ただし、例外はタイムリープ物。
時間を超えることで愛する人を救いたい、といったタイプの物語は大ヒット作が多いです。
「君の名は」「まどマギ」「シュタゲ」など。

読者はSF設定にはまるで興味がありませんが、キャラの感情のうねりには興味があるためです。
おもしろさの本質とは「感情体験」
キャラの喜怒哀楽の振れ幅が大きいほど、物語はおもしろくなる性質があります。
ストーリーと事実の羅列の違いは、キャラの感情が絡んでいるかです。
1・殺人鬼に人が殺されました。
2・主人公の愛する人が殺人鬼に殺されました。
1は事実、2はストーリー。
感情、特に愛情が絡むと物語はおもしろくなる傾向があります。

おもしろさの本質とは「感情体験」です。
- 泣ける名作
- 笑えるコメディ
- 手に汗握るサスペンス
エンタメは必ず受け手になんらかの感情を喚起させます。
読者に狙った感情を起こさせるのが優れた書き手です。
なろう小説は読者の承認欲求を満たすために設定、キャラ、ストーリーのすべてを組んでいるからおもしろいのです。
読者が興味があるのは主人公。設定はどうでも良い。
読者が興味があるのは
- 主人公(自分自身だから)
- キャラクター
- ストーリー
の順で、「設定」は、もっともどうでも良いモノです。

逆に作者が最も書きたいのは設定です。
物語を考案する際に、設定を考えるのが最も楽しいからです。
そのため、ついつい設定を盛り込みすぎて、話を複雑にして失敗したり、プロローグから設定を書きすぎて、読者に嫌がられる傾向があります。
特にWeb小説はスマホで流し読みされるのが基本。
例えIQ180の東大生でも、極端に集中力が低下した状態で読むことになるので、複雑な設定があると即バックされてしまいます。
読者は真剣に読んでくれません。
このため、流し読みされても大丈夫なゲームっぽいテンプレ異世界ファンタジーが最も人気が出やすいのです。逆に
設定が難しくなりがちなSFは人気が出にくい傾向があります。
もしSFを書きたいのであれば、主人公やキャラの心情に焦点を当てられるタイムリープ、タイムスリップ物にしましょう。