小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

みね子さんの返信一覧。得点の高い順2ページ目

元記事:「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信

謎というものには、「読者がどこまで想像できるか」というのが重要になってきます。
例えば、敵が侵略してきた場合。普通に考えれば、征服欲や勢力拡大が理由だと思います。
これって、読者でも簡単に想像できるものです。物語や世界観まで絡んでくるから、尚更。
ですが例の病については、「読者には想像がつかない」というリスクがあります。もちろん、絶対に想像できないなんて事は無いのですが、大半の読者は、「謎」ではなく「不鮮明な要素」と認識するはず。
そう考えると、「謎を残すワクワク」というのは、読者がチンプンカンプンなようじゃ不可能かと。
少しの情報を提示し、ギリギリのところで明かさないというのが、「謎によるワクワク」を演出するコツだと思います。
ですので、謎によってワクワク感を出したいなら、「実は〇〇だった」くらいハッキリしては駄目で、「全く情報を出さない」というのも駄目、となります。

上記の回答(「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信の返信)

スレ主 みね子 : 0 投稿日時:

質問したみね子です。
回答ありがとうございます。

>大半の読者は、「謎」ではなく「不鮮明な要素」と認識するはず。
>そう考えると、「謎を残すワクワク」というのは、読者がチンプンカンプンなようじゃ不可能かと。

「想像できる謎」と「想像できない謎(=作者の設定)」の違いということですね。
たしかに、今回の病気は原因や仕組みは全く想像できません。チンプンカンプンだと読者はそれ以上理解できず、途中で離れていく可能性があります。それ以前に、主人公が動いてくれない可能性も……。
「チンプンカンプンの謎」を残したままにするのは、絶対にダメなことがわかりました。

想像の余地を残すというのは、「あとは書かなくてもわかるよね」の範囲内なんですね。
そう考えると、書くべき謎と書かなくてもいい謎の違いがはっきりします。
この観点で、設定含め見直そうと思います。

回答ありがとうございました。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?

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元記事:「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信

少し補足を。
僕が伝えたかったのは、「謎を出す事が、必ずしもワクワク感になるわけではない」 という事です。
チンプンカンプンな謎は駄目だと申しましたが、それは「謎→ワクワク感」を意識した場合のみ言える事。
事実、何もかも全く明かされずに完結した作品は沢山あります。
エヴァンゲリオンなどでは、謎の答えを何一つ明かさない事で、「ワクワク感」 ではなく「余韻」をもたらしています。(ワクワク感と余韻では感じるタイミングが違いますが、かなり違った要素です)
つまり、「チンプンカンプンな謎は絶対駄目」というのは、必ずしも言える事ではありません。

最初のほうで少し説明したつもりでしたが、結論では省略していましたので、誤解を招いてしまいました。お詫び申し上げます。

上記の回答(「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信の返信)

スレ主 みね子 : 0 投稿日時:

補足あちがとうございます。
理解力が足りず、こちらこそ申し訳ありません。

>僕が伝えたかったのは、「謎を出す事が、必ずしもワクワク感になるわけではない」 という事です。

謎でわくわく感を演出しようとするのではなく、あくまで舞台装置やキャラクターストーリーで演出せよ、ということだと理解しました。

例に出していただいたエヴァンゲリオンは、設定の謎はもとより、人間関係やネルフ本部の雰囲気や使途の造形でも「わくわく感」を演出していました。
セカイ系の作品は、設定よりも雰囲気でわくわく感を作っている印象です。
チンプンカンプンな謎であっても、そういう雰囲気なら許されるのだと思いました。

私が作っているのはなろう系で、セカイ系の作品は関係ないと思っていましたが、
わくわく感の演出では学ぶところが多そうです。
自ら視野を狭めていましたので、これからはもうちょっと視野を広げて、作品作りのための引き出しを作っていこうと思います。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?

