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2021年現在、主人公の年齢問題はどうなっているのでしょうか?の返信の返信

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2021年現在、主人公の年齢問題はどうなっているのでしょうか?の返信(元記事)

どこのどの賞を狙うかを具体化するのが先だと思います。そうしない限り、迷い続けてしまいそうです。かつ、おおよそどこのどれを狙うかに当たりをつけたら、そこのカラーに自作をどう合わせこむかを工夫するといいでしょう。そうしたら、また公募先をさらに具体化して考える。

そいう絞り込み方をすれば迷わなくなると思いますが、それだけでは何のことやらですので、以下、少し説明してみます。

1.受賞するのはたった1つの賞なので具体的に考える

自分が書いた物語で評価されたいというとき、大分類から小分類までありますよね。ご質問文から少し拾うと「新人賞に応募」「現在のライトノベルの風潮」「昨今の異世界転生ブーム」があります。

「現在のライトノベルの風潮」はライトノベルって何、というレベルの大分類。「昨今の異世界転生ブーム」はライトノベルでも、なろう等の投稿サイトを含む流行を考える中分類。分類が大きい(粗い)ですから、具体的なことは考えにくそうです。

「新人賞に応募」は各出版社レベルの小分類になります。そこからさらに例えば「電撃小説大賞」と細かい分類になっていきます。既に良回答でご指摘がありますが、各社それぞれにカラーがありますから、自分の作風は電撃に合わないが富士見なら、とか賞レベルでターゲットを選ぶ必要が生じます。

仮に電撃で行くとしても、大賞、金賞、銀賞、メディアワークス文庫賞、選考委員奨励賞とか複数あるわけですよね。賞金で測るなら、大賞>金賞=メディアワークス文庫賞>銀賞>選考委員奨励賞、みたいになるわけですけれど、作品評価がそんな単一指標なのかどうか。

2.各出版社の各賞の特徴はは受賞作に表れている

受賞作調べて、例えば「大賞は表現力重視だが、選考委員奨励賞ではオリジナリティが上回るものがある」みたいに思えたらどうするか。同じ電撃でも自分の作風と照らして、どの賞なら行けそうかとか考える必要が出ます。一説には新人がベテランを上回るポテンシャルを持つのはアイデアだと言われたりするようです。となると、世に知られ、自分でも自信を持つためには、大賞より選考委員奨励賞狙いということもあり得ます。

その辺りは各賞受賞作を読めば分かることで、受賞作品は刊行されることが多いですから、下調べは可能です。そこまでやれば、自分の作風、公募に出そうとする作品でいけそうかどうか、判断もついてきます。逆に申せば、迷うのは調べが足りずに情報不足だからです。そして調べるためには、自分の狙いをはっきりさせないと効率が悪い。つまり「どこのどの賞なのか」です。

そのことはスレ主さんご自身で調べてみる必要があります。応募作を詳しく知るのはスレ主さんだけですし、それに各社各賞がどう合い、あるいは齟齬するかは、スレ主さんにしか分かりません。他人から各社のおおむねの傾向を聞けたとしても、それだけで判断するのは危険です。

3.おっさん主人公における工夫

御作は物語開始時の主人公の経歴からすると、仰るように10代主人公は難しそうです。心身とも天才で飛び級とか、かなり(実は手垢がついてるけど)突飛なキャラ設定を要しそうです。となると読者の感情移入が難しい(自分とかけ離れたメンタルのキャラは想像しにくい等)。自然にするには30代主人公でしょうか。頑張って20代後半に設定して無理が出ないようにできるかもしれません。

もっとも、もうおっさん主人公とか特に問題なくなってきました。アニメ化されたものでは「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」なんかありました。主人公(伊丹耀司)は30代前半ですね。読者に受け入れる幅を広げるためでしょう、オタク属性を付与してあったりします。数多くいる主要キャラは10代からの幅広い年齢層になってまして、読者の感情移入先を増やしてもいる。連載時期が2006~09年ですから、そういう工夫も必要だったんでしょう。

しかし、それからさらに現実の年月は経過しています。ラノベが流行り出してから長くなりました。10代で読み始めて40代になっても読み続けている人も珍しくない。30代でも自然に受け入れられ、感情移入もできる読者も増えているわけですね。そこが、おっさん主人公でも成り立つようになった要因の1つでしょう。もう主人公年齢はそれほど気にしなくていいものになりつつあります。

4.おっさん主人公を描くための素養は作者年齢

しかし、作者的な制限は依然として存在します。ラノベは若手作家(志望)が参入しやすい。なろうでは、30代、40代作家が人気作の主力となっているという分析があったりますが、10代でも充分に望みがあるのも事実です。仮に10代作家が「30代主人公にしよう」と思って、うまくいくか。あまり望みはありません。下手すると例えば、10代が劣化した30代、みたいな描き方になる。

魔法使いとか、この世にいない属性は何とかなるんですけど(だって誰も本物を知らないから)、どうにも年齢≒経験値は誤魔化しにくいのです。10代が描いた30代主人公は、少なくとも30代以上の読者には嘘がバレる。リアリティを感じないわけですね。
(このことは、かく言う自分も当てはまりまして、上の年齢の人の話、さらに上の年齢の人がさらに上の年齢について評する内容、さらにその評される年齢の人の話を聞くと、いかに上の年齢の人を想像するのが難しいか分かったりする。)

ですので、主人公年齢はスレ主さんと同年代以下に設定する必要があります。スレ主さんが20代であれば、30代主人公は避けて、能力の高い20代にしておくのが無難です。

5.作者以上の年齢の主人公を描く工夫もある

しかし30代のほうが自然だから、そこに拘りたい場合もあるでしょう。

そういうときは、例えば行動上の主人公と視点主人公を分けます。能力的な問題でそうしている古典的な例がシャーロック・ホームズですね。一般人のワトスン君が視点主人公として、行動上の主人公の天才ホームズを語る形式です。こうしておけば、天才の思考内容という、想像や表現が難しい問題を避けることができます。

