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プロローグを入れる、入れない場合 (No: 1)
スレ主 やとう 投稿日時:
いつも大変お世話になっております。
まだ終わりそうにない長編小説を続けております、やとうと申します。
相変わらずコロナの感染では良くない状況が続いておりますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
こちらは予想もしなかった一年をバタバタと過ごし、
創作の方は休載四天王並みの進行速度で細々続いている状況です。
作業する期間が所々で空いてしまいましたが、再開時に読み返し、以前には悩んだ部分が書けるなど、ゆっくりながらも進めています。
その中で構成に悩みが出てきたため、こちらでお話しをうかがえればとお邪魔しました。
現在書いている内容は
ヴィクトリア朝をモデルとした舞台で、異国から来たサムライが小公子を立派なお世継ぎにすべく守り育てる、というものです。
展開としては、
A 初対面初日に小公子襲撃、サムライが元気に突撃して解決。
再度小公子の命を狙う伯爵家ご本家(親戚)にサムライがアポなし訪問、お世継ぎの宣戦布告。
B スパルタ教育と方針が合わず女教師と揉める様に我慢できず、反抗期な小公子が家出。
小公子が逃げた先で、サムライの同郷や女教師の知り合いが関与する切り裂き事件に巻き込まれる。
C サムライ、女教師が一時休戦で小公子を助ける。ついでに本家にサムライの同郷などの連中が絡んでいることを知る。
小公子は自分の家業の暗部が事件を引き起こしたことを知り、将来伯爵となり改善することを決意。
サムライは小公子を立派なお世継ぎになるまで、守り育てると約束。故郷の因縁の敵は切る。
というところまでをひとつの区切りとしてまず、プロットから小説へと文章を書き続けています。
最初は内容について考えていなかった、プロローグの存在についてどう扱うか悩んでいます。
入れた方が良いのか、必要なければ無しのままで始めてよいのか。
もし書くとすれば、プロローグは
・小公子の家の本邸(領地のお屋敷)へ向かう途中で襲撃をうけるもサムライが撃退。ヒロインがサポート。
・本丸潰す気マンマンのサムライが心配なヒロインと、親類に会う恐怖と不安が隠せない小公子。
・敵は全部任せとけ、とサムライがどっしり構える様子を見て小公子は「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」と過去を思い出す。
という流れで冒頭Aの内容へと続く、という形にしようと思います。
プロローグを書くときは、どのような内容、情報で物語の舞台を説明するのがよいか、足りないことはないかと迷います。
また、話の流れとしては今のプロローグに入れようとしている内容は、
中盤以降の展開の場面で、最後の決着をつけに行くところの少し前、というぐらいの位置です。
プロローグの内容についてはどのようにすると読者によって話が入りやすい、わかりやすいでしょうか。
・このまま使用する
・時系列が前後するような内容を含めるのは、避ける別の内容にする。
または主人公についてもっとわかりやすい情報を入れるべき(過去、出自、理由など)
・必要なければ無しで進行していく
また、皆様は創作のときプロローグは制作中のどのタイミングで考え、決定していますか。
入れない場合はなぜ、そのように判断されましたか。
その際に心がけていることなど、創作の中でお気づきのことなどうかがえれば幸いです。
新年度が始まって皆様がお忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
カテゴリー: 文章・描写
この質問に返信する!プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 2)
投稿日時:
プロローグと言うのは、『読者の興味を引く』ためのものだと昔誰かに教わりました。
ですので、主要人物三名の魅力を分かりやすく押し出しつつ、割と短めにカットできるものが望ましいです。
そのため、とりあえず『時系列』『設定』『主人公の過去・出自』なんかは出来るだけ避け、単純にキャラクター性の『核』の部分を伝えればいいと思います。
まあ、曖昧なことを言われても困ると思うのですが、細かく指摘して質問者さんの制作の幅を狭めるのは好ましくないので、軽く例示。
主人公:戦闘狂のきらいがあるトレジャーハンター。ただし、戦闘狂の自覚は無く、むしろ自分は誇り高く・誰かを守るために戦う武人のつもりでいる。