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元記事:変えられない生まれや環境を補うにはどうすればいいか(作者に嫉妬してしまう)

作品自体は面白いと思います。『指○物語』や『守○人』シリーズなど。しかし、作者を調べると、前者は言語学者(博士号)旦那は地理学者。そりゃ、独自の言語も作れるし、地図も作れるよねという。指輪物語はどう生まれたかのような本で読んだけれど、旦那に手伝ってもらいましたって書いてあったし。そういう作品の裏話。この作者はどう生まれたか、のような本を読むと、大学院行きました。(後者も、オーストラリアなどなどエスノグラフィーのために何度も足を運んだとかかれている)
 幼少期も親から本を読み聞かせてもらった。口承を伝えてもらった。食事を作ってもらった。古武術を習った(すべて後者)など、です。
 いや、中卒の作家もいるよ、ハ○ー・○ッターの作者は無職シングルマザーだよと来るでしょう。でも彼女は大学も出ているし、留学もしているし、幼少期はそれは素晴らしい幻想的な森の近くで暮らしています。

 いまさら学校に行くお金なんてないし、留学もできない。(お金の問題というより、現役時代にそれを後押ししてくれる、親の質、親ガチャの問題ですよね)
 自分の幼少期なんて本なんて読みやがって、賢ぶるな! などという親に育てられて本を読んでくれたことはおろか、家には5冊も本はなかった。本など買ってくれたこともない。食欲をかきたてるようなおいしそうな食事を作ってもらったこともない。親の家を出るまで既製品しか食べたことがなかった。そのわりに台所を使うことも禁じられて料理も覚えられなかった。近所に美しい森なんてなく、汚い住宅街で育った。
 ファンタジーあるあるの、おいしいご飯、美しい自然 親を敬って慎ましく暮らす、古きよき時代を感じさせる感じ? なんて到底自分には書けやしません。
 自分が書けるのは、親なんて全く尊敬しなくてむしろ愚か者だと思っていて、食べ物描写なんてなくて、そこらへんに生えている草や虫の名前なんて全く分からない、ファンタジーです。しかしそんなの読んで面白いか? って思うのです。
 作者についていろいろ言いましたが、ファンタジーを築いたなんて言われているくらいだから、やっぱり作品は面白いのです。王道は王道たりえるんです。自分が作るファンタジーはやっぱりまがい物です。
 絶対書けないのはやっぱり生まれや環境もあるんじゃないかと思ってしまいます。
 変えられない生まれや環境を補うために本も断言できるほどたくさん読んでいるし、映画も劇も見ていますが、やっぱりそんな努力では越えられない壁があるように感じます。別に指輪物語や守り人シリーズほど売れたい、有名になりたいってわけではないんですけど。そこそこすら叶わないのではないか、と重鎮たちを見ていると思ってしまいます。

 質問です。ファンタジー系を書く作家で、経歴があまりうらやましがられない人を教えてください。傷ついた心を慰めたいです。
 虐待ネタや貧困ネタを書くそれら過去を持つ作家もいるけれど、残念ながら自分は虐待されていないし自分には投資してくれなかったけれど貧困ではなかったので、(今では毒親とか経済的虐待とかあるけれど、他作品と比べると見見劣りします。他者に哀れまれたり、共感されたりするレベルではないです。中途半端な毒親育ちです)逆にそこまでいくとネタになるよね、というようなどん底作家も嫌です。
 良ければ、中途半端な不幸自慢をして、傷のなめ合いがしたいです。本当に心が折れそうなので追い打ちはかけないでください。

上記の回答(しかさんへの最後のボール)

投稿者 あまくさ : 0

しかさんの意見そのものに対しては異論もありますが、こちらの投げかけた問いかけに対しても挑発に対しても、真剣に考え丁寧に返してくる姿勢には敬服します。

このくらいで打ち切った方がいいのかもしれないとも迷いましたが、もう一度だけ、いくつかボールを投げ返しておくことにしました。
レスは、そちらから特に何かなければお気遣いないように。