割と最近の作品ですと例えば「慎重勇者」(この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる)。行動上の主人公:竜宮院聖哉(慎重勇者)を、ヒロインにして視点主人公の女神リスタルテが語る形式です。この作品では、ぶっ飛んだ変人の行動上の主人公に対し、やや変人である視点主人公が読者/視聴者への緩衝となって、何がおかしいかがよく分かる仕組みになっています。

その手法が年齢でも使えるわけです。仮に30代の主人公の心の動きをリアリティを持たせて描くのが難しい場合でも、その30代キャラを見ている10代~20代の視点主人公がどう思い、どう反応するかなら自然に描けます。

そういう手もあることを考慮して、もう一度、各公募先のカラーを考慮した選択を考えてはどうかと思います。

6.(補足)それでも10代後半主人公は扱いやすい

なんで10代主人公、特に高校生が多いかというのは、理由を考えておくべきでしょう。読者としてターゲット(下限年齢)が中高生だから、ばかりではありません。年代別に以下のような特徴があるのが、理由の1つです。

・中学生:思春期前半
 →希望に満ちやすく、自己イメージが拡大しがち(中2病の原因の1つ)。
 →異性に興味が出るが、同性同士のつながりが深まりやすい。
・高校生:思春期後半
 →自己イメージと現実の自分の折り合いを気にする(自己同一性の獲得)
 →異性に積極的に向かう傾向が強まり、一途な恋愛重視も起こる。
・18歳以降:
 →自己イメージと現実の自分が無理なく重なる(自己同一性の一応の確立)
 →恋愛を自分の生活の一部分とできるようになる。

高校生くらいだと、急成長しつつ急変化も起こるわけですね。ですので激動の時期とも言われます。フィクションで10代後半主人の劇的な変化と成長を描いても、(高校生以上なら)誰しも心当たりがあるため、自然に受け入れやすい。そのため、作者的にも少々無理な設定、運びも使えるやりやすさがある(例えば恋愛にのめり込むキャラとか)。

20代以降ですと、キャラが急激に根っこから変化するとか、驚くほど成長するとか、やりにくいわけです。もしそうしてしまうと「このキャラ、その歳になるまで、何してたんだろ」みたいな感じになる恐れがあります。

これが、いわゆるざまぁ系だと能力がありながら評価されない主人公ということで大丈夫だったりするんですけど、半人前が一人前になっていく過程が面白い話ですと、やりにくいわけです。

2021年現在、主人公の年齢問題はどうなっているのでしょうか?の返信の返信

スレ主 半額オソーザイ 投稿日時: : 0

回答ありがとうございます!

どこのどの賞を狙うかを具体化するのが先
⇒下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるな精神で、一番締め切りに近い賞に投げてました……そこまで重要だったとは……。

1.受賞するのはたった1つの賞なので具体的に考える
⇒そのレーベルのカラーが受賞作だけ読んでいても、あまりよく分からないんですよね。冒頭の文章校正から、地の文の比率、あと登場キャラの数など特筆した違いは無かったですし、物語の内容自体も私の感性では「斬新だな―、面白いなー、こういうテクニックがあるのか真似しよ……」としか感じとれず、最終的に「畜生、面白いの書きやがって」と投げちゃいます……()。
 そういう違いを感じ取れるようになるには、どうしたらいいのでしょうか?

2.各出版社の各賞の特徴はは受賞作に表れている
⇒それを見抜けない……! いちおう、去年の受賞作と2021年の受賞作には1作ずつ目を通しつつも、勉強にはなってもレーベルの違いというものが掴めませんでした……いや、まだ勉強が足りないか、2周目いくか……って感じです。
 ああ、でもそもそも自分の作風自体が、自分じゃなんとも言えない感じではあります。受賞作と比べてゴミカスすぎて、こう……サッカーを始めたばかりの子供が拙いリフティングをして「俺、フォワード向きかな、ディフェンス向きかな!?」って言っているような感覚なのかもしれません。
 あれ、新人賞考えるの早すぎた……!?

4.おっさん主人公を描くための素養は作者年齢
⇒実年齢はさておき(おきたい……! 無理にでもさておきたい……!)、たしかに作者の経験以上のことを主人公にやらせるのは難しいですよね。ただでも、この言葉を聞いて10代主人公で頑張ってみようかな……と揺れるところもあります。冗談ではなく本気で、自分は精神年齢が10代から成長していない感じがするので……そうはいかずとも、自分の年齢より上の人間はちょっとイメージができなくはありますし、背伸びは危険ってことですね……。

5.作者以上の年齢の主人公を描く工夫もある
⇒ある意味で30代の主人公を置きつつも、視点はその傍らにいる人間にして、読者の視点はそちらに移す……というテクニックは有効そうですね。

6.(補足)それでも10代後半主人公は扱いやすい
⇒あー、中学生の項目、なんか今の自分に当てはまるのでイメージしやすいです()
 自己イメージが拡大しがち……ってことは、主人公が実年齢よりも少し大人びていてカッコ良くても、むしろそのほうが中高生にはウケやすそうですね。思わず真似したくなるような必殺技やセリフ回しをイメージすると、一種の憧れでありつつ自己投影できる主人公がマストなのかもしれません。
 共通項目があるからこそ、それをとっかかりに物語に引きずり込めるというのは確かにありそうですね!

細やかなご指摘&アドヴァイス、感謝です!

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