小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

桂香さんの返信一覧。最新の投稿順11ページ目

元記事:あと、追加で質問です。

 別件ですが、なろう系小説では『対象となる読者がキャラクターを通して常に称賛され続ける世界』を構築することが大事だと聞きました。
 その観点から考えると、僕の小説に感情移入した場合、あまりにも屈辱にまみれています。それが僕自身の持ち味だとも思ってはいるのですが、読者はいい気分がしないでしょう。

 何か工夫した方がいいのでしょうか?

 第三稿の物語は終盤に向かいつつあります。今から修正することは不可能に等しいですが、次回作の参考にしたいです。

 回答をお待ちしております。

上記の回答(あと、追加で質問です。の返信)

投稿者 桂香 : 0 投稿日時:

壱番合戦さんお久しぶりです。桂香と申します。覚えていらっしゃるでしょうか
今年もマラソンが名物の某チャリティ番組が目前に迫るなか、こういった質問があったので気になりました。
実は、もう少し昔から公的に疑問が出ていることでして、2016年の24時間テレビのフィナーレあたりの裏番組で、NHKが「バリバラ」という番組コント形式で『24時間テレビ』をパロッたVTRを放送していて、壱番さんの疑問に影響があるだろう内容になっています。参考程度に見るのもいかがでしょうか。健常者の過半数、障碍者の9割が嫌うと記事アンケートより

記事:「24時間テレビ」は障害者の「感動ポルノ」 裏番組のNHK生「バリバラ」に大反響
動画:https://www.youtube.com/watch?v=mLOC9d_8OJc

某ツイートによる内容紹介:
ドキュメンタリー風映像では、「それらしい」音楽やキーワードで、いかにも「健気な」障害者として描かれているのだが、それをぶち壊すように「使えない」発言を連発し、そのたびにスタッフが「その話いらないっす」などと軌道修正する。要するに、24時間テレビを完全にパロディー化したコントなのである。

なお、以前の会話を見て思ったのですが、一つのこと(前はロスチャイルドだかロックフェラーだかで今回はバリバラかな)だけを信じず、事象に関するほかの情報を自分で探し出すことを考えるといいと思います。私も人のこと言えませんが、ネットより書籍で調べると精度が上がるかと思います。(正解が必ず出るとは言っていない)バリバラの普段の放送内容を見たりして、信頼できる情報源か一考するのも悪くないでしょう。
毎度毎度(イ〇トさんがついているとはいえ)足が不自由な子にエベレスト登山だの泳ぎが苦手な島の子に無理やり3か4キロ遠泳だのは普通に拷問かと。
ちなみに、あの番組の障碍者批判はともかく、後ろ足を怪我している犬に無理やりギネス記録取らせたってこともあるので、これも関連で。
https://celebsokuho.com/8105.html

あと、私は乗り越えることと抱えることは並立すると考えています。乗り越えることだけを考え独り歩きさせるからそうなるのだと思いますよ。抱えたまま成長といいますが、いずれ人との衝突は免れ得ません。思考の癖はまあ個人に任せるとして、自立して、自分で考えて、不必要な部分を削ろうとか言うのはどうしても必要かと。語義の拡大解釈をしすぎだと思います。
書き方としては、正直奇をてらうか否かでちがってくるんですけど、たとえば「おれは普通の高校生、田中祐介」と本人の頭の中で堂々と言えるような書き方をすべきかと。「考え方は同じ……はずなのになぜか違うんだよなぁ……」と普通の少年少女として悩ませるとか。
薬の作用副作用に個人差があるように、出るとこと出ないところは人によって違いますし。その内側の推測がどっかずれている気がするというミステリ調も悪くないでしょう。特に本人が何かを抱えていた場合、読者に疑似体験させることもできますしね。
与えられたものが同じで、共感する部分が圧倒的に多くても、内部の器質に対する認識の誤解やそれに関する認知で互いにずれた生活をしている。みたいな。
ただ、壱番さんの場合、架空種族いっぱいの異世界転移ときていますからそれは難しいでしょう。ならば逆の認識、共通項をみつけだすという方向からはじめると良いかもしれません。そのなかの普通(モブとも常識人とも)を10人ぐらい用意して主人公と交流をはかる、という書き方をおすすめします。

