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書き出しでの会話はアリ?ナシ? (No: 1)

スレ主 ふふ 投稿日時:

新人賞などに応募するとき、最初に会話文を持ってくるのはダメ。
みたいな話を聞いた覚えがあるのですが、第一話およびプロローグを書く際に、いきなりキャラ同士の掛け合いから始めるのはどちらかとえばナシなのでしょうか?
また、ネット投稿なら会話文で始めるのはアリなのでしょうか?

カテゴリー: 文章・描写

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書き出しでの会話はアリ?ナシ?の返信 (No: 2)

投稿者 サタン : 2 No: 1の返信

投稿日時:

◯◯はダメと聞いた、というお悩みがチラホラあるけども、これらはだいたい何らかの前提条件があるものと思う。
そもそもがラノベとはいえ小説で、これは創作作品なのだから、究極的には「ダメ」というのは存在しない。
何やっても自由です。
でも、何らかの意図があり、それを伝えるために効率的な方法、非効率な方法、推奨されない手段、止めたほうがいいと考えられる事、そういうのは確かにある。
でも基本的に創作は自由なので、「ダメ」という事はそうそうない。

スレ主さんの想定してるシーンではないと思うけど、会話形式の冒頭で奇策を用いてる代表的な手法は二人称を使うこと。冒頭で二人称をしてる作品は絶対数から見て少数だけど、割とある印象。
スレ主さんが想定してるのは普通の会話シーンだと思うのだけど、何も問題ないと思う。
冒頭の一行目がセリフから始まる事だって、割と少なくないんじゃないかな。

なぜ「会話文から初めてはダメ」という話がされていたのか理由がわからないので、私見で推測しつつダメな理由を考えてみると、
第一に作者の技量が問われるね。
会話内容やキャラクターの動作によってキャラの描写や「これからはじまる物語がどんな内容なのか」を描写していかなきゃならないし、その場面の情景もまたキャラの言動でうまく浮かび上がらせないといけないから、結構キツい。
例えば、「朝、目が覚めたら遅刻ギリギリの時間で急いで家を出た」という場面を、普通に書けば簡単だけど、じゃあこれを「会話文で表現してみましょう」となったら難しいよね。
「母さん、起こしてくてって言ったじゃないか、遅刻ギリギリで急がないと電車に間に合わない!」
とか、状況を描写できずめっちゃ説明的な会話文になちがち。
とはいえ、もともと会話文は特にキャラ描写には向いてるのだけど、冒頭となると読者は何も知らないし作者としてもまだ何も書いてない状態なので「このキャラがどういうキャラなのか」を説明しなきゃならない。すると冒頭に会話文で設定やキャラの描写をやると説明的な状況・会話内容になりやすい。
なので、冒頭に会話文を持ってくる事自体は何も問題ないけど、問題を作らずスマートに書けるだけの技量が問われるのではないかな。
そんなんトライ・アンド・エラーだからダメって言う理由でもないと思うのが本心だけど。

Web小説でも同じかな。
冒頭だと、読者は「そのキャラの性格」を知らないし、作者としても読者は知らないと考えてるから端的に「説明」しようとしちゃう。
「彼は冷戦沈着で学校でも成績優秀。スポーツも武道をやっているので運動神経が良くいつも活躍している。」とか。
あるいはセリフで個性を出そうとしすぎて不自然なセリフになってしまったりとか。

でも、同時にメリットもあると思う。
AとBが会話をしていれば、当然のこと「会話内容」がそこにあるので、読者としては「何を追って読めばいいか」がすぐにわかる。
つまり「会話内容を追って二人の掛け合いを読めば良い」ので。
なので、よくある失敗しがちなパターンは「会話が意味ありげな感じで設定を知らない読者には理解できない内容」とかじゃないかな。
もう、序盤の時点で読者が作品の内容を追えてない、ついていけてない、って状態になっちゃうので。
でも、そこさえ押さえて、設定を詰め込んだり無理にアレコレ書こうとしなければ、「やわりやすさ・入りやすさ」では割とトップクラスな冒頭じゃないかな。
おそらく、神媒介のラノベよりもWeb連載のほうが向いてると思う。
というのも、昔から似たような形でキャラもののSSなどが2chを中心に書かれていたためですね。
ほぼ会話だけなので状況のバリエーションはあまり広がらないけど、活字に慣れてない人でも非常にとっつきやすく、シチュが限定されてるのでわかりやすい。
会話のみだからこそのわかりやすさで、地の文がある小説だと再現にしくいですが、読者層や読み物としてのジャンルでもWeb小説はSSに寄せられると思うので、Web向きじゃないかな、と思います。

書き出しでの会話はアリ?ナシ?の返信 (No: 3)

投稿者 手塚満 : 1 No: 1の返信

投稿日時:

