小説のテーマを感じられないのは何故?

テーマが感じられないのは何故? (親記事) – フクロウ

こんにちは、フクロウです。まだまだ素人なので、些細な疑問になるのかもしれませんが、ご容赦ください。

タイトルの通りの疑問なのですが、プロアマ問わず、作品にテーマというのは存在するのでしょうか?

第一研究室を読んだ限りでは、テーマとは作品の意味であり、読者によって感じ方が違うとのことでした。
しかし、過去の質問などを読み返してみると、明確にテーマを定めずに書き始める作者の方も意外と多いようで……

これは私事ですが、私の場合は作品を読み終えた後でも、この作品で感じるもの……あったかな? と悩むことが多いんです。

優れた作品というのは、読後に何も考えずとも心に何かが残るものなのでしょうか? それとも、読者が色々と作品に対して考えて初めてテーマが分かる、読み手に考えさせることが出来るものなのでしょうか?

私の感性が乏しいだけなのかもしれませんが、皆さまはどうお考えでしょうか?

文章力が無いので端的にまとめられないのですが、テーマが感じられない作品というのは果たして作者の技量不足なのか、読者の問題なのか。ということです。

かなり失礼で分かりにくい質問かとは思うのですが、ご意見を頂ければありがたいです。

2012/09/14(Fri) 14:17:09

Re: テーマが感じられないのは何故? – 飛車丸

一読してテーマが感じられないことは、何らの問題もありません。むしろ作者も読者も正常です。
エンターテイメントの世界においては、作者に言われて初めてテーマに気付く、くらいが好ましいほどです。
むしろ、テーマ性を前面に押し出してしまった作品なんて、作者のエゴの塊になってしまいますから。

2012/09/14(Fri) 16:01:05

Re: テーマが感じられないのは何故?  – 雷

こんにちは、雷です。
僕は、優れた作品とは「繰り返し読まれる作品」だと考えています。
テーマの有無なんか関係なく「読みたい」「もういちど読みたい」「何度でも読みたい」と思わせる作品です。

> 私の場合は作品を読み終えた後でも、この作品で感じるもの……あったかな? と悩むことが多いんです。
> テーマが感じられない作品というのは果たして作者の技量不足なのか、読者の問題なのか。

考えすぎだと思います。

やたらテーマを主張されても、鼻について不快なだけです。
テーマなんか無くても、おもしろければ優れた作品です。

もっと純粋に小説を楽しみましょう。
「この作品のテーマは、伝えたいことは何だったのだろうか」とむやみに悩むことはありません。
「おもしろかった! また読みたい!」と素直に感じられれば、それで良しとすべきだと、僕は思いますよ。

もちろん、テーマを明確に感じられるおもしろい作品が最高なんですけどね。

2012/09/15(Sat) 07:25:36

Re: テーマが感じられないのは何故? – 高海

テーマの意味を狭く取りすぎていませんか?何も「戦争は愚かなことだ」、「大切なのはお金より心」のような人道主義者ぶったメッセージだけが作品のテーマではありませんよ。

> 私の場合は作品を読み終えた後でも、この作品で感じるもの……あったかな? と悩むことが多いんです。

読後に「悲しい話だった」、「怖ろしい話だった」、「ほのぼのした話だった」という印象が残ったこともありませんか?個々のエピソードだけでなく作品全体に通底するある種の雰囲気を感じたなら、おおむねそれがテーマだと考えて差し支えないと思いますよ。なお、テーマは一つの作品に一つしかないとは限りません。

> テーマが感じられない作品というのは果たして作者の技量不足なのか、読者の問題なのか。ということです。

読者が口を揃えて「結局何がしたいのかよくわからない作品だった」と言っているなら作者の問題。他の人たちが「これは~~な作品だ」と言っているのに自分は何も感じなかったなら読者の問題。
ある人は「○○がテーマに決まっている!」と言い別の人は「いや本当のテーマは××だ!」と言いお互いに争っているなら、「テーマが感じられない」ではなく「読者がそれぞれ違ったテーマを感じている」なので、ここでは無関係ですね。