>叱咤激励は相談者と回答者の間に(たいていは)無意識に上下関係をつくり線引きし、相談者の視点から遠のく行為だと思っています。

たぶん私はしかさんより人間というものを信じていないんですよ。

相談者に対して過剰に親身になろうとする態度も、(たいていは)無意識に上下関係をつくり線引きし、相談者の視点から遠のく行為だと私は思います。(異論は認めます)

>今回のように心が疲弊していることが行動を阻害している(と解釈してます)場合はまず、なにをするにおいても心の疲弊を軽くすることが合理的な解決だと思います。

合理的だとは私は思いません。他人の心に踏み込もうとしすぎているように見えます。

優しい無関心というのもあるんじゃないかと。私なりに合理的に他人に対してどう接するのがいいか、そのつど考えてはいますよ。まあ、妥当な判断ができているなんて自惚れてもいなくて、間違えてばかりでしょうが。

>>人間関係ってそういうものではないでしょうか?

>私は批判せずにただスレ主さんに共感しますよとだけレスしておけばよかったということですか?

ん?
そんなことを言ったつもりはありませんが。

他人と100%分かりあうなんて不可能ですよね?
とは言え同じ人間だから少しは共通点もあるはずなので、互いに共通項を探りあえば少しは分かりあえるだろうとも思っています。
まあ、個人的な直観でいえば、20~30%分かれば良い方だと思います。

他人を見て、この人はこういう性格なのかな? と内心思います。で、もう少し分かりたいと思ったら、取り合えず言葉を投げかけてみます。そして反応が返ってきたら、それによって最初の印象を修正します。
付き合いが長い人のことなら多少は分かるのは、そういうフィードバックの蓄積が多いからです。

……こう書くと、こちらの一方的な思惑で他人を左右しようとしているように誤解されかねませんが、相手に対する理解不足ゆえに思いがけず傷つけてしまうということも有り得るわけで。だから手探りで理解を深めていくところから始めるほかないと考えているんですね。
また、人間関係はお互いさまでもありますから、やりとりが成立しているということは相手の方にも何らかの思惑はあるわけで、それがたまたま上手くかみ合えば比較的良好な関係が築ける場合もあります。その一方、どうやっても関係がこじれていってしまうこともあります。

詳しく説明しようとしているので少し大袈裟な話になったかもしれませんが、まあ、そんな感じにやっています。それをどう受け取るかは相手の側のことなので、上手くいくこともいかないこともあるのは仕方がないと思っていて。

人間関係っていうのはそんなものじゃないか、と書いたのはそういうことです。

    *    *    *

自由意志の定義を明確にせよと。

私の考えでは、しかさんの見解は以下のようなものだろうと思います。

◎人間は主観的に自由意志によって行動しているように感じている。

◎しかし、実際には因果律によって定められたコースを辿っているに過ぎない。

間違っていたらすみません。

自由意志は錯覚にすぎない。

そうかもしれないとは思います。

しかし、錯覚であろうとなかろうと、暴漢に襲われたら誰だって危険を回避する行動を取るんじゃないかと。
それが現実の行動であって、「自由意志は錯覚だ」と言ってみたところで「それがどうした?」としか言えません。

本当のところ、「自由意志」という言葉そのものはどうでもいいんですよ。もっと単純に「逃げる」とか「戦う」とかにしても、言葉に過ぎません。

人間は生きるために何らかの行動をとりますが、それを言葉によってなぞる生き物なんですね。そして、その言葉を妙にもつれさせてしまうことがあります。
私に言わせれば、決定論なんて言葉の迷路にはまりこんでしまっているだけです。思考実験としては興味深く、それこそ小説の題材にくらいはなりますが、現実の行動の役にはまったく立ちません。

>>暴漢に襲われたら戦うか逃げるかするでしょう? それは生きのびるための努力ではないのでしょうか?

>それなら毎日トイレに行くことも努力ってことになりませんか?