会話文で始めないほうがいい、というコツは聞いたことがありません。できれば、どういう文脈で語られたものなのか、お示しいただくと助かるのですが。が、なんとなく見聞きするものはたくさんありますから、「ここにこう書いてある」と教えて頂くのも難しいかもしれません。

以下、ご質問文だけから推測を交えて回答してみます。もし、「いや、そういう話じゃない」ということでしたら、スルーして頂くと幸いです。

結論から申せば、ケースバイケースです。面白ければいい。とだけ申し上げても何のことか分からないですから、少し具体的に説明してみます。

1.冒頭から2名以上の会話を続けるのは難しい

「会話文」と仰るのが、2名以上の会話が続くのか(2行以上になる)、あるキャラの台詞(1行で終わり、地の文が続く)なのかが気になります。まず、出だしが2名(以上)の会話であるとどうなるか、考えてみます。

冒頭ですから、シリーズものでない限り、出てくるキャラクターは読者としては未知ですよね。つまり赤の他人。小説の舞台、世界観とかも分からない。何の物語なのかも知らない。

そういう読者的な条件で、キャラが会話していたとして、話の内容が分かるのは難しいでしょう。読者が一刻も早く知りたいのは、「この物語は、誰が、どこで、何をする話なのか」です。それが分からないと、興味の持ち方が分からず、読むモチベーションを保ちにくい。

2.冒頭では登場キャラは読者にとって、みんな見ず知らずの赤の他人

見ず知らずのキャラクター複数が会話していたとして、読者としては「こいつら誰だよ」「どこで何の話してるんだよ」「この会話の背景はなんだよ」になりがちです。会話では話す相手に注意が向いており、会話参加者は話している内容のベースを共有しています。ですから、読者に向かってはないし、会話の前提も読者には分からない。

そういう出だしは避けるべきです。何を書き始めたのか分からないのでは、興味を持つ以前の問題となります。

3.異常な状況を示す台詞で書き出すのはよくある

一方、単独の台詞だと話は別になってきます。相変わらず、誰が、誰に向かって、どういう背景で話し始めたかは、読者には分かりません。

ですが、出だしが例えば「うわあ、おまえ何やってんだよ!」という台詞だとしたらどうか。何か、異常な状況が起こっているらしい、くらいは分かりますよね。すると、読者としては「何が起こってるの?」という疑問が生じます。疑問が生じると解決したくなります。解決するには読み進める必要が生じます。

しかしもし、「おはよう、母さん」で始まったとしたら、なんてことはない日常シーンが思い浮かびます。こういう台詞のみで読者の目を引き付けることはできません。さらに会話が続いたとして、「おはよう、ご飯できてるわよ」だとしたら、なおさらです。読者の興味は下がる一方です。

4.地の文との兼ね合い

「うわあ、おまえ何やってんだよ!」で始めず、地の文で「 俺の目の前で同級生の咲が上着を脱ぎ、シャツまで脱ぎ始めやがった。」としてもいいでしょう。ですが、ラノベはキャラ小説だと言われることを考慮すると、キャラ、特に主人公の驚きを表現するのは有効と考えてよさそうです。それなら主人公の驚きを台詞で示すのは有効です。地の文の語りより、台詞なら発話したキャラの反応自体も描けているわけですから。

ですので、キャラ同士の掛け合いで始める、といっても、台詞→地の文→台詞なのか、台詞→台詞なのかで違ってきます。台詞→台詞では、台詞で状況を説明しないと、2番目以降の台詞がどういうことなのか分かりにくく、従って読者の興味を引きにくい。

一方、台詞→地の文→台詞と、地の文を挟むと状況は異なります。どういう状況なのかを読者に分かるように示すのがやりやすい。状況が分かれば会話の意味も分かって来る。そこからさらに状況を掴むこともできて、と良いサイクルを回すことが可能です。

5.会話主体の物語もあるし、設定語りの愚を避けるコツもある

しかし、です。例えば、駄弁り系の話なんてものもありますよね。キャラ同士の会話自体が面白く、極端にはキャラは部屋に座っているだけとか。シリアス系の会話で面白がらせるのは至難ですから、ほとんどがコミカルなものだと思います。それなら、地の文はむしろ余計かもしれません。会話の面白さが作品の狙いなら、出だしから会話を連ねるべきでしょう。地の文については、いかに削れるかを工夫することになります。

非常に壮大なスケールの物語を書こうとして、よくある失敗が「冒頭の設定語り」だったりします。出だしから、長々と小説世界の背景、設定、キャラ説明とかを書き連ねてしまう(作者的には書いていて面白いだけに、危険な罠)。そういう出だしを読んだ読者がしばしば指摘するのは、「例えばだけど、主人公の最初のこの台詞と書き始められないか、考えてみてはどう? その後の説明も省いて、ヒロインの反応をすぐ持ってくるってことで」というものだったりします。