確かに、小説家になろうなどであればこの手の読者とは相性が悪いです。カクヨム等別サイトに投稿するか、なろうでも玉狙いの人の竿にかかるかの2択。あとは、ツイッターの宣伝などで稼ぎましょう。硬派厨や逆張り好きもいますし、「普通のなろうとは違う!」をキャッチコピーに求めている人だっています。自分を支えてくれそうなユーザ層を見極め、彼らに向けたアプローチ戦略を練って、ほかのことはキレイさっぱり忘れちゃいましょう

カテゴリー : 創作論・評論 スレッド: 作中の障碍者の扱いについて。

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元記事:恋愛経験が無いのにどうやって恋愛物語を書けばいいの?

恋愛経験が無いのにどうやって恋愛物語を書けばいいのですか?
ラノベには恋愛を無理矢理にでもねじ込まなきゃいけないのですか?
ラノベ作家としてやっていくにはやっぱり恋愛を無理矢理ねじ込まなきゃいけないのですか?
というかそもそも恋愛物語を書くつもりは無いです。
ですが、ラノベ作家としてやっていくには恋愛を書けなければやっていくのは難しいのですか?
このサイトの下読みの回答の記事では恋愛を知っている前提で話していて、どうにもなりません。こんなことはしたくはありませんが、今すぐあの下読みに中指を突き立てて「ファック」と言ってやりたい気分です(実際には中指は突き立てません。あくまでも気分だけです。あくまでも例え話です。不快になった人はすみません。ごめんなさい)。
ですが、恋愛を書くことが出来ない以上どうすることもできません。
今すぐ下読みに唾を吐きかけてやりたい気分です(実際にはしません。例えばなしです。不快になった人はすみませんでした)。
やっぱりライトノベルは恋愛を無理矢理ねじ込まないと駄目ですか?
できれば、恋愛を経験したことが無い人でも書けるようになるにはどうすればいいんですか?できることなら「恋愛をする」以外でお願いします。
教えてください。お願いします。

上記の回答(恋愛経験が無いのにどうやって恋愛物語を書けばいいの?の返信)

投稿者 桂香 : 3 人気回答! 投稿日時:

一口にライトノベルといっても、キノの旅のように恋愛色がほぼないタイプや、薬屋のひとりごとのように恋愛に向かない主人公を置くって手ももあります。無理して書く必要ないです。個人的には脇役同士が付き合ったの一言や、恋愛映画のチラシの存在とか。この1点あるだけで、一応この世界にも恋愛あるんだなと安心しますね。人の受け売りですが、面白ければ正義。これに尽きるかと。
難しさはありますが、小説内における恋愛(その他R付きそうなもの)ってヘンな話拡声器のようなものなので、無理にねじ込むってのは質を考えるとお勧めしません。

方法を端的にまとめれば
・恋愛モノの小説を読んで疑似体験/ツイッターやまとめでエピソードを見て原因を考える
・嫌なら書かない。
・児童文学や青〇鳥文庫を参考にする

どうして青い〇文庫を参考にしてほしいのかというと、子供にはr指定とかの騙しが倫理上効かないので、どうしても自分の筆力・ストーリーのみで勝負している作家さんが多いからです。もしかしたらグロを売りにするかもしれない、という仮定は今回置いておきますが、意外と大人でも読むに堪え、時に心動くのでお勧めです。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 恋愛経験が無いのにどうやって恋愛物語を書けばいいの?

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元記事:ラノベでの古文使用はどこまで可か

極論すれば
・時と場合によりどこまでも。ただ、使用しないほうが無難
・キャラ付けのためオンリーで使うと転ぶ
になることは一応百も承知なのですが、工夫次第でどこまで受け入れられるか知りたいです。

「左様。ならばこの草より土と虫選り分けなむ。」ぐらいの難易度で、異世界語のうち公用語の表記として扱いたいです。数も極力減らすつもりです。
あくまでも似たイメージのすり合わせをもとに行うつもりで、その他には大阪弁や京都弁、広島弁などを使いたいと思っています。
けど読みにくさがアップするのでこのことに関する意見を伺いにきました。

上記の回答(ラノベでの古文使用はどこまで可かの返信)