主人公の師匠:初登場時点では主人公と初対面。技術に惚れ込んだ主人公に半ば強引に弟子入りされるが、殺すことにトラウマがあり、同時に危なっかしい所のある主人公を見捨てられずに面倒を見る羽目になる。
プロローグのプロット。
①主人公、旅の途中で盗賊を見かける。
②近づいてみると、盗賊は今まさに襲い掛かられようとしているところで、(無自覚に)不敵に笑いながら主人公が割って入る。
③多勢に無勢の中、奮闘する主人公。襲われていた旅人も、剣を抜いて援護に入り、何とか盗賊を撃退する。
④改めてお互いに自己紹介をする中で、だいぶ長いこと盗賊からの攻撃を耐えていたこと・共闘中の様子から旅人の強さに気付く主人公。
⑤主人公に『アンタなら難なく殺せただろうに』と言われ、渋々ながら殺すことへのトラウマと、『殺さずに撃退する』ことが難しかったから逃げていた旨を言う旅人。
ってな感じで、5~10ページほど。この後の展開として、主人公が『戦う理由』に思い悩んだり、師匠がトラウマを語ったり、そして双方が『違う考え方』をしているからこそ互いに影響を与え合って、様々な事件に立ち向かいながらも己と向き合っていく、みたいな。
やとうさんは『サムライとヒロインの女教師が助け合いながら小公子を育てていく』話を作りたいと仰っているけど、小説である以上キャラクターの内面・精神性に重きを置かざるを得ないわけで、各キャラごとに『精神的成長・変化』をどうやって居れるか決めた上で、そのキャラの物語開始時点での『精神的な特徴』を簡潔にまとめたプロローグにすると良いと思います。
最後に、プロローグの制作タイミングですが。俺は基本、プロットを立てずに・守らずに行き当たりばったりで書いてしまうタチなので、『不必要なくらい大目に伏線を貼りながら書く』のがベースに有って、中盤~終盤を書く間際に『いらない伏線を削除しつつ、一番中核になる物だけプロローグにまとめ直す』という手段を使います。
また、設定が複雑な作品を書く際にはすごく短い『設定解説のためのプロローグ』を書いたうえで間髪入れずに『キャラ紹介のプロローグ』を入れる形をとっています。
プロローグを入れる、入れない場合の返信の返信 (No: 11)
投稿日時:
プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 3)
投稿日時:
お久しぶりですー。
プロローグはなくても大丈夫そうかな?って気はするんですけど、あえて入れるなら、以下の
「・敵は全部任せとけ、とサムライがどっしり構える様子を見て小公子は「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」と過去を思い出す。」
これが一番、「異国から来たサムライが小公子を立派なお世継ぎにすべく守り育てる」という、この小説はどんな話なのかが伝わりやすいのでは?って思いました。
>皆様は創作のときプロローグは制作中のどのタイミングで考え、決定していますか。
プロットの段階でしょうか。
私の場合ですが、話の趣旨が分かりにくい場合や、本題に入るまでが長い場合、大事なキャラ(恋愛の相手役)がなかなか出てこない場合などは、冒頭で出すようにしてますね。
あくまで個人の意見ですが、何か参考になれば幸いです。
プロローグを入れる、入れない場合の返信の返信 (No: 12)
投稿日時:
ふじたにかなめ様
お久しぶりです。
最初は特に考えずに書いてしまったので、
プロローグは後付けで「やっぱりいるかな?」と扱いに迷ってしまいました。
プロローグを入れる場合は、
どんなキャラクターが、何をする話なのかが分かりやすい紹介となるような場面を見せられたらいいと思いました。
「この人変わんないなぁ」というのは、
安心感を与えてくれる、頼れる存在として小公子が信頼している人という面と、
ヒロインに叱られて、「相変わらず派手にやるなあ」とちょっと呆れもある、という表現がしたいと思って考えた内容でした。
プロローグはその後の展開で登場するタイミングも考慮して、キャラクターを選ぶことも大切ですね。
いつもご指導いたただき、ありがとうございます。
プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 4)
投稿日時:
悪乗りで言うと、セディーの手記ちょうプロローグとかは?
ーーーーーーーーーーーーー
~セドリック。エロルの手記~
これは僕の手記だ
正直僕は手記の書き方なんてものに詳しくない。無作法だったら恥ずかしい。
まあ、僕以外は僕の手記を読んだりすることは、早々無いだろうから多少は構わないだろう。
でも、もし僕の手記を僕以外の誰かが読んでいるとしたら、読んでいる君は、いったい何者だろう?
