オラの名前さ言ってみてけろさんの質問2015/01/24
私は一般文芸をよく読むので、そちらへの公募を考えています。
一般文芸はラノベと違って「共感」が大事だとおっしゃっていた気がしますが、一般における共感とはどのようなものでしょうか。
ジジさんの仰る「共感」は「感情移入」とはまた違うものでしょうか。
一般文芸だと、必ずしも読者とシンクロするタイプの主人公が出てくるわけではないと思うんです。
個性的だったり、妙な癖を持っている人物もいます。
一般においても、主人公と読者をシンクロさせるつくりというのは重要なのでしょうか?
●下読みジジさんの回答
共感はもちろん感情移入に含まれるものですが、私が言う共感は感情移入そのものではありません。
思考、心情、行動、状況など、主人公を構築するさまざまなものに、読者が抱える思考や心情、行動、状況など、同じジャンルのものが重なるようにすることを指しています。
たとえば恋愛ものなら、「恋愛が苦しい」や「恋愛はめんどくさい」など、多くの人がなんとなく抱えているだろう心情を主人公に持たせることで共感を得るという感じですね。
この共感が多く得られるキャラは、当然感情移入してもらいやすいわけですが、「こいつ変人だけどここは自分と同じだな」という共感ひとつをクローズアップして持たせるだけでも非常に大きな効果を生みます。
共感をもっとも簡単に引き起こす方法は、主人公の立場を読者に近づけることになります。
女性成人向けなら主人公を会社員にする、男子向けラノベなら主人公を中高生男子にする、時代ものなら主人公を二十代中盤以降の男性にする……などですね。
一般においても、主人公と読者をシンクロさせるつくりというのは重要なのでしょうか?
少なくとも、なんの共感も得られないキャラクターを愛せる読者はいないものと考えています。