スレ主 桂香 : 1 投稿日時:

のんさん、こんばんは。

山吹さんの話、今の時点で現行のは全部拝読しました。大まかな基準が把握できた感じです。特に解説部分の書き方とかの分かりやすさは勉強になりました。素敵なお話、ありがとうございます! これからも後を追いかけますね

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: ラノベでの古文使用はどこまで可か

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元記事:ラノベでの古文使用はどこまで可か

極論すれば
・時と場合によりどこまでも。ただ、使用しないほうが無難
・キャラ付けのためオンリーで使うと転ぶ
になることは一応百も承知なのですが、工夫次第でどこまで受け入れられるか知りたいです。

「左様。ならばこの草より土と虫選り分けなむ。」ぐらいの難易度で、異世界語のうち公用語の表記として扱いたいです。数も極力減らすつもりです。
あくまでも似たイメージのすり合わせをもとに行うつもりで、その他には大阪弁や京都弁、広島弁などを使いたいと思っています。
けど読みにくさがアップするのでこのことに関する意見を伺いにきました。

上記の回答(ラノベでの古文使用はどこまで可かの返信)

スレ主 桂香 : 0 投稿日時:

NO,4の消し方ってどうでしたっけ……。 システム自体がわからないです

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: ラノベでの古文使用はどこまで可か

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元記事:ラノベでの古文使用はどこまで可かの返信

 キテレツ大百科のコロ助とか禁書目録のローラ=スチュアートみたいに語尾だけ『なり』『ありける』とかをくっつけたエセ古文はたまに見るけれど、古文そのままの例はちょっと思いつかない。
 よく喋るキャラクターが常にその口調だと読んでいて疲れるかもしれないけれど、1.長台詞は控える、2.意味がわかりづらいところは適宜地の文や前後の会話で補足する、などに気を配ればなんとかなりそうな気がする。
 古文だけじゃなくて方言もそうだけれど、付属語(助詞, 助動詞)は多少特殊でも、単語だけ拾っていけば文章の意味は何となく分かる。でも自立語(名詞, 動詞, 形容詞など)が現代語や標準語と異なる場合は知識がなければ読み解くのはむずかしい。たとえば北海道の方言では寒いことを"しばれる"と言うらしいけれど、これは知識として知っていなければ読んでも意味がわからない。古文であれば"敢えて"が"全く~ない"という意味になるとか、そういうのは受験生でもなければ普通は覚えてないから説明なしに使うべきではないと思う。

上記の回答(ラノベでの古文使用はどこまで可かの返信の返信)

スレ主 桂香 : 0 投稿日時:

お二方、お返事が遅れてすみません。
方言によって意味が変わる語句(たとえば鳥取のタバコする(休憩する))や読者の大半が知らない語句(碁笥、六博など)は常用外の単語としてとらえられる感じでしょうか。子供向け歴史コミックとか読んでいると欄外に記述があったり、章ごとに単語をまとめたり……というのならば見覚えがあります。以後の例を考えますに、
「左様。ならばこの草より土と虫選り分けなむ」
 なるほど、草と土を基準どおりに分ければ良いのか、と主人公は理解した。
キーの単語(簡単な名詞。今回は土、虫、草と動詞の選る、分くなどの動詞、ついでに感嘆詞(?))がありゃ文脈はどーにでもなる、っといた感じですかね。
たとえ受けた側が誤訳をしていても別のところでカバーすれば大丈夫でしょうか。
読み取りやすくする工夫は上記と、さりげなく解説を挟む、みたいな感じでしょうか。
服部くん(コナン)やケロちゃん(さくら)とかは解説不要かもしれないですね。自然と身につく感じでしょうか。
拡大解釈ギリいけば、もしヨーロッパの政略結婚する貴族等の数か国語ザラみたいな感じでしょうかね。……でも現代日本を生きてく中で、身に着けるのは日本語、せいぜい英語、第三言語(中国語とか)でも実際、将来役立たせることができる人は多くもない……大半は凡そ、自分たちのコミュニティ+敬語ぐらいでしょう。
苦にならない、の基準はわかりませんが大学のレポートの難易度を基準に、担任の教授と頭突き合わせて考えてみます。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: ラノベでの古文使用はどこまで可か

