補足
元記事を読む
いや、主人公の課題は解決した方がいいのでは……(元記事)
新しいプロットの一番のポイントは②だと思います。みりんさんが仰っているように暗く皮肉な設定で、前半に主人公を苦しめる条件としては十分です。それを後半にうまく繋げることができればとても魅力的なストーリーになり得ると私も思います。
ただし、あくまでも後半次第です。
前半に葛藤をつくり、そこからハッピーエンドを目指すなら、主人公がその葛藤に立ち向かい何らかの解決を見いだす流れは不可欠ではないでしょうか?
③~⑤の展開は、②の状況から逃げているだけと言ったら言い過ぎかもしれませんが、少なくとも②の葛藤を解決はしていませんよね?
>④しかし、その直前に恋人の症状が悪化
>~内容未定~
どうしてこの④が必要になってしまったのかを考えてみてください。
②の葛藤からドラマをつくれなかったために、ストーリーに新たな波乱要因を追加する必要が生じてしまったのではないでしょうか?
物語の背景となる社会的な課題(公害)を解決する必要はありません。しかし、それは背景にすぎないからです。ストーリー上に生じた主人公固有の課題は解決しないとダメなんじゃないかと。
変更前のプロットでは公害そのものが課題なのではなく、恋人が病気になったために公害に立ち向かわざるを得なくなったという主人公の個人的な事情が「主人公の課題」だったのです。だから創作論的には公害問題そのものを解決する必要はないということ。
この主人公は、旧プロットで環境保護の運動を起こし、新プロットで公害企業で働いています。やっていることが真逆になっていますね。しかしそれはどちらも恋人との幸福な未来を願うゆえの主人公の足掻という意味では同じなんです。それに対しては何らかの解決を模索するべきです。
そして、ストーリーとしての解決の目指し方にはいろいろあります。
1)すっきりと解決する。 → ハッピーエンド
2)完全解決はしないまでも、解決の糸口くらいは見つける。
3)解決しない。想像以上に皮肉な結末、または残酷な結末。 → バッドエンド。
ざっくり言えば、この3択になるのではないかと。
2はヘタをすると「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドになってしまいますが、そもそも解決しないよりはマシです。
解決しないならしないで、3のように読者の想像を超えるほどダークな結末であればカタルシスに繋がり得ます。
補足
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 1
もちろん公害に苦しむ恋人と幸福に生きていくことが主人公の本来の目的なら、公害企業と戦ったり、逆にそこで働くなどという境遇とはすっぱり縁を切って他の地に移り住むというのは立派な選択だとは思います。
しかし、恋人を苦しめる公害企業で働かざるを得ないという皮肉な設定を主人公に与えてしまった以上、それはストーリーを盛り上げるための伏線になってしまっているのです。伏線は回収しないと物語は決着しません。だから後半の展開は、前半で主人公が置かれた皮肉な状況に対する何らかの答えとして読者を納得させるものでなければいけないように思うんです。
新プロットでは、そこが弱いように感じました。
カテゴリー : ストーリー スレッド: ハッピーエンドの定義