ちなみに、何の説教的なメッセージもない(少なくとも表面的にはそう見える)作品は、「テーマがない」のではなく、「作者の余計な主張を混ぜてエンターテイメント性を損なわないようにしよう」という明確なテーマを掲げた作品であって、テーマ不要論どころか思い切りテーマの大切さを裏付けています。

2012/09/15(Sat) 09:50:52

Re: テーマが感じられないのは何故? – 冬目橘杯

以下の文章は、『ゲド戦記』などのファンタジー、SF作品の著者、アーシュラ・K.ル=グィンの書物からの抜粋です。

フィクションの書き手であるわたしは、メッセ-ジを語ることはしない。わたしは物語を語る。

(中略)

物語が「メッセージをもっている」という考えは、その物語を二、三の抽象的な言葉に縮小することが可能だということ、学校や大学の試験で要求されるように、またそっけない書評に見られるように、コンパクトに要約できるということを前提にしている。もしそれが真実なら、どうして作家はわざわざ、キャラクターや人間関係やプロットやら風景やらをつくりあげる苦労をするのだろう? どうして単に、メッセージを示して終わりにしないのだろう? 物語は考えを隠すための箱なのか? 裸の考えの見栄えをよくするためのきれいな服なのか? 口に苦い考えを飲み込みやすくするための砂糖衣なのか? さあ、いい子だから口をおあけ。あんたのためになるものだよ。フィクションは装飾的な言葉遣いの中に、理性的な考えを隠していて、その考えこそが、究極の実体であり、フィクションの存在理由なのか?

そうだと信じて、たくさんの教師がフィクションを教え、(子どもの本専門の) たくさんの書評家が書評を書き、たくさんの人々がそれを読む。問題はその信念が間違っているということだ。

―――――アーシュラ・K.ル=グィン「いまファンタジーにできること」より

2012/09/15(Sat) 19:28:35

Re: テーマが感じられないのは何故? – ちけっつ

自分は描く分にはこの話には思えばこういう思いやテーマを入れたなぁ……と書いてから思うことはありますが、描く前からそれを意識する、ってことはあんまりないですね。

小説の感想をもらった時も読者の方はこちらの意図するものとは違う感想を抱いたりしてて、作品の中から感じるものというのは人それぞれなんだと思います。
フクロウさんはテーマという言葉から何かしら高尚なものをイメージしているのかもしれませんが、どんなアホなものでも下らないと思うものでもテーマになります。
作品を成す芯というものがあるのならばそれをテーマと呼んで差支えないと思いますよ。

2012/09/15(Sat) 22:25:50

Re: テーマが感じられないのは何故? – カインζ型

広辞苑を引くと「テーマ小説」という項があって、「気分・情緒や筋の展開・思想などを主とせず、ある問題やそれについての作者の見解に重点を置いて書かれた小説。主題小説」と書かれています。
こういう項目があるってことは、普通の小説はこういうものじゃないってことを示しているのではないかなと思いました。

2012/09/16(Sun) 07:15:28

そうですよね。  – gaia-73

以下の文章は、作家・保坂和志さんの著書からの引用です。

テーマはかえって小説の運動を妨げる

(中略)

小説というのは本質的に「読む時間」、現在進行形の「読む時間」の中にしかないというのが私の小説観であって、テーマというのは読み終わったあとに便宜的に整理する作品の一側面にすぎない。

(中略)

あえて書き手に引き寄せて言うなら、テーマは書く前に考えておくようなことではなく、書く過程で「そういえば自分はこんなことも考えているんだな」と考える程度のことで、それはつまり、書きながらいろいろなことを考えるというぐらいの意味でもある。
テーマのようなものを事前に設定してしまったら、作品の持つ自在な(融通無碍な)運動を妨げることになってしまう。

(中略)