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現在までに合計61件の投稿があります。 5件づつ表示中。現在全13ページ中の11ページ目。

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元記事:応募先について

自分は今、魔法学園ファンタジー物のラノベを書いてます。
ちなみに転生系ではありません。

そこで応募先なのですけど、自分は2つの応募先で悩んでいます。

それは、
電撃文庫とMF文庫Jです。

本命は電撃文庫です。

しかし、初投稿で自分は初作品の評価が知りたいのです。
MF文庫Jは投稿者ほぼ全員に評価シートを送ります。
しかしながら、電撃文庫に挑戦したいという気持ちもあるのです。
電撃文庫は第1次以上なら評価シートを送ってもらえるのです。

これを踏まえて、どちらに応募したらいいでしょうか。
どちらともやめたほうがいいという意見はできれば控えてください。
このご時世的にはどちらに応募したらいいのでしょうか?

最後に自分の希望は、
第1希望は電撃文庫
第2希望はMF文庫J
です。

自分はどちらとも好きなのでどちらでもいいのですけれど、できれば皆さんの意見を聞きたいのです。

どうか、できればお願いします。

上記の回答(応募先についての返信)

投稿者 のん : 1

 こんにちは、のんです。
 第1希望の電撃文庫に応募すればいいと思いますよ。電撃小説大賞の応募要項には

▼ご応募いただいた作品は、応募期間中(ご応募されてから、受賞・落選が判明するまで)は、新たに同人誌などに掲載することをお控えください。また、電撃大賞事務局が許可するウェブサイト以外への掲載も取りやめてください。

 とありました。言い換えれば、応募期間が終わり落選が決定した場合は、ウェブサイトへ掲載してもいい訳です。
 でしたら、例え電撃様からの評価が頂けずとも、このサイトの『ノベル道場』などで評価を知ることが出来るでしょう。
 【応募作品は返却しません】ともありますから、そちらは注意して下さいね。

 それに、評価シートを貰えない可能性はありますが、同時に貰える可能性もあります。むしろ貰える可能性の方が高いです。
 第1次どころか最終まで残り、書籍化出来るかも。いや、出来る! 位の自身を持ちましょう。努力は必ず報われます。

カテゴリー : 流行分析(なろう研究) スレッド: 応募先について

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投稿日時:

元記事:冒頭の場面(ワンシーン)の長さ

いつも創作Q&Aを拝見しております。
早速質問させて頂きたいのですが、それは表題の通り「ワンシーンの長さ」についてのことです。
私は今書いているのは「勇者とお姫様が二人で冒険の旅をする」というコメディチックなお話です。
そんな物語の冒頭が「勇者がお姫様を牢獄から助け出す」という二人の馴れ初めのシーンなのですが、なんと42字×34行のページ設定で20ページ・2万5000字もあります(全部で150ページくらいの話にしようと思っています)。
このシーンの流れとしては「勇者が牢獄にとらわれたお姫様を見つける」→「勇者はお姫様を連れて牢獄の外へ向かう」→「外にはお姫様を捕まえた強いモンスターがいた」→「勇者は強いモンスターと戦い、なんとか勝利を収める」というストーリーになっています(あくまでも物語の「冒頭」です)。勇者とお姫様の掛け合い(ギャグ)を書いていたら長くなってしまいました。
この初っ端の20ページは時間も場所もほとんど変わりません。話の筋も「勇者がお姫様を助け出す」というもので、多少変化はありますが(「お転婆なお姫様は王国に帰らず勇者と旅をしたいと言い出す」)、基本同じ話です。

他の方のライトノベルを読んでいると、冒頭のシーンは軽めに抑えてテンポよく場面を切り替えてる気がします。
(例えば……「酒場」で仲間を集めて、「翌日の朝」に「ダンジョン」を探索し、手に入れた財宝を「町の宝石店」に売る……という感じです)
中盤やラストシーンならともかく、やはり冒頭から20ページもの同じ場面を続けると読者はうんざりしてしまうのでしょうか?
冒頭は2~3ページごとに「別の日」、「別の場所」となるようにプロットを練った方が良いのでしょうか?