これは僕の個人的な手記だ。順当に行くなら君は僕の親族に当たる人間だと思う。僕の家が没落していたら別だけどね。
でも、全てがずっと上手くいきつづけるなんて、きっと無理だと思うから、いつかは赤の他人に渡ってしまう日が来るのも覚悟している。
いや、もしかしたら僕はそれこそを望んでいる。
ワインやエールの空きボトルに手紙を詰めて海に流すように、せめて僕も知らない誰かに、僕は知っていて欲しいんだ。
僕のあまりに鮮やかな出会いを、誇り高い彼女の事を、そしてあまりにぶっ飛んだーーーーそう「ぶっ飛んだ」と言ってしまうのが相応しい「彼」との日々を。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
とか
プロローグを入れる、入れない場合の返信の返信 (No: 13)
投稿日時:
読むせん様
お久しぶりです。
資料を探しているときにも昔の人は絵や手記など、
当時の記録を色々と残しており、舞台の参考にしたいと思っていました。
キャラクターの視点でそのように語らせていくのも、面白そうですね。素敵なアイデアをありがとうございます。
小公子は賢いけれどちょっとひねくれた子にしようと思ってます。
また舞台にしたい時期は変化の多い時代なので、同じ世界観でその後、大人になった彼の視点でヴィクトリア朝~WWⅠぐらいの時代の変化も書けたらなとちょっと考えるようになりました。
いつもお返事ありがとうございます。
プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 5)
投稿日時:
プロローグは、基本的にはあってもなくても良いもの。物語そのものにはほとんど影響ない。あくまで基本的には。
だから、私の場合はかなり思いつき。タイミングは作品ごと違う。
ただ、あってもなくても良いものなので、「こういうプロローグ入れようかな?」と考えること自体は思いつきでも、実際に書き加えるのは本編が終盤に入ってからあるいは完成した後とか、そんな感じが多いですね。
序盤中盤の頃に書く時は、「これは仮置」と強く意識してる。
というのもこれは、まあ私個人のプロローグに対する認識というか拘りというか自分ルール的なものがあるため、というのが大きいですね。
プロローグはあってもなくても良いのですが、んーと……
私個人の認識と再度強調させてもらうけど、
プロローグって大きく分けて役割が2つあると思ってるんですよね。
ひとつは「本編の導入」という読者を導く役割。これはプロローグではなく第一話でやってもいいし、ぶっちゃけ簡潔に説明できりゃそんな導入ないほうがさっさと本編始められるので良いって判断もできる。
ひとつは「本編の印象を決定する」という、作品コンセプトに大きく影響する役割。このタイプのプロローグも別になくてもいいんだけど、あると作品の印象がガラッと変わる。いわゆる枠物語の枠になるプロローグだから。
「導入」を意識したプロローグは、単純に読者を物語に導くことが役目だから、お祭りの前夜祭みたいなもので「これからなにかが起こるぞ」と思わせることが出来たら理想だと思う。個人的にそういうのは勢いが大事だと思うので、思いついたときにバーっと書いて仮置して、最後まで書き終えたら推敲して書き直す。
「印象」を意識したプロローグを作る場合は、例えば本編ラストの一幕で主人公が静かに独白してるとこからプロローグが始まって、これまでの事を語らう形で第一話が始まるとか、これだと普通に第一話が始まるのと比べてプロローグがあると本編は通して「回想」という印象になるよね。
あるいは、「主人公とヒロインが昔を懐かしむプロローグ」「小学校の頃の短編1」「中学校の頃の短編2」「高校の……」「主人公とヒロインが結婚式場で指輪交換をしてるエピローグ」という話があると、これはプロローグ・エピローグが無いとただの思い出の短編集か連作になるけど、プロローグとエピローグがあることで「式場で思い出を振り返ってる話」という長編になる。枠物語の典型例だね。
とまあ、こういう「回想」が利用しやすいけれど、物語全体の印象を操作することが出来るため、この場合はけっこう重要なので、プロットでプロローグを書くと決めていても、プロローグを実際に書くのはエピローグまで書いてからって感じです。
まあ、ぶっちゃけ一手間かかるし、面倒なので思いついてもやらないことが多いです。
これはコツではなくて個人的な好みの話だけど、プロローグを書くならエピローグを先に考えたほうが良いと思います。
というか、エピローグとセットで感がたほうが、って感じですかね。
例えばプロローグで
