう一工夫必要かもしれません。

妖怪成分が活かし切れていないのでは、と。

まあ本作だけならそうかもしれませんが、短編連作にすることを考えていらっしゃるんでしょう? おそらくそれは大正解で、本作はこれっきりの単体で勝負できる内容にはなっていません。単体で勝負するなら少なくとも中編以上の尺は必要だろうなと。

要するに本作の尺では、主人公のリアルな成長プラス妖怪の恋愛相談所というアイデアの組み合わせはとうてい処理できません。だから長編化するか短編連作にするかの2拓は必然で、そうであればイントロ程度の本作で妖怪成分を活かし切る必要はありません。

>・わたし自身が学生で、周囲に事務をしている方もおらず、職場の描写にリアリティがない

まあ、ないですね。
しかし作者が経験したことしか書けないものなら、小説は私小説しか存在し得ないことになってしまいます。ファンタジーとかSFとか時代小説とかどうやって書いているんだという話です。経験したことがなくても何とか書いてしまうのが小説家というものなので、そこは乗り切るしかありません。

じゃあどうしたらいいかと聞かれたらそれだけで一つのまとまった創作相談案件になってしまいますが、扱いたいことと共通する舞台の小説なりテレビドラマなりマンガなりをいくつか読んだり観たりする手もあります。エンタメはガチガチの現実を描くことが目的ではないですし、読者の知識も似たようなものだったりしますから、作者がヘタに現実を知りすぎているよりむしろ判りやすくなる場合もあります。

短編連作にするメリットについて、もう少し。
リアル寄りの作風なら主人公が妖怪に遭遇して受け入れるシーンに工夫が必要と書きました。この問題が2話以降はかなり緩和します。
と言っても、毎回同じ主人公でなくてもいいんです。と言うか短編連作なら1話ごとに人間の主人公は違うキャラにするべきでしょう。
ただ。
妖怪の存在に慣れてほしいのは、本当は主人公じゃなくて読者なんですね。
毎回の主人公がはじめて妖怪に会ったときに驚く描写は必要ですが、お約束のパターンとして読者が受け入れてくれれば、そこは多少おざなりでも大丈夫になるものです。
短編連作の2話3話を読んでいる読者は、間違いなく1話の雰囲気なりキャラなり世界観なりを気に入った人です。気に入らなければ読みませんから。で、気に入って読むのと懐疑的な気持ちで読むのとでは大違いなんですね。気に入って読めば多少のキズは気にならなくなるものです。

本作は取り合えず5話くらいの短編連作にしてみるのがいいような気がします。
妖怪の恋愛相談所を訪れる人間はそのつど変えて、できたら性格も変えてみたいところです。本作では自信のない地味めな女の子でしたが、ならば次は勝気だけれど周囲との関係が空回りするところのある女性にしてみるとか。男の主人公を入れるのもいいですね。そうすると5話で5つの違った恋愛模様が描かれるわけで、妖怪成分の活用はそういう流れの中に少しづつ盛り込んでいくのが得策じゃないかと思います。

繰り返しますが、本作は相談所を訪れる人間の物語になっていて、前向きに新たな1歩を踏み出す方向を示しているのが良さだと感じます。そして妖怪たちは、実力行使っぽい手助けはしてくれないのですが、人間関係に傷ついた主人公に一息つかせる寄港地みたいな感じなんですね。主人公が一時立ち止まり、自分を見つめなおして新たな一歩を踏み出すきっかけとなってくれる存在。そういう感じがよく描かれていたと思います。
妖怪成分が活かし切れていないという余計なあせりに気をとられて改悪してしまわないように気を付けてください。

次。
彩也子について。
後半になって好感度の上がったキャラでした。そこに本作の良さと物足りなさがつまっている気がします。
やや要領が悪く、お人好し。そして自信のない女性なんですね。ただ、本人が思っているほどダメなわけではないことが後半になって何となく分かってきます。
称賛したいのは、そういう女性だということを地の文で説明していないことです。
語り手と仰っていますけど、これ実は三人称なんですね。しかし語り手と言ってもおかしくないほど彩也子視点で書かれています。
一人称三人称というのは文体の問題で、これほど強い彩也子視点なら、彩也子というキャラを直接描写で客観的に叙述することはできません。この作品はあくまで彩也子の主観によって紡がれたストーリーです。そこをきっちり押さえた上で、彩也子というキャラがどういう女性なのかストーリーとエピソードの積み重ねによって読者に伝えようとしていました。そこは素晴らしいです。