小説を書くとき、私は登場人物とそれらの関係、そして場を決めたら、あとはテーマなど考えずに書き出す。

―――――保坂和志「書きあぐねている人のための小説入門」より

一部を省略いたしました。
あくまで一つの見方ですが、こういう考えもあるんですよね。

2012/09/16(Sun) 08:14:23

Re: テーマが感じられないのは何故?- 素粒子欠速装置

ちなみに、

「黒魔女さんの小説教室」 石崎洋司&藤田香&青い鳥文庫編集部  (講談社)

〈シリーズ累計170万部突破! 「黒魔女さんが通る!!」の著者が贈る、ほんとうにためになる、「今」の小説の書き方!〉
↑帯のあおり文

という本の中には、テーマについての項がありません(!)

2012/09/16(Sun) 16:02:04

Re: テーマが感じられないのは何故? – 福井武

書きたいままに書いてテーマを感じさせるのは天才の技だと思うんだ!

ぼくは凡夫だから、企画書とプロットとキャラクターファイルと色々用意して、テーマを見失わないように色々気を使っているよ!
気の向くままに書いて失敗した経験なんて両手の指で足りません!

新妻エイジ型か高木秋人型の違いじゃないのかな?

新妻エイジ=右脳型・芸術家肌・人間に重きを置く

高木秋人=左脳型・職人気質・ストーリー(プロット)重視

どちらのスタイルを取るかは選ぶまでもないと思いますけどね!

2012/09/16(Sun) 16:23:10

Re: テーマが感じられないのは何故? (No.78456への返信 / 2階層) – 福井武

>文章力が無いので端的にまとめられないのですが、テーマが感じられない作品というのは果たして作者の技量不足なのか、読者の問題なのか。ということです。

>かなり失礼で分かりにくい質問かとは思うのですが、ご意見を頂ければありがたいです。

これに答えてなかった(;´Д`)スンマセン…
そりゃーもう作者の技量でしょう。
読者を選べる作者様なんていませんから。
一人でも多くの人に何かを感じてもらえる作品を書くのが小説家だと思うな!
(読者層がどーとかはここでは無視しておきます。別の話だから。)

Re: テーマが感じられないのは何故? – ミトリ

テーマなんて所詮は全体から見た縮図なだけですよ
こんばんはミトリです。

既出の作品にテーマを感じ取れないと貴殿は言いますが、ちゃんと成長しているようですね。
その通り、現代の作品の殆どが長い目をみた思考で描かれている為に、漠然としたテーマすら一時の思い込みにすぎません
読者からみたテーマと作者からみたテーマのズレはそこにあります。

確かにテーマは必要ですが、テーマを感じ取れなくても問題はありません
というか、テーマだけで作品が出来てるわけではないので、強く意識をしすぎると勝手な思い込みが発生し、冷静に分析できないでしょう。
よって感じ取れなくても問題はありません。

しかしそれでもテーマは感じとりたいんだぁ、と豪語するなら。それらの種類をまず把握することです。
テーマとはどんなものがあるか、どんな形があるか
それらを知ったが上でもう一度テーマが何かを考えて見てください。
もっとも、深いテーマはたいてい後付けです。
浅いテーマは思い付き、どちらでもない場合は書いてるうちに変化しただけです。

そをな曖昧なモノより、明確な物語の流れ、柱、意味を分解して分析した方が利益になるとは思いますが。

それでは駄文失礼しました(かしこ

2012/09/16(Sun) 17:55:09

Re: テーマが感じられないのは何故? – ゆーき。

テーマは受け手が『何かに悩んでいるとき』に強く心に残るものじゃないかと思います。

たとえば、窮屈な学生生活に自由を求めて悩んでいる人は、束縛された世界から抜け出し、自由を獲得する』という物語にテーマを感じ、深く感動します。

映画『ショーシャンクの空に』が大衆に受けるのも、多くの人が日常生活の中になんらかのしがらみを抱えて生きているためだと思います。

テーマは『まず受け手が何かに悩んでいて、次に送り手がその悩みに対する解答を提示したとき』(また、その解答が受け手にとって感動を呼ぶものであったとき)に生まれるものではないでしょうか。

コメント募集!