>小公子は「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」と過去を思い出す。
とあるのであれば、エピローグでは「小公子は出会った頃から変わらんな」と逆に侍に言われてしまう小公子、という図で終わるとか。
プロローグはあってもなくても良いと考えてるんですが、それってのはつまりプロローグって本編とは独立してる外付けパーツってイメージなんですよね。エピローグも。
であれば、それら単体で成立する小ネタを仕込んでおくと、エピローグまで読み進めた読者はその小ネタに気がついてサプライズの面白さを感じてくれる、という感じ。
だから、プロローグはエピローグと話が通じる内容、つまりエピローグの詳細が決まる終盤以降に書く。ということが多い。
再三書くけど、あくまで私個人の好みの話ね。
プロローグを入れる、入れない場合の返信の返信 (No: 14)
投稿日時:
サタン様
いつもお世話になっております。
プロローグは後付けで思いついたものなので、
内容で迷い、入れるべきか否かで迷い、扱いに困っていました。
今の案はとりあえず仮置き状態のまま、その後の展開を書いていきます。
その内容に合わせてプロローグとして調整してみて、使えそうなら入れてみようと考えています。
エピローグは成長した小公子とサムライが、パブリックスクールに向かう直前、駅舎で話す場面を考えていました。
お互いに変わった部分、相変わらずな部分を見て笑って旅立つようにして終わりたいと思っています。
プロローグとエピローグを対比させる構図、というのもとても面白いアイデアですね。
素敵なアイデアまでいただき、ありがとうございます。
頑張って書き続けます。
プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 6)
投稿日時:
プロローグ(やエピローグ)は、やむを得ず入れることがある、くらいに考えてはどうでしょうか。お考えのプロローグは特に不利な感じがします。以下、少し説明してみます。
1.プロローグは本編ではない前置き
プロローグが何かといえば、前置きです。つまり本編への導入です。本編冒頭が分かりにくいとか、平穏な出だしでツカミがないとか、問題があるときに使うと考えていいと思います。多少極端に申せば、プロローグはないほうがいい。なぜなら本編冒頭の作りが失敗だから必要となってしまうものだからです。
2.本編でもプロローグでも冒頭のツカミである必要がある
大事とされる「冒頭のツカミ」で考えてみます。冒頭ですから読者に事前知識はない。登場キャラクターは主人公含め、全く未知の人物です。作品の舞台についても知らない。全く白紙の状態ですね。
そういう何も知らない状態でも面白くなりそうと読者が感じられねば、読者は読み進むのを諦めてしまいます。何せエンタメですから。ためになるとか思って読むわけじゃない。読んだら読んだだけ楽しみたいとしか思ってないわけです。
料理で言えば、「噛めば噛むほど味が出る」ではいけない。一口食べて「美味しい!」と感じられるものじゃないといけない。極端に言えばお菓子ですね。健康を考えた、バランスのいい塩分控えめの、なんてのは文学作品や教科書に任せとけばいい。
だから冒頭のツカミが必要なわけです。キャッチーなタイトル考えて手に取ってもらい(クリックしてもらい)、あらすじ(と呼ばれるけど実は宣伝部分)もジャンルや作品傾向が分かるもので本編へ誘い込む。章タイトルも何となく話の流れが感じられて、具体的にどう話が進むか知りたくなるものがいい。
(逆に、まだ興味も湧いていない読者に、作品知識を事前に知ってもらうようなプロローグなどは論外ですが割愛。)
そこをクリア出来たら、ようやく読者は次に本文へ進んでくれるわけですね。その興味と期待を裏切ってはいけないわけです。期待に応えるのが冒頭のツカミです。目を引くだけでなく、確かに面白くなる雰囲気がある、と予感させるシーンを入れます。
3.もし本編冒頭が地味なら派手なプロローグも有用
しかし本編の作り次第です。例えば、ラストシーンの都合上、冒頭は主人公の誕生シーンから始めないといけないかもしれません。人知れず呪いがかかり、中盤以降の主人公の障害になるとかで。そうなると人目を引くシーンは難しい。人知れず、ですから。主人公は生まれたばかりだから状況を理解しようもない。目立った事件が起きてくるのはずっと後にするしかない。
そういうときにプロローグを用いるのは効果的でしょう。主人公に呪いをかけた者がいるとして(たぶんラスボスになる)、呪いをかけた原因を描いておく。例えば主人公の親に邪険にされて恨んだ、とかですね。ラスボスの逆恨み、あるいは主人公の親が非道、とか、本編の狙いに従って、読者の気持ちを揺さぶるようなシーンを入れれば効果的でしょう。
