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プロローグを入れる、入れない場合の返信

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プロローグを入れる、入れない場合(元記事)

いつも大変お世話になっております。
まだ終わりそうにない長編小説を続けております、やとうと申します。
相変わらずコロナの感染では良くない状況が続いておりますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

こちらは予想もしなかった一年をバタバタと過ごし、
創作の方は休載四天王並みの進行速度で細々続いている状況です。

作業する期間が所々で空いてしまいましたが、再開時に読み返し、以前には悩んだ部分が書けるなど、ゆっくりながらも進めています。
その中で構成に悩みが出てきたため、こちらでお話しをうかがえればとお邪魔しました。

現在書いている内容は
ヴィクトリア朝をモデルとした舞台で、異国から来たサムライが小公子を立派なお世継ぎにすべく守り育てる、というものです。
展開としては、

A 初対面初日に小公子襲撃、サムライが元気に突撃して解決。
 再度小公子の命を狙う伯爵家ご本家(親戚)にサムライがアポなし訪問、お世継ぎの宣戦布告。

B スパルタ教育と方針が合わず女教師と揉める様に我慢できず、反抗期な小公子が家出。
 小公子が逃げた先で、サムライの同郷や女教師の知り合いが関与する切り裂き事件に巻き込まれる。

C サムライ、女教師が一時休戦で小公子を助ける。ついでに本家にサムライの同郷などの連中が絡んでいることを知る。
 小公子は自分の家業の暗部が事件を引き起こしたことを知り、将来伯爵となり改善することを決意。
 サムライは小公子を立派なお世継ぎになるまで、守り育てると約束。故郷の因縁の敵は切る。

 というところまでをひとつの区切りとしてまず、プロットから小説へと文章を書き続けています。

最初は内容について考えていなかった、プロローグの存在についてどう扱うか悩んでいます。
入れた方が良いのか、必要なければ無しのままで始めてよいのか。

もし書くとすれば、プロローグは

・小公子の家の本邸(領地のお屋敷)へ向かう途中で襲撃をうけるもサムライが撃退。ヒロインがサポート。
・本丸潰す気マンマンのサムライが心配なヒロインと、親類に会う恐怖と不安が隠せない小公子。
・敵は全部任せとけ、とサムライがどっしり構える様子を見て小公子は「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」と過去を思い出す。

という流れで冒頭Aの内容へと続く、という形にしようと思います。

プロローグを書くときは、どのような内容、情報で物語の舞台を説明するのがよいか、足りないことはないかと迷います。

また、話の流れとしては今のプロローグに入れようとしている内容は、
中盤以降の展開の場面で、最後の決着をつけに行くところの少し前、というぐらいの位置です。

プロローグの内容についてはどのようにすると読者によって話が入りやすい、わかりやすいでしょうか。

・このまま使用する
・時系列が前後するような内容を含めるのは、避ける別の内容にする。
 または主人公についてもっとわかりやすい情報を入れるべき(過去、出自、理由など)
・必要なければ無しで進行していく

また、皆様は創作のときプロローグは制作中のどのタイミングで考え、決定していますか。
入れない場合はなぜ、そのように判断されましたか。
その際に心がけていることなど、創作の中でお気づきのことなどうかがえれば幸いです。

新年度が始まって皆様がお忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

プロローグを入れる、入れない場合の返信

投稿者 手塚満 投稿日時: : 0

プロローグ(やエピローグ)は、やむを得ず入れることがある、くらいに考えてはどうでしょうか。お考えのプロローグは特に不利な感じがします。以下、少し説明してみます。
1.プロローグは本編ではない前置き

プロローグが何かといえば、前置きです。つまり本編への導入です。本編冒頭が分かりにくいとか、平穏な出だしでツカミがないとか、問題があるときに使うと考えていいと思います。多少極端に申せば、プロローグはないほうがいい。なぜなら本編冒頭の作りが失敗だから必要となってしまうものだからです。

2.本編でもプロローグでも冒頭のツカミである必要がある

大事とされる「冒頭のツカミ」で考えてみます。冒頭ですから読者に事前知識はない。登場キャラクターは主人公含め、全く未知の人物です。作品の舞台についても知らない。全く白紙の状態ですね。

そういう何も知らない状態でも面白くなりそうと読者が感じられねば、読者は読み進むのを諦めてしまいます。何せエンタメですから。ためになるとか思って読むわけじゃない。読んだら読んだだけ楽しみたいとしか思ってないわけです。

料理で言えば、「噛めば噛むほど味が出る」ではいけない。一口食べて「美味しい!」と感じられるものじゃないといけない。極端に言えばお菓子ですね。健康を考えた、バランスのいい塩分控えめの、なんてのは文学作品や教科書に任せとけばいい。

だから冒頭のツカミが必要なわけです。キャッチーなタイトル考えて手に取ってもらい(クリックしてもらい)、あらすじ(と呼ばれるけど実は宣伝部分)もジャンルや作品傾向が分かるもので本編へ誘い込む。章タイトルも何となく話の流れが感じられて、具体的にどう話が進むか知りたくなるものがいい。
(逆に、まだ興味も湧いていない読者に、作品知識を事前に知ってもらうようなプロローグなどは論外ですが割愛。)