反面、本作の物足りなさもそこに有りました。
たぶん作者様が書きなれていないためだと思うのですが、伝え方が十分ではなかったように感じます。

前半を読んでいた時には、彩也子が仕事でミスをして叱られるエピソードあたりでは、実際に彼女が社会人としての自覚に欠けるんじゃないの?とも思ってしまったんですね。
これはまずいんです。エンタメは主人公が読者に好かれてなんぼの世界です。
読み終えて理解したのは、彩也子は真面目な女性で、未熟で実力不足なところはあるにせよ、自分で気に病んでいるほどダメな子ではないということ。むしろ彼女のお人好しをいいことに洗脳している輩がいるんですね。彼氏とか上司とか。
そういうことが何とか判ったのですが、もう少しすっきり判らせた方がいいです。ポイントは、彼氏と上司の描き方だと思います。
『美味しんぼ』という有名な料理マンガがありますよね? あれ、参考になるかもしれません。ネガティブなキャラの描き方が実に巧みです。
箸にも棒にもかからない嫌なキャラとか、クセが強いけどいいところもあるキャラとか、そういう明暗がくっきりしています。

本作にもどりますが、後半、主人公がふっきっれるところがあります。それはいいのですが、その時点で読者も主人公と同じ感情を共有していることがとても大事です。こんな彼氏ゴミも同然なんだというフラグはまかれてはいたのですが、彩也子の気持ちが吹っ切れるタイミングに向けてピントが合ってくる流れが作り切れていないので、いくぶんもやっとする感じでした。
そういうところを明快にチューニングするコツをつかめば、格段に良くなるのではないかと思いました。

私からはこれくらいです。私とて勉強中の身、作者様の参考になる意見になっているかどうかは判りませんが、取捨選択はおまかせします。
それでは執筆お疲れさまでした。

上記の回答(短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いしますの返信の返信)

スレ主 ノル : 0 投稿日時:

暖かいご意見をありがとうございます。この未熟な文章から私がメインにしていた部分を読み取ってくださったようで、すごく嬉しかったです。

彩也子があまりにもすんなり受け入れすぎる、というのは他の方のご指摘にもあったものでした。私としては、彩也子は受け入れているのではなく、受け止められないから流されているイメージなシーンなのですが、伝わらないのはひとえに私の技量不足ですね。精進するか、もう少しわかりやすくするか、がんばります。

私1人の目線では、彩也子が最初から好感度高くなければいけない、という意識があまりなかったので、新しい気づきでした。美味しんぼ、読んでみます!

彩也子がキレる場面は大事なので、しっかり見直して、磨き上げたいと思います。

とても勉強させていただき、楽しかったです。本当にありがとうございました。

カテゴリー : 小説の批評依頼 スレッド: 短編を書き上げたのでどなたか批評をお願いします

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元記事:原作レイプの被害を受けました

どうも皆さま、お久しぶりです。マリン・Oと申します。
まず本題に入る前に一言断っておかなければいけないことがありますが、本日の私はいささか精神が荒れています。
そのため知らず知らずのうちに皆様を不快にさせてしまう物言いをしてしまうかもしれません。
その際には遠慮なくお叱りの言葉を下さい。

前置きが長くなりましたが本題に入ります。
先日立てさせて頂きましたスレッド「プロットの作り直しについて」への書き込みでどうしても許せない書き込みがありました

その書き込みでは私が先日皆様に掲示したキャラクターが無残なほどに改悪されて書かれていたのです。
特に改悪が凄まじかったのはライバル役のベアトリクスでした。
そのプロットでのベアトリクスはどこを取っても短所しかないキャラクターにされてしまいました。
人目をはばからず自暴自棄になる、追加された弟子にはただただ高圧的、挙句の果てには人道に反する振る舞いをする。
皆さまはこのようなキャラクターに魅力を感じるでしょうか?少なくとも私は一片も感じませんでした。
ただ悪辣なだけで印象の良い長所が一つも書かれていないからです。
普通こんなものを原作者の許諾を得ずに作るでしょうか?

正直に言って、素人の同人活動の範疇で原作レイプの被害に遭うなんて思ってもいなかったです。
私はこの勝手な解釈を許せません。我が子同然の思い入れで作っているキャラクターをこんな無残な形に改変されたら誰でも怒って当然だと思います。
その後なぜこのような解釈をしたのか考案者に説明を求めたのですが、納得できる回答は得られませんでした。

皆様はこのような被害を受けたらどう対処されるのでしょうか?
どうか怒りと憔悴でボロボロになった私に立ち直る力を下さい。

上記の回答(原作レイプの被害を受けましたの返信)

投稿者 ちくわちゃん : 0

人間観察のためにサイトを見ている立場のちくわちゃんとしては、

一生恨みましょう!呪いましょう!!

