芥子さんの質問 2017/09/16
ラノベ新人賞の最終選考に残り、担当編集者さんとやり取りをさせていただくことができました。
はじめのころは、頻繁にメールでやり取りさせていただいていたのですが、そのうち数か月単位の返信になりました。
そのあいだ、作品のやりとりをしたのは、最終選考に残ったものと、次の新作を、それぞれ一、二度でした。
お忙しいのだろうと、ひたすらに待ち続けたのですが、最後は返信はいただけずじまいでした。
見込みがなかったのだと一時は諦めたのですが、悔いが残っています。
積極的に働きかけるべきだったのでしょうか。
最終選考に残っても「担当がつきます」みたいなうたい文句がなければ、このような対応が普通なのでしょうか。
おなじ公募に応募しても、もう見込みはないのでしょうか。
編集者の目的は、売れる原稿を確保することで作家の相談に乗るのはその手段
薔薇騎士さんの回答 2017/09/16
担当がつく特権は、次の賞の受賞者が決まるまでと考えるのが普通です。
そうしないと担当者の方に担当作家候補がどんどん増えていきやっていられなくなります。
また、担当が付く目的は、次の賞の受賞者を育てることです。
作家の相談に乗ることは手段でしかありません。
担当者の目的を考えたときに、作家志望者が取るべき行動の目標は、担当者から「これを次の賞に応募してみましょう」という言葉を受けることです。
それをするには、バンバン企画書を送って、「これで行こう」ということになり、次の賞の締め切りまで原稿を書き上げることになります。
のんびりやっていると、新しい作家志望者に取られてしまいますよ。
おなじ公募に応募しても、もう見込みはないのでしょうか。
まったくそんなことはありません。
最終選考に残ったので、見込みはかなりあります。
技術的な問題はクリアしていると考えて間違いありません。
あとは熱量だけです。
公募で仕切り直しすれば良い
スノーケルさんの回答 2017/09/17
担当をつけていただいた作家志望者は売り込む人で、編集者は買い取る側の出版社のゲートキーパーです。
お互いに将来の取引関係が成立することを望んでの関係です。
良いものであれば買い取ってもらえるでしょうし、そうでなければ次作に期待しましょうということになります。
だから良いものなら企画段階(プロット)でもこんな新作を作ろうと思いますがいかがでしょうかと伺うのがよいと思います。相手が作品を望んでいるかプロットを望んでいるかは見極めて。
要は相手が何を望み、何を期待し、何を喜ぶかを考えて接することです。
授業料を払っての生徒-先生型の人間関係モデルではなく、ビジネスの関係モデルで考えないと間違えてしまいやすいと思います。
いったん関係が開けたのであれば、関係が壊れるような失礼なことがない限り、また良いものが作れるなら売り込むチャンスがあるでしょう。
まして公募は作品本位の仕切り直しになります。
新人に連絡をしなくなることは『全く普通に、しかも頻繁によくあること』
あざらしさんの回答 2017/09/17
私と畑は違いますが、どこの世界も似たようなものですね。クライアントが新人に連絡をしなくなることは『全く普通に、しかも頻繁によくあること』です。
現状、芥子さんの書き込みのみが知り得る情報ですので本当のことは解りませんが、よくあるパターンを書いておきます。
1)担当も人間。
2)アピール力の問題。
まずは1)から。
担当も人間ですから色々な人がいます。普通に考えて、幾ら忙しくても『メチャクチャ忙しいので返事が遅れる』という一報くらいは出せるはずですが、それをしていないのは確かに問題です。ですが、忙しいというのは りっしんべんに亡くす、つまり心を亡くす、と書きますよね。
人間あまりにも忙しいと平時では自分でも考えられないような愚を犯すものです。
加えて、おそらくですが『新人しか担当していない』なんてことは無いでしょう。すでにプロとして活躍している方と並行して芥子さんの担当もやっていると考えるべきです。
要するに、担当からすれば優先順位の問題で、後回し処理にされてしまったとも考えられます。
だからといって、
見込みがなかったのだと一時は諦めたのですが、悔いが残っています。
こう考えるのも早計です。
で、2)に続くのですが、単純な話し、担当にとって後回しにしようがないほどのアピール力が芥子さんに無かったというのも、おそらくは事実でしょう。