どうしてそうなるのか分かりませんがw

別に生きのびるための努力だけが努力だとは言っていません。成し遂げたい目的のための努力も、幸福になるための努力ももちろんあります。
なんならトイレに行くことだって、トイレに行けない状況がある場合は普通に努力の対象になりますよ。

(再掲)
何かほしいものがある。しかし、現状では手に入らない。
そういう時に諦められないなら、何かの行動を起こすしかありません。それが「努力」です。諦められるなら別に努力しなくてもいいのです。
(再掲、終わり)

最初にこう書いたはずです。
ごくシンプルなことだと思っているのですが、決定論を持ち出して話を難しくしてくるから「生きるための行動」というやや極端な例で説明しただけです。

   *   *   *

>専門的な知識で具体的な描写を掘り下げた小説がそれだけで面白いのは言うまでもないですよね。

言うまでもないとは思いません。
専門的な知識の披歴がすぎて、作品をつまらなくしてしまうこともあります。

>しかしなにより知識があれば書くことがあるので筆が走ります。筆が走るときって、私見なんですが、実はむしろ無駄な文を頭で消してどんどん話を展開させているように思います。
(中略)
>書こうと思うかどうかではなくて、書こうと思ったときに書くことがあるかどうかが面白い小説を書けるかを決定づけると。

この部分に関しては、まったく異論がありませんでした。
しかしここで語られている知識や環境は、トールキンの知識や環境ではなく、しかさんでも枝さんでも私でも、他の誰でも持ち得るそれぞれの知識や環境。そういう話になっている気がしますが?

トールキンに憧れ、トールキンと同じような作品を書こうとしたら、そりゃあトールキンの知識や環境が必要でしょう。

しかし、誰にでもその人なりの知識と環境があるはずです。これはおそらくサタンさんが最初に言われていた、剣に憧れても仕方がない、槍を使えるなら槍で勝負した方がいいという意見と同じだと思います。
この見解については、剣も槍も弓も使えない人間はいくらでもいるという反論が可能と言えば可能です。
ですが、私が引用させていただいた文章で、しかさんご自身が槍で勝負した体験を熱心に語っていらっしゃるように私には思えました。

そうです。
皆、それが言いたいんですよ。

   *   *   *

カテゴリに「やる気・スランプ」というのがあったな、とは私も思いました。

創作に行き詰った時にどうしたらいいかと相談する人がいて、時には傷の舐めあいをするのも効果的だと回答するとかなら、それも創作相談のうちでしょう。
しかし、「傷の舐めあいをしてください」と言って入ってくるのは、それとはまったく違います。それは理解していらっしゃるでしょうか?

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 変えられない生まれや環境を補うにはどうすればいいか(作者に嫉妬してしまう)

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投稿日時:

元記事:主人公を苦戦すらさせずに無双させたい!

 タイトル通り、主人公を苦戦すらさせずに無双させたいのです。
 しかし、それだと『主人公を活躍させる』にしても戦闘描写が短く終わってしまうし(というか相手を瞬殺)、ただただなぜ主人公が無双しているのかという能力的な話しの設定を説明しても、面白くない。
 ラノベは竜頭蛇尾とは言いますが、あまりにもクライマックスが陳腐では、ちょっと。
 ということで、主人公を無双させるには、どんな風に描写すれば良いと考えますか。

 カテゴリーは、『文章・描写』ですが、ストーリーなどの話しでも可です。
 よろしくお願いします❗️

上記の回答(主人公を苦戦すらさせずに無双させたい!の返信)

投稿者 田中一郎 : 0

真剣に無敵主人公を苦戦もなく無双させるのって難しいですよね。
シリアスにやればただの弱い者いじめ。米国が初手で核ミサイルみたいなものです。むしろ笑えない系の冗談にしかならない気すらします。
なろう系にあるような、シリアスから逃げた作風ならいくらでもいけそうですが。スマホのスリップなんかはその典型です。逆に言えば、コメディ色を強めれば楽にできるということでしょう。

