悪辣で、面倒くさがりで、めちゃくちゃ強い
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面白い「煽り」とは(元記事)
拙作の名物悪役にしようとしているキャラクターは、端的に言うなら「ふざけた性格」で「一欠片の良心も持ち合わせていない」人物であります。
そして彼は敵対している主人公達は勿論、一応は味方の関係にある(用が済めば切り捨てる予定)相手に対しても、相手の信念を皮肉ったり、尊敬する人をクソミソに貶したりして怒らせるのを楽しむ傾向にあります。
個人的に悩んでいるのはこのキャラの「煽り」です。
このキャラの言動全般に言える事でありますが、内容事態は侮辱や犯行予告などゲスなものばかりです。
それらは面白く仕上がらないと読者から「不愉快な癖に出ずっぱりなキャラ」と思われかねません、自分としてらこのキャラがラスボス最有力候補だけに寧ろ登場が歓迎されるようなキャラに仕上がらないとまずいのです。
この手のブラックユーモアのコツはなんでしょうか。
悪辣で、面倒くさがりで、めちゃくちゃ強い
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 2
なるほど。
性格の悪い悪役ってわけですね(笑
と言うと「性格の良い悪役っているのかよ」とかつっこまれそうですが、いや、これがね。
一杯いるんですよ、性格の良い悪役って。
ラスボス級の大物悪役に「人格者」の一面を持たせるのが好きな人って、作者にも読者にもけっこういますよ。それはそれでかっこいいキャラだとは思いますが、徹底して性格の悪い根っからの悪党ってのもいていいんじゃないかと。
>それらは面白く仕上がらないと読者から「不愉快な癖に出ずっぱりなキャラ」と思われかねません、自分としてらこのキャラがラスボス最有力候補だけに寧ろ登場が歓迎されるようなキャラに仕上がらないとまずいのです。
それは大丈夫。
悪だろうが何だろうが本当に徹底していれば、その突き抜けっぷりが十分魅力になります。
だいたい善人とか正義とかっていうキャラは、行動に制約が生じてしまうんですね。なので悪役の方がよほど生き生きと動かせます。自由奔放ってやつです。
>自分としてらこのキャラがラスボス最有力候補だけに寧ろ登場が歓迎されるようなキャラに仕上がらないとまずいのです。
あ、それはね。
強ければ大丈夫だと思いますよ。
仮に悪役Xとしますね。
他の方とのやりとりも拝見しましたが、悪役Xは終盤までラスボスとして振舞わないんですね。つまり黒幕、影の実力者です。
ところが性格が思いっきり悪くて、敵はおろか仲間にも嫌がらせするのが生きがいみたいなヤツ。その嫌がらせにもさほどの理由はなく、1日に3度くらいは誰かを苦しめないと物足りなくて寝つきが悪いっていう超ドS性格(笑
そんなヤツだから当然人望はまったくないわけですが、そもそも人望なんて必要としません。仲間にも嫌われてるけど、圧倒的に強いから嫌われても痛くも痒くもないんです。
とにかく桁外れに強い。あまりに強いから本当は仲間も部下も必要としないんだけど、真の実力を隠して黒幕にまわっているのは、面倒くさいから。
実は悪事でも何でも自分一人で全部やってしまった方が簡単なのですが、面倒くさがりだからあんまり自分で動きたくないんですね。
自分で汗をかかずに仲間や部下に働かせたいんだけど、ただ、そこで人望のなさがネックになります。
そこで。
>敵勢力になまじカリスマ性と力はあるお飾りのトップ(その章のメインの悪役)を立て自分はその道化役という役回りでいる
という作戦を立てたわけです。
悪役X自身は真の実力は隠しつつも、ソコソコくらいは強いところもチラ見させ、道化っぽくお飾りラスボスにオベンチャラとか言いながら腰ぎんちゃくを演じています。
そんな調子だから仲間からも部下からも嫌われたり軽蔑されたりしていますが、お飾りラスボスの虎の威をかりるフリをして仲間や部下をアゴで使えるから楽でしょうがないし、他人に卑劣な嫌がらせするにも絶好のポジション。性に合いすぎて、楽しくて仕方がないんです。
大した実力のないヤツがこういうポジションをとるといつか悲惨な目に合いますが、本当は自分は誰にも負けないと思っているから(思っているだけじゃなくて、実際に本気を出せば誰にも負けない)、何も怖くはないんです。
実は怖いものはないという絶対の自信が、道化を演じていてもたまに見え隠れするから、妙にふてぶてしい雰囲気も何となく漂わせています。
で。
物語の最後の最後に主人公のグループが力をつけて悪の組織やらニセモノのラスボスやらを追い詰めると、「しょうがねえなあ、俺が出るしかないか」とばかりに、真の強大な力を示して主人公たちの前に立ちはだかる。
……こんな感じでいかがでしょうか?