6.だからケースバイケース

結局、いろんなケースがある、という月並みな話になります。どんな作品を書こうとしているかで決まる。もし「最初に会話文を持ってくるのはダメ」という評言があったとすれば、おそらく「この作品では、最初に会話文を持ってくるのはダメ」といったことになるでしょう。

7.形式ではなく内容が大事

でも、もし原則論を申し上げるなら、たった1つしかありません。「その出だしは目を引き付けるか」です。言い換えれば、「最初の1行の情報は、読者の興味を掻き立てるか」です。読者の目を引き付ける情報が、地の文で表されるか、会話文なのか、ということは二の次の問題です。

人気回答!書き出しでの会話はアリ?ナシ?の返信 (No: 4)

投稿者 あまくさ : 3 No: 1の返信

投稿日時:

>新人賞などに応募するとき、最初に会話文を持ってくるのはダメ。
>みたいな話を聞いた覚えがあるのですが、

そういう話は聞いたことがないので「?」と思ってググってみたところ、それらしいものがヒットしたことはしました。一部の新人賞で、会話文から始まる投稿作は無条件に落とすことにしている所があるとか。
いつの時代のどういう賞の話なのか分からないので、個人的には少し意味不明ではありますが。

会話で始まる小説についての一般論としての私見を少し書きます。
まず、それだけで一概にダメというのは、正直私には理由が分かりません。
ただ冒頭では読者にとってキャライメージがまだ白紙なので、いきなり会話を読まされてもイメージしにくいという懸念はあるかもしれません。

いずれにしても、冒頭は大事。
会話と地の文、どちらを採用するにしても、

1)キャラや状況をできるだけ早く読者に伝える。
2)インパクトのある導入で読者に興味をもたせる。(つかみ)

そういった条件を満たすために会話が最適だと判断したなら問題ないと思いますが、何となく会話が書きやすいからというだけで漫然とやってしまうのはダメということかもしれません。

参考までに。
私が考えている理想的な冒頭の例として、司馬遼太郎『国盗り物語』をよく紹介してるんですね。
一般の歴史小説なので地の文が多めですが、引用してみます。

(引用はじめ)
落ちついている。
声が、である。
その乞食は、御所の紫宸殿のやぶれ築地に腰をおろし、あごを永正十四年六月二十日の星空にむけながら、夜の涼をとっていた。
風は、しきりと動いている。
御所とはいえ、もはや廃墟といっていい。(中略)

世は、戦国の初頭。――
「国主になりたいものだ」
と乞食はつぶやいた。
ひとがきけば狂人とおもうだろう。が、乞食は大まじめである。事実、この夜のつぶやきは、日本史が永久に記憶しなければならなくなった。
(引用おわり)

呟いている乞食は、後に美濃国を簒奪して国主になり「マムシ」の異名をとった斎藤道三です。
かなり描写が多くてスレの例として適当ではないように見えるでしょうが、これ、

「国主になりたいものだ」

から書き始めてもいいと思うんですね。

「国主になりたいものだ」
と乞食がつぶやいた。
落ちついている。
声が、である。

原文はこの後、たった一人の従者を相手に道三が野望を語る会話がかるく続きます。
背景は、天皇の御所なのに寂れて荒涼としてしまった夜の紫宸殿。
主人公の境遇と性格、日本史屈指の悪役英雄としてのし上がっていく半生を予感させ、戦国初頭という時代の雰囲気も伝えています。
それらすべてが「国主になりたいものだ」というセリフに凝縮されている気がして、しびれます。

こういう効果を計算したセリフが書けるなら、冒頭を会話で始めてもいいと思いますよ。

書き出しでの会話はアリ?ナシ?の返信 (No: 5)

投稿者 兵藤晴佳 : 0 No: 1の返信

投稿日時:

説明的なセリフはダメでしょうね。
たとえば、2人で美術館にいるシーンなら、
「ああ、美術館っていいなあ」「そうだよね」はあり得ません。

 こう始めるべきです。
「ピカソってさあ、奥さんと共有してたらしいよ」
「何を?」
「ズボン」
「貧しかったから」
「それ、この絵と関係ある?」
「別に」

 その上で、たとえば「僕が蘊蓄を傾けても、彼女はその腰を片端から折っていく」という形で地の文での説明を補っていけばよいでしょう。

ちなみに、宇宙は『ヒモ』らしい (No: 6)

投稿者 ごたんだ : 0 No: 1の返信

投稿日時:

ちなみに、風雪文庫の間先生が書いた処女作野球スポーツラブコメの『北風と太陽』で書き出しにセリフだけの文章で、拒絶しているはずが逆から読むと惚気話になるという文芸をやっていました。

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