その場合、本編とは直接の関りがありません。原因となった事件の紹介であって、主人公が活躍するわけではないからです。本編の前置きであり、プロローグ分類となります。
4.スレ主さんのご構想の場合
スレ主さんがお考えの構想では時系列を乱す手法ですね。時系列通りなら中盤くらいまで進んだ主人公らの活躍の先取りでしょうか。これにはいくつかの難点、あるいはリスクが含まれていそうです。
A. 未来の出来事が先に来るため、本編冒頭からそこまでは主人公らが無事なことが保証されてしまう。
B. 本編で描かれた主人公らの行動、言動によってできた人間関係を、その事前知識なしにシーンで見せることになる。
C. 本編冒頭と大差ないシーンである(なにせ「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」だから)。
5.未来先取りで描くと無事が保証されてしまう
Aは本編序盤~中盤(下手すると終盤)までが回想と同等になることを意味します。回想している時点までは主人公らはどんな困難に際しても切り抜けることが保証されてしまいます。読者に興味を持たせるとしたら、「どう切り抜けたか」になります。「死ぬか生きるか」のスリルは諦めねばなりません。
6.中盤のメリットを生かせない中盤の先取り
Bは中盤(以降)向きのシーンを序盤に入れてしまうことになります。キャラの関係性が分かってこその面白さは駄目になります。入れても分からないし、むしろ分からなさを増してしまうリスクが高い。
かといって、何の事前知識もなしに読んでも面白がれる作りにすると、中盤まで読み進んだとき、プロローグの密度の薄さが露呈する危険性があります。あるいはプロローグが物語中盤でもリアリティがあるように運ぶと、キャラの関係性を深められない状況に陥るリスクがあります。要はプロローグが本編の足かせになる。
7.同じようなシーンの繰り返し
Cが最も問題かもしれません。ご構想では本編冒頭からサムライが暴れてくれるわけですよね。小公子ともまだ面識はないから、小公子(や周囲のキャラ)がサムライの強さに目をみはったりもできるでしょう。プロローグでは逆に「この人は変わらない」ですから、誰も驚かない。
キャラの主観描写としてはプロローグのほうが緊張感を高めにくいのではないかと思います。しかし読者は一応、そういうサムライだと知ってしまう。そこから本編冒頭のサムライの活躍です。Aの(事実上の)回想という影響も受けます。
小公子らがいくら恐れても、サムライの活躍に驚いても、読者的にはもう当たり前のことが起きるに過ぎません。要はプロローグが本編の感動の支障になりかねない。
8.本編前史で目を引くものなら可かもしれない
それでも、もしプロローグを入れるとしたら、例えばサムライの人となりとかでしょうか。サムライがなぜ小公子に仕え、尽くそうと思ったのかとか。そこがはっきりしないまま、本編冒頭でサムライが必死の活躍するのが不自然に見えるとしたら。
例えば、サムライは出身国で主君を敵から守り切れず、主君と共に死ぬ覚悟をしたものの、主君が「新たな主を見つけて生きよ」と諭して逃がされたとか。で、小公子がサムライの主君の幼少時とよく似ていたとか。いや、ベタですみません。この場で思いつけるなんて、この程度でして。
9.それでも入れずに済むなら入れないほうがいい
ともかく、そういうものならプロローグとして成立はするでしょう。しかし本編冒頭でサムライの人となりが分かる活躍を描けるなら、やはりプロローグは不要です。入れないほうがいいプロローグになります。
読者はさっさと本筋の話を始めて欲しいわけです。作者が面白そうだから付け加えるのは不利な戦略です。コツの1つに「書き上げたら、冒頭から何ページもばっさり切り落とせ」というものがあるくらいです。テンションが高まったところから話を始める工夫をせよ、ということですね。
できるだけ、読者のそういう期待に応えるべきでしょう。そのように工夫して、まず本編を仕上げ、その上でプロローグの可否を判断すべきです。
プロローグを入れる、入れない場合の返信の返信 (No: 15)
投稿日時:
手塚満様
いつもお世話になっております。
いただいたご意見の中でもプロローグは必ずしも必要ではないようなので、入れても良さそうならば使う。
なくても行けそうならばそれで決定、という風に考えて全体の展開が書けた後に調整してみようと考えました。