その憎悪の権化となったマリン・Oさんの様子を観察させて下さい。
ちくわちゃんの糧にさせて下さい。
よろしくお願いいたします。

カテゴリー : その他 スレッド: 原作レイプの被害を受けました

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投稿日時:

元記事:旅と学園を両方描きたい場合

当方ファンタジーモノを描こうとしていて、デルトラクエストみたいな旅物語がやりたいけれども、学園モノやアイドルモノや日常モノのような定住する話もいい、というかその方がキャラを描きやすい気がするのですが、こういう時どうしていますか?もしくは両立した作品には何がありますか?

私が旅に求めることは、少人数のグループが「遠く」に行くことであり、またそれによって連帯感を強めることです。
一方で学園に求めるものは、沢山のキャラクターがお互いに近い位置に居ることで様々な組み合わせの会話の可能性があることです。

一応読んでは貰いたいので過去編やダブル主人公のようにはしたくなく、かといって前半学園、後半旅みたいに長期を見据えた話にするのも早計かと思い、投稿しました。よろしくお願いします。

上記の回答(旅と学園を両方描きたい場合の返信)

投稿者 さそり : 0

こんにちは。
ファンタジーで旅物語と学園ものを両立させたいとのことですが、ストーリーの構造が真逆ですから難しいですよね。

解決案としては「生徒を派遣するギルド型学校」でしょうか。
例えば、学校に入学すれば生徒でありながら国の各地で起こる魔物退治にも従事しなければならないとか。人助けもできるし、生徒も成長できるから一石二鳥、みたいな。
そうすれば学校での人間関係も書けるし、任務先へ向かう道中の人間関係も書けます。

想像ですが、難点は時間配分でしょうか。「学校と任務先の往復で三ヶ月もかかる」となったら、その間は授業受けれないし試験はどうするの、ってなるかも。
目的地近くまでの転移魔法があるとか、「ポケモンSV」のように「何歳からでも入学可能にする」「授業は自由に受けられる」とか、生徒には任務遂行に応じたランクがあって「卒業するには一定のランク保持と成績取得が必要」とか、設定でどうとでも誤魔化せそうですが。

あまりお力にはなれなかったかもしれませんが、アイデアの助けになれば幸いです。
執筆頑張って下さい。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 旅と学園を両方描きたい場合

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投稿日時:

元記事:集中力とモチベーションの低下

今、学園魔法ファンタジー物のラノベを書いてますけど、集中力とモチベーションが続きません。
締め切りもあり、書くことはもう脳内にあるのになかなか続きません。
音楽を聞きながら、アニメを聞きながら、いろいろと試行錯誤してますけど、続きません。
何も聞かないでやろうとしましたけど、それはダメでした。
書けるときはありますけど、最近は書き続けられません。
書かなくてはいけないのに、どうしたらいいですかね?

上記の回答(集中力とモチベーションの低下の返信)

投稿者 黒鐘 黒ぅ : 1

はじめまして。黒鐘黒ぅと申します。
実績を残していない素人ではございますが、自分なりの意見を書かせていただきます。
僕が集中力を高める上で行うことは主に二つです。
一つは、自分の好きなジャンルの作品に触れること。
自分が心ひかれ、かつ関わったことのない作品に触れることで、「自分もこのような作品を作りたい」といったやる気が沸いてきます。その気持ちのまま書き始めることで、結構すらすらと進められます。
ただ僕の場合、この方法でやる気を掻き立てると、つい自分の作品がその作品に似てしまうのです。気をつければ大丈夫な話ではありますが、念のためご注意を。
二つ目は、明らかに設定の甘い作品に触れること。
こちらの方法に関しては、僕自身もこちらのサイトで学ばせていただいたことです。
設定の甘い作品に触れることで、「自分ならここをこうする」など、改善点が見つかってきます。
おそらく文章が好きな方であれば、「修正したい」と思われるのではないかと。
そして、個人差はございますが、その「修正したい」という思いが活動の気力となるのです。
前者と違い、こちらは参考にした作品に似るようなことはないかと思われます。
どちらも意外と新鮮な気持ちで製作に取り組めますよ。
あくまで僕が活用している方法ですが、参考になれば何よりです。
長文失礼致しました。

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 集中力とモチベーションの低下

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