もし冬空星屑さんがシリアスな苦戦もしない無双物やりたいのなら、それはイメージよりは大変でしょう。なんせ主人公は核兵器みたいなもので、出番があれば即戦闘終了みたいな扱いに困る存在になりますから。さらにそれで面白いものに仕上げるとなると至難でしょう。古来悪名高き「デウス・エクス・マキナ」ですから。
苦戦もしない無双物で近年の人気作といえば、「オーバーロード」や「転スラ」などですが、これらの作品も別に戦闘シーンで評価されてるわけではないですからね。無双物なのにバトルは添え物というところが、ひとつポイントになるでしょう。

序盤は主人公の見せ場がない、むしろあってはいけない作品になりますから、正直主人公に向いてません。序盤から動ける工夫、もしくは動かしやすい別キャラを主人公にする必要があると思います。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 主人公を苦戦すらさせずに無双させたい!

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投稿日時:

元記事:読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?

1・なろう系ラノベの読者は対価の約束されていない努力が嫌い!

2・なろう系ラノベのファンタジー世界とは、すなわちゲームの世界である。

3・主人公が能力的に成長していくのは快感である。この際に必要な努力とは、ゲームのレベルアップである。努力と感じさせない遊び感覚の努力。または、主人公(読者)が日常的に行っていたことが、異世界では異常に評価されるような設定が望ましい。

4・1を受けて必要なのは、主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束することである。

以上が、私のなろう系ラノベの考察です。
また、これらのテンプレートの肝とは、読者の承認欲求を満たすことです。
(成功が約束される、イコール承認欲求が満たされる)

今回、主に考察したいのは、4についてです。
例を上げてみます。

『異世界支配のスキルテイカー ~ゼロから始める奴隷ハーレム~』 (2015/6/2刊行)

こちらは小説家になろうから書籍化された作品で、30万部以上売れたヒット作です。
この作品では、文庫本の裏側あらすじに

これは1人の少年が後に異世界で≪支配者≫と呼ばれるまでの物語である。

と書かれています。
また、p18という冒頭段階で、

後のトライワイドで《魔王》と呼ばれ、後世に恐れられる一人の男が誕生した瞬間であった。

と、主人公のことを指して述べています。
つまり、主人公が作品世界で最強の支配者となり、絶対の成功をおさめることを約束しているのです。

『宝くじが当たったのでレベル1から聖剣を買ってみる』(2018/2/28刊行)

こちらもなろうからの書籍化作品です。
主人公は異世界でギルドに就職しようとするもステータスが低く、固有スキルである「なんでも装備可能」も就職先から評価されなかったため、ギルドから不採用の通知をもらいまくります。

しかし、宝くじに当たったことから、伝説の聖剣を武器屋で購入します。本来、能力値がオールAでないと装備できない代物でしたが、「なんでも装備可能」のスキルを持っていたため、レベル1なのに聖剣を装備できてしまいます。
ここから、彼の人生の逆転劇が始まるというものです。

p31には、以下のような文章があります。

詳細は分からないが、それでも店主は知っていた。
あの聖剣を持つものが、将来、英雄と呼ばれる存在になることを。
あの少年がやがてその聖剣に相応しい能力を得ることを。

以上、つまり冒頭の早い段階で、主人公の成功を約束しています。

また、実は、少年ジャンプも最近は、主人公が成功することを初めに約束するようになってきています。
以下のカッコはなろうテンプレとの共通点です。『宝くじが当たったのでレベル1から聖剣を買ってみる』のあらすじの構造と比べてみてください。

『僕のヒーローアカデミア』(少年ジャンプ2014年32号より連載開始)の構造

誰しもが特殊な超能力を持って生まれるのが当たり前の世界で、主人公は何の能力も持たない無個性な存在として生まれました。
(負け組、弱い存在、虐げられる存在)

しかし、人々を助ける最強のヒーローであるオールマイトに憧れ、彼のようになりたいと、不遇な立場に有りながら努力を続けてきた。

主人公は、オールマイトから、自分を犠牲にしても他人を助ける高潔な精神とひたむきな努力を評価され、オールマイトの後継者に選ばれる。そして、最強の能力を継承する。
(幸運。チート能力で無双)