そこをクリア出来たら、ようやく読者は次に本文へ進んでくれるわけですね。その興味と期待を裏切ってはいけないわけです。期待に応えるのが冒頭のツカミです。目を引くだけでなく、確かに面白くなる雰囲気がある、と予感させるシーンを入れます。

3.もし本編冒頭が地味なら派手なプロローグも有用

しかし本編の作り次第です。例えば、ラストシーンの都合上、冒頭は主人公の誕生シーンから始めないといけないかもしれません。人知れず呪いがかかり、中盤以降の主人公の障害になるとかで。そうなると人目を引くシーンは難しい。人知れず、ですから。主人公は生まれたばかりだから状況を理解しようもない。目立った事件が起きてくるのはずっと後にするしかない。

そういうときにプロローグを用いるのは効果的でしょう。主人公に呪いをかけた者がいるとして(たぶんラスボスになる)、呪いをかけた原因を描いておく。例えば主人公の親に邪険にされて恨んだ、とかですね。ラスボスの逆恨み、あるいは主人公の親が非道、とか、本編の狙いに従って、読者の気持ちを揺さぶるようなシーンを入れれば効果的でしょう。

その場合、本編とは直接の関りがありません。原因となった事件の紹介であって、主人公が活躍するわけではないからです。本編の前置きであり、プロローグ分類となります。

4.スレ主さんのご構想の場合

スレ主さんがお考えの構想では時系列を乱す手法ですね。時系列通りなら中盤くらいまで進んだ主人公らの活躍の先取りでしょうか。これにはいくつかの難点、あるいはリスクが含まれていそうです。

A. 未来の出来事が先に来るため、本編冒頭からそこまでは主人公らが無事なことが保証されてしまう。

B. 本編で描かれた主人公らの行動、言動によってできた人間関係を、その事前知識なしにシーンで見せることになる。

C. 本編冒頭と大差ないシーンである(なにせ「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」だから)。

5.未来先取りで描くと無事が保証されてしまう

Aは本編序盤~中盤(下手すると終盤)までが回想と同等になることを意味します。回想している時点までは主人公らはどんな困難に際しても切り抜けることが保証されてしまいます。読者に興味を持たせるとしたら、「どう切り抜けたか」になります。「死ぬか生きるか」のスリルは諦めねばなりません。

6.中盤のメリットを生かせない中盤の先取り

Bは中盤(以降)向きのシーンを序盤に入れてしまうことになります。キャラの関係性が分かってこその面白さは駄目になります。入れても分からないし、むしろ分からなさを増してしまうリスクが高い。

かといって、何の事前知識もなしに読んでも面白がれる作りにすると、中盤まで読み進んだとき、プロローグの密度の薄さが露呈する危険性があります。あるいはプロローグが物語中盤でもリアリティがあるように運ぶと、キャラの関係性を深められない状況に陥るリスクがあります。要はプロローグが本編の足かせになる。

7.同じようなシーンの繰り返し

Cが最も問題かもしれません。ご構想では本編冒頭からサムライが暴れてくれるわけですよね。小公子ともまだ面識はないから、小公子(や周囲のキャラ)がサムライの強さに目をみはったりもできるでしょう。プロローグでは逆に「この人は変わらない」ですから、誰も驚かない。

キャラの主観描写としてはプロローグのほうが緊張感を高めにくいのではないかと思います。しかし読者は一応、そういうサムライだと知ってしまう。そこから本編冒頭のサムライの活躍です。Aの(事実上の)回想という影響も受けます。

小公子らがいくら恐れても、サムライの活躍に驚いても、読者的にはもう当たり前のことが起きるに過ぎません。要はプロローグが本編の感動の支障になりかねない。

8.本編前史で目を引くものなら可かもしれない

それでも、もしプロローグを入れるとしたら、例えばサムライの人となりとかでしょうか。サムライがなぜ小公子に仕え、尽くそうと思ったのかとか。そこがはっきりしないまま、本編冒頭でサムライが必死の活躍するのが不自然に見えるとしたら。

例えば、サムライは出身国で主君を敵から守り切れず、主君と共に死ぬ覚悟をしたものの、主君が「新たな主を見つけて生きよ」と諭して逃がされたとか。で、小公子がサムライの主君の幼少時とよく似ていたとか。いや、ベタですみません。この場で思いつけるなんて、この程度でして。

9.それでも入れずに済むなら入れないほうがいい

ともかく、そういうものならプロローグとして成立はするでしょう。しかし本編冒頭でサムライの人となりが分かる活躍を描けるなら、やはりプロローグは不要です。入れないほうがいいプロローグになります。

読者はさっさと本筋の話を始めて欲しいわけです。作者が面白そうだから付け加えるのは不利な戦略です。コツの1つに「書き上げたら、冒頭から何ページもばっさり切り落とせ」というものがあるくらいです。テンションが高まったところから話を始める工夫をせよ、ということですね。

できるだけ、読者のそういう期待に応えるべきでしょう。そのように工夫して、まず本編を仕上げ、その上でプロローグの可否を判断すべきです。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: プロローグを入れる、入れない場合

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