展開が予想できて安心という読者さんもいれば、わからないこそのドキドキを味わうのが楽しい方もいらっしゃるので、プロローグで台無しにしてしまうのも惜しいですね。
本編からの切り抜きにしてしまうと、
その後の展開が薄まってしまうリスクには思い至りませんでした。
またこれまでに、冒頭に考えた部分もやっぱり不要になって削除を何度かしました。
プロローグが無くて成り立つようならば、冒頭をより修正してよいものにしていきます。
先に本編を仕上げてから全体を見て、どうすべきか考えていきます。
アドバイスいただき、ありがとうございました。
プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 7)
投稿日時:
私個人の考えになりますが、結論から言えば『必要に応じて』になります。
じゃあ、どんな場合に必要になるかと言うと。
1 例えば話の冒頭にこれと言って目を引く展開がない場合。
2 あるいは、そういった展開を入れ忘れた場合。
3 もしくは、書き出しと後半の展開の雰囲気が違いすぎる場合。
などは、あったほうが良い、もしくは必要になるかと思います。
1,2は理解しやすいと思います。
読者は試し読みした時に、冒頭に興味を惹かれるような展開があるかどうかで購入するケースもあるわけで。ここを退屈にしておいてもあまり良いことはない、ですよね。
まあ近年のラノベはシュリンクフィルムがかけられた状態で販売されている場合もあるので、立ち読みなどで冒頭を見ていただけるかどうかは微妙ではありますが、古本屋や友人宅で手にとった場合などを考えると冒頭から興味を引けるようにプロローグを構築する、というのはやらないよりはやったほうが良いのではないでしょうか。
もう終わってしまいましたが、こち亀の秋本治さんのドキュメンタリー? において、三ページまでに読者の気を引ける展開にすることを心がけている……とかなんとか言っていたような記憶があるので、重要なのは間違いないかと思われます。
(記憶違いがあったらすいません)
ついでにいうと、良いプロローグで読者に高揚感を与えることが出来れば、読者はその気持のままで読み進むので、期待感補正とでも言えば良いのかな、作品全体を楽しませることが出来るので、もし元々の冒頭にそういった要素がないなら、プロローグを書いた方が良いんじゃないかと思います。
ただし、良いプロローグで期待感をぶち上げた分、続きがそれに応えられるような内容でない場合は失望に変わりやすいのでその点には注意、ですね。
3に関しては。
執筆した小説を世に出す場合、書籍の場合とネットで公開する場合とあるわけですが。特にネットの場合、ですね。
例えば、ここラ研の場合ですと、作品の事前情報はタイトルと作者コメントぐらいしかないわけです。なので、結構読みすすめるまではジャンルが不明ってことが多々あるわけで。そういった意味で、この作品はこんなジャンルですよー、って意味でのプロローグが意外に大切になってくるんですね。
以前に何度か、自作多作の両方でそういった経験をしましたが、ジャンルを勘違いしたまま読んでると作品を受け止め損なうんですね。
えー、わかりやすいかどうかはともかくとして。
御飯のおかずだと思って、塩味とか味噌味とかそのへんをイメージして食べたんだけど、実はそれデザートで、めちゃ甘い! なんだこれ?! って時の精神ダメージみたいな感じのことが、小説でも起こる、ってことです。
そういう意味で。作品の方向性が書籍のように表紙やあらすじで情報が得られない場合の対策としてのプロローグが必要になる場合がある、と理解してもらえると良いのではないかと。
まあ、近年の小説投稿サイトですと、ジャンル分けとか、タグづけである程度はそういった勘違いを減らせるようになってますので、それらがあるのであればその意味での対策的プロローグは不要になるかと思われます
>プロローグの内容についてはどのようにすると読者によって話が入りやすい、わかりやすいでしょうか。
>・このまま使用する
>・時系列が前後するような内容を含めるのは、避ける別の内容にする。
または主人公についてもっとわかりやすい情報を入れるべき(過去、出自、理由など)
>・必要なければ無しで進行していく
●うーん、すいませんがこればっかりは読んでみないとわかんないです。
ってのも、プロローグって割と勢いが大事だったりするので、プロットとか見ても判断のしようがなんです。その人の筆力の問題もありますし。
時系列の前後に関しては、作品によるかな、と言葉を濁しておきます。
とりあえず私自身の場合ですと、
・情報は極力絞る。読者がいきなり読むだけで手一杯にならないように。
・その延長線上で情報をぼかしすことで興味を引く。