とりとめもない質問となりましたが、よろしくお願いします。

上記の回答(冒頭の場面(ワンシーン)の長さの返信)

投稿者 手塚満 : 1

書いてみたら多少長くなりまして、結論から申し上げてみます。

冒頭の文章量が客観的に決まるわけではありません。どこまでが冒頭かも、作者の意図に関係なく、個々の読者が思い思いに判断します。気にしても仕方ない事項ですし、読み進める意欲を掻き立てる工夫のほうが大事です。

多少具体的に申せば、出だしから目を引くツカミを作りさえすればよく(興味の喚起)、かつ「この作品はどういう話なのか」(読むモチベーションの喚起)も同時に提示できれば充分です。

目安としては読み始めて3分以内にそれらができれば大丈夫でしょう(3分は無目的に待てる平均的な限界時間で、おおむね3千字以下と考えて可)。それが冒頭なのか、本筋なのかは(読者には)どうでもいいことです。

以下、そのことを補足的に説明してみたいと思います。

1.冒頭では「この物語は何の話か」を提示する必要がある

お示しの数時からは、冒頭部分は物語全体の10%~15%くらいになりそう。これくらいの割合となると、その冒頭で物語の方向性はほぼ決定づけられている、と読者は期待するはずです。

もっと短い冒頭でも、やっておくべきことがあります。よく言われるものですが「誰がどこで何をする話なのかの明示」ですね。もっと簡潔に言えば「何の話なのか」です。少し詳しく言うなら「主人公はどんなキャラか」「物語の舞台はどんな世界か」「主人公の目的は何か」です。

これが大事なのは、読者が読み進めるためのモチベーションとなるからです。もっとも、序盤で提示した「何の話なのか」は偽のものであっても可です。中盤でのどんでん返しを狙うといった展開もありますから。

その場合でも、真の「どこで何をする話なのかの明示」は改めて明示する必要があります。かつ、たいてい「誰が」の部分は変更できません。ある程度読み進んだ読者には、主人公(ないしは視点キャラ)への感情移入が発生するからです。

2.構想してお出での冒頭の流れについて

冒頭の流れは、テンションの高さや起承転結に対応させますと、

01:勇者が牢獄にとらわれたお姫様を見つける(テンション中:起)
02:勇者はお姫様を連れて牢獄の外へ向かう(テンション低:承)
03:外にはお姫様を捕まえた強いモンスターがいた(テンション高:転)
04:勇者は強いモンスターと戦い、なんとか勝利を収める(テンション高→低:結)

となって、この流れの中で、

05:01~04の過程で、お姫様は勇者を信頼し、強い興味も抱くようになっていた

となるようですね。起承転結が成立していますし、これだけでも長編1つくらい書けそうな内容です。つまり、完結性のある冒頭エピソードになりそうということです。

3.冒頭とその続きが話の流れとして断絶してしまわないか

この完結性を高くできそうな冒頭のイベント(姫探索・戦闘・救出)が終了して、「お転婆なお姫様は王国に帰らず勇者と旅をしたいと言い出す」はどうつながるのかが問題となりそうです。冒頭のイベントは勇者と姫をくっつけるためだけで、以降の話が冒頭のイベントと無関係に続くと、ちょっと面食らう展開と思われてしまうかもしれません。

特に気になるのは「勇者とお姫様の掛け合い(ギャグ)を書いていたら長くなってしまいました」という部分です。読者には、これが作品テーマと受け取られる可能性があります。しかし、勇者の行動上の主な活躍は魔物打倒と姫救出です。

どちらが作品の「何の話」なのかはしっかり提示する必要があります。もし「手に汗握る救出・脱出・戦闘・勝利」をしっかり描いたら、勇者と姫のコミカル掛け合いはコメディリリーフと思う読者も多くなるでしょう、もし冒頭後の2人冒険譚が実は勇者&姫の漫才主体だったら、「手に汗握る」を期待した読者は失望するリスクが高い。既に2万5千字分、読んだわけですから。

4.冒頭の比重=文章量を下げるやり方もある

もし冒頭とそれ以降の接続が悪そうで、しかし冒頭の緊張感も失いたくないとすれば、冒頭の量を削る手が考えられます。現在の冒頭の流れでは、01は必ずしも必要ありません。大事そうなのは姫と遭遇することですから。

