しやさんの意見2016/02/04
男性向けメディアにおけるオタク女子ウケを狙っている(と思われる)構成というのは、(ほんの一部を除き)真のターゲットを男性においているではないかなと思います。
『中二病』に次いでメタギャグとして台頭してきたのが『オタ女子嗜好』だというのが私の考えです。
実例をあげたほうが早そうなので、まずはこちらを
あっと、さきに謝っておきます。西尾先生のファンの方、すいませんでした。
「失礼した。いやそのまま続けてくれてよいのだぞ。阿良々木先輩、忍野さん」
「いや待て神原。これは誤解だ」
(私の筆力はさておいて)一種のテンプレギャグですよね。
このギャグが成立するのって、こういったネタが『生理的に受け付けない』から『笑える』に変貌したからだと思います。言い方を変えれば市民権を得たと。
人気作を見ても『〈物語〉シリーズ』だけではなく。『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』(海老名さん)、『僕はともだちが少ない』(ホモゲ部)、『GATE』(ピニャ皇女)とあるように、ラノベ文化に根付いているように思います。
こういったギャグの、笑いどころのひとつは、作中オタ女子(腐女子)のリアクションだと思います。
そして、そのリアクションの延長線上にある物を利用したのがメタギャグなのかなと。
私が言ってるメタネタとは、一件オタ女性を対象にしているように見える演出にのことです。
たとえば上半身裸の男性キャラや、(解釈を変えれば)卑猥な意味にとれる台詞を入れる、なんかがそれです。
女性客(読者、視聴者)が、「ウホッ」ってリアクションをとってるんだろうなと想像させることで成立するギャグなのだと、私なんかは考えてしまうわけです。
えっとつまり、男性が、オタ女子の滑稽なリアクションを想像することで、成立するギャグだと言いたいわけです。
作中に中二的要素を潜めて笑いを取る場合、対象が中二病でない人になりますよね。これと一緒で、オタ女子(腐女子)的要素をちりばめる理由は、むしろ男性を笑わせる為にやっているのかなと。
特におそ松さんを見てるときには、そのように感じました。
というのも、私の少ない知識の中では、女性向けコンテンツにおけるオタ女子へのサービスと、男性向けに出てくるそれとは若干色合いが違うような気がするからです。
上手く説明できませんが、男性向けだと、女性の理想シチュを書いてる割に、きちんとした手順を踏んでないというか……すいません、やっぱりうまく説明できません。
あくまでも私の感覚で言わせて貰いますが、(ネタとして取り扱わない場合)女性の目を意識して書くのは危険だと思います。
女性がそういう方向で求めている物は、それに特化させ形で生産され続けていますし(しかも男性には拒否反応がでるものが多いと思う)。こちらが演出して提供しなくても気に入ったペアさえ見つかれば脳内で(もっとエグく)構成させて楽しんでいますから。
長くなりましたが、結論を言うと
私から見たら、男性向けに作られたコンテンツを女性が追従するという形は今も変わっていません。もしあるとすれば、ギャグ要員の男性キャラが『アフロでマッチョ』みたいなイロモノのだけでなく、(腐要素混みで)イケメン可となったというくらいなのではないでしょうか。