・登場人物も最小限に。とにかく読者はまだ何も知らないって前提で。
・すっと入れる書き出しを心がける。
・プロローグの最後を、大事に。読者がすぐ次に読み進めたくなるように。
……結構抽象的な所があるのは恐縮です。
ロジカルではなくて、パションでどうにかするしかない部分も多いので、このあたりは先人のプロローグをたくさん読んでみてください。とりあえず十〜百個ぐらい見てみれば、おおよその型は覚えられるんではないかと。
……まあ、百は盛りすぎかもですが、とりあえず手持ちの作品のプロローグを全部見直すぐらいしても良いかと思います。
>また、皆様は創作のときプロローグは制作中のどのタイミングで考え、決定していますか。
●プロット段階から考えてはいますが、完成は執筆終了間際ってことが多いです。というのも、全体の内容を書くよりも難しいからです。
よく、書き出しが難しいという話がありますが。
その難しい書き出しをこなしつつ、読者が読みたくなるような内容にするのにいつも苦労します。情報量に制限もありますし。
二回三回と全直ししたりはザラですね。
>入れない場合はなぜ、そのように判断されましたか。
●短編とか掌編の場合は当然書きませんね。
読んで数ページ程度で方向性が理解できる場合がほとんどなので。
では、お悩みの解決の一助になりましたら幸いです。
プロローグを入れる、入れない場合の返信の返信 (No: 16)
投稿日時:
ハイ様
プロローグで「こういうキャラクターが、こんなことをする話です」という紹介をする役割も大事ですね。
とはいえ不要な情報を盛りこみすぎると逆効果、
なので適切なものを選ぼうとすると今の書きかけの段階ではまだまだ難しいと思いました。
まずは全体A~C以降の展開を書いてから
プロローグ、エピローグの扱いを考えて、
より良い方向になりそうならば、入れるように修正していきます。
プロローグは短い内容ですが、重要な部分なので扱いが難しいです。行き詰まったり迷ったときはこちらでたくさんアドバイスをいただけるので、大変支えになります。
ご指導、ありがとうございます。
プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 8)
投稿日時:
まず。
A・B・Cのあらすじ、素晴らしいです。シンプルで要を得ており、これだけの情報でストーリーの本筋、ポイントがどこにあるかなどの基本設計がクリアに把握できます。これの10倍くらいの文字数がありながら、ポイントがどこにあるのかさっぱりわからないプロットやあらすじを書いて来る人、多いんですよ。やとうさんのA・B・Cは、例えば女教師がどういうキャラで、どういう動きをしそうかなど書かれていないことが想像できるんですね。個人的には、あらすじってこう書いてほしいという見本です。
で、ご質問の件ですが、
>・小公子の家の本邸(領地のお屋敷)へ向かう途中で襲撃をうけるもサムライが撃退。ヒロインがサポート。
>・本丸潰す気マンマンのサムライが心配なヒロインと、親類に会う恐怖と不安が隠せない小公子。
>・敵は全部任せとけ、とサムライがどっしり構える様子を見て小公子は「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」と過去を思い出す。
このエピソードはCのクライマックス直前あたりに入れるのがいいような気がします。
もしかして、Aの「再度小公子の命を狙う伯爵家ご本家(親戚)にサムライがアポなし訪問」の部分を考えていらっしゃるのかなと思ったので、念のため質問。
Aに入れてしまうと、「襲撃を受ける」という似たようなシーンがプロット上の近いパートで続いてしまうし、期間が短いと「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」という感慨が効果的になりません。
なので、このエピソードは、サムライ・小公子・女教師の間にすれ違いや誤解・衝突など紆余曲折を経た上で、しだいに気持ちと目的が一つになって本家に立ち向かうという形で、A~Cの最終局面直前に入れるのが最適かなと。
で、そこにつながるプロローグなら、物語の本筋にはまっていることと、動きがあってツカミ向きという二つの要件を満たしているように思います。
一般論としてのプロローグについては、私はどちらかと言うと、
・プロローグは有っても無くてもよい派
・時系列を崩すのはダメじゃないけど、慎重にやった方がよい派
なのですが、上記のような感じにうまく書ければ悪くないプロローグだと思います。
サムライは変わらない=小公子の変化 (No: 10)
投稿日時:
>また、皆様は創作のときプロローグは制作中のどのタイミングで考え、決定していますか。
>入れない場合はなぜ、そのように判断されましたか。
プロローグは、基本的にプロットを考える時点で作ります。後から考えて追加するくらいなら、追加する必要はないからです。
プロローグだろうとエピローグだろうと小説のすべてのパーツは、最初から考慮して設計するのが理想。設計段階で入っていなかったものは、必要ないから入っていなかったのだと考えるべきです。
ただし、これはあくまで理想であって、現実問題としては設定ミスということもありますし、途中まで作ってから追加するということは少なからずありますが……
でですね。
やとうさんの考案されたプロローグが悪くないかもしれないと思ったのは、繰り返しになりますが、
>「出会ったときからこの人は変わらないなぁ…」
これに注目したからです。
変わらないと言っていますが、実はここに一つ変化がありそうなんですよ。それは、
サムライが変わらない = 小公子が変わった
なんじゃないかと。
そもそもストーリーというのは何らかの変化を描くものです。
ですから「変わらないなぁ」という感慨が、本当に起承転結を通じて何も変わらないとうことだったらダメなんですね。
だから二人の初対面では、価値観の相違とか、サムライの言動が小公子の目には粗暴に見えたとか。そうしたことがあって初っぱなでは反発や衝突があり、紆余曲折を経て小公子からのサムライへの見方が変化するという過程が不可欠になります。
そして、「この人は変わらないなぁ」と。
変わらないのは小公子と読者に実感させたいサムライのクオリティ・魅力であって、それが反発から信頼感に変わった結果、小公子は伯爵家と対決する勇気を得る。そんな感じの流れが作れそうだと思いました。
このプロローグには他の方が指摘されている懸念が多少あるのも事実だと思いますから、そこは慎重に。
ですが、私的には上のような理由でプロットの本筋にうまくからめられそうな要素を感じたので、前向きに検討してみることをお勧めしたいです。
サムライは変わらない=小公子の変化の返信 (No: 17)
投稿日時:
あまくさ様
お久しぶりです。
あらすじの件、ありがとうございます。
一人でずっと書いていると色々と不安になってくるので、
そのようにおっしゃっていただけると大変励みになります。
プロット段階には入れておらず、後付けで考えたものなので、扱いをどうしようか迷っていました。
似たような展開の繰り返しだとつまらないので、
プロローグとして使用する場合はそのあとの流れとの調整も必要ですね。
プロローグの中では、
「相変わらずだなぁ」とちょっと成長した小公子がサムライに呆れつつ、安心感をもつようになったところを書きたいと思いました。
エピローグでは
頼れるようになった小公子にサムライが感心。サムライも適応してちょっと変わったな、と小公子が思ったけど「やっぱり変わらん」という部分にちょっと呆れ。ということも入れれたらと思っています。
全体を仕上げてからプロローグ、エピローグの扱いを調整していこうとおもいます。
いつもありがとうございます。
プロローグを入れる、入れない場合の返信 (No: 9)
投稿日時:
賛否の意見は他の方から沢山出ているので、入れない派の代表例をひとつ。
上橋菜穂子「精霊の守り人」。ボーイミーツガールならぬおばさんミーツボーイですが、本当に出会った直後からのアクションで、おそらく時系列を乱さず本題に入る最速のタイプです。
続編の中には主人公以外の視点だったり、ゆるやかな心情からの開始のもあるのですが、スタートダッシュの思い切りの良さを優先するとしたらこれ、という感じで。
ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン
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プロローグを入れる、入れない場合の返信の返信 (No: 18)
投稿日時:
ヘキサ様
お久しぶりです。
精霊の守り人はドラマで出会って原作に入りましたが、とても面白い作品した。
少年を守る主人公の姿がかっこいい!というのも物語のイメージの原点になりました。
あちらの最初のシーンも素敵でした。
プロローグが絶対ではなく、なくても十分魅力的にできるので、必要ならば入れる。くらいのつもりでまずは書き上げてから選ぼうと思います。
ありがとうございました。
原風景 (No: 19)
投稿日時:
第一稿やプロロード、序盤から下手すれば小便の中盤まで、美術の世貝
作者が作品世界に抜け出すセーブ呪文のようなものです。