プロでやっていくというのは『多数の支持者(読者)を持てるか?』という事であるはずです。
その中でも御作を初めて手に取る読者が担当ですよね。
皆までは言いませんが、ユーザー(読者)はそんなに親切ではありません。そっぽを向いているのを無理矢理に振り向かせるだけの『何か』が必要です。
その上でひとつ重要なことがあります。
言い方を変えれば出版社に勤める担当者さんから見れば、芥子さんは自社に利益をもたらす(かも知れない)存在です。
だから育てようとする、創作をサポートする利害関係が存在します。
けれどもしかし、未だ利益は出していない、芥子さんと同じような存在が5人いてれば、その5人で競争している状態です。
こんな所に平等なんて言葉は存在しません。
積極的に働きかけるべきだったのでしょうか。
芥子さんが、部活でも習い事でも、いっそ趣味でもとにかく何でも良いのですが、他人から師事される立場にあったとしましょう。
『芥子さんに教えて欲しい』そういう人が5人いてたとします。
けれど芥子さんも一日は24時間で、その制約から外れることは出来ません。優先事項は無論、自分の生活もあれば睡眠時間もある。どうやっても5人全員の面倒を見ることが出来ない。
こういう状態ならどうしますか? と、いうのがそのまま担当氏に対する答えになるはずです。(救いは競争相手が5人いようが、理屈上は出版社に儲けられると思わせる作品を書けた段階で5人とも日の当たる世界に出られるはず)
メールより電話。
電話より対面で会って話しをするべきだと思います。
後にいくほど情報量が多くなるという至極単純な話しです。
万一、担当と会ったことが無いならば、それは会おうとしなかった出発点で大きなミスをしています。(会ったことがあるなら、その時点での相手の期待値をはかれます。担当が足を伸ばして会いに来たのか、会いに来いと言ったのか、ということです)
出版社が遠方であってもそれはそれ。遠ければ遠いほど、それもまた真剣さのアピールです。時間も金もケチるところではありません。単純にかけた時間と金を上回る成果を会うことで挙げれば済む話しです。
今からでも遅くはありませんから、全力を尽くした新作のプロットを送り、電話でアポを取った上で会う日時を相談すべきだと思います。(ここでちょっとヒントを出すと、捕まりにくい人を相手にするときは『折り返し電話のお願い』はダメ。『何時頃ならいらっしゃいますか? or いらっしゃる事が多いですか?』と聞いて下さい)
これで断る社会人もそうそういないと思いますが、もしも断られたら『担当との考え方、価値観が自分とは根本的に違う、運が無かった。さっさと次へ!』ではないでしょうか。
同時に、おそらく担当氏も心の隅っこでメールの返信をしていないことを『悪い事』だと感じているはずです。
ですので芥子さんは、それをおくびにも出さず全く気にしていないと努めて、関係をゼロから始める覚悟でやり直して欲しく思います。貸しというのは相手がそう認識すれば充分で、罪悪感を相手が持ち続ける限り有効です。
ようするにこちらがそれを態度に表した瞬間に罪悪感は過去のことに変化し、芥子さんにとってマイナスに働きます。相手が真っ当な人間であるという前提の話しですが、上手に生きて下さい。
最終選考に残っても「担当がつきます」みたいなうたい文句がなければ、このような対応が普通なのでしょうか。
うたい文句があっても同じでは無いでしょうか。
結局は競争しているんですから、担当にとって特別になる必要があります。(デビュー後は、端的には『より儲けさせてくれる作家』ですね。この土俵に上がったらベテランも新人もないはずです)
出版社を儲けさせていない段階では、きれい事をいえば『作品のみで勝負!』ですが、そうそう上手く世の中は廻ってません。
おなじ公募に応募しても、もう見込みはないのでしょうか。
全くそんなことは無いでしょう。
応募された出版社がどのような担当振り分けをしているのか解りませんが、下手すると『以前担当をつけた芥子さんだと、かなり後になるまで誰も気がつかない』かも知れません。
嫌な言い方になりますが、世の中そんなに自分に注目している人なんていません。相手が忙しいほど仕事上で覚えているのは、儲けさせてくれた、あるいは儲けさせてくれそうな相手です。
出版レーベルに拘りがなければ、さっさと次に行くのも手ですが、目をつけられたというのも運のひとつです。実力だけでのし上がるなんてのはカッコいいですが、運に背を向けてまでやることではありません。