主人公は、最強のヒーローから最強のスキルを譲ってもらい、しかも彼から、君は私の跡を継ぐ人間だ! と言われます。

これは成功の確約に他なりません。
成功することが約束されているからこそ、主人公は努力できるし、読者もついてこれるのです。

以上のことから、主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束することは、非常に有効なテンプレートだと考察しますが、いかがでしょうか?
異論、反論などを含めて、ご意見を頂戴したく存じます。

上記の回答(読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?の返信)

投稿者 ドラコン : 0

 こんにちは、ドラコンです。先のスレッド「なろう系ラノベに努力の要素を持ち込むのはタブーか?」(https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/counsel/novels/show/1049)のほうに、既に私見を申し上げておりますが、新たにスレッドを立てられましたので、こちらにも私見を申し上げます。

 >1・なろう系ラノベの読者は対価の約束されていない努力が嫌い!
 >4・1を受けて必要なのは、主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束することである。

 この2点についてです。「なろう系ラノベに努力の要素を持ち込むのはタブーか?」のほうで、「ライトノベル」に該当するかは微妙だが、「なろう」発で書籍化されて、主人公が努力している例として挙げた、『皇華走狗伝』(宝島文庫、喜多村やすは、2018年)は以下のような特徴でした(なお、ネタばれを含みます)。

 ・副題が「星無き少年と宿命の覇王」。「覇王」とは、副主人公の皇子の宿星。つまり、副主人公が覇を唱える=報酬を得ることを、タイトルで暗示している。またカバーには、「昼行燈の皇子と、地位無き少年がである時、夜を統べる王を目指す戦いが幕を開ける!」と明示されている。

 ・正主人公は、報酬に興味がない。先の「なろう系ラノベに努力の要素を持ち込むのはタブーか?」で、正主人公努力する目的を「暇」と書いた。その「暇」とは、生母と正主人公自身の平穏な生活(正主人公にとって理想の生活は書庫に引きこもっての読書三昧)、生母と父の良好な夫婦関係の維持。父が没して、兄の代になると「見捨てられるのは分かりきっている。(中略)此処で好きな本に囲まれてに気儘に暮らし、気が付いたら野垂れ死にしている位で丁度いいと思っている」とのこと(72ページ)。

 ・ゆえに、現世的・即物的報酬、つまり出世、名声、領地、(副)ヒロインとの婚約・婚姻を受けるのは、努力した正主人公ではなく、全くしていないわけではないが、あまり努力していない副主人公。

 ・正主人公も、正ヒロイン(副主人公の義妹)と結婚するが、それは正ヒロインを宮中での陰謀から一時保護する意味合いが強い。正主人公の初出が17歳、正ヒロインの初出が5歳と12歳差。年齢的には年の離れた兄・妹だが、描かれ方としてむしろ、父と娘。実際、正主人公は正ヒロインについて「本当に好き合ったものを選び、夫婦の縁(えにし)交わし合えるようになるはずだ」(363ページ。ちなみに最終ページは367ページ)と言っている。もっとも、正ヒロインは正主人公を「夫」として認めている(年を考えると、ままごとにしか見えぬが)。

 ですので、努力するキャラ=報酬を得るキャラが同一である必要はないですね。報酬を得るキャラ自身はあまり努力せず、周りの努力で報酬が転がり込んでくる、というのもアリでしょうか。

 この『皇華走狗伝』の正主人公が第1巻限りで得た報酬というのは、「側に居て居心地のよい相手である副主人公との出会い」ぐらいです。出るかどうかも分からない第2巻以降が出れば、成長した正ヒロインと「形式的」ではなく「真の」夫婦になる、軍師として、または表舞台からは引くがプライベートの話し相手として、副主人公の側に居続ける、といった報酬を得るかもしれません。だだ、これは第1巻を読み終えて感じることです。少なくとも、早い段階でそれを感じることはありませんでした。

カテゴリー : 流行分析(なろう研究) スレッド: 読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?

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