一方、最大の山場は03~04でしょう。03から始めると、なかなか緊迫感高そうなシーンが描けそうです。そのモンスターが喋れるとしたら、「おっと、せっかく捕えた姫を逃がしてもらっては困るなあ」と言わせれば、シーンの事情や状況は分かります。そうだとしたらですが、02も削れる。

あくまでも、冒頭の(完結性が高そうな)エピソードと後のストーリーの接続が悪ければの話です。冒頭のエピソードが、ストーリーの開始になっているなどであれば、むしろしっかり描いたほうがよさそうです。その場合、繰り返しですが、読者に「これはこういう物語」と印象付ける可能性が高いので、期待には応える配慮が必要です。

せっかく思いついたいいシーンだとしても、読者にとってどうかが大事です。作者としてこれなら面白くなると思えても、読者は読みたがるかどうかで判断する必要があります。

その読者は御作や作者さん(スレ主)さんを知りたいのではなく、ただ単に楽しみたいと思っています。ゲームのほうが面白いと思ったら、読みかけの小説は放り出します。多少誇張すれば、読者は怠惰で無知で考えることも大嫌いです(もっとも、読み進めて面白くなってきたら豹変します)。

その読者を長い文章に付き合わせるには、作者に己を斬り捨てる覚悟が必要です。自分の努力は隠し、読者の努力は最小限に抑えなければなりません。繰り返しですが、要は、冒頭のツカミで読者を引き込むには、白紙の状態の怠惰な読者が面白がりそうなものだけにし、残りは削る、後に譲る等々を考える必要があります。

5.長い冒頭を後で活かす手もある

例えば「慎重勇者」(実はアニメしか見てないですが)ですと、冒険(魔王討伐)開始までかなり引っ張ります。序盤の見どころが勇者の非常識なまでの慎重さだからですよね。スラップスティックにしか見えない話作りです。「慎重勇者」の巧い点はそれが伏線だというところにありそうです。

非常識なまでの慎重さは、実は勇者(行動上の主人公)、ヒロインである女神(視点主人公)らに隠された事情があったから、と中盤~終盤に明かしていき、シリアスドラマになってバッドエンドになりかけ、しかしハッピーエンドとなります。ギャグのためのギャグではない、つまり「なるほど」となる仕掛けだったわけです。

もしスレ主さんの構想する作品で、序盤はギャグ主体で引っ張るにしても、そのギャグが各シーンの中で完結しないようにしたほうがいいでしょう。読者としたら、序盤で楽しんだことが、実は終盤で別の意味に見えたりしたら、何か見つけた気分になれます。

そういうのも読者が読んでくれた労に報いるものであり、読後の満足感につながります。冒頭のツカミは読み切る意欲を掻き立てるためにあり、作品の印象は締めくくり方にあります。もし冒頭のコミカルが長い、多いとお感じでしたら、その後の展開に活かすことを考えるのも悪くありません。

6.結論再掲

少し考えただけでも、以上のように「冒頭の長さって言っても、あーでもない、こーでもない」です。何文字なら長いとか、逆に短すぎるとかはありません。冒頭は読み進めたくなるかが第一で、できれば冒頭は冒頭で終わらせない工夫ができれば充分です。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 冒頭の場面(ワンシーン)の長さ

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投稿日時:

元記事:執筆を急いてしまいます。

ノベル道場の方で公開している作品を書き終えました。そして思ったのは、なんだかスピード重視で丁寧さがないということです。早く書き終わりたすぎて急いで書いているために、なんか雑な印象を受けてしまいます。
適切な執筆ペースって、どうやって作るのでしょうか?

上記の回答(執筆を急いてしまいます。の返信)

投稿者 怒髪天 : 0

同じく! 早く完成させたくて、雑になるタイプです。
 思い浮かぶのは新人賞に応募してみるのはどうでしょうか。自分は最低枚数に足りなくて、毎回一度完成させた作品を読み返して、なんとか応募できる枚数に滑り込めるくらいまで付け加えています。(雑に書いても余裕でそこらの新人賞の最低枚数くらい書けるっていうのなら、ちょっと思いつかないです)

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 執筆を急いてしまいます。

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投稿日時:

ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン

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