画面の前のあなたは『小説のテーマを感じられないのは何故?』だと思いますか? コメントをいただけるとありがたいです!(研究に参加ください)

コメント

  1. 兵藤晴佳 より:

    ある程度の精度で、ドラマからテーマを読み取ることは可能です。

    その方法としては、
    1、結末から原因にさかのぼる。事件の根本的な原因に、作者の単純明快な問題意識が表れていることがある。
    2、一貫して(繰り返し)用いられているパターンやイメージの総体を捉える。そこに、作者の世界観(架空世界の設定やキャラ属性といった安っぽいものではなく、現実に対するもの)が表れていることがある。

     「人それぞれ」で片づけるのではなく、自分とは異なる読み取り方をした人と意見を交流し、より正確な、あるいは深い、そして広いテーマを受け止める努力をするべきではないでしょうか。

  2. サイラス より:

    僕個人としては、テーマの取り扱い方による違いな気がします。

     僕は、テーマは作家の書きたいこと、表現したいことだと考えています。
     人の愛について書きたい、勇気について書きたい。カッコいい人について書きたい。
    人が楽しいものについて書きたい等、大なり小なり作家は、書きたいものというのが
    あると思います。

     その表現方法が今と10年、20年前だと好まれる手法が異なり、20年位前だと、キャラクターとテーマを向き合わせる、対峙させると手法が好まれました。
     こうすると、敵対構造や壁がはっきりし、それを乗り越えた時のカタルシスが強かったからです。
     そのためか、テーマというのが案外、はっきりしていた感があります。

     ところが、ここ最近は、キャラクターをテーマで遊ばせる、楽しませるという手法を取るようになってきた気がします。
     今は、何かを乗り越えるカタルシスよりも、常にある癒しが好まれるため、テーマをはっきりさせるよりも、ぼかして一体的なものにした方が、読者に好まれます。

     テーマが伝わるかどうかは、読者、作家の問題というよりかは、表現方法が、時代と読者の相性というのが、しっくりくると思います。

  3. さなぎヤギ より:

    テーマなんて、『バトルをかっこよくみせたい』『このキャラを萌えさせたい』でも良いと思います

    「少子化問題がどうのの本だよ」って言われたら、手に取った本置いちゃいますもん。僕。エンタメ小説が読みてーんだよって

    「この本、バトルがかっこよくて面白いんだよ。あと出てくる女の子がみんなかわいいの」僕らが求めてるのってこれでしょ!!

    ★★★

    「テーマがない」という揶揄は、『作品の芯がなくブレブレだ』ってことを婉曲して言われる場合がほとんどではないでしょうか?それを『お題目は必須』だと曲解して、『高尚な作品にしなくてはいけない』と勘違いして広まった問題定義の話をしているように感じます。そういうことじゃなくて、「かっこいいバトルを見せたいなら、ここからここまでの描写邪魔にならない?」っていう話でしかありません。これならばテーマが必要だという話も分かると思います。

    よく漫画とかである編集と作家のシーンを思い出してください。
    「この作品のテーマは?」「はい?」「だから、何が書きたいかって聞いてるんだよ」
    既に定型文ですよね。
    編集さんからしたら「やりたいことが書けてないよ」って言ってるだけのように思えます。まぁ、編集さんではないので僕の妄想なのですが

    作者が何をやりたいか分からないものなんて、読者からしたらもっと分からない。
    で、意味の分からないものを読まされるなんて苦痛ですもの

    ★★★

    テーマは一つじゃなくていいです。
    ただテーマを詰め過ぎると、取り留めのない作品になりそうなので、きちんと整理して書くことは大事になってくるでしょうね。
    ちなみに作品の一貫したテーマは一つが望ましいと思います。